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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10028I9

有価証券報告書抜粋 ネクセラファーマ株式会社 業績等の概要 (2014年3月期)


従業員の状況メニュー生産、受注及び販売の状況

(1)業績
当社グループは当連結会計年度において、ノバルティス・インターナショナルAG(以下、「ノバルティス社」)によるQVA149の販売開始(製品名「ウルティブロⓇブリーズヘラーⓇ(欧州)/ウルティブロⓇ吸入用カプセル(日本)」)、口腔咽頭カンジダ症治療薬SO-1105の販売提携契約締結、そしてナノ粉砕化技術の研究における2つの化合物の前臨床試験開始と多くの進展がありました。
なお、ノルレボⓇ錠0.75mgに関しましては、社内リソースの効率化等の理由から、販売権をあすか製薬株式会社に譲渡いたしました。本契約に基づき、株式会社そーせいはあすか製薬株式会社より2020年までノルレボ錠の販売高に応じた対価を受領いたします。
収益に関しましては上記ウルティブロに関するマイルストン及びロイヤリティ、シーブリに関するロイヤリティそして、ノルレボ錠に関する売上を計上いたしました。
その結果、当連結会計年度の経営成績は、売上収益2,069百万円、営業利益756百万円、当期利益1,526百万円となりました。

※シーブリ及びウルティブロの日本における製品名は、シーブリⓇ吸入用カプセル50μg、ウルティブロⓇ吸入用カプセルで、日本以外における製品名は、シーブリⓇブリーズへラーⓇ、ウルティブロⓇブリーズへラーⓇであり、ノバルティス社の登録商標です。

セグメント別の経営成績は以下のとおりです。
国内医薬事業に関しましては、売上収益502百万円、営業損失114百万円となりました。売上の主な内容は、ノルレボ錠の国内販売です。
海外医薬事業に関しましては、売上収益1,566百万円、営業利益973百万円となりました。売上の主な内容は、QVA149のマイルストン収入です。
連結経営成績及びセグメント別における業績の前期比及び分析については「第一部 企業情報、第2 事業の状況、7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析、(2)当連結会計年度の経営成績の分析」に記載のとおりです。

セグメント別の開発の進捗は以下のとおりです。
国内医薬事業に係る製品及び主要開発品の進捗は以下のとおりです。

■SO-1105(適応:口腔咽頭カンジダ症) 2011年5月に導入
開発段階:第Ⅲ相臨床試験中(2014年3月現在)
SO-1105は免疫機能の低下した患者等に発症する口腔咽頭カンジダ症を治療する口腔粘膜付着性の抗真菌剤です。口腔咽頭カンジダ症とは、真菌に属する主としてCandida albicans(カンジダ・アルビカンス)の感染により引き起こされる口腔及び咽頭内の炎症性粘膜疾患であり、HIV感染等による免疫不全患者や糖尿病のような慢性的な疾病の患者に多く見られます。本剤は、ビオアリヤンス社(BioAlliance Pharma、フランス)が開発し、2006年10月にフランスで初めて承認を取得して以来、現在までに欧州の24ヵ国、米国や韓国において承認されております。当社グループは、本剤を日本でも患者様の利便性に貢献することができる製品と判断し、SO-1105の日本における独占開発販売権を、2011年5月にビオアリヤンス社より取得いたしました。
現在は、本開発品の有効性及び安全性を検証する第Ⅲ相臨床試験が進行中です。
また、当社は2014年2月に、富士フイルムファーマ株式会社と国内における独占販売に係る契約を締結いたしました。

