有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1001YO0
住友ファーマ株式会社 研究開発活動 (2014年3月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループは、アンメット・メディカル・ニーズの高い精神神経領域とがん領域を重点領域とし、革新的な医薬品の創製を目指しており、世界に先駆ける分野や先端的技術領域での事業展開を図るべく自社研究、技術導入、ベンチャーやアカデミアとの共同研究等あらゆる手法を取り入れております。
研究初期段階では、ゲノミクス、プロテオミクス、メタボロミクス等自社保有の先端技術等の活用により、研究効率の向上に取り組むとともに、iPS細胞等の最先端サイエンスを創薬に応用する取組を進めております。また、京都大学iPS細胞研究所と難治性希少疾患の治療薬の創製を目指した共同研究を推進中であり、産官学連携プロジェクトである「再生医療実現拠点ネットワークプログラム」にも積極的に参加しております。
研究後期および開発段階では、重点領域を中心に他の領域も含めて、グローバルな視点からグループ全体でのポートフォリオの最適化を行っております。加えて、製品価値の最大化を目指した剤形展開等の製品ライフサイクルマネジメントにも積極的に取り組んでおります。
当連結会計年度における主な開発の進捗状況は、次のとおりであります。
(1) 精神神経領域
① グローバル戦略品である非定型抗精神病薬ルラシドン塩酸塩について、次の進展がありました。
・米国において昨年6月に、カナダにおいて本年3月に、双極Ⅰ型障害うつの効能追加の承認をそれぞれ取得いたしました。
・欧州において、提携先の武田薬品工業株式会社が、中央承認審査方式による統合失調症を適応症とした販売許可を本年3月に取得いたしました。この結果を受け、各国の薬事規制上の手続きを経て、順次発売される予定です。なお、スイスにおいては、同社の現地子会社が、統合失調症を適応症とした販売許可を昨年8月に取得いたしました。
・日本において、双極Ⅰ型障害うつおよび双極性障害メンテナンスを対象にした第Ⅲ相臨床試験を昨年9月に開始いたしました。
・中国において、統合失調症を対象にした第Ⅲ相臨床試験を昨年7月に開始いたしました。
・オーストラリアにおいて、当社が、統合失調症を適応症とした販売許可を本年3月に取得し、また台湾においては、現地提携会社が、統合失調症を適応症とした承認申請を昨年10月に行いました。
② 「アプティオム」について、米国において昨年11月に承認を取得いたしました。また、カナダにおいて昨年6月に承認申請を行いました。
③ 非定型抗精神病薬ブロナンセリンについて、 中国において昨年9月に承認申請を行いました。
(2) がん領域
① がん幹細胞への抗腫瘍効果を目指して創製されたBBI608について、次の進展がありました。
・米国において、胃がん(併用)を対象とした第Ⅲ相臨床試験を本年3月に開始いたしました。
・日本において、胃がん(併用)を対象とした第Ⅰ相臨床試験を昨年12月に開始いたしました。
・米国およびカナダにおいて、消化器がん(併用)を対象とした第Ⅰ相臨床試験を昨年11月に開始いたしました。
なお、BBI608の結腸直腸がん(単剤)を対象にした第Ⅲ相国際共同治験において、新規の患者登録および登録済みの患者さんへの投与が本年5月に中止されることとなりました。
② 固形がん・血液がん治療剤WT2725について、日本において、固形がんを対象とした第Ⅰ相臨床試験を昨年9月に開始いたしました。
(3) その他のスペシャリティ領域および新規分野
① ミトコンドリア病治療剤EPI-743について、日本において、リー脳症を対象とした第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験を昨年10月に開始いたしました。
② 細胞医薬・再生医療に関しましては、昨年12月に株式会社ヘリオスとの間で、加齢黄斑変性等の眼疾患を対象とした、iPS細胞由来網膜色素上皮細胞を用いた細胞医薬品の日本における共同開発契約を締結いたしました。また、本年2月には、共同開発により製品化される細胞医薬品の製造や販売促進を行う合弁会社として、同社と株式会社サイレジェンを設立いたしました。
(4) その他の領域
① 「メロペン」について、日本における用量変更の承認を昨年12月に取得いたしました。
② 「メトグルコ」の小児用量の承認申請を昨年10月に行いました。
③ 速効型インスリン分泌促進剤「シュアポスト」について、効能・効果を2型糖尿病に変更する一部変更承認申請を昨年12月に行いました。
