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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10027VP

有価証券報告書抜粋 日本ペイントホールディングス株式会社 研究開発活動 (2014年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


当社グループは、
・「価値ある塗膜を提供するスペシャリティケミカルカンパニーとしてグローバルに成長する」
・「環境保全と資源エネルギー低減に貢献するエコカンパニーとして信頼される企業となる」
を経営ビジョンとして掲げております。
このビジョンのもと、「顧客付加価値の創造」「環境配慮型商品の開発」はもとより「新たな需要創出のための調査及び技術活動」「安価製造のための技術開発」さらには「海外展開を見据えた技術活動」を第一の使命と考え、R&D本部、事業部の開発部門、および国内外関係会社の関連部門が連携し当社グループの研究開発を推進しております。
当社グループでは、現在の市場のニーズや将来発生するであろうニーズを迅速に商品企画や開発・改良テーマに反映し商品化するために、開発・改良テーマはR&D本部と各事業(本)部の開発部門が共同で遂行し、中長期のグループ戦略に基づいた技術開発や基盤研究はR&D本部が担当する研究開発体制を採用しております。また、製品の安全性を確保し、国内外の環境規制や環境問題に対応するため、商品設計段階より、これらを念頭においた研究・企画・開発・改良を行い、環境保全と資源エネルギー低減に貢献する商品の開発を推し進めております。
特に緊急を要する重要な課題に対しては、上記の研究開発体制にとらわれず柔軟な技術体制を組み対応するとともに、必要により経営トップが進捗状況を管理実施することで全体の統制をはかっております。
「安価製造のための技術開発」につきましては、原料調達から製造に至るすべての工程の見直しができるようR&D本部、事業(本)部の開発部門、生産本部及び調達本部が一体となって推し進め成果をあげております。また、「海外展開を見据えた技術活動」につきましては、技術人材の相互交流を通して各地の市場・ニーズを調査することで、グローバル視点での必要な技術の明確化をはかっております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費用は59億15百万円であり連結売上高に占める割合は2.2%です。また、当期末での工業所有権の総数は1,035件であります。
主な研究開発活動の概要および成果は次のとおりであります。

(1)日本

当地域では、自動車用塗料・工業用塗料・汎用塗料・自動車補修用塗料・船舶塗料・ファインケミカルを中心に研究開発活動を行っております。
自動車用塗料においては、塗膜価値を市場に提供し、嬉しさを認知して頂くとの方針から、防錆、デザイン、機能等の高付加商品の開発、市場導入を実施してきました。又、グローバル対応できる商品開発を重点的に進め、市場拡大を進めています。特に、中上塗料では、環境対応、省エネ、CO2排出削減に貢献する「水性型工程短縮塗装システム」の開発導入が完了し、低温化・部品一体塗装の新規システムを開発中です。また、意匠面では色材開発の強化により顧客へより魅力的なカラーを提案するとともに、水性型上塗塗料の国内外での採用を着々と拡大させています。電着塗料では、新規前処理システムに適合した商品の市場展開を開始し、将来に向けた新規防錆システムの開発を実施おります。
工業用塗料においては、VOC排出削減などの環境規制が強化されつつある社会情勢のもと、水性・粉体・ハイソリッド化など環境配慮型商品での当社戦略が成果を発揮しております。粉体塗料では、ボンディング技術を基本とした多彩ビリューシアメタフィール、ヤニフリー低温硬化型「エコレア」、粉体調色システムなどが拡大に寄与いたしました。水性塗料では顔料の沈降を抑え沈降防止に必要な攪拌の為の電力エネルギー量を大幅に削減できる電着塗料「パワーフロート」が好評を得て順調に拡大しております。また、アルミ建材用アニオン電着塗料の技術を生かした機能性電着塗料シリーズ「パワースクエア」も発売しております。低汚染化剤「ナノガード」や無機有機樹脂による長期耐候性塗料「オーデパワー1000」も新たな製品として実績をあげております。一方、家電業界の輸出に関するRoHS指令対策用として重金属削減塗料エコシリーズを発売し、従来コンタミとして含まれていた鉛などの規制対象元素の分析結果を提出して、安心してお使いいただける塗料として好評を博しております。
汎用塗料においては、高付加価値商品や環境配慮型商品の開発に注力して参りました。建設塗料分野では、遮熱機能により室内温度上昇を抑え空調費削減に貢献する外壁用太陽熱高反射塗料「水性サーモアイウォールシリーズ」を発売し、好評を得ております。また、住宅外壁用上塗り塗料として、耐候性を向上させ現場での塗装作業性を向上させた新製品「パーフェクトトップ」も順調に拡大しております。鉄構塗料分野では、環境配慮型商品として橋梁やプラントなどの重防食領域向けとして、下塗りから上塗りまでのオール水性化に業界で初めて成功した「ニッペ水性防食システム」や、コンクリート構造物の剥落防止工法「タフガードQ-R工法」や長期耐久保護システム「タフガード スマートMP工法」も上市以来、市場より高い評価を頂き、実績を拡大しております。

