有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1001YVA
株式会社いい生活 事業の内容 (2014年3月期)
当社グループ(当社及び当社の子会社)は、当社(株式会社いい生活)及び子会社(株式会社いい生活不動産)により構成されており、クラウドソリューション事業を主たる業務としております。
当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。
なお、次の2部門は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
(1)クラウドソリューション事業
当社(株式会社いい生活)は、当社が構築し保有するネットワーク及びシステム基盤上で、主に不動産業を営む企業向けに不動産物件情報管理データベース・システムを中心とする業務支援システムを自社開発し、クラウドサービスとして提供することを主としたクラウドソリューション事業を行っております。主力サービスである不動産物件情報管理データベース・システムのクラウドでの提供を軸に、不動産業界の顧客企業のIT化推進ニーズに応えるシステム・ソリューションを提供しております。
クラウドソリューション事業は3つの品目から成っております。不動産業向けのシステム・アプリケーションをクラウドで提供する「クラウドサービス」が中心となりますが、不動産関連のシステム受託開発を行う「アドヴァンスト・クラウドサービス」、顧客の保有するサーバ資産上で運用を行い、当社が保守サービスを提供する「ネットワーク・ソリューション」も顧客ニーズに合わせて提供しております。
中でも「クラウドサービス」は当社の主力サービスであり、拡販強化によるユーザー数の拡大と付加機能及びサービス追加による顧客毎収入の増加が当社事業の2大成長要因であります。
(2)不動産事業
不動産の売買仲介・賃貸仲介及び当社従業員向け住宅紹介支援サービス等を子会社である株式会社いい生活不動産が行っております。
(事業系統図)
当社グループの事業系統図は以下のとおりです。
(3)クラウドソリューション事業の構成要素
①クラウドサービス
当社が保有するシステム基盤上で稼動するシステム・アプリケーションをクラウドで提供・運用するサービスであり、当クラウドソリューション事業における主力サービスであります。当該サービスは、ソフトウェアをユーザに直接販売せず、インターネットを通じてアプリケーションの利用環境を提供することにより、顧客にとってはシステムの導入、維持・管理等に係るコスト削減、及び導入時間の短期化、当社にとってはシステム利用料収入として安定的な収益源の確保が可能となります。
クラウドサービスにおいては、拡販することを前提としている標準型システム・アプリケーション(不動産物件情報管理データベース・システム等)の利用料を収受する形態の他、個々の顧客仕様にアドヴァンスト・クラウドサービスにて受託開発されたシステム・アプリケーションを当社システム基盤上で利用環境を提供し利用料を収受する形態があります。
2012年4月に、当サービスの総合版ともいえる新サービス「ESいい物件One」(不動産会社の基本業務全域をカバーし、全てのデータを一元管理可能な業務支援システム)をリリース開始しており、当サービスの拡販に注力しております。
なお、クラウドサービスにおける主なサービス(機能)内容は以下のとおりであります。
(ⅰ) 不動産物件情報管理データベース(基本機能)
当社のクラウドサービスにおいて中心的な役割を果たす、不動産物件情報を一元データベース管理する為のシステムであります。不動産会社等の顧客は、このシステムを基点として、自社ホームページ上での物件情報更新、エンドユーザ(一般消費者)向け検索機能の提供等、データベースに登録した物件情報のマルチユースが可能になります。
(ⅱ) 各種不動産媒体向けデータ変換システム(出稿機能)
上記(ⅰ)の不動産物件情報管理データベースのオプション機能として、複数のインターネット上の不動産情報サイト(広告媒体)に出稿するための物件データ変換システムを提供しております。
現在、各社が運営する不動産情報サイトにおいては、各物件に関するデータ項目の表示順序が異なる状況にありますが、当社システムを利用することで、各不動産情報サイトの物件に関するデータ項目順序に対応したデータの入稿が可能になり、データのマルチユース並びにデータ入力作業の省力化が可能となります。
(ⅲ) 不動産物件情報検索機能
上記(ⅰ)の不動産物件情報管理データベースのオプション機能として、自社で作成したホームページに、不動産物件情報に関する検索(沿線、エリア、地図から等)や条件指定一覧表示(ペット可、ワンルーム物件等)する機能を提供しております。サイト訪問者(一般消費者)へのサービス向上に繋がる機能を持たせることにより、自社ホームページの価値向上・顧客集客力向上につながる運用が可能となります。また、(ⅳ)(ⅴ)と合わせて利用することにより、より充実した自社ホームページの効率的な運用が可能となります。
(ⅳ) 不動産会社向け自社ホームページ構築機能
