有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10022GW
デンカ株式会社 研究開発活動 (2014年3月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループは、当社固有のコア、基盤技術の深耕により既存事業を核とした環境、エネルギー、インフラ、健康市場など成長性のある周辺技術分野の特殊高機能製品群の開発を進めるとともに、上記成長市場を中心とした次世代新製品開発を進めております。これらの多種多様な研究開発、製品化を加速するため、昨年6月に発足させたNIMS-DENKA次世代材料研究センターや、同10月からスタートした山形大学との包括共同研究など、外部研究機関との連携をはじめ、今年4月に新設したデンカイノベーションセンターを中核拠点とし産学官連携のオープンイノベーションを従来以上に積極的に推し進めてまいります。事業部門と連動し、市場の動向を直視し、次世代ニーズを確実に吸い上げ迅速に対応することで、早期実需化につなげたいと考えております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は108億28百万円、研究要員は722名であり、当連結会計年度に国内で公開された特許は161件、国内で登録された特許(実用新案を含む)は238件となりました。
当連結会計年度における各セグメント別の研究の目的、主要課題、研究成果および研究開発費は次のとおりであります。
(1)エラストマー・機能樹脂
透明樹脂、耐熱樹脂、シュリンクラベル用樹脂など特長あるスチレン系機能性樹脂分野では、生産技術の深耕、品質向上、新規用途展開並びに新高機能製品の開発を推し進め、シンガポール子会社の製造能力増強もそれらの拡販に寄与しております。またクロロプレンゴム、ERゴム、アセチレンブラック等の分野でも、海外市場を含めた事業拡大のために生産技術の強化を進めるとともに、特にクロロプレンゴムは世界でトップシェアを確実なものとすべく従来の用途展開に加え、新用途、市場の開拓、参入のために、新しい重合技術やポリマーアロイ技術を駆使した新グレード開発にチャレンジし、アセチレンブラックはリチウムイオン二次電池分野でのシェアアップに向けた高機能化や品質向上に取り組んでいます。
また本事業分野に関連して山形大学や上海交通大学、シンガポール国立研究機関など、国内外の研究機関と連携した多数の共同研究を進めており、新規事業創出を図っております。当セグメントに係わる研究開発費は25億27百万円でした。
(2)インフラ・無機材料
セメント・特殊混和材系分野では、長い歴史の中で培われた高温焼成反応、窒化反応などを駆使した粉体合成技術と構造解析、特性評価技術を基盤に、セメント・コンクリートのあらゆる欠点を補い余りある性能、機能を付与することを目標に、豊富な技術蓄積を活かした製品開発に加えて、震災復興対応も含めた地盤改良用途や二酸化炭素排出量を削減する環境負荷低減技術などの環境対応製品の開発も積極的に行っております。また昨今要求が高まっている社会資本などのメンテナンス手法に関する技術など、単に材料だけでなくソリューションに踏み込んだ研究開発を進めております。
肥料・無機製品分野では、今後欧州の排ガス規制強化などによる需要増が期待されるアルミナ繊維の生産技術の高度化と自動車用途などの展開を目指した高機能、高性能製品開発に注力するとともに、大学・公的研究機関と連携した新肥料の開発や、アルミナセメントの新しい性能、機能付与などによる多用途展開など、事業体質強化に向けた研究開発に注力しております。当セグメントに係わる研究開発費は12億14百万円でした。
(3)電子・先端プロダクツ
電子部材分野では、市場の伸びが期待されるパワーモジュール、LED向けなどの回路基板や放熱材料について、当社固有のセラミックス技術や有機・無機のハイブリッド放熱材料技術をさらに進化させ、市場に対しトータル・サーマル・ソリューションを提案すべく各種高機能材料、製品開発研究を推し進めています。さらに、接着剤関係では紫外線硬化型接着剤技術を応用した特殊高機能性接着剤の新製品開発や市場開拓を推進しており、特に各種電子部品、製品製造プロセスの著しい生産性向上を可能にする仮固定接着剤テンプロックが急速な立ち上がりを見せつつある中、更なる拡販に向けた加工技術の開発、ソリューション提案に注力しています。