■APNT(Activus Pure Nano-particle Technology):ナノ粉砕化技術
APNTは、難溶性の医薬品原料を不純物の混入を最小限に防ぎつつ、50-200nm(ナノメートル)レベルの結晶粒子径に粉砕することが可能であるという点で既存技術に対する差別化が可能な技術です。この特徴を活かし、これまで開発が困難であった難溶性薬物の注射、点眼、吸入製剤などへの応用で優位性を示すことができます。2013年以降、同社の持つ粉砕技術に関する基本特許が国内外で成立しており、今後も個別プロダクトの特許取得を目指し、さらなる技術基盤の強化も進めてまいります。本技術の実用化応用については、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、「NEDO」)からの公的支援に加え、医薬品の製造販売に多くの実績とノウハウを持つ東亜薬品株式会社と、同社の子会社である日東メディック株式会社の協力を得て、早期に患者様の元へ医薬品を届けるべく努めてまいります。
当社は、2014年2月にAPNT応用医薬品として2つの開発候補品(APP13002及びAPP13007)を前臨床試験ステージに進めることを発表いたしました。難水溶性である両候補品は、当社の微細粒子化技術により可溶化剤を含まない製剤処方の作成が可能となります。また、当社が得意とするリプロファイリングのモデルに基づき、既に10年以上の長い臨床使用実績のある医薬品化合物を主成分として用いている為、開発リスクを低減することが可能となります。

各開発候補品の内容については以下のとおりです。

・APP13002 (適応:感染性眼疾患、開発段階:前臨床試験中)
APP13002は角膜、結膜の感染症眼疾患を適応とする新たな開発品です。当社は戦略的な観点から日本国内を当初の開発地域として既存製品との住み分けを狙い、市場の一部を取得してまいります。
現在、感染性眼疾患の国内市場は全体で約200億円と見積もられております。

・APP13007 (適応:炎症性眼疾患、開発段階:前臨床試験中)
APP13007は、最近身近になってきた白内障やレーシックなどの手術後における炎症や感染、またアレルギー疾患やコンタクトレンズの不適切な利用などにより引き起こされる重度の眼の炎症等を適応とする新規抗炎症点眼剤です。当社は戦略的な観点から本製品の開発を海外で実施する予定であり、APP13007はこのような用途において既存の製品との差別化を狙い、臨床的な有用性を確立してまいります。
現在、炎症性眼疾患の市場は全世界で約700億円と見積もられております。

なお、上記2品目以外にも糖尿病性網膜症や加齢黄斑変性症等の網膜疾患を狙った新規後眼部疾患治療薬の研究開発は引き続き進めておりますが、高い有効性を得るために製剤を最適化しつつ、当社の知的財産権を確立するために鋭意研究を推進してまいります。日本眼科医会によると、現在日本には167万人もの視覚障害を有する患者が存在し、そのために生じる社会コストは8兆8,000億円と推定されております。視覚障害の原因疾患別内訳では、糖尿病性網膜症及び加齢黄斑変性症の二つの後眼部疾患が実に3割以上の原因となっており、本技術の完成により画期的な点眼剤が開発されれば、利便性が高い薬剤が提供され、視覚障害者数の低減に大きく寄与することが可能であると考えます。
他社との協業をもとにした効率的な資金運用を心がけつつ、製造関連設備構築及び研究開発を推進し、上記以外に探索段階にあるプロジェクトやナノ粉砕及び製剤化に関する基盤技術の拡充についても鋭意取り組んでまいります。

■再生医療関連事業
RMF1(再生医療ファンド)
当社は、2013年6月にそーせいコーポレートベンチャーキャピタル株式会社(以下、「そーせいCVC」)を、日本における再生医療研究開発(ティッシュ・エンジニアリング及び細胞再生医療やそれに関連する機器開発等)を行っている製薬ベンチャー企業に対し再生医療技術の発展、事業化を支援するための再生医療ファンド(Sosei RMF1、以下、「RMF1」)を運用する目的で設立いたしました。
RMF1においては、そーせいCVCが無限責任組合員となり、有限責任組合員となる金融機関や事業会社と交渉を進めております。初期調達額は20億円を目標とし、株式会社三井住友銀行のグループ会社であるSMBCベンチャーキャピタル株式会社からの出資がすでに合意され、当社は2億円の出資を予定しております。

