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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1002LQ5

有価証券報告書抜粋 株式会社ラクーンホールディングス 事業の内容 (2014年4月期)


沿革メニュー関係会社の状況


当社グループは、中小企業間の取引を便利でスムーズに行うためのサービスを提供する企業グループとして、①EC
事業、②売掛債権保証事業を展開しております。
なお、次の2事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

①EC事業
ⅰ.スーパーデリバリー
EC事業の主力事業として、「スーパーデリバリー」という、アパレル・雑貨を全国の中小規模小売店向けに卸販売する企業間取引(BtoB)サイトを運営しております。「スーパーデリバリー」は、主にメーカー(出展企業)と全国の小売店(会員小売店)を繋いでおり、出展企業から仕入れた商品を会員小売店に販売しています。
「スーパーデリバリー」に参加するためには、あらかじめ出展企業もしくは会員小売店としての登録が必要になります。また、「スーパーデリバリー」は出展企業からは毎月一定額の出展基本料を徴収し、会員小売店からは毎月一定額の会費を徴収しております。

(1)マーケットの現状
中小規模小売店は販路拡大を考えるメーカーにとって魅力的なマーケットであるものの、①小売店の信用リスクが比較的高い、並びに②売上規模の割に営業コストと管理コストがかかる、という問題があるため必ずしも積極的に販路拡大ができないのが現状であると考えております。
当社グループの運営するサイトにおいては、当社が会員小売店を集客しており、かつ、出展企業が会員小売店に対する与信リスクを回避するための仕組みを提供しているため、出展企業は、上記の問題を抱えずに中小規模小売店への新規販路拡大が可能になります。また、出展企業は、既に取引を行っている中小規模小売店を当社グループの運営するサイトでの取引に切り替えることで取引の効率化を行えます。
会員小売店は当社グループの運営するサイトを利用することで上記①,②の理由により従来取引が難しかったメーカーと取引を行うことが可能になります。さらに、効率的に多数の出展企業の多様な商品の情報を入手して仕入を行うことや、事務管理コストや仕入れのための交通費等のコスト削減も行えます。

(2)取引の概要
取引の概要としましては、販売企業が当社グループの運営する「スーパーデリバリー」サイト上に出展することから始まります。出展企業は、サイト上にショッピングモールのように並び、会員小売店と注文から出荷までのやり取りの他、商品についての問い合わせ対応を直接行い、商品代金の決済に関しましては当社を介して行う仕組みになっております。

会員小売店は、各出展企業が掲載している商品情報をサイト上で閲覧し、発注を行います。出展企業は「スーパーデリバリー」の出展企業用管理画面により会員小売店からの発注を確認し、会員小売店に商品を直接発送します。商品の発送データは出展企業用管理画面を利用して当社に送信されます。当社は、出展企業からの商品発送データに基づき会員小売店からの代金回収及び出展企業への代金支払いを行っております。会員小売店からの代金回収は、信販、クレジット、掛売り販売あるいは、配送業者の代金引換便を利用した代金回収(こちらは、出展企業が配送業者を通じて会員小売店より代金回収)となっております。なお、掛売り販売につきましては「Paid」の仕組みを利用しております。

商品は出展企業から会員小売店に直送され、当社を経由いたしませんが、売買契約は出展企業と当社、当社と会員小売店で別個に存在いたします。出展企業が商品を会員小売店に発送し、商品発送データを当社に送信した段階で商品の所有権は出展企業から当社に移転し、同時に当社から会員小売店に出荷通知することで商品の所有権は当社から会員小売店に移転いたします。

(取引図)
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(3)サイトの特徴
「スーパーデリバリー」はアパレル及び雑貨のメーカーを中心としたこだわりの商品を持っている企業(出展企業)と、他店との差別化ができる商品を探す小売店が出会い、取引を行うことのできる企業間取引(BtoB)サイトです。
会員小売店は各出展企業との取引に先立って、各出展企業の取引審査を受ける必要があります。具体的には、会員小売店が各出展企業の企業概要、掲載商品等を閲覧し、取引を希望する出展企業に取引開始の申込みを行います。取引開始の申込みを受けた出展企業は会員小売店の店舗概要を閲覧し、取引に応じるか否かの審査を行います。なお、出展企業が出品している商品の販売価格等の詳細な情報は、出展企業から取引許可を受けた会員小売店のみが閲覧できることとなっております。これにより、出展企業は販路の選定ができるとともに、自社が取引を希望する会員小売店のみに卸値等の重要情報の開示を行うことが可能になり、また、メールや電話等で直接、新商品や販促に関する情報などの営業行為を行うことが可能になります。

