シェア: facebook でシェア twitter でシェア google+ でシェア

有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10024GK

有価証券報告書抜粋 三菱瓦斯化学株式会社 研究開発活動 (2014年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

「2021年ありたい姿」に向けた第2ステップにあたる、新中期経営計画『MGC Will 2014』の2年目であった2013年度(第87期)は、グループビジョン「MGCグループは全ての事業活動においてCSRの実践を徹底し、グローバルな舞台で独自技術に立脚した特色と存在感のある優良化学会社として、持続的成長を目指す」の実現に向け、その基本方針である、「持続的成長を支えるの向上」、「新規事業の創出と育成の加速」、「不採算事業の再構築」「中核事業の強化」に沿って、グループ各社との密接な連携の下、研究開発活動を積極的に行ないました。
東京、新潟、平塚の3研究所とMGC分析センター、これにコーポレート部門である研究推進部、未来事業創出プロジェクトグループ、カンパニーの企画開発部、工場の研究部門を加えた研究開発体制において、当社が長年培ってきた技術の共有と一層の深化、それらの複合化によるシナジー、更には子会社との共同開発や研究受委託による総合力を活かした研究開発により、『MGC Will 2014』の最終年目標に向かって、新規製品群の早期育成に向け効率化とスピードアップを図っております。
また、2011年に設置した全社横断的活動組織、「未来事業創出プロジェクトグループ」では医療包材で開発が進んでおり、当社の樹脂技術を活かして早期の事業化を狙います。
子会社の研究開発部門も含めた当社グループの研究開発スタッフは、グループ全体で約820名であり、総従業員数の約15%にあたります。また、研究費の総額は16,122百万円であります。当連結会計年度における各セグメント別の研究内容、研究成果、及び研究開発は次のとおりであります。

[天然ガス系化学品事業]
メタノール系;原料調達から誘導品まで展開する当社メタノール事業のコアとなる、合成触媒開発、製造技術開発を継続しております。またメタノール事業の裾野を更に広げるため、自動車・ボイラ・発電向け新燃料となるジメチルエーテル(DME)の市場開拓・事業化、メタノール燃料電池の技術開発・市場開拓を推進しております。
MMA系;MMA製造技術について、触媒・プロセス改良を中心に更に競争力強化を図ると同時に、MMA中間体からの誘導品の市場開拓、並びに新規メタクリル酸系誘導品の開発を行っております。
ポリオール系;ジトリメチロールプロパン(di-TMP)の新製法での増強を行い、特殊ポリオールへの展開を進めております。
機能材料;機能性化学品分野の一つである高機能シアネート、新規MMA系ポリマー「オプティマス」、ポリオール誘導品であるスピログリコール(SPG)を共重合した耐熱性PET「アルテスタ」を上市し、電子材料、構造材料分野への展開を進めています。
バイオ系;これまでに蓄積した培養技術・発酵技術を利用し新規製品群を開発中です。特に、新しい脳機能改善食品素材として期待されるピロロキノリンキノン(PQQ)では、国内販売の解禁後の国内市場への展開に備え、上市に向けての準備を進めました。また、当社が保有する微生物培養技術とノウハウを哺乳動物細胞に適用した抗体医薬品のプロセス開発受託、および原薬製造受託事業への参入を目指します。
当該事業に係る研究開発費は4,080百万円であります。