当社グループは、開発品の導入および共同研究にも積極的に取り組んでおります。本年1月にエジソン社とのミトコンドリア病治療剤に関するライセンス契約について、当社の権利を拡大すべく、両社で合意した適応症に関して、北米をテリトリーとした成人におけるEPI-589の独占的な開発・販売権を取得いたしました。同時に、同社と細胞内エネルギー代謝に関連する新薬候補化合物の創出を目的とした共同研究契約を締結いたしました。
上記医療用医薬品のほか、食品素材・食品添加物および化学製品材料、動物用医薬品等の研究開発を実施しております。
当連結会計年度の研究開発費の総額は698億4百万円であります。
なお、当社グループは、研究開発費をグローバルに管理しているため、セグメントに配分しておりません。
国内での開発状況は以下のとおりであります。
(2014年5月8日現在)
開発段階 | 製品/コード名 剤形 | 一般名 | 予定適応症 |
申請中 | メトグルコ 経口剤 | メトホルミン塩酸塩 | (小児用量)2型糖尿病 |
シュアポスト 経口剤 | レパグリニド | (新効能)2型糖尿病:DPP-4阻害剤を含むすべての併用療法 | |
第Ⅲ相 | AS-3201 経口剤 | ラニレスタット | 糖尿病合併症 |
SM-13496 経口剤 | ルラシドン塩酸塩 | 統合失調症 | |
双極Ⅰ型障害うつ | |||
双極性障害メンテナンス | |||
BBI608 経口剤 | 未定 | 結腸直腸がん(単剤) (注) | |
ロナセン 経口剤 | ブロナンセリン | (小児用量)統合失調症 | |
第Ⅱ/Ⅲ相 | EPI-743 経口剤 | 未定 | リー脳症 |
第Ⅱ相 | DSP-1747 経口剤 | obeticholic acid | 非アルコール性脂肪肝炎(NASH) |
DSP-6952 経口剤 | 未定 | 便秘型IBS、慢性便秘 | |
ロナセン 経皮吸収型製剤 | ブロナンセリン | (新剤形:経皮吸収型製剤)統合失調症 | |
トレリーフ 経口剤 | ゾニサミド | (新効能)レビー小体型認知症(DLB)に伴うパーキンソニズム | |
第Ⅰ/Ⅱ相 | WT4869 注射剤 | 未定 | 骨髄異形成症候群 |
第Ⅰ相 | DSP-3025 点鼻剤 | 未定 | 気管支喘息、アレルギー性鼻炎 |
WT4869 注射剤 | 未定 | 固形がん | |
WT2725 注射剤 | 未定 | 固形がん | |
BBI608 経口剤 | 未定 | 胃がん(併用) |
(注)BBI608の結腸直腸がん(単剤)を対象とした第Ⅲ相国際共同治験において、新規の患者登録および登録済みの患者さんへの投与が2014年5月後半に中止されることとなりました。
また、海外での開発状況は以下のとおりであります。
(2014年5月8日現在)
開発段階 | 製品/コード名 剤形 | 一般名 | 予定適応症 | 国/地域 |
承認/ 発売準備中 | ラツーダ 経口剤 | ルラシドン塩酸塩 | 統合失調症 | オースト ラリア |
申請中 | アプティオム 経口剤 | エスリカルバゼピン酢酸塩 | てんかん(併用療法) | カナダ |
アムルビシン塩酸塩 注射剤 | アムルビシン塩酸塩 | 小細胞肺がん | 中国 | |
ブロナンセリン 経口剤 | ブロナンセリン | 統合失調症 | 中国 | |
第Ⅲ相 | BBI608 経口剤 | 未定 | 結腸直腸がん(単剤) (注) | 米国・ カナダ等 |
胃がん(併用) | 米国 | |||
SM-13496 経口剤 | ルラシドン塩酸塩 | 統合失調症 | 中国 | |
ラツーダ 経口剤 | (新効能)双極性障害メンテナンス | 米国・ 欧州等 | ||
(新効能)大うつ(混合症状) | ||||
アプティオム 経口剤 | エスリカルバゼピン酢酸塩 | (新効能)てんかん(単剤治療) | 米国 | |
第Ⅱ相 | BBI608 経口剤 | 未定 | 結腸直腸がん(併用) | 米国・ カナダ |
SUN-101 吸入剤 | グリコピロニウム臭化物 | 慢性閉塞性肺疾患(COPD) | 米国 | |
SEP-225289 経口剤 | 未定 | 注意欠陥多動性障害(ADHD) | 米国 | |
第Ⅰ/Ⅱ相 | BBI608 経口剤 | 未定 | 固形がん(併用) | 米国・ カナダ |
第Ⅰ相 | DSP-2230 経口剤 | 未定 | 神経障害性疼痛 | 英国・ 米国 |
WT2725 注射剤 | 未定 | 固形がん、血液がん | 米国 | |
BBI503 経口剤 | 未定 | 固形がん(単剤) | 米国・ カナダ | |
SEP-363856 経口剤 | 未定 | 統合失調症 | 米国 | |
BBI608 経口剤 | 未定 | 消化器がん(併用) | 米国・ カナダ |
(注)BBI608の結腸直腸がん(単剤)を対象とした第Ⅲ相国際共同治験において、新規の患者登録および登録済みの患者さんへの投与が2014年5月後半に中止されることとなりました。
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