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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10023KK

有価証券報告書抜粋 株式会社ADEKA 研究開発活動 (2014年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社の研究開発体制は、現事業に密着した開発研究所(樹脂添加剤開発研究所、機能化学品開発研究所、情報化学品開発研究所、電子材料開発研究所及び食品開発研究所)と将来の柱とすべき事業の探索部門であるライフサイエンス材料研究所、環境・エネルギー材料研究所及びこれらを支援する研究企画部により構成されています。ライフサイエンス材料研究所は2014年4月、研究室をヘルスケア材料研究室及びメディカル材料研究室と改組し、研究開発スピードを加速します。
また、連結子会社である㈱ADEKAクリーンエイド、ADEKAケミカルサプライ㈱及びADEKA総合設備㈱では、独自の研究開発を行っています。
尚、当連結会計年度の研究開発費の総額は、79億88百万円です。
(1)化学品事業
市場変化への迅速・適切な対応と長期的視点に基づく戦略的研究開発のバランスを取りながら、オリジナリティーを主張できる製品の開発に注力しています。
化学品事業の主な研究成果は以下の通りです。
①情報・電子化学品分野
光学フィルムや半導体レジスト向けの高機能感光性材料や、DRAM・NAND・ロジック向けの半導体材料等、先端技術の急速な変化に対応しつつ世界に通用する新製品の開発を推進しています。顧客との戦略パートナーシップの構築、装置メーカーや材料メーカーと協業しサプライチェーンマネジメントの強化を進めています。
半導体メモリー用の高誘電材料について、韓国拠点のADEKA KOREA CORP.に成膜評価設備を導入し研究員も増員、研究開発体制を強化しました。高耐熱・高放熱接着シートを開発しパワー半導体や高輝度LED用途でサンプル出荷を開始しました。高感度光ラジカル重合開始剤は、ディスプレイ分野で伸長しました。LCD光学フィルム用UV接着樹脂は、PMMA用の新規グレードを開発しました。次世代の光酸発生剤が大手ユーザーに採用され、量産を開始しました。
②機能化学品分野
環境調和型製品等の世界で通用する独創性・新規性のある樹脂添加剤の創出、界面化学技術を利用した高機能材料への展開、機能性樹脂の水系・電材・環境材料への応用等を推進しました。
ポリオレフィン用ハロゲンフリー難燃剤の家電筐体や電線用途への市場開発が進展、販売数量が増加しました。塩化ビニール樹脂向けには、有害なフェノール構造を全く含まず、欧州等の環境規制に対応した酸化防止剤を開発し、主要ユーザーへのサンプル出荷を開始しました。半導体封止材や接着剤向けに高純度低塩素エポキシ樹脂や潜在性硬化剤の品揃えを拡充し、サンプルを出荷しました。化粧品原料では、各種塩への耐性に優れた新しいゲル化剤や、静菌効果がある保湿剤を開発、一部採用が始まりました。
③新規事業分野
注力分野として、「ライフサイエンス」「環境・エネルギー」を掲げ、それぞれに特化した製品開発を進めています。当社固有の基盤技術・コア技術の組み合わせと融合により、市場競争力の高い製品開発を行っています。
電気自動車等の電気制御に使うパワー半導体向けに、耐熱性を高めた封止材を開発しました。太陽電池材料では、色素増感太陽電池向けに発電効率を12%まで高める材料を開発しました。黒酵母菌から生産する発酵ベータグルカンが、カンジダやメチシリン耐性黄色ブドウ球菌への感染を防止する可能性を示し、「2013年度日本医真菌学会優秀論文賞」を受賞しました。メディカル材料やヘルスケア材料等の開発を目的に、医薬品等の品質管理基準であるGMPに準拠する専用実験棟を鹿島工場内に建設しており、2014年6月に完成する予定です。