再生医療は日本発の有望な技術が生み出されている成長分野であり、RMF1の運用は限られたリソースで新たなシーズを発掘するという当社の基本戦略に合致するものです。

海外医薬事業に係る主要開発品の進捗は以下のとおりです。

■NVA237
適応:慢性閉塞性肺疾患(COPD)上市済み(欧州・日本等)
第Ⅲ相臨床試験中(米国)
適応:喘息 第Ⅲ相臨床試験中
NVA237(一般名:グリコピロニウム臭化物、製品名:SeebriⓇ BreezhalerⓇ(欧州)、シーブリⓇ吸入用カプセル50μg(日本)(以下、「シーブリ」))は、新規の1日1回吸入の長時間作用性抗コリン薬(LAMA)であり、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の諸症状を緩和するための気管支拡張剤です。当社とベクチュラ・グループは2005年4月にノバルティス社に全世界の独占的開発・販売権を導出しております。現在は、欧州、日本、カナダ、オーストラリア、南米、アジア、中東を含む60ヵ国以上において承認されており、ドイツ、日本その他主要な市場において販売されております。
当社は契約に基づき「シーブリ」及び「ウルティブロ」(グリコピロニウム臭化物とインダカテロールマレイン酸塩の固定用量の配合剤)の全世界の売上に対する一定率のロイヤリティを受領できることになっております。ノバルティス社の発表によりますと、「シーブリ」の2013年度(2013年1月~12月)の売上は58百万ドルであり、この売上に対するロイヤリティ収入は当連結会計年度に計上しております。また、2014年第1四半期(2014年1月~3月)の売上は30百万ドルであり、この売上に対するロイヤリティ収入は、2015年3月期第1四半期に計上いたします。なお、ノバルティス社は、米国における「シーブリ」の承認申請を2014年第4四半期(10月~12月)に予定していると発表しております。
さらにノバルティス社は、喘息での適用拡大に向けたグリコピロニウム臭化物の第Ⅲ相臨床試験を実施中です。

■QVA149
適応:慢性閉塞性肺疾患(COPD)上市済み(欧州・日本等)
第Ⅲ相臨床試験中(米国)
QVA149(一般名:グリコピロニウム臭化物/インダカテロールマレイン酸塩、製品名:UltibroⓇ BreezhalerⓇ(欧州)、ウルティブロⓇ吸入用カプセル(日本)(以下、「ウルティブロ」))は、新規の1日1回吸入の長時間作用性抗コリン薬、LAMA(グリコピロニウム臭化物)と長時間作用性β2刺激薬、LABA(インダカテロールマレイン酸塩)の固定用量の配合剤であり、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の諸症状を緩和するための気管支拡張剤です。「ウルティブロ」は、2013年9月に欧州と日本において世界初の1日1回吸入固定用量配合剤として承認された後、30ヵ国以上において承認されており、現在は、日本、ドイツ、カナダを含む7ヵ国において販売されております。LAMAとLABAの有効性と安全性の特徴を併せ持つ配合剤である「ウルティブロ」は、新たな標準治療薬として確立されることが期待されております。
当社は契約に基づき「シーブリ」及び「ウルティブロ」の全世界の売上に対する一定率のロイヤリティを受領できることになっております。ノバルティス社の発表によりますと、「ウルティブロ」の2013年第4四半期(2013年10月~12月)の売上は6百万ドルであり、この売上に対するロイヤリティ収入は当連結会計年度に計上しております。また、2014年第1四半期(2014年1月~3月)の売上は14百万ドルであり、この売上に対するロイヤリティ収入は、2015年3月期第1四半期に計上いたします。
なお、ノバルティス社は米国におけるQVA149の承認申請を2014年第4四半期(10月~12月)に、中国における承認申請を本年中に予定していると発表しております。

(2)キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローについては「第一部 企業情報、第2 事業の状況、7 財政状態、経営成績及びキャッ
シュ・フローの状況の分析、(3)資本の財源及び資金の流動性についての分析」に記載のとおりです。

(3)並行開示情報
連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した要約連結財務諸表及びIFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりです。
なお、日本基準により作成した当連結会計年度の要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。

① 要約連結貸借対照表
(単位:千円)