自動車補修塗料においては、e3(EASY×EXCITING×ECOLOGY=e3 イーキューブ)コンセプトを開発方針とし、厚膜型プラサフ「メガV1」、低溶剤ベース「レアル」、水性「オーデベース」、また高級クリヤー「LX」・「RS」等を上市以来、高い評価を頂いております。今後とも、高付加価値、環境配慮型商品の開発を進めて参ります。
船舶塗料においては、イルカの皮膚やマグロの表面状態からヒントを得て、塗装表面の摩擦抵抗を低減できるニューテクノロジー防汚塗料「LF-Sea」を開発し、日本ペイントマリン(株)より販売しております。実際の船舶での実験で、現在の一般的な自己研磨型船底塗料よりさらに数パーセントの燃費低減効果があることが確認できており、世界中で注目を集めております。既に970隻以上に採用され、船舶のCO2削減にも寄与しています。さらに、10パーセントの燃費低減を目指した「A-LF-Sea」は2013年4月から市場導入され、国内外の船社から多くの引き合いやご注文を頂き、既に140隻以上の船舶に適用されています。
ファインケミカルにおいては、金属表面処理剤で市場のニーズが高まっている機能性表面処理技術、及び環境配慮型技術を中心とした開発と製品の市場導入を進めております。熱交換器用では高機能親水化処理剤を開発し、国内外での採用の実績が拡大しております。亜鉛メッキ鋼板用ではノンクロム型処理剤を開発し、建材分野に導入が順調に進展しております。また、自動車分野や工業用分野に関しては、燐酸や有害な重金属を含まずスラッジが大幅に低減できる新化成処理剤システムを開発し、市場導入実績も順調に拡大しております。
塗料技術をベースにした機能性コーティング材料においては、新規凹凸形成技術や表面に耐指紋性を付与する技術を中心とした光学フィルム向けのコーティング材料を開発し、国内での採用の実績が拡大しております。さらに、環境・エネルギー分野を対象に、環境保全と資源エネルギー消費量低減に貢献する新たな機能性コーティング材料の市場導入にも取り組んでおります。
当地域における研究開発費用は55億82百万円であります。

(2)アジア

当地域では、NIPSEA各国の技術拠点と共同で自動車用塗料、工業用塗料、汎用塗料、自動車補修用塗料などの研究開発活動を行っております。
自動車用塗料では、環境配慮型商品として水性塗料の商品開発など多様化する現地ニーズに幅広く対応しています。自動車補修用塗料では、現地顧客ニーズ及び各国の法規制に対応出来る水性塗料の商品開発など、環境配慮型商品の展開を積極的に推進しています。また中国においては自社製樹脂の設計・生産技術を確立し、現地のコストニーズに見合った商品をタイムリーに提供できる体制を整え、既に生産を開始しております。
当地域における研究開発費用は51百万円であります。

(3)北米

当地域では、自動車用塗料を中心に研究開発活動を行っております。
自動車用塗料においては、環境配慮型商品の開発に加え、高外観や耐擦り傷性といった市場ニーズの高い技術・商品開発に応えており、顧客から高い評価を受けております。
当地域における研究開発費用は2億81百万円であります。

(4)その他

その他の地域では、研究開発活動は行っておりません。

今後も引き続き、日本での研究開発で培った技術を各国へ展開し、グローバル市場に向けての技術開発・商品開発に取り組むとともに、さらなる製造コストの低減、安定した品質の確保に取り組んでまいります。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00892] S10027VP)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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