子会社であるADEKAクリーンエイド㈱の業務用洗浄剤分野では、コストパフォーマンスで他社と差別化した「アルミ対抗で高濃縮な自動洗浄機用アルカリ性洗剤剤」を開発しました。本商品は高濃縮のため、省資源・省スペース・環境保全の面でもメリットがあります。
食品工業用分野では、過酢酸耐性菌への殺菌力を高められる「過酢酸用添加剤」を開発し、ユーザーからも殺菌力やすすぎ性等で高い評価を得ています。
子会社であるADEKAケミカルサプライ㈱の乾式伸線剤では、ALシリーズについては、AL-628を従来品との比較試験中です。一方、AL-701及びAL-705の試験を実施しましたが、現行のディスパージョン品と比較してゴム接着性は良好も伸線性が不良の結果となり、伸線性を改善する手段として韓国の顧客との共同研究を行う方向で進めています。中国ではAL-805の集中槽での拡大試験を実施し、採用決定しました。
粉末冶金用ワックス系潤滑剤では、3品種(MEL-03、YPW-64、SSP-1)によるユーザーへの評価依頼を開始し、概ね評価結果は良好で拡大試験へと移行中です。早期実需化に向けて注力してまいります。

(2)食品事業
当社の主要な取引業界である製パンや製菓市場は、円安等による原材料価格高騰の影響を受け、諸策を講じています。また、消費者は品質の高い商品であれば高価格でも受け入れており、一つの市場潮流になっています。
一方、行政は従来から食の安全・安心を施策面から強化することを進めており、2013年6月にこれまで三法にまたがっていた食品表示関連法規を一元化した食品表示法を公布、引き続き本法の運用に係る栄養成分表示の義務化等の検討が進められています。
このような食品を取り巻く変化に対し当社の食品部門は、従来から「安心・安全」品質を基本に、使いやすく美味しさの向上に繋がる新製品開発を進めています。特に風味や食感等の向上に関する研究を進め、更に独自の食品素材を開発し、様々な製品に応用することにより、お客様のニーズにお応えしています。
国内グループ会社であるADEKAファインフーズ株式会社、上原食品工業株式会社、及び海外グループ会社である艾迪科食品(常熟)有限公司、ADEKA(SINGAPORE) PTE.LTD.に対しては、協力関係を緊密化し、ADEKAグループとしての総合力強化を図っています。
また、マレーシアに新たに設立したADEKA FOODS(ASIA) SDN.BHDの2014年度の操業開始に向けて東南アジア市場向け製品の開発を進めています。

多様化・繊細化する美味しさに関わるニーズに対応するため、風味や食感に関する素材研究や乳化技術の深耕を進め、当社製品の総合的な品質向上を促進しています。
①加工油脂分野
ブルターニュ産発酵バターを使用し、バターと遜色のない風味と食感を付与する折込油脂「エクストラオリンピア(スライス)」を上市し、クロワッサン等にご利用されたお客様から高い評価を頂いています。
また、2012年度に上市したパンのソフト性やシトリ感の向上に特化した練込油脂「プラズマDX」を深化し、そのソフト性やシトリ感を維持しつつ、風味や口溶けを向上させた「プラズママイルド」を上市し、お客様から高い評価を頂いています。
②加工食品分野
濃厚なミルク風味を追求した手作り感の高い製パン・洋菓子向けフィリングクリーム「コンプリートホイップ(ミルク)」もお客様から好評を頂いています。
更にパン用フィリングとして、カスタードクリームをホイップした様な濃厚な風味と軽い口当たりを併せ持った「エターナルホイップ(カスタード)」を上市し、様々な商品にご利用頂いています。
また、食品の美味しさを演出する「つや」を研究し、塗りムラのない安定した「つや」をパンに付与するつや出しクリーム「つやパンコート」を上市し、市場展開を進めています。

食品事業では、今後も美味しさに関する総合的な研究を進め、ニーズ変化の先取りときめ細やかな対応を通して、お客様に満足して頂ける製品開発を進めてまいります。

(3)その他
子会社であるADEKA総合設備㈱では、中性SPS配合によるシアン分解を、工法として確立しました。
また、四塩化炭素、塩化メチレン汚染土壌・地下水向け新規SPS配合のパイロット試験を行っています。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00878] S10023KK)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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