有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100BUFE
ウォンテッドリー株式会社 事業の内容 (2017年8月期)
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(ウォンテッドリー株式会社)及び子会社1社(Wantedly Singapore Pte. Ltd.)により構成されており、「シゴトでココロオドル人をふやす」というミッションのもと、全てのビジネスパーソンのためのプラットフォームとしてビジネスSNS「Wantedly(ウォンテッドリー)」を運営しております。当該事業において、ビジョン・個性・価値観など従来の仕組みでは忘れられてきた観点でのビジネス上のつながりを創出・拡充し、より多くの働く人々が仕事に熱中して仕事を心から楽しめる状態(“シゴトでココロオドル”)をつくり、社会全体を活性化したいと考えております。
このミッションを実現するために、当社グループでは「最短距離の最大社会的インパクト」という方法論を掲げ、テクノロジーを中心とした拡張性の高い手法で、より多くの働く人々に当社グループのサービスを届けることを重視しており、この方針が当社グループの「プロダクト」「ビジネスモデル」「組織」に反映されております。
当社グループでは、働くすべての人が共感を通じて「であい(Discover)」「つながり(Connect)」「つながりを深める(Engage)」ためのビジネスSNSプラットフォーム「Wantedly(ウォンテッドリー)」を運営しており、当該プラットフォームにおいて、会社訪問マッチングサービス「Wantedly Visit」、名刺管理アプリ「Wantedly People」、ビジネスチャット「Wantedly Chat」、メディアプラットフォーム「Wantedly Feed」等のサービスを提供しております。個人ユーザ・企業ユーザは、これらのサービス間で「Wantedly(ウォンテッドリー)」のアカウントを共通して利用できるようになっており、プラットフォーム上のサービス間でのユーザの遷移、それぞれのデータ・つながり情報やコンテンツの連携・融通につなげております。その結果として、単一サービスの展開と比較して、ビジネス上のより多様な領域(利用シーン)・ユーザ層への価値提供を行うことができております。
なお、当社グループはビジネスSNS事業の単一セグメントとなります。
「Wantedly」を利用する個人ユーザは約90万人、企業ユーザは約2万5千社となっております。また、当社グループビジネスSNSへの月間利用者数(※1)は170万人を超えております。企業ユーザ、個人ユーザともに、新規ユーザの獲得には、既存ユーザによるサービス利用や口コミが起点となっております。企業ユーザや個人ユーザが「Wantedly Visit」、「Wantedly People」、「Wantedly Feed」上などで募集や記事などのコンテンツを公開・投稿して、登録企業の社員や個人ユーザおよびそれらの友人などがソーシャルメディア上でコンテンツをシェアすることで、それを見た個人ユーザが登録・応募や記事の閲覧を行ったり、他企業の人事担当者が自社のアカウントを開設したりすることが新規ユーザの獲得につながります。また、2017年8月期の間に新規登録した企業ユーザのうち広告経由は約28%であり、広告以外の経路で登録に至った企業ユーザが過半数を占めております。
また、マッチングサービスである「Wantedly Visit」(企業側は管理ツール「Wantedly Admin」)に加えて、 「Wantedly Feed」や「Wantedly People」を通して、個人ユーザ・企業ユーザの日常的・継続的な利用を促進しております。
「Wantedly」の個人ユーザ数、企業ユーザ数、月間利用者数の推移は以下のとおりです。
なお、2016年11月にシンガポール子会社Wantedly Singapore Pte. Ltd.を設立し、アジアにおいて「Wantedly Visit」「Wantedly Admin」のサービス展開を加速しております。
「Wantedly」上で運営するサービスにおいて、ユーザから直接的に収益を得ているもの又は収益化に向けて具体的な準備を進めているものは「Wantedly Visit」「Wantedly Admin」「Wantedly People」「Wantedly Tools」「Wantedly Chat」の5つとなります。各サービスの詳細の説明は以下のとおりです。
※1 月間利用者数とは、当社が運営するサービスに登録の有無にかかわらず月間でアクセスした人数をブラウザベースもしくは端末ベースで集計した数値となります(サイトとアプリ間での重複は排除)。月間で同じ人が何度アクセスした場合でも1人とカウントします。
