若築建設株式会社 研究開発活動 (2014年3月期)

(建設事業)
当社は、海洋構造物築造技術、環境保全・創造技術、省力化・自動化(情報化)施工技術、施設の維持・補修技術等の多様化するニーズに対応した様々な研究開発に取り組み、受注拡大のための体制強化を図っております。当連結会計年度の研究開発費は、145百万円でありました。なお、連結子会社では特筆すべき研究開発活動を行っておりません。
主な研究開発成果及び研究開発中の技術は、次のとおりであります。
(1) 海洋構造物築造技術
[構造物施工関連技術]
・薬液注入工法による既設耐震強化岸壁や空港施設の改良効果に関する研究に取り組んでおります。
・ケーソン据付時の安全性・施工精度向上のシステムを開発し、実用化いたしました。
・マスコンクリートの温度ひび割れ制御対策や養生システムの研究開発に取り組んでおります。
・細骨材として銅スラグを用いた高比重コンクリートの実用化に取り組んでおります。
[解析技術]
・沖合から構造物近傍までの広範囲における波動現象を精度良く解析できる数値モデルの開発(共同)に取り組んでおります。
・軟弱地盤の変形を精度良く予測する解析手法の研究開発に取り組んでおります。
・コンクリートの温度ひび割れにおける解析技術の高精度化に取り組んでおります。
・三次元数値波動水槽(CADMAS-SURF/3D)による波動場解析の実務への適用に取り組んでおります。
(2) 環境保全・創造技術
[海面廃棄物処理場の関連技術]
・袋状二重遮水シートを用いた遮水工のフェルセーフ機能を組み入れた「ジオマリーン工法」の実用化に取り組んでおります。
・海面処分場の底面遮水層の造成技術に関する研究開発に取り組んでおります。
[環境改善技術]
・カルシア改質材により改質した浚渫土の海域環境修復技術の開発・普及(共同)に取り組んでおります。
・湧昇流発生マウンド造成に関する支援システムの開発を行いました。
・環境対応型のグラブバケットの開発に取り組んでおります。
・漂砂制御工法であるDRIM工法について、その効果を確認するモニタリングを継続中であります。
・浚渫工法の効率化を図るため、施工方法および装置の構造形式の研究開発に取り組んでおります。
(3) 省力化・自動化(情報化)施工技術
[GPS(汎地球測位システム)]
・GPSを利用した深浅測量や施工管理技術を新規開発し、更新・普及を進めております。
・海上作業におけるブロック等据付システムの高精度化に取り組んでおります。
・締固め施工管理システムの研究開発に取り組んでおります。
(4) 施設の維持・補修技術
[構造物]
・水中構造物の補修・補強にドライな施工環境を提供できるプレハブ鋼殻仮締切工法(PREDAM工法)を開発し、実施工で使用いたしました。
・港湾施設の調査から維持補修に関する研究開発に取り組んでおります。
[調査・診断システム]
・鉄筋コンクリート構造物に対して、調査・診断から対策選定までの一連の作業を支援するためのエキスパートシステム「RC-Doctor」を開発し、本システムを活用した営業活動を推進しております。
(不動産事業)
特段の研究開発活動は行っておりません。