シェア: facebook でシェア twitter でシェア google+ でシェア

有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1002EVX

有価証券報告書抜粋 大塚ホールディングス株式会社 業績等の概要 (2014年3月期)


従業員の状況メニュー生産、受注及び販売の状況

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、実質GDPが前期比年率で高めの成長率を記録するなど緩やかに回復しています。また、長引く円高からの回復などを背景に、企業を取り巻く環境は改善しつつあります。海外においては、新興国経済の成長鈍化がみられる一方で、先進国経済の改善基調が続いています。
このような経営環境下において、当社グループの当連結会計年度の売上高は1,452,759百万円(前期比19.3%増)となり、営業利益は198,702百万円(同17.1%増)、経常利益は215,235百万円(同16.7%増)、当期純利益は150,989百万円(同23.3%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。
(単位:百万円)
医療関連事業ニュートラシューティカルズ
関連事業
消費者関連事業その他の事業調整額連結
売上高1,035,080287,13343,925130,339△43,7191,452,759
営業利益又は
営業損失(△)
212,75525,362△2,1667,235△44,484198,702

① 医療関連事業
中枢神経領域では、非定型抗精神病薬「エビリファイ」のグローバル売上は、円ベースで前期比30%以上の伸長率となり、世界の全医薬品売上ランキングで7位*1となっています。米国では、「エビリファイ」は大うつ病補助療法や双極性障害での処方拡大、値上げの影響により現地通貨ベース売上では前期比二桁の伸長率となり、2013年1月~12月の年間米国全医薬品売上で1位*2となりました。欧州では、2013年4月からH.ルンドベックA/Sと「エビリファイ」の共同販売を開始、双極性障害躁症状の処方拡大等により売上を拡大しました。アジアでは、大うつ病補助療法や韓国における小児(トゥレット障害)領域での処方拡大等により継続して売上を拡大しています。日本では、非定型抗精神病薬として国内初となるうつ病・うつ状態の効能追加承認を2013年6月に取得、OD錠(口腔内崩壊錠)での処方拡大等も加わり、売上は前期比二桁の伸長率となりました。
H.ルンドベックA/Sとの5つの化合物*3でのグローバルアライアンスにおいて、最初の取り組み製品であるアリピプラゾール持続性注射剤(月1回製剤)「Abilify Maintena」は、2013年3月に米国で統合失調症の適応で販売開始し、その安全性と忍容性の高さが認められ、順調に処方を拡大しています。欧州では欧州委員会(EC)より2013年11月に統合失調症の適応症で販売承認を取得し、2014年3月末現在英国など3カ国にて販売を開始しています。また、このグローバルアライアンスとは別に、H.ルンドベックA/Sと新たに2013年10月に、飲酒の欲求を抑えるという新たな治療コンセプトを持つ減酒薬「nalmefene」(ナルメフェン)の日本における共同開発・商業化を合意し、さらに2013年12月にアルツハイマー病ワクチン「Lu AF20513」の共同開発の契約を締結しました。
日本でユーシービージャパン㈱と共同販促を行っている抗てんかん剤「イーケプラ」は、2013年5月に4歳以上の小児の適応(小児用法・用量の追加)を取得するとともに、2013年8月に錠剤の服薬が困難な患者さんのために「イーケプラドライシロップ50%」を発売し、売上は前期比で大幅に伸長しました。世界唯一の経皮吸収型ドパミンアゴニスト剤「ニュープロパッチ」は、24時間血中濃度を一定に保つ特性を活かしたアプローチでパーキンソン病の処方数が順調に拡大しています。
中枢神経領域の新たな展開として、大塚製薬㈱はIBMと両社の専門性や技術・知識を持ち寄って、精神疾病患者さんにより良い医療を提供し、患者さんの治療や予後に貢献するケアコーディネーションシステムをグローバルに共同開発する戦略提携に2014年3月に合意しました。