ⅱ.Paid
「Paid」は、取引先への請求から代金回収までを一括で請負い売掛金の回収を保証する決済サービスです。加盟企業と全国の中小規模小売店を中心としたPaidメンバーとの間で発生する取引代金の決済をインターネット上に設けた管理画面を通じて行っています。「Paid」に登録されたPaidメンバーに対する取引代金に掛かる請求書の発行から代金の回収及び加盟企業への支払業務を「Paid」が担うことで手数料を徴収しております。また、当該「Paid」は「スーパーデリバリー」に対してもサービス提供を行っております。

(1)ニーズの背景
企業間取引の決済は、昔からの商習慣で「掛売決済」が中心です。「掛売決済」は、購入側のキャッシュ・フローの改善に伴い取引の増加が見込まれることから、購入側と販売側の双方のニーズが高い決済方法です。しかしながら、未回収リスク発生の懸念から与信審査、限度額設定など、慎重な与信管理が必要です。また、請求書の発行、代金回収等の事務コストが相当発生いたします。これらにより、販売側は「掛売決済」の導入に慎重にならざるを得ない状況で、企業間取引が滞る要因になっておりました。
当社グループは、運営する「スーパーデリバリー」に2004年より「掛売決済」を導入し、当社グループが出展企業と会員小売店の決済に介在することで問題を解決し、売上高を大幅に伸ばしました。この実績を背景に、企業間取引の商習慣としての「掛売決済」に対するニーズの高さを認識いたしました。そして、「スーパーデリバリー」で蓄積した企業間取引の決済に関するノウハウと実績を汎用的な企業間取引の決済スキームとして再構築し、「Paid」をスタートいたしました。
「Paid」ではPaidメンバーに対し、あらかじめ一定の与信枠を付与しております。これにより、加盟企業が「Paid」を通して取引代金の決済を行う場合に限り、Paidメンバーに対する与信リスクを排除することが可能になります。さらに、請求書の発行、送付から代金の回収まで「Paid」が行うため、事務管理コスト削減も行えます。

(2)取引の概要
取引の概要としましては、販売企業が当社グループの運営する「Paid」に加盟企業登録を行い、また、購入企業がPaidメンバー登録をあらかじめ行っておくことが必要になります。加盟企業は、Paidメンバーと注文から出荷までのやり取りの他、商品についての問い合わせ対応を従来の取引同様直接行い、取引の決済に関する業務を当社を介して行う仕組みになっています。

加盟企業はPaidメンバーからの受注後、「Paid」の加盟企業管理画面より受注登録を行います。その後、出荷等により売上が確定された段階で、決済確定処理を「Paid」の加盟企業管理画面より行います。決済確定処理により、加盟企業の取引先であるPaidメンバーに対する売掛債権が「Paid」へ譲渡されます。

「Paid」では、譲渡された売掛債権に対する請求書の発行、送付から代金の回収業務をPaidメンバーに対し行います。なお、Paid内で取引決済された売掛債権は、複数の加盟企業と取引していた場合でも一括にまとめられPaidメンバーに請求されます。一方、加盟企業側もPaid内で確定した取引の決済は、一括で「Paid」から支払いがされます。
また、企業間取引や卸売サイトを運営提供するシステムに「カート連携サービス」を業務提携により導入しております。「カート連携サービス」は、サービスを利用する企業の自社卸サイトにおいて、購入企業が決済時に「Paid」を選択することが可能になります。
なお、「Paid」で発生する決済取引については、Paidメンバーによる当社への支払いにつき子会社である株式会社トラスト&グロースから保証を受けております。