[芳香族化学品事業]
混合キシレンの分離・異性化によって製造する各キシレン異性体および、その誘導品を中心とする事業展開を行なっております。汎用製品群は、プロセス改善、品質改良、コストダウンを継続する一方、当社固有の特殊化学製品群は、より川下への展開、より確度の高い新規製品への重点志向型の研究開発を進め、高収益かつ持続的成長可能な事業構造の構築を目指しております。
メタキシレンジアミン、MXナイロン系製品は、コスト競争力強化のための技術開発を継続すると同時に、ガスバリア性接着剤等、ユーザーの幅広い性能・品質要求に応える品揃えを進めました。エポキシ樹脂硬化剤用途では、従来の欧米市場に加え、アジアでの需要が伸びています。また新潟工場の設備を活用し、植物由来ポリアミドの量産化を開始し、自動車・電子部品向けからフィルム・繊維への加工、更に樹脂のバリア性改質など幅広い用途で拡販を図っております。
独自の強酸技術、酸化・還元技術等で生み出した芳香族アルデヒド、カルボン酸等の特色ある化合物群を活用し、樹脂・機能添加剤原料、医薬品原料、香料原料等の高付加価値製品の開発を継続的に行なっております。芳香族ポリカルボン酸を核水添して得られるシクロヘキサンポリカルボン酸誘導体については、水島工場に水添装置を建設し、LED・ディスプレイ等の電子機器の部材原料として実需化の加速を図っております。また透明ポリイミドワニス・フィルムはディスプレイ・タッチパネル・光学フィルム・センサー関連等の着実な実需の高まりに呼応し早期事業化を図っております。
当該事業に係る研究開発費は2,228百万円であります。

[機能化学品事業]
無機化学品事業;中核事業の一つである過酸化水素については、製造コスト削減のための技術確立を目的とした研究を継続し、実証試験を継続しています。超純過酸化水素を中心とした半導体・液晶ディスプレイ・プリント配線分野では、ハイブリッドケミカルズの開発に注力し、新規薬液・プロセス開発に実績を上げております。眼鏡用レンズモノマーについては、高屈折率材料の分野では、ユーザーニーズに対応した製品ラインナップを揃えましたが、より一層の拡充のため、開発を継続致します。
合成樹脂事業;ポリカーボネート樹脂については、品質向上のための技術開発、中国生産拠点の収益改善における支援、高付加価値製品である特殊ポリカーボネートの開発に注力しております。機能性シート・フィルム分野では、精密加工技術と特殊材料を組み合わせた要素技術を確立し、LCD、タッチパネル、筺体加飾、偏光/調光用途等で差異化された製品を開発し、一部、上市いたしました。ポリアセタール樹脂については、製造コスト削減のための技術検討、製品品質の向上検討、及び、特殊グレードの新規市場開発を進めています。
新規製品;独自の酸化技術によるアダマンタン誘導体については、レジスト用の市場開発を進めるとともに、誘導体の開発検討を継続しております。また、高周波用途として期待される低誘電樹脂オリゴフェニレンエーテルの量産体制構築を完了し、電子材料事業部と協力して積極的な開発活動を行なっております。その他に、高屈折率、低複屈折率などの特長を持つ特殊ポリカーボネートの開発を進め、光学材料等の分野に積極的に提案しています。
当該事業に係る研究開発費は5,528百万円であります。

[特殊機能材事業]
電子材料事業;BTレジンを用いた半導体パッケージ用材料では、市場から要求の強い低熱膨張材の開発を進め、高ガラス転移温度、高弾性率特性を合わせ持つ超低熱膨張材料を開発しました。また、発熱対策や高周波アプリケーション用に対応すべく、熱放散に効果のある高熱伝導材、高周波帯で伝送損失の少ない低誘電率材の開発も進めました。微細配線形成用の材料としては、種々のプロセスに適合する材料を開発しました。ガラスエポキシ材料については、伝送損失が極めて小さいハイエンド製品の開発と、コストパフォーマンスを重視したミドルエンド製品を開発しました。プリント板孔加工用のLEシ-トは、汎用グレードと超微細径用グレードの製造技術を高めました。今後も、市場の変化の速さに対応した開発スピードを維持すべく、研究開発の効率化にも注力します。
脱酸素剤事業;事業基盤製品である小袋状エ-ジレス製品は、コスト競争力向上に向けた製品開発を進めています。また、医薬品向けの製品や脱酸素ボトルやパウチといった脱酸素包装材料の製品開発にも注力しています。
当該事業に係る研究開発費は4,285百万円であります。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00815] S10024GK)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。