循環器領域では、世界14カ国・地域で発売されているファースト・イン・クラスの薬剤であるバソプレシンV2受容体拮抗剤「サムスカ」は、経口水利尿薬としての新しい価値や使用方法が医療現場で浸透し、グローバル売上は前期比で60%以上の伸長率となりました。日本では新剤形として「サムスカ錠7.5mg」を2013年6月に発売し、2013年9月に肝硬変における体液貯留の効能追加承認を取得しました。さらに、2014年3月にはこれまで治療薬のなかった常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)の進行抑制を適応とする世界初の治療薬として、日本での効能追加承認を取得しました。現在適正使用情報の提供を行うなど、安全性に配慮した上で「サムスカ」の価値を拡大する取り組みを行っています。
抗血小板剤「プレタール」は、日本では脳梗塞発症後の患者さんに利便性の高いOD錠が医療関係者から高い評価を得ていますが、ジェネリックの影響を受け売上は前期を下回りました。海外では韓国における売上増などが貢献し前期比増で推移しています。
がん・がんサポーティブ領域では、抗悪性腫瘍剤「ティーエスワン」の剤形追加として、「ティーエスワン配合OD錠T20・T25」を2013年6月に日本で発売しました。加えて、大腸がん、頭頚部がん、膵臓がんでのEBM(Evidence-based Medicine:根拠に基づく医療)を活用した情報提供活動により市場浸透が進み、売上は堅調に推移しました。海外では、欧州で順次販売国を拡大し、2014年3月末現在世界27カ国・地域で上市しています。抗悪性腫瘍剤「ユーエフティ」と還元型葉酸製剤「ユーゼル」は、前期比で減収となりました。長時間作用型5-HT3受容体拮抗型制吐剤「アロキシ」は順調に処方が増加して売上を拡大し、抗悪性腫瘍剤「アブラキサン」は2013年2月の胃癌と非小細胞肺癌の効能追加などにより前期比で売上を大幅に拡大しました。新規作用機序の抗悪性腫瘍剤「ロンサーフ」は治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌(標準的な治療が困難な場合に限る)の適応症で2014年3月に日本で承認を取得しました。
BMS社*4と日米欧で共同事業を進めている抗悪性腫瘍剤「スプリセル」は、グローバルで慢性骨髄性白血病のファーストライン治療薬としての業績拡大に加え、売上に応じ当社グループが受領する分配金比率が2013年1月から大きく増加したことにより、分配金が前期比で大幅に増加しました。米国FDAから唯一造血幹細胞移植前治療薬として承認されている「ブスルフェクス」は、当社グループ及びパートナー会社を通じて世界50カ国以上で販売しており、全身放射線照射に取って代わる骨髄移植前の処置薬として標準薬剤治療法を確立してきました。2013年4月からは米国・カナダに続き、日本・アジアでも大塚製薬㈱が単独で事業展開を開始しました。また、大塚製薬㈱はDNAメチル化阻害剤「Dacogen」のメキシコを除く全世界における開発・販売に関する権利を米国エーザイ・インクから2014年3月に取得しました。
その他の領域では、胃炎・胃潰瘍治療剤「ムコスタ」は、両面印字の製剤に変更するなどブランド力の訴求に努めましたが、ジェネリックの影響を受け売上は前期を下回りました。眼科領域では、ドライアイ治療剤の「ムコスタ点眼液UD2%」は順調に処方拡大し、売上は前期を大幅に上回りました。また、大塚製薬㈱は武田薬品工業㈱と酸関連疾患治療薬「TAK-438」の国内共同プロモーション契約を2014年3月に締結しました。
臨床栄養分野では、高カロリー輸液「エルネオパ」が、JSPENガイドライン2013で推奨された微量元素入りTPNキット製剤として認知されたことや、TPN混合調製時の感染リスク軽減、作業時間短縮等が評価され、新規採用や処方拡大が進み、前期比で売上が拡大しました。
医療関連事業のグローバル展開に関して、大塚製薬㈱は、欧州の臨床開発拠点となる新会社大塚ヨーロッパ D&C Ltd.を英国・ロンドンに2013年7月に設立しました。また、大塚製薬㈱は、完全子会社である大塚アメリカ Inc.を通じて、米国アステックスファーマシューティカルズ Inc.(以下アステックス社)を2013年10月に買収しました。アステックス社の持つ“がん領域における臨床開発品”と“フラグメント創薬技術”は、がん・がんサポーティブ領域のポートフォリオ拡充のみならず、今後の中枢神経領域、その他次世代領域の創薬研究の強化にもつながります。また、㈱大塚製薬工場は、2013年7月にインド・アーメダバードにあるクラリス大塚に資本参加しました。
以上の結果、当連結会計年度の医療関連事業の売上高は1,035,080百万円(前期比21.7%増)、営業利益は212,755百万円(同13.3%増)となりました。