(取引図)
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(3)サービスの特徴
「Paid」は、Paidメンバーに対しあらかじめ付与した一定の与信枠を、Paidメンバーが取引を行いたい加盟企業に対し開放したマーケット参加型の決済サービスです。「掛売決済」は、販売企業と購入企業との直接取引で発生する決済方法で、与信枠も取引を行う企業間のみで有効なものでした。

「Paid」では、Paidメンバーの与信枠を参加する加盟企業に開放することで、スピーディかつスムーズな決済取引を実現できることが特徴です。具体的にはPaidメンバーの与信枠は、メンバー登録後、取引をしたい加盟企業に対し、決済設定を「有効」にすることで、取引可能となります。これにより、加盟企業は、取引実績のない新規の販売企業であっても、初回から「掛売決済」で取引を行うことができます。また、購入側であるPaidメンバーも初回から「掛売決済」で取引が実現されることで、キャッシュ・フローが大幅に改善するメリットがあります。

ⅲ.COREC
「COREC」は、企業間取引における受発注をインターネット上で一元管理できるクラウド受発注ツールです。業種を問わずすべてのサプライヤーとバイヤーとの間で発生する受発注業務をインターネット上に設けた管理画面を通じて行います。基本機能は無料で利用できますが、より便利に受注・発注業務をするためのビジネスプランを有料で提供しています。(2014年8月末までオープン記念キャンペーンとして無料で提供)

(1)ニーズの背景
日本の企業間取引における受発注は未だに電話やFAXが多く利用されています。電話やFAXによる受発注は、データをシステムに登録するための処理作業に多くの時間をとられていることや、登録する際にミスや漏れが発生するという課題があります。そのため、受発注業務のシステム化にメリットを感じたバイヤー、サプライヤーの各々が、これまでもEDIの導入や、卸サイトの開設等、システム化を進めてきました。しかしながら、システム化には導入コストやシステム担当者の必要性、取引先の同意など複数のハードルが存在し、導入が広がっていないのが現状です。
「COREC」はこうした課題を解決しバイヤー、サプライヤー双方のニーズを同時に満たしています。中小企業から大企業まで規模問わず、受発注をよりスムーズに行えるよう開発したサービスです。また、クラウドサービスのためサプライヤー、バイヤーともに導入ハードルが低くすぐに利用することができます。

(2)取引の概要
「COREC」は簡単な登録だけですぐに利用できるサービスです。取引の概要としましては、発注を希望するバイヤーは「COREC」にメールとパスワードを登録しアカウントの作成を行います。次に管理画面から、サプライヤーが用意した発注フォームに内容を入力、発注ボタンを押すと相手の管理画面に発注書として送信されます。送信と同時に、サプライヤーに対しては受注メール、バイヤー自身に対しては発注確認メールが送られます。なお、発注したいサプライヤーが「COREC」を利用していない場合でも利用は可能です。その場合は「COREC」で予め用意してある発注書に内容と取引先の情報を入力し、送信手段(メール・FAX)を選択し、発注ボタンを押すと「COREC」から発注書が相手に届けられます。バイヤー側はサプライヤーが「COREC」のメンバーであるかどうかにかかわらず、自身の発注をすべてWeb上で管理することが可能で、また、いつでもどこでもデータをダウンロードしたり、再発注をしたりできるようになります。
一方、バイヤーとの受注データを「COREC」で管理したいサプライヤーもバイヤー同様、メールとパスワードを登録しアカウントの作成を行います。アカウント作成後、サプライヤーはまず始めに受注用のページを作成します。受注ページは会社名や取引先に伝えたい情報等を入力し、注文に必要な項目を選択するだけで完成します。なお、定番の商品があるサプライヤーは商品情報の登録が可能です。受注ページが完成すると、メール配信機能や見積書を送信する機能を使ってバイヤーに案内を行います。案内を受けたバイヤーは会員登録なしでサプライヤーが作成したフォームから発注を行うことができます。こうして案内を通じてバイヤーから次々と受注が集まり、Web上で全ての受注データを管理できるようになります。
(取引図)
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(3)サービスの特徴
「COREC」は基本機能を無料とし、クラウド型とすることで幅広いユーザーへの提供を展開していきます。無料プランで圧倒的な会員数を獲得し、サービスを利用していくうちに必要となる有料機能をオプションとして利用できるビジネスプランを、バイヤー、サプライヤーに提供します。
また、ユーザー数(バイヤーおよびサプライヤー数)は自己増殖サイクルで増加していくことが特徴です。具体的には、バイヤーが「COREC」から送信する発注書には「COREC」の広告の記載があり、取引先であるサプライヤーは発注書を受け取ることで結果的に「COREC」を認知します。サプライヤーは、広告から「COREC」が自社と取引のある他のバイヤーにも使える利便性の高いツールであると理解し、会員となり、メール配信機能や見積書を送信する機能を使って他のバイヤーに案内を行います。この案内を受け取ったバイヤーは同じように他のサプライヤーにも使える利便性の高いツールであることを理解し会員となります。無料で気軽に利用ができることと、バイヤー、サプライヤー双方に利用メリットのあるサービスであることが、このサイクルの動力となり、比較的広告費をかけずに自然とユーザー数が増加していきます。

