有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1002E6Q
大日本印刷株式会社 業績等の概要 (2014年3月期)
(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の一連の経済政策の効果もあり、個人消費の増加や企業収益の改善などの明るい兆しが見られた。しかし、エネルギー価格の上昇のほか、新興国の経済成長減速などの影響もあり、本格的な景気回復には至らなかった。印刷業界は、需要の伸び悩みや原材料価格の上昇、競争激化による受注単価の下落もあり、引き続き厳しい経営環境にあった。
このような状況のなかDNPは、事業ビジョン「P&Iソリューション」に基づき、「未来のあたりまえを作る。」を目指して積極的な事業活動を展開し、企業や生活者のニーズに対応した製品・サービスなど、多様なソリューションの提供に努めた。
昨年12月には、高度な情報セキュリティと耐震性、防火性を備えたDNP柏データセンターを開設した。情報コミュニケーション部門を中心に、生活者情報などを安全、安心に運用する事業基盤として、企業向けにクラウドサービスを提供するほか、DNPが進める電子書籍や電子チラシなどの生活者向けサービスのインフラとしても活用していく。生活・産業部門では、経済成長が期待される東南アジアでの事業展開に注力し、昨年5月にベトナムに包装材の新工場を開設した。また、昨年12月に、東南アジアでのフォトプリントのニーズの高まりに対応するため、昇華型熱転写記録材(カラーインクリボンと受像紙)のマレーシア工場を竣工させた。エレクトロニクス部門では、製品ラインの見直しや生産拠点の集約、組織体制の再構築などによって収益の改善に努めた。
社会が大きく変化していくなか、DNPは、生活者の視点やソーシャルな視点に立って課題をいち早く発見し、それを解決することで新たな価値を創出していく。
これらの活動の結果、当連結会計年度の売上高は1兆4,485億円(前期比0.1%増)、営業利益は500億円(前期比40.0%増)、経常利益は532億円(前期比32.2%増)、当期純利益は256億円(前期比33.4%増)となった。
セグメントごとの業績は、次のとおりである。
〔印刷事業〕
(情報コミュニケーション部門)
出版印刷関連は、出版市場の低迷が続くなか、積極的な営業活動によって書籍は前年を上回ったが、雑誌は減少し、前年を下回った。
商業印刷関連は、キャンペーン事務局やカスタマーセンターの運営などのBPO(Business Process Outsourcing)事業が増加したものの、既存のパンフレットやカタログなどの印刷物が低調に推移し、前年を下回った。
ビジネスフォーム関連は、少額投資非課税制度(NISA)の口座開設業務のスタートにともない、パーソナルメール等のデータ入力・印刷・発送を行うIPS(Information Processing Services)が増加し、好調に推移した。
教育・出版流通事業は、リアルな書店とネット書店、電子書籍の販売サービスを連携させたハイブリッド型総合書店「honto」の事業拡大に努めたが、書店の販売が減少し、売上は前年を下回った。
その結果、部門全体の売上高は7,003億円(前期比0.6%減)、営業利益は119億円(前期比25.4%減)となった。
(生活・産業部門)
包装関連は、食品や日用品向けのフィルムパッケージは堅調に推移したものの、ペットボトル用無菌充填システムの販売が減少し、前年を下回った。
住空間マテリアル関連は、消費税率引き上げ前の駆け込み需要の高まりもあってDNP独自のEB(Electron Beam)コーティング技術を活かした壁紙、床材などの環境配慮製品などが増加し、好調に推移した。
産業資材関連は、リチウムイオン電池用ソフトパックなどのエネルギー関連部材は減少したものの、液晶ディスプレイ用表面フィルムが増加したほか、フォトプリント用の昇華型熱転写記録材がマレーシア新工場の寄与などもあって好調で、全体として前年を上回った。
その結果、部門全体の売上高は5,335億円(前期比2.3%増)、営業利益は339億円(前期比21.0%増)となった。
(エレクトロニクス部門)
液晶カラーフィルターは、スマートフォンやタブレット端末向けに生産をシフトしたことで中小型品は堅調だったが、大型テレビやパソコン向けが減少し、前年を下回った。
半導体製品用フォトマスクは、国内向けは伸び悩んだものの、拡大が続く海外需要を取り込み、前年を上回った。
その結果、部門全体の売上高は1,713億円(前期比5.1%減)、営業利益は129億円(前期は3億円の営業損失)となった。
〔清涼飲料事業〕
(清涼飲料部門)
清涼飲料市場の熾烈な販売競争が続くなか、プロモーション活動などを積極的に展開し、売上拡大に努めた。
その結果、軽量ペットボトルを使ったミネラルウォーター「い・ろ・は・す」は増加したが、コーヒー飲料が減少し、部門全体の売上高は548億円(前期比2.6%減)、営業利益は6億円(前期比38.6%増)となった。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,998億円(前期比5.8%減)となり、前連結会計年度末より122億円減少した。(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動による資金の増加は1,201億円(前期比19.5%増)となった。これは、税金等調整前当期純利益486億円、減価償却費734億円等によるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動による資金の減少は583億円(前期比19.6%減)となった。これは、有形固定資産の取得による支出548億円等によるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動による資金の減少は800億円(前期比120.9%増)となった。これは、社債の償還による支出507億円、配当金の支払額206億円等によるものである。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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