有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1002AZL
artience株式会社 研究開発活動 (2014年3月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当企業グループは、独自性を有する技術の開発を基本理念とし、二大素材である顔料と樹脂の設計・合成に係わる要素技術と、分散・印刷・塗加工に係わる要素技術とを融合させることで、3つのドメインとその重点分野(①ライフサイエンスドメイン:パッケージ分野・ヘルスケア分野、②コミュニケーションサイエンスドメイン:エレクトロニクス分野・ファインイメージング分野、③サスティナビリティーサイエンスドメイン:環境調和分野、エネルギー関連分野)に向けて、新規材料及び製品の開発から生産技術の開発に至るまで、積極的な研究開発活動を行っております。
現在、研究開発は、当社のテクノロジー・イノベーション本部〔2014年4月よりテクノロジー・イノベーション本部はグループテクノロジーセンターに名称変更〕(未来事業研究所、先端材料研究所、ポリマー材料研究所〔2014年4月よりイノベーションラボ、マテリアルサイエンスラボ、ポリマーデザインラボに名称変更〕)、生産・物流・調達本部(プロセスイノベーション研究所)、国内外の各連結子会社の技術部門により推進しています。研究開発スタッフは、グループ全体で約600名です。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、77億94百万円であり、各セグメント別の研究目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は、次のとおりです。
(1) 印刷・情報関連事業
当事業では、持続可能社会への実現に向けて省エネルギー/省材、限りある資源、地球温暖化、深刻化する食糧問題を考え、低炭素化社会の実現に向けた製品開発に取り組んでおります。オフセットインキでは、業界初の溶剤型インキ性能を有するNon VOCインキの開発、インキ使用量が削減できる高濃度新聞カラーインキ開発など、原料調達・生産の地産地消でのカーボンフットプリント削減製品、非食用原料である再生植物油を採用した製品の開発・拡大を行い、石油系資源から再生可能資源へシフトする開発を継続して進めております。
UVインキでは、省エネルギー型LEDインキ、及び既存UV印刷システムでのUVランプ減灯でも印刷可能な省エネルギー型インキが国内外で大きく伸長しております。また、美粧性の向上や耐指紋性などの高付加価値機能を具備するコートニス、色域が広がる広演色インキ、更にはフードパッケージ用インキの開発など、多様化する市場ニーズに合わせたラインナップの拡充を行い、グローバルマーケットにおいても展開しております。
情報の即時性とバリアブル性を求められる次世代の印刷システムであるインクジェットでは、一般印刷用紙に対応した水性及びLED硬化インキの開発による商業印刷分野への更なる拡大と、多基材対応技術による建材、ラベル、紙器などライフサイエンスドメインに向けた拡張を進めております。
当事業に係わる研究開発費は、17億98百万円です。
(2) パッケージ関連事業
当事業では、世界に広がる生活文化創造企業として、健やかな暮らしに貢献する環境対応型のパッケージ用製品群の開発に取り組んでいます。作業環境や地球環境保護への関心の高まりと共にNonトルエンNon MEK型グラビアインキ及びVOC削減可能な水性グラビアインキ・水性フレキソインキの実績が日本を含めたグローバル市場で拡大しております。ラミネート用途では独自の樹脂合成技術により開発した「リオアルファ」、「Multistar」が国内外のお客様から高い評価を頂いております。
各種規制に対応し、より安心安全に配慮したパッケージ用インキのラインナップ、さらには溶剤・樹脂などに天然物由来素材を活用した脱石化のインキ開発にも積極的に取り組んでいます。
また、東洋モートン株式会社のラミネート接着剤、東洋アドレ株式会社のホットメルト接着剤、東洋FPP株式会社の製版技術との組み合わせにより、お客様の様々なプロセスに対応できる多様なトータルソリューション提案を積極的に進めてまいります。
機能性製品分野においてはインモールド転写用材料をシステムで提案し、継続して高い評価を受けております。
当事業に係わる研究開発費は、10億17百万円です。
(3) ポリマー・塗加工関連事業
当事業では、ポリマー設計技術を基盤に、塗加工材料・粘着剤・接着剤・ホットメルト・機能性コーティング剤等の事業の礎となるテクノロジープラットフォームの拡大に取り組み、高付加価値製品の開発を通して豊かな暮らしと持続可能な社会に貢献してゆきます。スマートフォン、タブレット市場向け機能性シートは、独自の分散技術により開発した導電材を用いた電磁波シールドシート製品群や導電接着シート製品群がお客様から高い評価を受けており、また、新たに開発した超薄膜タイプや高速伝送対応タイプもマーケットに提案しております。さらに、当企業グループの粘着剤技術を活かしたITO保護用耐熱粘着シートや研磨パッド固定用両面テープなど幅広い分野に向けた製品ラインナップが拡充してきています。