(1)Wantedly Visit、Wantedly Adminについて
「Wantedly Visit」は、ビジョンを掲げる会社とそうしたビジョンに共感する個人との新しい出会いを提供するマッチングサービスです。当サービスでは、募集要項に関して給与や福利厚生といった条件面ではなく会社のビジョンや価値観による訴求を推奨しております。条件でのマッチングではなく、ビジョンや価値観でのマッチングを図るため、企業ユーザはWhy(なぜやるのか)、What(なにをやっているのか)、How(どうやっているのか)の3つのフレームワークを基に会社のビジョンを募集要項に表現します。
そして、それを企業で働く社員、社員の家族、友人、取引先などが応援(ソーシャルメディア上で拡散)することで、企業ユーザは、従来の給与や福利厚生面などの条件面でのマッチングを提供してきた採用媒体では出会うことができなかった人材と出会うことができます。
日本における企業の数は412万社で、その内訳は従業員数1〜4名の企業が約269万社(65.2%)、5〜9名が約73万社(17.6%)、10〜49名が約58万社(14.0%)、50〜99名が約6万社(1.6%)、100名以上が約6万社(1.4%)と中小企業が中心となっております(※2)。また、日本の求人広告市場の規模は9,866億円、年間求人広告掲載件数は1,100万件に達しております(※3)。従来の人材採用サービスを提供する会社は、後者の大企業が顧客の中心となっている一方、「Wantedly Visit」を利用する企業は、創業直後のスタートアップや中小企業など大手人材採用サービス事業者が顧客としてこなかった従業員数100名以下の層が全体の約85%を占めております。これに加えて、近年では大企業や地方自治体、大学、公的機関の利用も拡大しており、年間の公開募集数は約3万件となっております。
個人ユーザは、FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアで友人や知り合いがシェアした募集を見て、「Wantedly Visit」のサイトに訪れ、各ユーザのソーシャルグラフ(※4)に最適化された募集の一覧を閲覧し、気になる会社や募集があれば「話を聞きに行きたい」ボタンをクリックして、企業とコンタクトをとります。個人ユーザの属性は、20代から30代が全体の約8割を占めており、ビジネスパーソンに加えて、2013年以降の新卒採用におけるインターンの活用が広がったタイミングから大学生の登録も拡大しております。
「Wantedly Visit」への募集掲載などを管理するSaaS型企業ユーザ向けツール(採用ソリューション)の「Wantedly Admin」は、月額3万円や月額9万円で一定期間(半年や年間など)固定金額の契約を基本とするサービス形態となっております。1顧客あたりの利用単価を高めて少数の顧客に販売する形態ではなく、相対的に低単価で多数の顧客に利用されることを主としているため、売上上位10社の全体の売上に占める割合は10%以下となっており、特定の顧客からの収益には依存しておりません。また、売り切り型ではなく、継続したサービス提供を前提とした料金体系のため、サービス提供開始時だけでなくその後の利用期間において顧客の満足度を高めることが契約の更新に繋がり、それによって長期利用の顧客が増え、継続的に収益が積み上がっていく構造にあります。その結果、当社の2017年8月期の営業収益のうち、2016年8月期に有料利用を開始した企業が約28%、2015年8月期以前に有料利用を開始した企業が約41%を占めており、上記料金体系による継続的かつ安定的な収益基盤を確立しております。
また、システム継続利用のための月額課金以外に、各種ニーズにあわせたオプション機能に追加の利用料金を設定しております。オプション機能は大きく分けて、スカウト、認知度向上・流入促進、コンテンツ作成の3種類になります。スカウトは、企業ユーザが個人ユーザに直接メッセージを送ることができるダイレクトリクルーティング機能になります。認知度向上・流入促進は、Facebook上での広告代行や「Wantedly Visit」内でのトップページ掲載などになります。コンテンツ作成は、ビジョンについて書き慣れない企業に対してヒアリングをした上でライティングを行う募集要項の作成代行や通常の募集よりもコンテンツリッチな特別タイプの募集作成などになります。
加えて、企業ユーザは「Wantedly Admin」を通して「Wantedly Feed」への投稿や投稿記事の閲覧状況の分析などを行うことで自社のブランディングや採用広報活動を強化することができます。「Wantedly Feed」はメディアプラットフォームとして2016年3月にリリースして1年半で「Wantedly(ウォンテッドリー)」のサイトのページビュー数全体の約10%を占めるまでに拡大しております。