ホームページ作成に必要な専門的な知識がなくても、誰でも簡単に短期間で自社ホームページの制作及び更新が可能なシステムであります。当社基盤を利用していることにより、サイト構築に必要な専用ソフトウェア及びサーバ機器等の購入並びにヴァージョンアップ等の手間は不要であり、セキュリティ面においても高いレベルのサービスが保証されておりますので安心して導入・利用が可能となります。また、SEO対策を施したシステムであり、且つ不動産会社向けに特化した機能も多数備えており、他の当社クラウドサービスのシステムとの合わせて利用することで、より充実した自社ホームページの効率的な運用が可能となります。
(ⅴ)不動産会社向けモバイル(携帯電話及びスマートフォン)サイト構築機能
上記(ⅰ)の不動産物件情報管理データベースのオプション機能として、専門的な知識がなくても誰でも簡単に不動産会社向けの携帯電話及びスマートフォン用自社サイトの構築を行うことが可能なシステムであります。バーコードの自動生成等のインターネットのメリットを生かした機能を多数備えるなど、消費者にとって利便性の高いツールとなっております。これにより、不動産会社のサービス差別化を図ることが可能となり、また、見込み客の効果的な誘引を可能とする高付加価値なサイトを構築することが可能となります。
(ⅵ)賃貸管理機能
不動産賃貸管理業務の基幹となる物件・オーナー情報の管理から賃貸借契約、管理委託契約、家賃収納、物件収支の集計、送金業務までを体系だった業務ソリューションとして提供するシステムであります。本システムを利用することにより、賃貸管理に必要な情報の一元管理が可能となり、また(ⅱ)と合わせて利用することにより、募集業務から賃貸管理までを一つのシステムで行うことが可能になり、不動産賃貸管理業務の効率的な運用が可能となります。
(ⅶ)不動産会社向け営業支援機能・顧客管理機能
反響メール取込みによる追客業務効率化は元より、反響分析機能による各種媒体の効果測定を支援する機能や担当別の営業状況を管理する機能等を備えるなど、営業業務の「見える化」を実現し、感覚的な判断で経営されてきた店舗の業務改善を強力にサポートするシステムであります。本システムを利用することにより、成約までの大幅な作業量の削減ならびに期間短縮を図ることが可能となり、また、成約数の向上が期待でき、不動産店舗経営の効率化を図ることが可能となります。
(ⅷ)不動産会社向け企業間物件情報流通サイト構築機能
不動産賃貸管理会社が、データベース管理された管理物件情報等を賃貸仲介会社向けにインターネット上で提供することで、業務の効率化を可能とするシステムであります。常に最新の空室情報をリアルタイムでインターネット上へ掲載することで、不動産会社間の物件流通を促進します。
クラウドサービス(拡販サービス)における主なサービスラインアップの構成
(賃貸仲介・売買仲介会社向け)
(注)1.※は賃貸仲介会社向けのみの機能であります。
2.「ESいい物件One」は、上記機能を網羅する新サービスとなっております。
②ネットワーク・ソリューション
当社のデータセンター環境内に顧客が保有するハードウェア(当社が開発したシステムを含む)を設置し、システムの受託運用サービスを提供しております(ハウジング・サービス)。クラウドサービスのようなアプリケーション・ホスティングとは異なり、顧客資産上でシステム・アプリケーションの運用を希望する顧客向けのサービスであります。また、セキュリティ対策コンサルティング・サービス等のクラウドサービス提供に伴う付随業務等が含まれております。
当社としては、クラウドサービスにおける成長を重視しているため、顧客資産の受託運用をさらに伸ばしていく戦略は採用しておりませんが、受託運用契約に基づく安定的なストック要素としての収入をあげることが可能な事業であると捉えております。
なお、ネットワーク・ソリューションに含まれる主なサービス内容は以下のとおりです。
(ⅰ) システム受託運用サービス
顧客が保有するハードウェア及びソフトウェア等(当社が開発したシステムを含む)に対して、当社のシステム基盤上ではなく当社の基盤環境に併設させてサーバ監視等運用業務を行うサービスであります。当社は当該サービスで使用する③(ⅴ)プロキュアメント・サービスにてハードウェア及びソフトウェア等を調達する場合もありますが、顧客が直接購入する場合もあります。
(ⅱ)「TRUSTe」取得等セキュリティ対策コンサルティング・サービス
当社が認証パートナーを務める「TRUSTe」の取得に向け、セキュリティ関連のコンサルティング・サービスを提供する業務であります。
③アドヴァンスト・クラウドサービス
当社の標準型システム・アプリケーションをベースに、より上級機能を希望される顧客向けに、新規あるいは追加機能を開発・提供するサービスであります。
アドヴァンスト・クラウドサービスは、単なる受託開発ではなく、当社のクラウドサービスでの提供を前提としたものであります。不動産関連システムの開発過程で再利用性が高いと判断したプログラムを機能単位で分離し、システムの保守性を高め、開発生産性を向上させるためにプログラムの部品化(コンポーネント化)を推進しております。また、その部品化されたコンポーネントをライブラリとして蓄積し、開発効率の向上及びクラウドサービスにおいて提供するサービスのラインアップの拡充を図っております。
アドヴァンスト・クラウドサービスにおいて受託開発したシステムの大部分は、システム開発後、クラウドサービスにおける運用サービス又はネットワーク・ソリューションにおける受託運用サービスに移行されます。