電子包材分野では、当社が有する樹脂素材開発技術、無機・有機複合材料設計技術に加え、シートやフィルムの各種先端加工技術を活かし、電子部品搬送テープ、半導体ウェハやパッケージの保護・仮固定用粘着テープなど、市場における最先端ニーズに呼応した新規製品をタイムリーに市場に供給すべく開発を進めております。
機能性セラミックス分野では、半導体封止材用球状シリカで更なる高性能化を追求するとともに、LED向け蛍光体の特性向上や新規開発、放熱材料用途に加え化粧品用途への展開が進むBN粉、放熱材料や半導体封止用途向け球状アルミナをはじめとした機能性粉体群(ナノフィラーを含む)の開発に取り組んでいます。当セグメントに係わる研究開発費は29億95百万円でした。
(4)生活・環境プロダクツ
包装資材、建材、産業資材分野の樹脂加工製品では、太陽光発電や太陽電池向け耐候性フィルムや黒人女性の頭髪用の付け毛用合成繊維などの製品群開発を引き続き推進するだけでなく、コーポレート研究所であるポリマー・加工技術研究所を中核とし、シート・フィルムの製膜技術、ラミネーション技術、精密塗工技術など各種加工技術の高度化など、当社グループ全体のポリマー・加工技術の新たな研究開発を加速するとともに、自社素材の活用を含めて関連グループ会社との連携を強化することで、多岐に渡る当社グループの樹脂加工製品の新規用途展開並びにそれらに適合した特性改善、新製品開発を積極的に進め、更なる事業拡大を図っております。
また医薬品関連分野では、当社独自の培養生成技術により開発した高分子ヒアルロン酸の「膝関節機能改善剤」のシェア拡大を図るとともに、高分子ヒアルロン酸の用途拡大や、新たな医薬品開発の為の基礎研究にも注力しています。デンカ生研㈱では、安全かつ有効な高品質ワクチンの開発および社会的損失が大きい感染症の検査に必要な細菌検査試薬やウィルス検査試薬、健康管理に欠かせない臨床生化学検査試薬や免疫検査試薬の開発を推進しております。今般、これらの健康分野の研究開発をさらに加速すべく、デンカ本体のライフサイエンス部門およびデンカ生研の次世代試薬、ワクチン開発部門を再編・統合した「ライフイノベーション研究所」を新設しました。グループ全体の資源を集中し、さらに当社の保有するポリマー・有機合成、ナノ粒子合成技術などを融合させることで、同分野における新しい価値を創造し、新事業創出を進めてまいります。
デンカグループ全体の当セグメントに係わる研究開発費は40億66百万円でした。
(5)その他
産業設備の設計・施工等を行なっているデンカエンジニアリング㈱が、効率的な粉体の空気輸送設備の技術開発や廃水設備等の研究開発をおこなっている他、各事業所に設置している生産技術室を中心に、研究段階から事業化を見据えたプロセス設計、開発の充実を図っています。その他事業に係わる研究開発費は24百万円でした。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は108億28百万円、研究要員は722名であり、当連結会計年度に国内で公開された特許は161件、国内で登録された特許(実用新案を含む)は238件となりました。
当連結会計年度における各セグメント別の研究の目的、主要課題、研究成果および研究開発費は次のとおりであります。
(1)エラストマー・機能樹脂
透明樹脂、耐熱樹脂、シュリンクラベル用樹脂など特長あるスチレン系機能性樹脂分野では、生産技術の深耕、品質向上、新規用途展開並びに新高機能製品の開発を推し進め、シンガポール子会社の製造能力増強もそれらの拡販に寄与しております。またクロロプレンゴム、ERゴム、アセチレンブラック等の分野でも、海外市場を含めた事業拡大のために生産技術の強化を進めるとともに、特にクロロプレンゴムは世界でトップシェアを確実なものとすべく従来の用途展開に加え、新用途、市場の開拓、参入のために、新しい重合技術やポリマーアロイ技術を駆使した新グレード開発にチャレンジし、アセチレンブラックはリチウムイオン二次電池分野でのシェアアップに向けた高機能化や品質向上に取り組んでいます。
また本事業分野に関連して山形大学や上海交通大学、シンガポール国立研究機関など、国内外の研究機関と連携した多数の共同研究を進めており、新規事業創出を図っております。当セグメントに係わる研究開発費は25億27百万円でした。
(2)インフラ・無機材料