前連結会計年度
(2013年3月31日)
当連結会計年度
(2014年3月31日)
資産の部
流動資産2,614,7338,024,085
固定資産
有形固定資産54,96138,311
無形固定資産4,090,3092,893,755
投資その他の資産34,782343,403
固定資産合計4,180,0533,275,470
資産合計6,794,78611,299,555
負債の部
流動負債282,959178,383
負債合計282,959178,383
純資産の部
株主資本4,810,1729,477,207
その他の包括利益累計額1,283,6421,443,386
新株予約権236,238200,578
少数株主持分181,773-
純資産合計6,511,82711,121,171
負債純資産合計6,794,78611,299,555

② 要約連結損益及び包括利益計算書
(単位:千円)

前連結会計年度
(自 2012年4月1日
至 2013年3月31日)
当連結会計年度
(自 2013年4月1日
至 2014年3月31日)
売上高1,958,9962,069,836
売上原価325,749251,401
売上総利益1,633,2471,818,434
販売費及び一般管理費2,586,6823,003,771
営業損失(△)△953,434△1,185,337
営業外収益165,297151,732
営業外費用-32,312
経常損失(△)△788,137△1,065,917
特別利益31,175-
特別損失360-
税金等調整前当期純損失(△)△757,323△1,065,917
法人税等合計7,759△788,328
少数株主損益調整前当期純損失(△)△765,082△277,589
少数株主損失(△)△118,226△155,565
当期純損失(△)△646,856△122,023
少数株主損失(△)△118,226△155,565
少数株主損益調整前当期純損失(△)△765,082△277,589
その他の包括利益合計100,573159,743
包括利益△664,509△117,846
(内訳)
親会社株主に係る包括利益△546,28337,719
少数株主に係る包括利益△118,226△155,565

③ 要約連結株主資本等変動計算書
前連結会計年度(自 2012年4月1日 至 2013年3月31日)
(単位:千円)

株主資本その他の
包括利益累計額
新株予約権少数株主持分純資産合計
当期首残高5,314,7321,183,069304,427300,0007,102,229
当期変動額合計△504,560100,573△68,189△118,226△590,402
当期末残高4,810,1721,283,642236,238181,7736,511,827

当連結会計年度(自 2013年4月1日 至 2014年3月31日)
(単位:千円)

株主資本その他の
包括利益累計額
新株予約権少数株主持分純資産合計
当期首残高4,810,1721,283,642236,238181,7736,511,827
当期変動額合計4,667,034159,743△35,659△181,7734,609,344
当期末残高9,477,2071,443,386200,578-11,121,171

④ 要約連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:千円)

前連結会計年度
(自 2012年4月1日
至 2013年3月31日)
当連結会計年度
(自 2013年4月1日
至 2014年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー828,173131,587
投資活動によるキャッシュ・フロー△28,367△432,100
財務活動によるキャッシュ・フロー90,6644,723,606
現金及び現金同等物に係る換算差額149,403254,314
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)1,039,8744,677,406
現金及び現金同等物の期首残高1,497,6532,537,527
現金及び現金同等物の期末残高2,537,5277,214,934

⑤ 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更
該当事項はありません。

⑥ IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項
(開発費)
日本基準において費用処理している一部の開発費用について、IFRSにおいては資産計上要件を満たすことから、無形資産に計上をしております。この影響により、当連結会計年度にて、IFRSでは日本基準に比べ販売費及び一般管理費が231,691千円減少し、同額の無形資産が増加しております。

(のれんの償却停止)
日本基準においてのれんは10年間の定額法により償却を行っておりましたが、IFRSにおいてはのれんの償却は行わず、毎期減損テストを実施することが要求されます。この影響により、当連結会計年度にて、IFRSでは日本基準に比べ販売費及び一般管理費が1,588,098千円減少し、同額ののれんが増加しております。

なお、前連結会計年度、移行日における差異に関する事項は、「第一部 企業情報、第5 経理の状況、連結財務諸表注記26.IFRSへの移行に関する開示」をご参照ください。

従業員の状況生産、受注及び販売の状況


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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。