有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10029E3
東亜建設工業株式会社 研究開発活動 (2014年3月期)
経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループにおきましては、現在、環境・防災・リニューアル技術に重点をおいて研究開発を推進しております。当連結会計年度における研究開発費は946百万円であります。また、主な研究開発成果は次のとおりです。
〔国内土木・建築事業及び海外事業〕
2013年度は、道路盛土直下に、実施工規模の注入装置を用いた自主の現場実証実験を行いました。盛土の高さは7m、数量は約7,000m3(改良対象地盤の体積)です。この結果を受け、今後の実現場への適用を検討しています。
①注入材料として大気中の空気を使用するので、他の工法に比べて安価となり、更に施工に伴う環境負荷を軽減することができます。
②構造物直下の地盤を液状化対策でき、施設を使用したままでの施工が可能です。
③削孔機が設置できる程度の作業範囲が確保できれば施工が可能であるため、狭隘な場所でも施工が可能です。
2013年度は、水生生物を対象とした水中騒音・振動の規制基準がないことから、「対象水域に応じた管理基準の設定」、また「波浪や工事以外の船舶の航行など施工以外の発生源を特定し、測定対象から除外する」などの課題に取り組みました。
水中騒音振動計を水底に設置して騒音および振動を自動測定し、洋上ブイに設置した通信制御装置によって測定データを自動送信・解析します。解析データはインターネットを介してパソコン・携帯電話で確認することができるため、現場・事務所など複数の場所から複数人で監視が可能です。
水生生物を対象とした騒音・振動の規制基準は設けられていないため、これまで蓄積した工事中の水中騒音・振動のデータを基に事前に生物実験を行い、その結果と社団法人日本水産資源保護協会の資料を参考に管理基準値を設けました。
施工前の調査結果や現場に設置した監視用のWEBカメラのデータ等を基に、測定対象外の波浪や工事以外の船舶の航行の発生源を特定し、評価から除外しました。
モイスマットは、電子線を利用して繊維に様々な機能を付与させることのできる「電子線グラフト重合」という技術を用いています。この技術により均一かつ全面に高い保水性を付与させた不織布と、濡らした不織布の乾燥を防止するフィルムを一体化させた養生マットです。
①高い保水性と水分蒸発抑制効果により、鉛直面の長期間の湿潤状態を保つことができ、養生期間中の給水作業を省力化できます。
②養生マット全面に均一に水が行き渡るため、コンクリート表面への密着性が向上します。
③養生マットに水を含ませた時でも軽量であるため、持ち運びや設置が容易です。
④電子線グラフト重合により付与させた保水性は、繰り返しの使用によっても低下しません。
①既存建物の梁の外部側面に鉄筋コンクリートによる補強部材を増設します。
②梁に増設した補強部材と柱の間には、隙間を設けて縁を切ります。
③地震時に補強設計で設定した梁の変形量までせん断破壊を発生させず、梁の強度を維持、もしくは強度を低下させない補強工法です。
①従来の補強工法では、建物の居室内に立ち入ることが必要でしたが、本工法は建物の外側から工事が可能です。
②工事をする場所が限定的であるため、補強コストや工事期間の削減が可能です。
③特に集合住宅の耐震補強は、「住みながら工事をして欲しい」という要望が多いですが、本工法は低騒音・低振動かつ発生する粉塵や産業廃棄物の少ない工事が可能です。
〔その他〕
研究開発活動は特段行っておりません。
〔国内土木・建築事業及び海外事業〕
(1)空気注入不飽和化工法(Air-des工法)
「空気注入不飽和化工法(Air-des工法)」は、液状化が発生する可能性がある飽和した砂地盤の間隙に空気を約5~10%注入して地盤の液状化強度を増加させる液状化対策工法です。当社と国土交通省四国地方整備局、国立大学法人愛媛大学、(株)不動テトラ、オリエンタル白石(株)、(株)ダイヤコンサルタントが共同で開発してきました。2013年度は、道路盛土直下に、実施工規模の注入装置を用いた自主の現場実証実験を行いました。盛土の高さは7m、数量は約7,000m3(改良対象地盤の体積)です。この結果を受け、今後の実現場への適用を検討しています。
①注入材料として大気中の空気を使用するので、他の工法に比べて安価となり、更に施工に伴う環境負荷を軽減することができます。