セメント・特殊混和材系分野では、長い歴史の中で培われた高温焼成反応、窒化反応などを駆使した粉体合成技術と構造解析、特性評価技術を基盤に、セメント・コンクリートのあらゆる欠点を補い余りある性能、機能を付与することを目標に、豊富な技術蓄積を活かした製品開発に加えて、震災復興対応も含めた地盤改良用途や二酸化炭素排出量を削減する環境負荷低減技術などの環境対応製品の開発も積極的に行っております。また昨今要求が高まっている社会資本などのメンテナンス手法に関する技術など、単に材料だけでなくソリューションに踏み込んだ研究開発を進めております。
肥料・無機製品分野では、今後欧州の排ガス規制強化などによる需要増が期待されるアルミナ繊維の生産技術の高度化と自動車用途などの展開を目指した高機能、高性能製品開発に注力するとともに、大学・公的研究機関と連携した新肥料の開発や、アルミナセメントの新しい性能、機能付与などによる多用途展開など、事業体質強化に向けた研究開発に注力しております。当セグメントに係わる研究開発費は12億14百万円でした。
(3)電子・先端プロダクツ
電子部材分野では、市場の伸びが期待されるパワーモジュール、LED向けなどの回路基板や放熱材料について、当社固有のセラミックス技術や有機・無機のハイブリッド放熱材料技術をさらに進化させ、市場に対しトータル・サーマル・ソリューションを提案すべく各種高機能材料、製品開発研究を推し進めています。さらに、接着剤関係では紫外線硬化型接着剤技術を応用した特殊高機能性接着剤の新製品開発や市場開拓を推進しており、特に各種電子部品、製品製造プロセスの著しい生産性向上を可能にする仮固定接着剤テンプロックが急速な立ち上がりを見せつつある中、更なる拡販に向けた加工技術の開発、ソリューション提案に注力しています。
電子包材分野では、当社が有する樹脂素材開発技術、無機・有機複合材料設計技術に加え、シートやフィルムの各種先端加工技術を活かし、電子部品搬送テープ、半導体ウェハやパッケージの保護・仮固定用粘着テープなど、市場における最先端ニーズに呼応した新規製品をタイムリーに市場に供給すべく開発を進めております。
機能性セラミックス分野では、半導体封止材用球状シリカで更なる高性能化を追求するとともに、LED向け蛍光体の特性向上や新規開発、放熱材料用途に加え化粧品用途への展開が進むBN粉、放熱材料や半導体封止用途向け球状アルミナをはじめとした機能性粉体群(ナノフィラーを含む)の開発に取り組んでいます。当セグメントに係わる研究開発費は29億95百万円でした。
(4)生活・環境プロダクツ
包装資材、建材、産業資材分野の樹脂加工製品では、太陽光発電や太陽電池向け耐候性フィルムや黒人女性の頭髪用の付け毛用合成繊維などの製品群開発を引き続き推進するだけでなく、コーポレート研究所であるポリマー・加工技術研究所を中核とし、シート・フィルムの製膜技術、ラミネーション技術、精密塗工技術など各種加工技術の高度化など、当社グループ全体のポリマー・加工技術の新たな研究開発を加速するとともに、自社素材の活用を含めて関連グループ会社との連携を強化することで、多岐に渡る当社グループの樹脂加工製品の新規用途展開並びにそれらに適合した特性改善、新製品開発を積極的に進め、更なる事業拡大を図っております。
また医薬品関連分野では、当社独自の培養生成技術により開発した高分子ヒアルロン酸の「膝関節機能改善剤」のシェア拡大を図るとともに、高分子ヒアルロン酸の用途拡大や、新たな医薬品開発の為の基礎研究にも注力しています。デンカ生研㈱では、安全かつ有効な高品質ワクチンの開発および社会的損失が大きい感染症の検査に必要な細菌検査試薬やウィルス検査試薬、健康管理に欠かせない臨床生化学検査試薬や免疫検査試薬の開発を推進しております。今般、これらの健康分野の研究開発をさらに加速すべく、デンカ本体のライフサイエンス部門およびデンカ生研の次世代試薬、ワクチン開発部門を再編・統合した「ライフイノベーション研究所」を新設しました。グループ全体の資源を集中し、さらに当社の保有するポリマー・有機合成、ナノ粒子合成技術などを融合させることで、同分野における新しい価値を創造し、新事業創出を進めてまいります。
デンカグループ全体の当セグメントに係わる研究開発費は40億66百万円でした。
(5)その他
産業設備の設計・施工等を行なっているデンカエンジニアリング㈱が、効率的な粉体の空気輸送設備の技術開発や廃水設備等の研究開発をおこなっている他、各事業所に設置している生産技術室を中心に、研究段階から事業化を見据えたプロセス設計、開発の充実を図っています。その他事業に係わる研究開発費は24百万円でした。
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