サイバーステップ株式会社 業績等の概要 (2014年5月期)

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、政府による経済対策、金融政策を背景に緩やかな回復基調が見られましたが、新興国の景気の減速懸念、円安による輸入価格の上昇や消費税の引き上げによる消費低迷の懸念もあり、先行きについて不透明な状況が続いております。
わが国のオンラインゲーム市場においては、引き続きユーザー数は伸びているものの、提供タイトルが増加しており、ユーザーの獲得競争が続いております。また、ソーシャルネットワークサービスやWebブラウザゲームなどが幅広い層へと広がっており、事業環境の変化が続いております。
このような環境のもと、当社グループは創業時から一貫して単独で国際競争力のあるオンラインゲームの開発を続け、新規ゲームタイトル「鬼斬」の完成に至り、2013年12月にPC版の正式サービス、2014年2月にPlayStation4版の正式サービスを開始いたしました。また、既存ゲームタイトルは引続きユーザーの皆様から高い評価を頂いているものの、収益面において海外・国内共に低調に推移し、業績向上に向けた各種施策を行いましたが大きく回復するには至りませんでした。
当連結会計年度では、フィリピン、インドネシア、タイに現地法人の設立を進め、既存現地法人を含めた各地域での自社運営サービスを開始いたしました。
こうした状況のもと、当連結会計年度におけるロイヤリティー等売上高は155百万円(前連結会計年度比33.2%
減)、自社運営売上高は1,238百万円(同9.5%増)、売上高合計で1,393百万円(同2.2%増)となりました。利益面においては、営業利益32百万円(同67.4%減)、経常利益50百万円(同50.1%減)、税金等調整前当期純利益46百万円(同54.3%減)となりました。
海外からのロイヤリティー収入及びライセンス料入金に係る外国税額について控除しきれない金額が発生し、法人税等を52百万円(同13.7%減)計上し、最終的な当期純損失は6百万円(前年同期は当期純利益41百万円)となりました。
なお、当社グループの事業はオンラインゲーム事業の単一セグメントであるため、セグメント情報ごとの記載をしておりません。

(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ28百万円
(5.4%)増加し、561百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と増減要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、30百万円(前連結会計年度は54百万円の資金増加)となりました。これは主として税金等調整前当期純利益46百万円、減価償却費35百万円、株式報酬費用38百万円の計上及びその他の負債の増加47百万円がある一方で、売上債権の増加71百万円、法人税等の支払額40百万円が生じたことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、210百万円(前連結会計年度は115百万円の資金減少)となりました。これは主として無形固定資産の取得による支出148百万円、定期預金の純増加額50百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の増加は、231百万円(前連結会計年度は14百万円の資金減少)となりました。これは主として長期借入れによる収入150百万円、短期借入金の純増加額40百万円、ストックオプションの行使による収入77百万円がある一方で、長期借入金の返済による支出35百万円があったことによるものであります。