また、アドヴァンスト・クラウドサービスには、「Yahoo!不動産」賃貸物件情報掲載に関する広告取次業務の手数料収入(取扱高総額ではなく、当社の手数料収入部分のみを売上計上)及びシステム受託開発に関連したハードウェア及びソフトウェアの仕入及び販売等を行うプロキュアメント・サービスが含まれております。 このうち、「Yahoo!不動産」賃貸物件情報掲載に関する広告取次業務による収入は、受託開発と比べて安定的であり、当社のストック要素売上を構成する売上であります。
現時点においては、新規顧客向けに受託開発の新規受注を増やすのではなく、自社の新サービスの開発にフォーカスする戦略をとっており、クラウドサービスの成長をサポートする事業であると捉えております。
なお、アドヴァンスト・クラウドサービスにおける主なサービス内容は以下のとおりであります。
(ⅰ) 広告取次業務
ヤフー株式会社が運営する不動産情報サイトである「Yahoo!不動産」への賃貸物件情報掲載に関する広告取次を行う業務であります。具体的には、賃貸物件情報提供者の不動産物件情報掲載に必要なデータベース化支援・入稿ツールの提供、同サイトへの物件情報掲載申込の受付及びそれに付随する業務、同サイトへの物件情報掲載料金の徴収業務、 同サイトを利用する一般消費者からの物件に関する資料請求等の反響情報・アクセスログを情報掲載不動産会社に提供する業務等であります。
(ⅱ) 不動産会社向け顧客固有のシステム構築に関する受託開発
顧客情報管理(CRM)、営業管理(SFA)等の顧客の要件・ニーズに応じて、当社のコンポーネントを活用しながらシステムを構築するサービスであります。開発が完了し、当社システム基盤上で運用が開始されたものは上記①クラウドサービスの対象となります(一部顧客保有のサーバ上での稼動を前提としたシステムの受託開発も含みますが、その受託運用に対する収入は上記②ネットワーク・ソリューションに区分されます)。
(ⅲ) サーバ入稿用物件情報データ変換システム開発
クラウドサービスの不動産(賃貸・流通)物件情報更新管理データベース・システム等を利用するにあたり、すでにデータ形式で情報を所持している顧客向けに、都度入力ではなく先方のサーバと直接連動するデータ変換システム等を開発するサービスであります。
(ⅳ) プロキュアメント・サービス(ハードウェア及びソフトウェア等の仕入及び販売)
当社が開発を請け負う顧客向けに、当社が開発するシステムを運用する環境に適したハードウェア及びソフトウェア等を調達(仕入・販売)し、導入支援をするサービスであります。
クラウドソリューション事業におけるサービスの品目別売上高構成要素
(4)クラウドソリューション事業の主な特徴
①不動産業界に特化-業界特化型クラウドサービスの提供
当社のサービスは不動産業界を主なターゲットとしており、当社は業界慣習や業界に特有なデータ特性等の業務知識を会社のノウハウとして蓄積し、開発工程にもフィードバックしていくことで、参入障壁の高い業界・分野特化型クラウドソリューションを志向しております。営業・開発スタッフ共に不動産業界の業務ノウハウに精通することで、顧客企業と密接かつ継続的な関係を構築・維持し、リピート受注率向上を図っております。また、経営資源を集中投下することで不動産業界における知名度の確立及び競争力の維持・向上を目指しております。
また、不動産業界に特化する主な理由としては、以下のとおりであります。
・不動産業界は国内最大級産業であり、市場規模が大きい
・不動産業界には中小規模の会社が圧倒的に多く、投資を必要としない「借りて使う」システムが最適
・不動産会社は全国各地に分散しており、クラウドモデルに最適な市場特性
・不動産会社の業務フローは各社類似しており、共通のシステムツールへのニーズが高い
・消費者の検索ニーズや業者間取引に対応できる物件情報データベースを構築・管理するシステムが不可欠
当社が推進するクラウドモデルは、これら不動産業界を取り巻く様々な要因・特性の中において、大きな市場価値を産むものであるとの考えから、当社は不動産業界に特化した事業を行っております。
②エンタープライズ(企業ユーザ)仕様のシステム基盤をベースにしたクラウドサービス
当社は、エンタープライズ(企業ユーザ)向けのベンダ保証・サポートのあるハードウェア・ソフトウェア製品を採用し、安定性の高いプラットフォームを運用しております。顧客企業は、一社のみで実現するには高コストとなるエンタープライズ(企業ユーザ)仕様のシステム基盤・プラットフォームを、インターネットを経由して当社のシステム基盤を利用し、当該基盤上でシステム・アプリケーションを運用することができるため、自社保有の場合と比較すると、以下のメリットを得ることができます。
・短期間でのシステム導入
・導入に係る初期費用及び保守・運用の月次費用の低コスト化
・面倒なメンテナンスから開放され、顧客本来のビジネスに集中できる
・自社で本当に必要とする機能のみを組み合わせて利用することが可能
・システムの導入・利用に柔軟性が持てるため、低コストで成果をあげることが期待できる
・大切なデータをクラウド上で保管することでBCP(事業継続計画)としても最適
一方、当社にとっても当社のシステム基盤上で顧客企業向けシステム・アプリケーションを運用(アプリケーション・ホスティング)することで、継続的なシステム利用料収入が見込め、開発完了・納品で途切れることのない顧客との関係構築が容易になり、機能拡張や新機能の追加等、新たな顧客ニーズを掴むことが可能になります。