なお、原則として個人ユーザは「Wantedly Visit」を無料で利用できますが、より多くの企業からスカウトを受け取ることができるなどの機能を付加した個人ユーザ向け有料サービス(個人課金)の「Wantedlyプレミアム」を月額2,980円(2017年8月時点)で提供しております。
※2 総務省・経済産業省「2012年経済センサス - 活動調査」より
※3 リクルートワークス研究所「日本の人材ビジネス」(2017年3月発行)より
※4 ソーシャルグラフとは、ウェブ上における人間の相関関係やその結びつきの情報を意味します。
(2)Wantedly Peopleについて
クラウド上にてデータ管理を行う名刺管理アプリです。既存の名刺管理サービスは1回のスキャンで1枚しかデータ化できず、またデータ化に時間がかかったり、データ化の精度に難がありましたが、当社の名刺管理アプリ「Wantedly People」は、テクノロジーの力を駆使し、アプリでの1回のスキャンで最大10枚の名刺を即時にデータ化します。名刺交換のすぐ後にアプリからメールを送ったり、電話をかけたりすることができるほか、アプリで読み取ったデータはPC版でも閲覧・編集やエクスポートすることも可能です。また、「Wantedly」のアカウント情報と連携しており、機械学習によりデータが増えるに従って読み取り精度・「Wantedly」上のアカウントとのマッチング精度が向上する“使えば使うほど賢くなる”点に特徴があります。2016年11月のリリース以来、累計で2,000万枚を超える名刺が「Wantedly People」でスキャンされており、累計利用者数(※5)は100万人を超えております。(数値はいずれも2017年8月時点)
名刺を日常的に扱うことの多い管理的職業従事者、販売従事者、事務従事者、専門的・技術的職業従事者は、日本全国で3,356万人と全労働者6,440万人の52%を占めます(※6)。これらのビジネスパーソンを取り巻く環境は、人生100年時代と言われる長寿化や、年金財政の逼迫、企業の短命化などにより大きく変化しつつあり、複数の企業や分野で働くことが当たり前になっていくと考えられます。経済産業省の「雇用関係によらない働き方」に関する研究会においても、多様な働き方が一つの選択肢として確立していくことの重要性が述べられており、人生100年時代において社会で生き抜くために必要な要素として、知見や人脈などの無形資産が挙げられています。「Wantedly People」はビジネスパーソンが人のつながりをこのような資産に変え、管理・活用し、また培っていくためのサービスと当社では位置づけております。
その一環として、核となる名刺管理機能に加え、名刺交換相手の企業や業界に関連する情報、ユーザが所属する企業や業界の情報、世の中のトレンドとなる話題のニュースなど、名刺の登録日や検索情報を基準に、ユーザにとって有益となる“話題”を自動で収集・提供する機能を導入しております。この機能上で掲載する広告(記事広告などの編集型・リッチコンテンツ型広告を含む広告ソリューション)に関して広告主となる企業ユーザから得る広告収入を収益源としていくための準備を進めており、営業活動を開始しております。
※5 「Wantedly People」の累計利用者数とは、同サービスのアプリをインストールし、一回以上起動した人数を累計で集計した数値となります。
※6 総務省統計局「労働力調査」2016年より
(3)Wantedly Chatについて
ビジネスチャット「Wantedly Chat」は、社内外の日常的なコミュニケーションに利用可能なチャットツールとして展開しております。基本機能は以下のとおりです。いずれも無料で提供しております。
・ メッセージ送受信:送受信数や対象者数は無制限
・ グループ作成:グループ数は無制限
・ ファイル共有:ファイルサイズの上限は100MBだがアップロードするファイルの総容量には上限なし
・ メッセージ検索:過去のメッセージも消えることなく遡っての検索が可能
・ Webブラウザ及びアプリ(iOS・Android・Windows・macOS)での利用
上記に加えて、企業利用・グループ利用向けにセキュリティ対策・内部統制関連の機能を強化した有料プランを1ユーザあたり月額400円(2017年8月時点)で提供しております。当該有料プランに含まれる機能は以下のとおりです。
・ 無料プランの全機能
・ アカウント管理機能:管理者が一般ユーザ(従業員)の登録・削除・権限変更などを行える機能
・ 利用端末管理機能:管理者が指定した端末以外での利用を制限する機能
・ SLA保証(サービス品質保証):メッセージの送受信が可能な状態を保証(月間稼働率 99.9%)
