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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10022EM

有価証券報告書抜粋 コニカミノルタ株式会社 研究開発活動 (2014年3月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループは、経営理念である「新しい価値の創造」及び「Giving Shape to Ideas」というコミュニケーションメッセージを掲げ、材料・光学・微細加工・画像の4分野のコア技術に関わる研究開発はもとより、コア技術を高度化し更に複合化・融合化することによる新製品・新技術の開発を進めております。また、持続可能な地球・社会の実現をめざし「環境」をメインテーマとして、省エネルギー、リサイクル可能な環境配慮型製品の開発も進めております。エコプロダクツ2013では、独自の再生PC/PET樹脂及び植物由来のバイオプラスチックをバランスよく搭載したbizhubC364を展示しました。
当連結会計年度は東京サイト八王子内で研究開発新棟の建設に着手しました。この研究開発新棟の基本コンセプトとして、「開発効率/スピードのアップ」と「イノベーションの創出」を設定し、プロダクションプリント分野での設計・試作・評価等の開発機能を集約することにより開発効率の向上を図ります。また、グループ内外の共創エリアを設け、組織を越えたコラボレーションを促進すると同時に、大学・研究機関・各企業との「オープンイノベーション」の環境を整備し、「新しい価値の創造」に向かって邁進してまいります。
当社全体の研究活動は、新中期経営計画「TRANSFORM 2016」に基づいた新たな中期経営戦略基本方針(持続的な利益成長の実現、顧客密着型企業への変革、強靭な企業体質の確立)に対応して、「持続的成長に向けたインキュベーションの加速」、「顧客価値につながる差別化技術の仕込み」、「一流を目指す技術人財、開発組織力の強化」の新たな3つの技術戦略の基本方針を定め推進してまいります。
既存事業のプロダクションプリント領域では、オフセット印刷と同等の仕上り品質や可変データ出力など、デジタル印刷に求められる様々な要件への対応はもとより、用紙対応力や稼働時の信頼性の向上を、更に一歩高い水準で実現した「bizhub PRESS C1070シリーズ」を発売しました。また、ヘルスケア領域では、パナソニックヘルスケア株式会社の超音波診断関連事業を譲り受けました。コニカミノルタの材料技術や画像処理技術と融合して新たな超音波診断画像装置開発への寄与が期待されます。
新たな成長領域として環境・エネルギー、健康・安全安心分野に狙いを定めた新規テーマの開発も行っております。その一例として、ガラス研磨材として用いる酸化セリウムのリサイクルの取り組みが挙げられます。この取り組みで一般社団法人産業環境管理協会から2013年度「資源循環技術・システム表彰奨励賞」を受賞いたしました。また、2014年度より有機EL照明事業を本格的に展開すべく、コニカミノルタ甲府サイト(山梨県中央市)内で樹脂基板フレキシブル有機EL照明パネルの量産工場の建設に着手しました。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、前連結会計年度比3億円(0.5%)減少の711億円となりました。また、各事業部門別の研究の目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は以下のとおりであります。なお、研究開発費については、以下の事業部門に含まれない金額及び基礎研究費用140億円(前連結会計年度比4.0%減少)が含まれております。

(1) 情報機器事業
情報機器事業部門においては、主に複合機やレーザープリンターの情報機器から資材、各種ソフトウェア、システムソリューションに至るまで幅広く研究開発を実施し、個々のお客様の働き方に合わせたクラウド利用サービス、ワークフローソリューションのご提案を合わせて行っております。
当連結会計年度の主な成果としてプロダクションプリント分野では、ライトプロダクションプリント分野におけるトップランナーとして、デジタル印刷に真に求められる項目を徹底的に検証し、お客様が抱える課題を解決し、出力ニーズに幅広くしかも高水準に対応する製品づくり目指し「bizhub PRESS C1070シリーズ」を開発・商品化いたしました。安定性を徹底的に追及するために数々の最先端テクノロジーを凝縮し、オフセット印刷と同等の仕上り品質や可変データ出力など、デジタル印刷に求められる様々な要件への対応はもとより、用紙対応力や稼働時の信頼性の向上を、更に一歩高い水準で実現しています。これまでデジタル印刷では取り扱いが難しかった一つの原稿データに複数のコート紙などの紙種を使用する際の出力安定性が、新たに採用された用紙搬送機構により格段に向上しています。
オフィス分野では、「Google AppsTM」、「Microsoft® SharePoint®」、「Evernote®」(注1、2、3)の3つのクラウドサービスと連携し、複合機からクラウドに保存した情報やドキュメントを活用できる「bizhub C554e」シリーズ5機種を開発・商品化いたしました。外出時に資料提出やデータの印刷が必要になった場合、モバイル端末からE-mailを送信し、そのまま出力できるようになり、リアルタイムで情報伝達が可能となります。さらに、当社のモバイル連携アプリケーション「PageScope Mobile」を活用することで、クラウドサービスや社内サーバーと柔軟に連携し情報の共有とその活用の幅を広げるなどお客様のモバイル・クラウド環境を強力にサポートします。
最上位機種として、A3カラー複合機2機種「bizhub C754e/C654e」を開発・商品化しました。クラウドやモバイル連携はもとよりさまざまな業務が集中する大規模オフィス向けに、大量のプリント、スキャンを高速処理し、生産性向上に寄与するとともに、多様化するリクエストに対応いたします。
また、カラー複合機と共通のソリューションプラットフォームを備え、幅広いお客様のニーズをカバーする高速モノクロ複合機2機種、および中低速モノクロ複合機5機種を開発、商品化しました。
更には、ビジネスシーンで使用頻度の高いA4サイズドキュメントの入出力に特化し、高機能でありながらコンパクトな本体サイズを実現したA4カラー複合機「bizhub C3850」を開発・商品化しました。本機を、当社の提供するOPSと共に導入頂くことにより、オフィスでのA3・A4機の最適配置・コスト削減・セキュリティ強化が実現可能となり、オフィス環境の効率化をさらに促進いたします。
環境面においても、資源量削減のため廃棄物再利用に取り組んでおり、市場から回収したペットボトルとウォーターサーバー用のガロンボトルを再生樹脂として独自開発し、これまで耐久性の点で困難であった複合機の外装素材へ使用することを可能にしました。
デザイン関連では、主力製品であるA3カラー複合機シリーズ5機種とA4カラー複合機2機種が、革新性、機能性、エコロジー、品質、人間工学など9つの審査基準で各国選出の有識者により選定される世界3大デザイン賞の1つ「reddotデザイン賞2014」(プロダクトデザイン部門)を受賞しました。
また、オフィスドキュメント機器、ソリューション製品の独立評価機関である米国BLI社(Buyers Laboratory LLC)により「年間最優秀ラインアップ賞(A3 MFP Line of the Year)」に選ばれました。本賞は、A3複合機(MFP)部門において、年間で最も優れた製品ラインアップを提供した1社のみに与えられる賞で、コニカミノルタは2011年より4年連続の受賞になります。今年で27回目を迎える本賞ですが、4年連続の受賞はコニカミノルタが史上初となります。
当事業に係る研究開発費は、前連結会計年度比2億円(0.7%)減少の390億円となりました。