(用語の注釈)
1.システム基盤
アプリケーションとオペレーティングシステムとの中間に位置し、特定の機能やサービスを提供する情報システム全体の中核をなすミドルウェアの総称。つまり、アプリケーションが円滑に動くように支えているシステムの土台部分のことをいう。
2.ソリューション
業務上の問題点の解決や要求の実現を行なうための情報システム。専門の業者が顧客の要望に応じてシステムの設計を行ない、必要となるあらゆる要素(ハードウェア、ソフトウェア、通信回線、サポート人員など)を組み合わせて提供することをいう。
3. クラウド(cloud)
パッケージソフトウェアを顧客に直接販売せず、インターネットを通じて、賃貸契約でアプリケーションの使用を提供するサービス形態をいう。また、ソフトウェアの機能のうち、ユーザーが必要とするものだけをサービスとして配布し利用できるようにしたソフトウェアの配布形態をいう。情報処理システムをどのように構築・運用するかを「利用者」の視点で表した用語で、ネットワーク、特にインターネットを介して利用者がサービスの提供を受けるインフラのことを指す。
4.ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)
パッケージソフトをユーザに直接販売せず、インターネット等を通じて賃貸契約でアプリケーションの使用を提供するサービス形態をいう。
5.SaaS(Software as a Service:ソフトウェア・アズ・ア・サービス)
SaaSとは,「Software as a Service」のアルファベットの頭文字をとったもので、日本語では「サービスとしてのソフトウエア」と訳される。
ソフトウェアの機能のうち、ユーザが必要とするものだけをサービスとして配布し利用できるようにしたソフトウェアの配布形態であり、サービス型ソフトウェアとも呼ばれる。個々のユーザが本当に必要な機能のみを利用したい時に利用でき、利用した機能に応じた分だけの料金を支払う。このようなサービス形態をSaaSと呼ぶ。
6.アップセル
ある商品の購入を考えている客に対し、希望よりも上位で高い商品を勧める販売方法。または、従来からの顧客に、上位で高い商品への買い換えを勧める販売方法。
7. ホスティング
顧客の情報システム用ソフトウェアのために自社のサーバ(ハードウェア)の一部を間貸しするサービス。顧客サイドのメリットとしてハードウェア投資を抑えることが可能になることが挙げられる。
8.ハウジング
顧客の通信機器や情報システム用のハードウェアを自社の回線設備の整った施設に設置するサービス。
「コロケーション(colocation)」サービスとも言う。
9. TRUSTe(トラストイー)
個人情報取り扱いに関する、米国の非営利団体が認定する保護認証規格。日本国内での認定業務は有限責任中間法人日本プライバシー認証機構が提携組織として請け負っている。Webサイトの個人情報保護の信頼性を客観的に判断できるように、第三者機関が審査し認証する個人情報保護認証規格である。
10. コンポーネント
何らかの機能をもったプログラム/システムの部品。
11. ライブラリ
プログラムやデータなどをひとまとまりに登録したファイルのこと。
12.CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)
情報システムを応用して企業が顧客と長期的な関係を築く手法のこと。詳細な顧客データベースを元に、商品の売買から保守サービス、問い合わせやクレームへの対応など、個々の顧客とのすべてのやり取りを一貫して管理することにより実現する。
13.SFA(Sales Force Automation)
パソコンやインターネットなどの情報通信技術を駆使して企業の営業部門を効率化すること。また、そのための情報システム。
14. ストック要素
継続的な契約にもとづき、毎月一定の売上が計上されます。契約数・契約単価が増加すると毎月の売上が増加し、契約を積上げていくことで安定した収益を上げることが可能です。
15. フロー要素
都度の契約にもとづき、1契約(1納品)につき1回売上が計上されます。受注件数・受注金額が増加すると売上が増加しますが、継続的ではなく、一時的な売上となるので年度毎に変動する余地が大きい性質を持つ売上であります。
当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。
なお、次の2部門は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
(1)クラウドソリューション事業
当社(株式会社いい生活)は、当社が構築し保有するネットワーク及びシステム基盤上で、主に不動産業を営む企業向けに不動産物件情報管理データベース・システムを中心とする業務支援システムを自社開発し、クラウドサービスとして提供することを主としたクラウドソリューション事業を行っております。主力サービスである不動産物件情報管理データベース・システムのクラウドでの提供を軸に、不動産業界の顧客企業のIT化推進ニーズに応えるシステム・ソリューションを提供しております。