・ 操作・アクセスログのエクスポート機能:バックアップや内部統制のため、管理者が一般ユーザ(従業員)のログを閲覧・エクスポートできる機能
(4)Wantedly Toolsについて
社内で利用するツールやサービスのソーシャル口コミサイト「Wantedly Tools」では、ツール・サービス提供企業への販売支援サービスを提供しております。具体的には、ツールやサービスの提供企業に掲載パートナーとして登録いただいたうえで、下記のサービスを提供しております。
・ 掲載パートナーが提供するツールやサービスについての個別ページに概要資料のダウンロードボタンを設置。先着3ダウンロードまでは、見込み顧客情報を掲載パートナーに無料で配信
・ 4ダウンロード以降の見込み顧客情報については、有料プランにお申込みいただいたうえで、概要資料1ダウンロードあたり5,000円(2017年8月時点)の従量課金制で配信
[事業系統図]
※「個人ユーザ」は「無料登録利用者」及び「有料登録利用者」の総称を示しています。
※「企業ユーザ」は「無料企業ユーザ」及び「有料企業ユーザ」の総称を示しています。
このミッションを実現するために、当社グループでは「最短距離の最大社会的インパクト」という方法論を掲げ、テクノロジーを中心とした拡張性の高い手法で、より多くの働く人々に当社グループのサービスを届けることを重視しており、この方針が当社グループの「プロダクト」「ビジネスモデル」「組織」に反映されております。
当社グループでは、働くすべての人が共感を通じて「であい(Discover)」「つながり(Connect)」「つながりを深める(Engage)」ためのビジネスSNSプラットフォーム「Wantedly(ウォンテッドリー)」を運営しており、当該プラットフォームにおいて、会社訪問マッチングサービス「Wantedly Visit」、名刺管理アプリ「Wantedly People」、ビジネスチャット「Wantedly Chat」、メディアプラットフォーム「Wantedly Feed」等のサービスを提供しております。個人ユーザ・企業ユーザは、これらのサービス間で「Wantedly(ウォンテッドリー)」のアカウントを共通して利用できるようになっており、プラットフォーム上のサービス間でのユーザの遷移、それぞれのデータ・つながり情報やコンテンツの連携・融通につなげております。その結果として、単一サービスの展開と比較して、ビジネス上のより多様な領域(利用シーン)・ユーザ層への価値提供を行うことができております。
なお、当社グループはビジネスSNS事業の単一セグメントとなります。
セグメント名称 | 主要提供サービス | サービス内容 |
ビジネスSNS事業 | Wantedly Visit | 会社訪問マッチングサービス。既存の求人サービスのような給与や福利厚生といった「条件」ではなく、ビジョンや価値観への「共感」による個人と企業・仕事のマッチングを提供。 |
Wantedly Admin | Wantedly Visitへの募集掲載、Wantedly Feedへの記事投稿、募集に応募した候補者の管理などを行うSaaS型企業ユーザ向け管理ツール。 | |
Wantedly People | 名刺管理アプリ。複数枚の名刺を同時に読み取り、即時にデータ化してつながりを管理することが可能。加えて、つながりを強めるための話題提供機能を内包。 | |
Wantedly Chat | ビジネス利用に特化したチャットツール。社内・社外を横断して、仕事・プロジェクトを進めるためのコミュニケーションを素早く効率的に行うことが可能。Wantedly PeopleやCase by Wantedlyとも連携。 | |
Wantedly Feed | メディアプラットフォーム。働く個人や企業が、仕事や就職・転職におけるストーリー、ビジネスパーソンとしての知見、仕事観、組織の魅力やカルチャーなどを投稿し、発信・ブランディングすることができる。 | |
Wantedly Tools | 社内で利用する様々な生産性向上ツールやサービスのソーシャル口コミサイト。レビュー情報を元にツールの利用検討ができるほか、ツール利用企業の特性も閲覧可能。ツール・サービス提供企業への販売支援サービスも内包している。 | |
Case by Wantedly | クリエイター、デザイナーのためのポートフォリオサービス。個人や企業が制作した作品やプロダクトを投稿し、発信するためのプラットフォーム。 |