*1:©2014 IMS Health World Review Preview2013 (Year 2013 Sales Data)をもとに作成 無断転載禁止
*2:©2014 IMS Health MIDAS Quantum 4Q/2013 Sales dataをもとに作成 無断転載禁止
*3:「Abilify Maintena」、ブレクスピプラゾール、Lu AE58054の3化合物とH.ルンドベックA/Sが現在研究開発を進めている新規化合物から2化合物
*4:ブリストル・マイヤーズ スクイブ・カンパニー

② ニュートラシューティカルズ関連事業
水分・電解質補給飲料「ポカリスエット」は、国内において「ポカリスエット イオンウォーター」を2013年4月に新発売、飲用からの体感施策などのプロモーション活動に注力しました。運動時やオフィス等室内で作業する場合など、飲用シーンや嗜好による選択肢が「ポカリスエット」「ポカリスエットイオンウォーター」の2種に拡大したことも貢献し、販売数量は前期比で増加しました。海外においては16カ国・地域で展開しており、インドネシアでは中間所得者層の増加が消費を拡大し、中国ではITを活用した効率的営業システムの構築による口座軒数の拡大などにより、継続して販売数量が拡大しました。
大塚グループは、大豆(Soy)が地球上の健康問題、環境問題などの解決(solution)になるとの考え「Soylution」をテーマに大豆関連事業を推進しています。世界11カ国・地域で展開する大豆バー「ソイジョイ」は、国内においては2013年4月に発売した新アイテム「ソイジョイピーナッツ」が男性を中心に新規ユーザーを取り込み、市場シェアや口座軒数が拡大、販売数量においても前期を大幅に上回りました。ヘルシー大豆スナック「ソイカラ」は、2013年10月に「のり納豆味」、「オリーブオイルガーリック味」の2アイテムを追加しました。食事前や就寝前でも食べられるヘルシーなスナックという新しいコンセプトの訴求等によりブランド認知率、喫食率が上昇しています。インターネットを中心に販売する大豆炭酸飲料「ソイッシュ」を合わせた大豆3製品により、大豆の栄養機能を一般生活者に広く理解してもらうための食育活動にも取り組んでいます。
炭酸栄養ドリンク「オロナミンC」は、CM等で製品特長を分かり易く訴求し、機能面や安心信頼の価値を高めるプロモーション活動に注力した結果、製品特長の認知率が女性消費者層で上昇、販売数量の伸長に繋り前期比を上回りました。
バランス栄養食「カロリーメイト」は、製品コンセプトである“バランス栄養食”を訴求するプロモーション活動に注力した結果、販売数量は前期比微増となりました。
米国薬剤師が推奨するサプリメントとして8品目が選ばれ*5、2007年から7年連続米国店頭販売No.1サプリメント*6である米国ファーマバイトLLCの「ネイチャーメイド」は、2013年6月に竣工した米国東部アラバマ州の工場により生産・供給体制を強化しました。国内では2013年11月に水なしに口で溶ける新シリーズ「ビタメルト」〔5種類〕を新発売し、サプリメントを摂る習慣がない消費者を中心にブランドの強化を図っています。
欧州を中心に40カ国以上に事業展開しているニュートリション エ サンテ SASは、栄養・健康食品ブランド「Gerble」(ジェルブレ)の砂糖不使用製品やグルテンフリー製品が成長を牽引、有機食品や大豆製品が堅調に推移しています。
「肌の健康」をテーマにした健粧品(コスメディクス)事業では、男性向け、女性向け2つのブランドが飛躍的に伸張しました。発売5年を迎えた男性スキンケアブランド「UL・OS(ウル・オス)」は、スキンローション、スキンミルクで乾燥による小ジワを目立たなくする新効能を追加しました。現在「UL・OS」は男性化粧品カテゴリーの中で成長率No.1*7のブランドとなっています。2012年3月に進出した韓国では、“2013 消費者選定品質満足大賞”男性化粧品部門大賞を昨年に続き連続受賞したほか、採用店舗数も拡大し、ブランド育成が順調に進んでいます。健康で美しい肌を求める女性向け「インナーシグナル」は、通信販売による新規顧客の増大と高いリピート率から引き続き順調にロイヤルユーザーを増やしています。
発売60年目の「オロナインH軟膏」は、若い世代に向けてチューブタイプの販売促進にも注力した結果、販売数量が増加しました。
滋養強壮剤「チオビタ」は、滋養強壮剤市場全体の縮小や、流通在庫の適正化等の理由により前期の販売数量を下回りました。
以上の結果、当連結会計年度のニュートラシューティカルズ関連事業の売上高は287,133百万円(前期比14.0%増)、営業利益は25,362百万円(同18.7%増)となりました。