クラウドソリューション事業は3つの品目から成っております。不動産業向けのシステム・アプリケーションをクラウドで提供する「クラウドサービス」が中心となりますが、不動産関連のシステム受託開発を行う「アドヴァンスト・クラウドサービス」、顧客の保有するサーバ資産上で運用を行い、当社が保守サービスを提供する「ネットワーク・ソリューション」も顧客ニーズに合わせて提供しております。
中でも「クラウドサービス」は当社の主力サービスであり、拡販強化によるユーザー数の拡大と付加機能及びサービス追加による顧客毎収入の増加が当社事業の2大成長要因であります。
(2)不動産事業
不動産の売買仲介・賃貸仲介及び当社従業員向け住宅紹介支援サービス等を子会社である株式会社いい生活不動産が行っております。
(事業系統図)
当社グループの事業系統図は以下のとおりです。
(3)クラウドソリューション事業の構成要素
①クラウドサービス
当社が保有するシステム基盤上で稼動するシステム・アプリケーションをクラウドで提供・運用するサービスであり、当クラウドソリューション事業における主力サービスであります。当該サービスは、ソフトウェアをユーザに直接販売せず、インターネットを通じてアプリケーションの利用環境を提供することにより、顧客にとってはシステムの導入、維持・管理等に係るコスト削減、及び導入時間の短期化、当社にとってはシステム利用料収入として安定的な収益源の確保が可能となります。
クラウドサービスにおいては、拡販することを前提としている標準型システム・アプリケーション(不動産物件情報管理データベース・システム等)の利用料を収受する形態の他、個々の顧客仕様にアドヴァンスト・クラウドサービスにて受託開発されたシステム・アプリケーションを当社システム基盤上で利用環境を提供し利用料を収受する形態があります。
2012年4月に、当サービスの総合版ともいえる新サービス「ESいい物件One」(不動産会社の基本業務全域をカバーし、全てのデータを一元管理可能な業務支援システム)をリリース開始しており、当サービスの拡販に注力しております。
なお、クラウドサービスにおける主なサービス(機能)内容は以下のとおりであります。
(ⅰ) 不動産物件情報管理データベース(基本機能)
当社のクラウドサービスにおいて中心的な役割を果たす、不動産物件情報を一元データベース管理する為のシステムであります。不動産会社等の顧客は、このシステムを基点として、自社ホームページ上での物件情報更新、エンドユーザ(一般消費者)向け検索機能の提供等、データベースに登録した物件情報のマルチユースが可能になります。
(ⅱ) 各種不動産媒体向けデータ変換システム(出稿機能)
上記(ⅰ)の不動産物件情報管理データベースのオプション機能として、複数のインターネット上の不動産情報サイト(広告媒体)に出稿するための物件データ変換システムを提供しております。
現在、各社が運営する不動産情報サイトにおいては、各物件に関するデータ項目の表示順序が異なる状況にありますが、当社システムを利用することで、各不動産情報サイトの物件に関するデータ項目順序に対応したデータの入稿が可能になり、データのマルチユース並びにデータ入力作業の省力化が可能となります。
(ⅲ) 不動産物件情報検索機能
上記(ⅰ)の不動産物件情報管理データベースのオプション機能として、自社で作成したホームページに、不動産物件情報に関する検索(沿線、エリア、地図から等)や条件指定一覧表示(ペット可、ワンルーム物件等)する機能を提供しております。サイト訪問者(一般消費者)へのサービス向上に繋がる機能を持たせることにより、自社ホームページの価値向上・顧客集客力向上につながる運用が可能となります。また、(ⅳ)(ⅴ)と合わせて利用することにより、より充実した自社ホームページの効率的な運用が可能となります。
(ⅳ) 不動産会社向け自社ホームページ構築機能
ホームページ作成に必要な専門的な知識がなくても、誰でも簡単に短期間で自社ホームページの制作及び更新が可能なシステムであります。当社基盤を利用していることにより、サイト構築に必要な専用ソフトウェア及びサーバ機器等の購入並びにヴァージョンアップ等の手間は不要であり、セキュリティ面においても高いレベルのサービスが保証されておりますので安心して導入・利用が可能となります。また、SEO対策を施したシステムであり、且つ不動産会社向けに特化した機能も多数備えており、他の当社クラウドサービスのシステムとの合わせて利用することで、より充実した自社ホームページの効率的な運用が可能となります。
(ⅴ)不動産会社向けモバイル(携帯電話及びスマートフォン)サイト構築機能
上記(ⅰ)の不動産物件情報管理データベースのオプション機能として、専門的な知識がなくても誰でも簡単に不動産会社向けの携帯電話及びスマートフォン用自社サイトの構築を行うことが可能なシステムであります。バーコードの自動生成等のインターネットのメリットを生かした機能を多数備えるなど、消費者にとって利便性の高いツールとなっております。これにより、不動産会社のサービス差別化を図ることが可能となり、また、見込み客の効果的な誘引を可能とする高付加価値なサイトを構築することが可能となります。
(ⅵ)賃貸管理機能
不動産賃貸管理業務の基幹となる物件・オーナー情報の管理から賃貸借契約、管理委託契約、家賃収納、物件収支の集計、送金業務までを体系だった業務ソリューションとして提供するシステムであります。本システムを利用することにより、賃貸管理に必要な情報の一元管理が可能となり、また(ⅱ)と合わせて利用することにより、募集業務から賃貸管理までを一つのシステムで行うことが可能になり、不動産賃貸管理業務の効率的な運用が可能となります。