「Wantedly」を利用する個人ユーザは約90万人、企業ユーザは約2万5千社となっております。また、当社グループビジネスSNSへの月間利用者数(※1)は170万人を超えております。企業ユーザ、個人ユーザともに、新規ユーザの獲得には、既存ユーザによるサービス利用や口コミが起点となっております。企業ユーザや個人ユーザが「Wantedly Visit」、「Wantedly People」、「Wantedly Feed」上などで募集や記事などのコンテンツを公開・投稿して、登録企業の社員や個人ユーザおよびそれらの友人などがソーシャルメディア上でコンテンツをシェアすることで、それを見た個人ユーザが登録・応募や記事の閲覧を行ったり、他企業の人事担当者が自社のアカウントを開設したりすることが新規ユーザの獲得につながります。また、2017年8月期の間に新規登録した企業ユーザのうち広告経由は約28%であり、広告以外の経路で登録に至った企業ユーザが過半数を占めております。
また、マッチングサービスである「Wantedly Visit」(企業側は管理ツール「Wantedly Admin」)に加えて、 「Wantedly Feed」や「Wantedly People」を通して、個人ユーザ・企業ユーザの日常的・継続的な利用を促進しております。
「Wantedly」の個人ユーザ数、企業ユーザ数、月間利用者数の推移は以下のとおりです。
個人ユーザ数 (人) | 企業ユーザ数 (社) | 月間利用者数 (人) | |
2013年11月末 | 57,888 | 1,630 | 94,353 |
2014年2月末 | 70,070 | 2,104 | 205,727 |
2014年5月末 | 93,793 | 2,781 | 243,004 |
2014年8月末 | 124,608 | 3,686 | 336,819 |
2014年11月末 | 152,923 | 4,819 | 286,892 |
2015年2月末 | 191,185 | 6,663 | 513,586 |
2015年5月末 | 236,201 | 8,567 | 523,257 |
2015年8月末 | 280,640 | 10,285 | 594,116 |
2015年11月末 | 323,345 | 12,314 | 608,056 |
2016年2月末 | 372,072 | 14,186 | 736,512 |
2016年5月末 | 426,493 | 15,981 | 822,523 |
2016年8月末 | 484,440 | 17,982 | 879,828 |
2016年11月末 | 539,660 | 19,807 | 955,121 |
2017年2月末 | 669,416 | 21,646 | 1,499,822 |
2017年5月末 | 784,843 | 23,338 | 1,514,842 |
2017年8月末 | 890,612 | 24,377 | 1,728,617 |
なお、2016年11月にシンガポール子会社Wantedly Singapore Pte. Ltd.を設立し、アジアにおいて「Wantedly Visit」「Wantedly Admin」のサービス展開を加速しております。
「Wantedly」上で運営するサービスにおいて、ユーザから直接的に収益を得ているもの又は収益化に向けて具体的な準備を進めているものは「Wantedly Visit」「Wantedly Admin」「Wantedly People」「Wantedly Tools」「Wantedly Chat」の5つとなります。各サービスの詳細の説明は以下のとおりです。
※1 月間利用者数とは、当社が運営するサービスに登録の有無にかかわらず月間でアクセスした人数をブラウザベースもしくは端末ベースで集計した数値となります(サイトとアプリ間での重複は排除)。月間で同じ人が何度アクセスした場合でも1人とカウントします。
(1)Wantedly Visit、Wantedly Adminについて
「Wantedly Visit」は、ビジョンを掲げる会社とそうしたビジョンに共感する個人との新しい出会いを提供するマッチングサービスです。当サービスでは、募集要項に関して給与や福利厚生といった条件面ではなく会社のビジョンや価値観による訴求を推奨しております。条件でのマッチングではなく、ビジョンや価値観でのマッチングを図るため、企業ユーザはWhy(なぜやるのか)、What(なにをやっているのか)、How(どうやっているのか)の3つのフレームワークを基に会社のビジョンを募集要項に表現します。
そして、それを企業で働く社員、社員の家族、友人、取引先などが応援(ソーシャルメディア上で拡散)することで、企業ユーザは、従来の給与や福利厚生面などの条件面でのマッチングを提供してきた採用媒体では出会うことができなかった人材と出会うことができます。