②売掛債権保証事業
子会社である株式会社トラスト&グロースにおいて、売掛債権保証事業を行っております。売掛債権保証事業は、企業の取引先に対する売掛債権を保証することで保証料を徴収し、当該売掛債権が支払い不能になった場合にあらかじめ設定した保証額を支払うサービスとなっております。当該、売掛債権保証事業は、EC事業の「Paid」に対してもサービス提供をしております。

(1)ニーズの背景
事業会社は、商取引を行う際、取引先企業に対する与信リスクの懸念が発生いたします。与信リスクの回避には、取引先企業の与信管理が重要になりますが、自社で管理するには、与信管理業務はコスト負担の重いこと、さらに、取引先企業の売掛債権が倒産等により未回収となる可能性もあるため、事業会社は慎重にならざるを得ず、積極的に取引先の拡大を実施したくても、なかなか難しいのが現状です。
本サービスは、事業会社が株式会社トラスト&グロースと保証契約を締結することで、事業会社の取引先の売掛債権に回収不能が発生した場合において、あらかじめ設定した支払限度額を上限に株式会社トラスト&グロースが保証金額を支払うサービスであります。当該サービスの利用により、保証契約を締結した事業会社は、貸し倒れリスクの排除が可能になり、また同時に、与信のアウトソーシングと債権回収業務を削減することができます。取引先企業に対する信用リスクを最小化できることで、事業会社は、取引の活性化を実現することが可能になります。

(2)取引の概要
取引の概要としましては、事業会社が当社グループの株式会社トラスト&グロースと保証契約を締結することから始まります。

保証契約締結後、株式会社トラスト&グロースは、保証契約企業の依頼に基づき、取引先企業の保証審査を行います。保証審査は、情報提供会社から入手した情報と、株式会社トラスト&グロースで蓄積したデータベースや過去の経験値等に基づき、保証引き受けが可能かどうかの判断を行い、審査結果を保証契約企業へ通知いたします。

保証契約企業は、審査通過した取引先企業に対する売掛債権の保証を株式会社トラスト&グロースに依頼します。なお、保証依頼により、保証料が発生いたします。

保証先企業の売掛債権に代金回収の不能が発生した場合において、あらかじめ設定した支払限度額を上限に株式会社トラスト&グロースより、保証契約企業に対し保証金額が支払われます。これにより、株式会社トラスト&グロースは保証履行をした保証先企業に対する求償債権を取得いたしますので、保証先企業に対し請求を行います。


(取引図)
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(3)サービスの特徴
株式会社トラスト&グロースのサービスは、特に中小企業に対する売掛債権保証を強みとしていることから、当該サービスは、取引先に中小企業を抱える多くの企業に利用されております。
商品は、保証依頼企業を数社単位で引き受け、保証限度枠、保証先数、保証月数によって月額保証料を決定するものから、保証契約企業の取引全体に対して保証を行うものまで、各種取り揃えております。その中から、事業会社は保証の規模や、期間、予算等に応じて自由に選択することができます。


(事業系統図)
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沿革関係会社の状況


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E05563] S1002LQ5)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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