(ⅶ)不動産会社向け営業支援機能・顧客管理機能
反響メール取込みによる追客業務効率化は元より、反響分析機能による各種媒体の効果測定を支援する機能や担当別の営業状況を管理する機能等を備えるなど、営業業務の「見える化」を実現し、感覚的な判断で経営されてきた店舗の業務改善を強力にサポートするシステムであります。本システムを利用することにより、成約までの大幅な作業量の削減ならびに期間短縮を図ることが可能となり、また、成約数の向上が期待でき、不動産店舗経営の効率化を図ることが可能となります。
(ⅷ)不動産会社向け企業間物件情報流通サイト構築機能
不動産賃貸管理会社が、データベース管理された管理物件情報等を賃貸仲介会社向けにインターネット上で提供することで、業務の効率化を可能とするシステムであります。常に最新の空室情報をリアルタイムでインターネット上へ掲載することで、不動産会社間の物件流通を促進します。
クラウドサービス(拡販サービス)における主なサービスラインアップの構成
(賃貸仲介・売買仲介会社向け)
顧客ニーズ | 当社のソリューション | |||
企業間取引対応 | 企業間物件情報流通サイト構築機能 ※ | |||
業務管理 | 営業支援機能 | 賃貸管理機能 ※ | ||
顧客管理機能 | ||||
自社ホームページ充実 | 自社ホームページ構築機能 | モバイル(携帯電話、スマートフォン)サイト構築機能 | ||
物件検索機能 | ||||
データマルチユース | 各種不動産媒体向けデータ変換システム(出稿機能) | |||
不動産物件情報データベース化 | 不動産物件情報管理データベース(基本機能) |
2.「ESいい物件One」は、上記機能を網羅する新サービスとなっております。
②ネットワーク・ソリューション
当社のデータセンター環境内に顧客が保有するハードウェア(当社が開発したシステムを含む)を設置し、システムの受託運用サービスを提供しております(ハウジング・サービス)。クラウドサービスのようなアプリケーション・ホスティングとは異なり、顧客資産上でシステム・アプリケーションの運用を希望する顧客向けのサービスであります。また、セキュリティ対策コンサルティング・サービス等のクラウドサービス提供に伴う付随業務等が含まれております。
当社としては、クラウドサービスにおける成長を重視しているため、顧客資産の受託運用をさらに伸ばしていく戦略は採用しておりませんが、受託運用契約に基づく安定的なストック要素としての収入をあげることが可能な事業であると捉えております。
なお、ネットワーク・ソリューションに含まれる主なサービス内容は以下のとおりです。
(ⅰ) システム受託運用サービス
顧客が保有するハードウェア及びソフトウェア等(当社が開発したシステムを含む)に対して、当社のシステム基盤上ではなく当社の基盤環境に併設させてサーバ監視等運用業務を行うサービスであります。当社は当該サービスで使用する③(ⅴ)プロキュアメント・サービスにてハードウェア及びソフトウェア等を調達する場合もありますが、顧客が直接購入する場合もあります。
(ⅱ)「TRUSTe」取得等セキュリティ対策コンサルティング・サービス
当社が認証パートナーを務める「TRUSTe」の取得に向け、セキュリティ関連のコンサルティング・サービスを提供する業務であります。
③アドヴァンスト・クラウドサービス
当社の標準型システム・アプリケーションをベースに、より上級機能を希望される顧客向けに、新規あるいは追加機能を開発・提供するサービスであります。
アドヴァンスト・クラウドサービスは、単なる受託開発ではなく、当社のクラウドサービスでの提供を前提としたものであります。不動産関連システムの開発過程で再利用性が高いと判断したプログラムを機能単位で分離し、システムの保守性を高め、開発生産性を向上させるためにプログラムの部品化(コンポーネント化)を推進しております。また、その部品化されたコンポーネントをライブラリとして蓄積し、開発効率の向上及びクラウドサービスにおいて提供するサービスのラインアップの拡充を図っております。
アドヴァンスト・クラウドサービスにおいて受託開発したシステムの大部分は、システム開発後、クラウドサービスにおける運用サービス又はネットワーク・ソリューションにおける受託運用サービスに移行されます。
また、アドヴァンスト・クラウドサービスには、「Yahoo!不動産」賃貸物件情報掲載に関する広告取次業務の手数料収入(取扱高総額ではなく、当社の手数料収入部分のみを売上計上)及びシステム受託開発に関連したハードウェア及びソフトウェアの仕入及び販売等を行うプロキュアメント・サービスが含まれております。 このうち、「Yahoo!不動産」賃貸物件情報掲載に関する広告取次業務による収入は、受託開発と比べて安定的であり、当社のストック要素売上を構成する売上であります。
現時点においては、新規顧客向けに受託開発の新規受注を増やすのではなく、自社の新サービスの開発にフォーカスする戦略をとっており、クラウドサービスの成長をサポートする事業であると捉えております。
なお、アドヴァンスト・クラウドサービスにおける主なサービス内容は以下のとおりであります。
(ⅰ) 広告取次業務