②構造物直下の地盤を液状化対策でき、施設を使用したままでの施工が可能です。
③削孔機が設置できる程度の作業範囲が確保できれば施工が可能であるため、狭隘な場所でも施工が可能です。
(2)水中騒音振動監視システムの運用に関する取り組み
水域の工事では、工事による水の濁りや騒音、振動等が、周辺に生息する水生生物へ重大な影響を及ぼさないよう監視する必要があり、当社は「水中騒音振動監視システム」を開発しました。本システムは、工事に伴う水中の騒音や振動を自動計測・解析し、水生生物に影響が及ばないよう設定した管理基準値に近づくと、警報メールが現場担当者に送信されるものです。2013年度は、水生生物を対象とした水中騒音・振動の規制基準がないことから、「対象水域に応じた管理基準の設定」、また「波浪や工事以外の船舶の航行など施工以外の発生源を特定し、測定対象から除外する」などの課題に取り組みました。
水中騒音振動計を水底に設置して騒音および振動を自動測定し、洋上ブイに設置した通信制御装置によって測定データを自動送信・解析します。解析データはインターネットを介してパソコン・携帯電話で確認することができるため、現場・事務所など複数の場所から複数人で監視が可能です。
水生生物を対象とした騒音・振動の規制基準は設けられていないため、これまで蓄積した工事中の水中騒音・振動のデータを基に事前に生物実験を行い、その結果と社団法人日本水産資源保護協会の資料を参考に管理基準値を設けました。
施工前の調査結果や現場に設置した監視用のWEBカメラのデータ等を基に、測定対象外の波浪や工事以外の船舶の航行の発生源を特定し、評価から除外しました。
(3)鉛直面用湿潤養生マット「モイスマット」の開発
高品質なコンクリート構造物を築造するにあたっては、コンクリートが硬化してからの一定の期間、コンクリートに水を供給して、表面を十分に湿れた状態に保つことが重要です。しかし、壁などの鉛直面においては、供給した水が流れ落ちてしまったり、風や日射により乾いてしまったりするため、従来の散水、養生マット等による方法では、全面を均一かつ確実に湿潤に保つことが難しいという課題がありました。このような背景から、施工性に優れ、上記の課題を解決できる養生マット「モイスマット」を開発しました。モイスマットの概要と特長は以下のとおりです。モイスマットは、電子線を利用して繊維に様々な機能を付与させることのできる「電子線グラフト重合」という技術を用いています。この技術により均一かつ全面に高い保水性を付与させた不織布と、濡らした不織布の乾燥を防止するフィルムを一体化させた養生マットです。
①高い保水性と水分蒸発抑制効果により、鉛直面の長期間の湿潤状態を保つことができ、養生期間中の給水作業を省力化できます。
②養生マット全面に均一に水が行き渡るため、コンクリート表面への密着性が向上します。
③養生マットに水を含ませた時でも軽量であるため、持ち運びや設置が容易です。
④電子線グラフト重合により付与させた保水性は、繰り返しの使用によっても低下しません。
(4)既存梁部材の外側補強工法
耐震性の乏しい建物の梁をせん断補強する場合、従来は梁をU字型に補強するため、工事の際に建物の居室内に立ち入る必要がありました。今回開発した「既存梁部材の外側補強工法」は、梁の外部側面に補強部材を増設するだけで工事が終了するため、建物の居室内に立ち入らずに工事が可能です。当社と飛島建設株式会社、国立大学法人大阪大学が共同で開発しました。本工法の概要と特長は以下のとおりです。①既存建物の梁の外部側面に鉄筋コンクリートによる補強部材を増設します。
②梁に増設した補強部材と柱の間には、隙間を設けて縁を切ります。
③地震時に補強設計で設定した梁の変形量までせん断破壊を発生させず、梁の強度を維持、もしくは強度を低下させない補強工法です。
①従来の補強工法では、建物の居室内に立ち入ることが必要でしたが、本工法は建物の外側から工事が可能です。
②工事をする場所が限定的であるため、補強コストや工事期間の削減が可能です。
③特に集合住宅の耐震補強は、「住みながら工事をして欲しい」という要望が多いですが、本工法は低騒音・低振動かつ発生する粉塵や産業廃棄物の少ない工事が可能です。
〔その他〕
研究開発活動は特段行っておりません。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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