粘接着剤は、光学用途を中心とした新製品開発などにより実績拡大を図り、特に海外での事業拡充が進展しました。また、独自のポリマー技術で開発した光学用接着剤も市場でご評価頂いております。
太陽電池周辺材料は、「発電効率向上」「長寿命化」「コストダウン」を目標に、独自樹脂材料設計による製品開発を進め、バックシート用接着剤の高機能化を進めました。また、接着技術を応用発展した密着性向上プライマーは採用が拡大し、さらに高耐侯性保護コート剤の開発を進めました。
機能性コーティング剤である製缶用塗料「Finishes」は、世界的な先進的環境対応をクリアした新製品群が一部完成し、国内・海外市場での新製品群展開で事業のさらなる拡大を進めています。
ヘルスケア関連では、医療検査用材料としてメディカル用粘着剤を使用した粘着テープが実績拡大しました。また、新製品開発に向けての中長期的な取り組みも開始しております。
当事業に係わる研究開発費は、16億18百万円です。
(4) 色材・機能材関連事業
当事業では、これまで培ってきたコア技術である合成技術、微粒子制御技術、分散技術を駆使し、さらに先端技術へのイノベーションに挑戦することで、多様・多彩な生活文化に貢献してゆきます。カラーフィルター用材料では、海外関連会社との連携により開発・量産化に成功した業界トップの性能を有する高機能顔料を中心に、当社固有の分散技術をフル活用し、常に高品位かつ品質安定性に優れる製品を市場に投入し続けています。さらに、次世代のモバイル端末、および高色再現や4K解像度などの高品位テレビ等に代表される多様化するパネル表示方式及びニーズに対応する部材の開発も完成に近づいております。また、革新的製造プロセスによる新製品開発にも着手しており、今後の市場拡大が期待される中国市場に対する製品展開も進めています。
分散体技術の応用展開である機能性分散体製品群では、独自の超易分散プロセスの開発を進めており、エネルギー、エレクトロニクス産業分野向けに益々伸びてゆくものと期待されております。また、リチウムイオン二次電池用分散体「LIOACCUMシリーズ」については今年度より新工場での本生産がスタートします。本シリーズではさらに高品質化を目指した新製品開発を進めるとともに海外への事業展開を計画しています。さらに、次世代のエネルギー源として有望視されている燃料電池に関連する部材開発にも着手しました。
プラスチック着色剤では、太陽電池部材に求められる「長寿命化、発電効率アップ」に対して、独自の配合・分散技術を活用し、EVA封止シート用耐PID性マスターバッチおよびバックシート用高反射率酸化チタンマスターバッチ製品を上市し、お客様のニーズに応えております。
当事業に係わる研究開発費は、30億12百万円です。
(5) その他の事業
タッチパネル市場は引き続き高成長を継続しており、スマートフォンでの大画面化やタブレットの薄型・軽量化と同時に画面の狭額縁化も進行しております。これに伴い印刷回路にはさらなる高精細化が求められており、使用される材料も高速伝送、放熱制御等の新たな機能が必要になってきております。こうした動きに対応し、当社の導電銀ペースト「REXALPHA」では、高精細化に対応した印刷タイプに加え、レーザーパターニングタイプ(実用化)、フォトパターニングタイプ(開発中)をラインナップし、今後も新規開発を通してスマートフォン・タブレット等の情報コミュニケーション分野で人の心の豊かさに貢献してゆきます。また、機能性インキ「LIORESIST」では、絶縁インキに加えプロセス用インキ等各種タイプをラインナップし、日本、中国、台湾、韓国の市場に展開、製品化しております。
当事業に係わる研究開発費は、3億47百万円です。
事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
- 有価証券報告書 抜粋メニュー
- 連結経営指標等
- 提出会社の経営指標等
- 沿革
- 事業の内容
- 関係会社の状況
- 従業員の状況
- 業績等の概要
- 生産、受注及び販売の状況
- 対処すべき課題
- 事業等のリスク
- 研究開発活動
- 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
- 株式の総数等
- 発行済株式総数、資本金等の推移
- 株価の推移
- 最近6月間の月別最高・最低株価
- 株式所有者別状況
- 役員の状況
- コーポレートガバナンス状況
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00903] S1002AZL)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。