ヤフー株式会社が運営する不動産情報サイトである「Yahoo!不動産」への賃貸物件情報掲載に関する広告取次を行う業務であります。具体的には、賃貸物件情報提供者の不動産物件情報掲載に必要なデータベース化支援・入稿ツールの提供、同サイトへの物件情報掲載申込の受付及びそれに付随する業務、同サイトへの物件情報掲載料金の徴収業務、 同サイトを利用する一般消費者からの物件に関する資料請求等の反響情報・アクセスログを情報掲載不動産会社に提供する業務等であります。
(ⅱ) 不動産会社向け顧客固有のシステム構築に関する受託開発
顧客情報管理(CRM)、営業管理(SFA)等の顧客の要件・ニーズに応じて、当社のコンポーネントを活用しながらシステムを構築するサービスであります。開発が完了し、当社システム基盤上で運用が開始されたものは上記①クラウドサービスの対象となります(一部顧客保有のサーバ上での稼動を前提としたシステムの受託開発も含みますが、その受託運用に対する収入は上記②ネットワーク・ソリューションに区分されます)。
(ⅲ) サーバ入稿用物件情報データ変換システム開発
クラウドサービスの不動産(賃貸・流通)物件情報更新管理データベース・システム等を利用するにあたり、すでにデータ形式で情報を所持している顧客向けに、都度入力ではなく先方のサーバと直接連動するデータ変換システム等を開発するサービスであります。
(ⅳ) プロキュアメント・サービス(ハードウェア及びソフトウェア等の仕入及び販売)
当社が開発を請け負う顧客向けに、当社が開発するシステムを運用する環境に適したハードウェア及びソフトウェア等を調達(仕入・販売)し、導入支援をするサービスであります。
クラウドソリューション事業におけるサービスの品目別売上高構成要素
事業 | 要素 | 品目区分 | 構成要素 |
ク ラ ウ ド ソ リ ュ 丨 シ ョ ン 事 業 | ストック要素 | ①クラウドサービス | (ⅰ) 不動産物件情報管理データベース(基本機能) |
(ⅱ) 各種不動産媒体向けデータ変換システム(出稿機能) | |||
(ⅲ) 不動産物件情報検索機能 | |||
(ⅳ) 不動産会社向け自社ホームページ構築機能 | |||
(ⅴ) 不動産会社向けモバイル(携帯電話、スマートフォン)サイト構築機能 | |||
(ⅵ) 賃貸管理機能 | |||
(ⅶ) 不動産会社向け営業支援機能・顧客管理機能 | |||
(ⅷ) 不動産会社向け企業間物件情報流通サイト構築機能 | |||
②ネットワーク・ソリューション | (ⅰ) システム受託運用サービス | ||
(ⅱ) 「TRUSTe」取得等セキュリティ対策コンサルティング・サービス | |||
③アドヴァンスト・ クラウドサービス | (ⅰ) 広告取次業務 | ||
フロー 要素 | (ⅱ) 不動産会社向け顧客固有のシステム構築に関する受託開発 | ||
(ⅲ) サーバ入稿用物件情報データ変換システム開発 | |||
(ⅳ) プロキュアメント・サービス(ハードウェア及びソフトウェア等の仕入及び販売) |
(4)クラウドソリューション事業の主な特徴
①不動産業界に特化-業界特化型クラウドサービスの提供
当社のサービスは不動産業界を主なターゲットとしており、当社は業界慣習や業界に特有なデータ特性等の業務知識を会社のノウハウとして蓄積し、開発工程にもフィードバックしていくことで、参入障壁の高い業界・分野特化型クラウドソリューションを志向しております。営業・開発スタッフ共に不動産業界の業務ノウハウに精通することで、顧客企業と密接かつ継続的な関係を構築・維持し、リピート受注率向上を図っております。また、経営資源を集中投下することで不動産業界における知名度の確立及び競争力の維持・向上を目指しております。
また、不動産業界に特化する主な理由としては、以下のとおりであります。
・不動産業界は国内最大級産業であり、市場規模が大きい
・不動産業界には中小規模の会社が圧倒的に多く、投資を必要としない「借りて使う」システムが最適
・不動産会社は全国各地に分散しており、クラウドモデルに最適な市場特性
・不動産会社の業務フローは各社類似しており、共通のシステムツールへのニーズが高い
・消費者の検索ニーズや業者間取引に対応できる物件情報データベースを構築・管理するシステムが不可欠
当社が推進するクラウドモデルは、これら不動産業界を取り巻く様々な要因・特性の中において、大きな市場価値を産むものであるとの考えから、当社は不動産業界に特化した事業を行っております。
②エンタープライズ(企業ユーザ)仕様のシステム基盤をベースにしたクラウドサービス
当社は、エンタープライズ(企業ユーザ)向けのベンダ保証・サポートのあるハードウェア・ソフトウェア製品を採用し、安定性の高いプラットフォームを運用しております。顧客企業は、一社のみで実現するには高コストとなるエンタープライズ(企業ユーザ)仕様のシステム基盤・プラットフォームを、インターネットを経由して当社のシステム基盤を利用し、当該基盤上でシステム・アプリケーションを運用することができるため、自社保有の場合と比較すると、以下のメリットを得ることができます。
・短期間でのシステム導入
・導入に係る初期費用及び保守・運用の月次費用の低コスト化
・面倒なメンテナンスから開放され、顧客本来のビジネスに集中できる
・自社で本当に必要とする機能のみを組み合わせて利用することが可能
