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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10029E1

有価証券報告書抜粋 前田道路株式会社 研究開発活動 (2014年3月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当グループは、二酸化炭素等の温室効果ガスの放出による地球環境問題や交通騒音・振動等の沿道環境問題への対応、また、国や地方における公共投資の削減や公共施設の長寿命化等、社会及び国民の幅広いニーズに応えるべく、「人と環境に配慮した技術」と「防災・減災・長寿命化に貢献する技術」を重点テーマにあげて研究開発に取り組んでいる。
当連結会計年度における研究開発費の総額は4億5千3百万円である。なお、当グループは建設事業及び製造・販売事業が一連のものであり、セグメントごとの明確な関連付けは困難である。
当連結会計年度における研究開発活動は次のとおりである。

(1) 人と環境に配慮した技術に関する研究開発
① アスファルト混合物の製造に伴い発生する二酸化炭素排出量の約50%は、骨材の加熱乾燥の際に使用する化石燃料の燃焼によるものである。そこで、この化石燃料の代替として、当グループでは現在12箇所の合材工場でバイオマス燃料の活用に取り組んでおり、今後さらに使用工場数を増やす予定である。バイオマス燃料は、建設廃材の木くず、木質バイオマス工場から排出される木質タール、バイオディーゼル燃料(BDF)の副産物であるグリセリンを使用している。バイオマス燃料を活用することで、二酸化炭素排出量を削減し地球温暖化防止に貢献するとともに、価格が上昇傾向にある化石燃料の使用を減らし、原材料コストの安定化も期待できる。

② 当社独自のフォームド技術を用いた施工性改善型アスファルト混合物「LEAB」の製造出荷を東京近郊の2工場と九州の1工場で開始した。LEABは、微細気泡(マイクロバブル)をアスファルト中に発生させる装置をプラントに設置することで、アスファルトの粘度を下げ、製造時の混合物温度を通常の160℃程度から130℃程度まで下げることができる。従来の中温化技術に比べて製造が容易で混合物性状の向上も期待できるだけでなく、作業員の体感温度が下がり、熱中症対策にも役立つ。一方、通常温度の160℃で出荷する場合は、従来の混合物と比べて温度低下による施工不良を防ぐことができる。本混合物は最も出荷量の多い再生アスファルト混合物を主な対象としている。
③ 幹線道路などでは、沿道住民の環境に対する意識の向上により、道路交通振動の低減が一層求められている。一般的な振動抑制対策として路盤や路床を強化する方法などがあるが、コストが高く、工期が長いという課題があった。そこで、低コスト・短期間で施工可能な振動抑制舗装を開発した。この振動抑制舗装は、独自の高弾性アスファルトを用いた振動減衰性の高いアスファルト混合物を表層の直下に最低3cm設置することで、官民境界部における振動を5dB以上低減できる。また、施工は厚さ7cm程度の切削オーバーレイ工法が可能であり、施工性に優れる。
④ 近年、情報通信技術(ICT)を利活用した情報化施工への取り組みが盛んに行われている。当グループでは、トータルステーションを用いたブルドーザやモータグレーダの三次元マシンコントロールをはじめ、汎地球測位航法衛星システム(GNSS)を用いたアスファルトフィニッシャによる路盤材やアスファルト混合物の敷きならし制御、建設機械稼動管理システム、出来型管理としての転圧管理システム、さらにトータルステーションやGNSSだけでなく仮想基準点方式(VRS)の利活用等、小型機械を含めた各種建設機械のマシンコントロールと情報通信技術の組み合わせに取り組み、施工効率の向上に努めている。またハイブリッド油圧ショベル等の低燃費型建設機械の積極的導入により、施工機械の燃料消費量の削減も図っている。

(2) 防災・減災・長寿命化に関する研究開発
コンクリート発生材は、今後、都市部において余剰傾向になると予想されており、これの有効活用・利用促進を図るため、コンクリート再生路盤材を用いたセメント・アスファルト乳剤安定処理(CAE)路盤材「マイルドベース」を開発した。さらに、このCAE路盤材について、工場で製造を行う中央混合方式を確立したことで、これまでほとんど施工されなかった都市部での施工を可能にした。CAE路盤材はセメントの剛性とアスファルト乳剤のたわみ性を共有した材料であり、室内の液状化発生実験では、液状化を含む地震による被害を軽減することが確認された。さらに、実路においては、大型交通車両により発生する振動を軽減するとともに、長期間の共用性の向上も期待できる。

(3) その他の研究開発
水をかけるだけで固まる新しいタイプの袋詰め常温型アスファルト補修材「マイルドパッチ」は、手軽に施工できるうえに高耐久であり、当社合材工場の他にホームセンターやインターネットでの販売を通じ、舗装施工業者のみならず一般家庭まで幅広い支持を集めている。現在、さらなる拡販を図るため、軽量骨材を用いて1袋の重量を従来のものから4割削減し、持ち運び時の負担を軽減した「軽量タイプ」を新たに開発するなど、バリエーションを増やした。

経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


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