日本における企業の数は412万社で、その内訳は従業員数1〜4名の企業が約269万社(65.2%)、5〜9名が約73万社(17.6%)、10〜49名が約58万社(14.0%)、50〜99名が約6万社(1.6%)、100名以上が約6万社(1.4%)と中小企業が中心となっております(※2)。また、日本の求人広告市場の規模は9,866億円、年間求人広告掲載件数は1,100万件に達しております(※3)。従来の人材採用サービスを提供する会社は、後者の大企業が顧客の中心となっている一方、「Wantedly Visit」を利用する企業は、創業直後のスタートアップや中小企業など大手人材採用サービス事業者が顧客としてこなかった従業員数100名以下の層が全体の約85%を占めております。これに加えて、近年では大企業や地方自治体、大学、公的機関の利用も拡大しており、年間の公開募集数は約3万件となっております。
個人ユーザは、FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアで友人や知り合いがシェアした募集を見て、「Wantedly Visit」のサイトに訪れ、各ユーザのソーシャルグラフ(※4)に最適化された募集の一覧を閲覧し、気になる会社や募集があれば「話を聞きに行きたい」ボタンをクリックして、企業とコンタクトをとります。個人ユーザの属性は、20代から30代が全体の約8割を占めており、ビジネスパーソンに加えて、2013年以降の新卒採用におけるインターンの活用が広がったタイミングから大学生の登録も拡大しております。
「Wantedly Visit」への募集掲載などを管理するSaaS型企業ユーザ向けツール(採用ソリューション)の「Wantedly Admin」は、月額3万円や月額9万円で一定期間(半年や年間など)固定金額の契約を基本とするサービス形態となっております。1顧客あたりの利用単価を高めて少数の顧客に販売する形態ではなく、相対的に低単価で多数の顧客に利用されることを主としているため、売上上位10社の全体の売上に占める割合は10%以下となっており、特定の顧客からの収益には依存しておりません。また、売り切り型ではなく、継続したサービス提供を前提とした料金体系のため、サービス提供開始時だけでなくその後の利用期間において顧客の満足度を高めることが契約の更新に繋がり、それによって長期利用の顧客が増え、継続的に収益が積み上がっていく構造にあります。その結果、当社の2017年8月期の営業収益のうち、2016年8月期に有料利用を開始した企業が約28%、2015年8月期以前に有料利用を開始した企業が約41%を占めており、上記料金体系による継続的かつ安定的な収益基盤を確立しております。
また、システム継続利用のための月額課金以外に、各種ニーズにあわせたオプション機能に追加の利用料金を設定しております。オプション機能は大きく分けて、スカウト、認知度向上・流入促進、コンテンツ作成の3種類になります。スカウトは、企業ユーザが個人ユーザに直接メッセージを送ることができるダイレクトリクルーティング機能になります。認知度向上・流入促進は、Facebook上での広告代行や「Wantedly Visit」内でのトップページ掲載などになります。コンテンツ作成は、ビジョンについて書き慣れない企業に対してヒアリングをした上でライティングを行う募集要項の作成代行や通常の募集よりもコンテンツリッチな特別タイプの募集作成などになります。
加えて、企業ユーザは「Wantedly Admin」を通して「Wantedly Feed」への投稿や投稿記事の閲覧状況の分析などを行うことで自社のブランディングや採用広報活動を強化することができます。「Wantedly Feed」はメディアプラットフォームとして2016年3月にリリースして1年半で「Wantedly(ウォンテッドリー)」のサイトのページビュー数全体の約10%を占めるまでに拡大しております。
なお、原則として個人ユーザは「Wantedly Visit」を無料で利用できますが、より多くの企業からスカウトを受け取ることができるなどの機能を付加した個人ユーザ向け有料サービス(個人課金)の「Wantedlyプレミアム」を月額2,980円(2017年8月時点)で提供しております。
※2 総務省・経済産業省「2012年経済センサス - 活動調査」より
※3 リクルートワークス研究所「日本の人材ビジネス」(2017年3月発行)より
※4 ソーシャルグラフとは、ウェブ上における人間の相関関係やその結びつきの情報を意味します。
(2)Wantedly Peopleについて
クラウド上にてデータ管理を行う名刺管理アプリです。既存の名刺管理サービスは1回のスキャンで1枚しかデータ化できず、またデータ化に時間がかかったり、データ化の精度に難がありましたが、当社の名刺管理アプリ「Wantedly People」は、テクノロジーの力を駆使し、アプリでの1回のスキャンで最大10枚の名刺を即時にデータ化します。名刺交換のすぐ後にアプリからメールを送ったり、電話をかけたりすることができるほか、アプリで読み取ったデータはPC版でも閲覧・編集やエクスポートすることも可能です。また、「Wantedly」のアカウント情報と連携しており、機械学習によりデータが増えるに従って読み取り精度・「Wantedly」上のアカウントとのマッチング精度が向上する“使えば使うほど賢くなる”点に特徴があります。2016年11月のリリース以来、累計で2,000万枚を超える名刺が「Wantedly People」でスキャンされており、累計利用者数(※5)は100万人を超えております。(数値はいずれも2017年8月時点)