・システムの導入・利用に柔軟性が持てるため、低コストで成果をあげることが期待できる
・大切なデータをクラウド上で保管することでBCP(事業継続計画)としても最適
一方、当社にとっても当社のシステム基盤上で顧客企業向けシステム・アプリケーションを運用(アプリケーション・ホスティング)することで、継続的なシステム利用料収入が見込め、開発完了・納品で途切れることのない顧客との関係構築が容易になり、機能拡張や新機能の追加等、新たな顧客ニーズを掴むことが可能になります。
(用語の注釈)
1.システム基盤
アプリケーションとオペレーティングシステムとの中間に位置し、特定の機能やサービスを提供する情報システム全体の中核をなすミドルウェアの総称。つまり、アプリケーションが円滑に動くように支えているシステムの土台部分のことをいう。
2.ソリューション
業務上の問題点の解決や要求の実現を行なうための情報システム。専門の業者が顧客の要望に応じてシステムの設計を行ない、必要となるあらゆる要素(ハードウェア、ソフトウェア、通信回線、サポート人員など)を組み合わせて提供することをいう。
3. クラウド(cloud)
パッケージソフトウェアを顧客に直接販売せず、インターネットを通じて、賃貸契約でアプリケーションの使用を提供するサービス形態をいう。また、ソフトウェアの機能のうち、ユーザーが必要とするものだけをサービスとして配布し利用できるようにしたソフトウェアの配布形態をいう。情報処理システムをどのように構築・運用するかを「利用者」の視点で表した用語で、ネットワーク、特にインターネットを介して利用者がサービスの提供を受けるインフラのことを指す。
4.ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)
パッケージソフトをユーザに直接販売せず、インターネット等を通じて賃貸契約でアプリケーションの使用を提供するサービス形態をいう。
5.SaaS(Software as a Service:ソフトウェア・アズ・ア・サービス)
SaaSとは,「Software as a Service」のアルファベットの頭文字をとったもので、日本語では「サービスとしてのソフトウエア」と訳される。
ソフトウェアの機能のうち、ユーザが必要とするものだけをサービスとして配布し利用できるようにしたソフトウェアの配布形態であり、サービス型ソフトウェアとも呼ばれる。個々のユーザが本当に必要な機能のみを利用したい時に利用でき、利用した機能に応じた分だけの料金を支払う。このようなサービス形態をSaaSと呼ぶ。
6.アップセル
ある商品の購入を考えている客に対し、希望よりも上位で高い商品を勧める販売方法。または、従来からの顧客に、上位で高い商品への買い換えを勧める販売方法。
7. ホスティング
顧客の情報システム用ソフトウェアのために自社のサーバ(ハードウェア)の一部を間貸しするサービス。顧客サイドのメリットとしてハードウェア投資を抑えることが可能になることが挙げられる。
8.ハウジング
顧客の通信機器や情報システム用のハードウェアを自社の回線設備の整った施設に設置するサービス。
「コロケーション(colocation)」サービスとも言う。
9. TRUSTe(トラストイー)
個人情報取り扱いに関する、米国の非営利団体が認定する保護認証規格。日本国内での認定業務は有限責任中間法人日本プライバシー認証機構が提携組織として請け負っている。Webサイトの個人情報保護の信頼性を客観的に判断できるように、第三者機関が審査し認証する個人情報保護認証規格である。
10. コンポーネント
何らかの機能をもったプログラム/システムの部品。
11. ライブラリ
プログラムやデータなどをひとまとまりに登録したファイルのこと。
12.CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)
情報システムを応用して企業が顧客と長期的な関係を築く手法のこと。詳細な顧客データベースを元に、商品の売買から保守サービス、問い合わせやクレームへの対応など、個々の顧客とのすべてのやり取りを一貫して管理することにより実現する。
13.SFA(Sales Force Automation)
パソコンやインターネットなどの情報通信技術を駆使して企業の営業部門を効率化すること。また、そのための情報システム。
14. ストック要素
継続的な契約にもとづき、毎月一定の売上が計上されます。契約数・契約単価が増加すると毎月の売上が増加し、契約を積上げていくことで安定した収益を上げることが可能です。
15. フロー要素
都度の契約にもとづき、1契約(1納品)につき1回売上が計上されます。受注件数・受注金額が増加すると売上が増加しますが、継続的ではなく、一時的な売上となるので年度毎に変動する余地が大きい性質を持つ売上であります。
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このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E05551] S1001YVA)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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