有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1002WYL
住江織物株式会社 研究開発活動 (2014年5月期)
経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループは、「資源を未来へ」をキーワードに掲げ、常に時代をリードする斬新かつ機能的な製品づくりを目指し、環境問題や資源再利用にも配慮した研究開発活動に取り組んでおります。
当社の研究開発活動については、技術・開発本部に属するテクニカルセンターならびに産業資材事業部門に属する開発センターを中心として、開発部門の相互提携、また関係各部署との密接な連携を取りながら研究開発を進めております。
当連結会計年度においては、次に述べるものがあげられます。
(インテリア事業)
インテリア事業分野では、経済産業省の「高機能性繊維の試験方法に関する標準化」事業の一環として消臭性試験方法の国際標準(ISO)化が進められてきました。その中の複合臭を用いた消臭性試験方法を開発し、2014年4月17日にISO17299-5として正式に発刊しました。これにより、消臭性機能や評価試験の信頼性が向上するとともに、複合臭である室内汚染物質の消臭や優位性を消費者に分かりやすく訴求できることとなりました。
(自動車・車両内装事業)
自動車内装事業分野では、近年、更なる車室内の高級感や品質感を向上させる為、合成皮革のニーズが高まっており、当社グループでも高付加価値商材の重要な位置づけとして研究開発を進めております。
昨年フルモデルチェンジを迎えた日産エクストレイルには、当社の機能性合皮「セルクロス」と軽量合皮「フレーザークロス」が継続採用となりました。「セルクロス」は、ウレタン層にセル構造をもち、その透湿防水効果により着座時の蒸れ感を防止し、空気層を含むことで、夏場に熱くなりにくく、冬場に冷たくなりにくいという機能が認められた結果であります。デザインとしても、エンボス加工を施した特徴ある商品となっており、今後もシートファブリックはもちろんのこと、合成皮革やレザー商品につきましても高付加価値商材の開発、機能性とデザイン性の両立に力を注ぎ受注拡大してまいります。
また車室内におけるVOC(揮発性有機化合物)量の低減は、接着剤などの各パーツを低VOC放散性の材料に変更することで自動車メーカーは推進してきましたが、完全に根絶されるには至っておりません。当社グループでは車室内のVOC量を低減するために、座席の背面部に当たるシートバック材料に消臭剤をコーティングする技術を開発しました。この技術は軽自動車のシートバックとして採用され、アルデヒドの低減に資することができました。今後はアルデヒド以外のVOC低減にも効果的な商材の開発を進めてまいります。
(機能資材事業)
機能資材事業分野では、空気清浄機用消臭フィルターの高機能化のニーズが高くなってきていることが挙げられます。特にPM2.5対策への関心が高く、PM2.5関連物質である硫黄酸化物・窒素酸化物の除去性能を高めたフィルターを開発しました。またトイレ・キッチン・ペットに関する悪臭をピンポイントで除去できる別売フィルターを開発しました。このフィルターは低圧損化を実現し、後付タイプとして優れた性能を発揮します。
なお、当社グループの研究開発については、各セグメントに共通する基礎的研究であり特定のセグメントに関連付けができないため総額を記載することとし、当連結会計年度の研究開発費の総額は3億71百万円(前連結会計年度比8.4%減)となっております。
経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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