名刺を日常的に扱うことの多い管理的職業従事者、販売従事者、事務従事者、専門的・技術的職業従事者は、日本全国で3,356万人と全労働者6,440万人の52%を占めます(※6)。これらのビジネスパーソンを取り巻く環境は、人生100年時代と言われる長寿化や、年金財政の逼迫、企業の短命化などにより大きく変化しつつあり、複数の企業や分野で働くことが当たり前になっていくと考えられます。経済産業省の「雇用関係によらない働き方」に関する研究会においても、多様な働き方が一つの選択肢として確立していくことの重要性が述べられており、人生100年時代において社会で生き抜くために必要な要素として、知見や人脈などの無形資産が挙げられています。「Wantedly People」はビジネスパーソンが人のつながりをこのような資産に変え、管理・活用し、また培っていくためのサービスと当社では位置づけております。
その一環として、核となる名刺管理機能に加え、名刺交換相手の企業や業界に関連する情報、ユーザが所属する企業や業界の情報、世の中のトレンドとなる話題のニュースなど、名刺の登録日や検索情報を基準に、ユーザにとって有益となる“話題”を自動で収集・提供する機能を導入しております。この機能上で掲載する広告(記事広告などの編集型・リッチコンテンツ型広告を含む広告ソリューション)に関して広告主となる企業ユーザから得る広告収入を収益源としていくための準備を進めており、営業活動を開始しております。
※5 「Wantedly People」の累計利用者数とは、同サービスのアプリをインストールし、一回以上起動した人数を累計で集計した数値となります。
※6 総務省統計局「労働力調査」2016年より
(3)Wantedly Chatについて
ビジネスチャット「Wantedly Chat」は、社内外の日常的なコミュニケーションに利用可能なチャットツールとして展開しております。基本機能は以下のとおりです。いずれも無料で提供しております。
・ メッセージ送受信:送受信数や対象者数は無制限
・ グループ作成:グループ数は無制限
・ ファイル共有:ファイルサイズの上限は100MBだがアップロードするファイルの総容量には上限なし
・ メッセージ検索:過去のメッセージも消えることなく遡っての検索が可能
・ Webブラウザ及びアプリ(iOS・Android・Windows・macOS)での利用
上記に加えて、企業利用・グループ利用向けにセキュリティ対策・内部統制関連の機能を強化した有料プランを1ユーザあたり月額400円(2017年8月時点)で提供しております。当該有料プランに含まれる機能は以下のとおりです。
・ 無料プランの全機能
・ アカウント管理機能:管理者が一般ユーザ(従業員)の登録・削除・権限変更などを行える機能
・ 利用端末管理機能:管理者が指定した端末以外での利用を制限する機能
・ SLA保証(サービス品質保証):メッセージの送受信が可能な状態を保証(月間稼働率 99.9%)
・ 操作・アクセスログのエクスポート機能:バックアップや内部統制のため、管理者が一般ユーザ(従業員)のログを閲覧・エクスポートできる機能
(4)Wantedly Toolsについて
社内で利用するツールやサービスのソーシャル口コミサイト「Wantedly Tools」では、ツール・サービス提供企業への販売支援サービスを提供しております。具体的には、ツールやサービスの提供企業に掲載パートナーとして登録いただいたうえで、下記のサービスを提供しております。
・ 掲載パートナーが提供するツールやサービスについての個別ページに概要資料のダウンロードボタンを設置。先着3ダウンロードまでは、見込み顧客情報を掲載パートナーに無料で配信
・ 4ダウンロード以降の見込み顧客情報については、有料プランにお申込みいただいたうえで、概要資料1ダウンロードあたり5,000円(2017年8月時点)の従量課金制で配信
[事業系統図]
※「個人ユーザ」は「無料登録利用者」及び「有料登録利用者」の総称を示しています。
※「企業ユーザ」は「無料企業ユーザ」及び「有料企業ユーザ」の総称を示しています。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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