*5:Based on 2013 US News & World Report - Pharmacy Times Survey, Nature Made is the #1 Pharmacist Recommended Brand in Eight Segments - Letter Vitamins, Omega-3/Fish Oil, Coenzyme Q10, Flax Seed Oil, Herbal supplements, Cholesterol Management-Natural, Garlic (tie) and Diabetic Multivitamins (tie).
*6:Pharmavite calculation based in part on data reported by Nielsen through its ScantrackR service for the Dietary Supplements category in dollar and unit sales, for the 52-week period ending 4/12/2014 in US Food Drug Mass channels; and for the 52-week period ending 4/12/2014 in US xAOC channels. ⓒ2014 The Nielsen Company
*7:「インテージPOSデータ拡大推計(上位5ブランド対象)」('13/04/01-'14/03/30)

③ 消費者関連事業
「クリスタルガイザー」を中心とするミネラルウォーターは、マーケティング活動を強化しブランド価値向上に努めた結果、販売数量は前期比で微増となりました。「ボンカレーゴールド」は、発売45周年にあたり、箱ごとレンジ対応に進化するとともに、マーケティング戦略、営業活動を強化、ブランド価値向上に努めています。一方、ビタミン炭酸飲料「マッチ」は、高校生をコアターゲットとした積極的なマーケティング戦略、営業活動等を継続しましたが、競合品の影響等により販売数量は前期比で減少となりました。2014年3月に新製品「マッチピンク」を発売し、ブランド育成に注力しています。
当事業においては、収益構造を早期に改善すべく、マーケティング戦略、販売促進活動等を見直し、経費効率を高める改革を進めております。
以上の結果、当連結会計年度の消費者関連事業の売上高は43,925百万円(前期比6.3%減)、営業損失は2,166百万円となりました。

④ その他の事業
機能化学品分野では、自動車業界の好調により、タイヤ用添加剤やブレーキ用摩擦調整剤「ティスモ」「テラセス」が堅調に推移するとともに、新商品のキャパシタ用電解液などの新規採用が順調に進み、前期比で増収となりました。建築分野においても建築材料向け発泡剤や塗料用硬化剤等も引き続き好調で売上拡大に貢献し、全体としては前期比で大幅な増収となりました。ファインケミカル分野では、医薬中間体「DACTA」の販売数量減少などにより前期比で微減となりました。
運輸・倉庫業では、医薬品や飲料等の取扱数量増加に伴い、前期比で増収となりました。通販サポート事業においても取扱件数増加により増収となりました。
以上の結果、当連結会計年度のその他の事業の売上高は130,339百万円(前期比16.7%増)、営業利益は7,235百万円(同84.6%増)となりました。

(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は417,538百万円となり、前連結会計年度末より69,967百万円増加しました。これは、営業活動により獲得したキャッシュ・フロー226,461百万円が投資活動により使用したキャッシュ・フロー△108,514百万円と財務活動により使用したキャッシュ・フロー△66,695百万円の合計額を上回ったためです。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得したキャッシュ・フローは、226,461百万円(前連結会計年度は119,340百万円)となり、前連結会計年度に比べ107,121百万円増加しました。当連結会計年度の主な内容は、税金等調整前当期純利益210,225百万円、減価償却費46,032百万円、仕入債務の増加額19,551百万円、売上債権の減少額12,391百万円、法人税等の支払額△66,130百万円となっております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用したキャッシュ・フローは、△108,514百万円(前連結会計年度は△91,228百万円)と前連結会計年度に比べ17,285百万円増加しました。当連結会計年度の主な内容は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得△95,356百万円、有形固定資産の取得による支出△48,777百万円、無形固定資産の取得による支出△21,166百万円、定期預金の減少額59,140百万円となっております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用したキャッシュ・フローは、△66,695百万円(前連結会計年度は△71,889百万円)と前連結会計年度に比べ5,194百万円減少しました。当連結会計年度の主な内容は、配当金の支払額△32,752百万円、自己株式の取得による支出△30,002百万円となっております。

従業員の状況生産、受注及び販売の状況


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E21183] S1002EVX)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。