(2) 産業用材料・機器事業
産業用材料事業分野においては、液晶画面の基幹部材となる偏光板用保護フィルムの薄膜化等TACフィルムの高機能化・多機能化の開発、材料技術を生かした機能性フィルム(遮熱フィルム等付加価値製品)、有機素材の研究開発を実施しております。
次世代照明として期待される有機EL照明では、当社独自のコア技術を活用し、薄く軽い樹脂基板によるフレキシブルタイプで調色機能付き製品の新工場建設を行うことといたしました。
また、2014年3月30日~4月4日に亘りドイツ・フランクフルトで開催された世界規模の照明展「Light+Building 2014」に於いて「Cradle of Light~光のゆりかご~」をコンセプトに有機EL照明を出展し来訪者の注目を集めました。
機器事業分野における産業用測定機器部門では、これまでディスプレイ・光源色測定におけるトップメーカーとして、長きにわたり高品質な製品を提供してまいりましたが、LEDを含む照明業界において、その技術力、営業力に強みを持つ同分野のトップ企業であるドイツの大手照明関連測定器メーカー、Instrument Systems GmbHを一昨年買収しました。既にNo.1のシェアを有するディスプレイ測定分野でのラインアップを拡充しました。更には拡大が続いているLED光源、及び今後の大きな成長が見込まれる有機EL光源、及びこれらを用いた照明機器を含む総合的な光源色測定においても、市場の要望に確実に応え、確固たるトップポジションを維持しております。
当事業に係る研究開発費は、前連結会計年度比6億円(4.2%)減少の140億円となりました。

(3) ヘルスケア事業
ヘルスケア事業においては、主にデジタルX線画像読取装置(CR:コンピューテッドラジオグラフィー)「REGIUS(レジウス)」シリーズ及びフラットパネルディテクタ(FPD)搭載のデジタルX線撮影装置(DR:デジタルラジオグラフィー)のラインナップの拡充や電子カルテ、情報システムと連携した医療機関のIT化を図るシステムソリューションビジネスの強化に加え、超音波画像診断装置シリーズの拡充等により、専門医を擁する大規模病院と地域の診療所等との医療連携、地域連携の実現やヘルスケア事業の中長期的拡大を図る研究開発を実施しております。
当連結会計年度においては、ワイヤレスタイプのカセッテ型DR で世界最軽量を実現した「AeroDR(エアロディーアール)」に10インチ×12インチ四つ切りサイズの世界最軽量カセッテ型デジタルX線撮影装置「AeroDR 1012HQ」が商品ラインナップに加わりました。そして、既存の14インチ×17インチ、17インチ×17インチ及び新たにラインナップに加わった10インチ×12インチの合わせて3カセットサイズに対応する各種DR撮影システムおよびアプリケーションの開発を推進いたしました。
また、独立行政法人科学技術振興機構研究成果展開事業先端計測分析技術・機器開発プログラムとして開発中のX線タルボ・ロー撮影装置は東北大学、埼玉医科大学、国立病院機構名古屋医療センターをはじめ多くの研究機関、医療機関のご協力によって臨床研究段階に進んでおります。その成果の一端は、MRIの約100倍の解像度でやわらかい組織が見える、100年続くレントゲン技術の常識を打ち破った画期的新技術としてマスコミからも注目され、科学系テレビ番組等で紹介されました。
一方で、パナソニックヘルスケア株式会社の超音波診断機器開発部門が2014年1月1日付けで当社グループに加わり、コニカミノルタの写真フィルムで培った材料技術やX線画像診断分野で蓄積された画像処理技術と、パナソニックヘルスケア株式会社の超音波診断装置の技術を融合させた次世代超音波診断機器の開発を加速させることができました。この超音波診断機器技術と、コニカミノルタの医療用画像オールインワンシステム「Unitea」シリーズや医療ITソリューション「infomity」とのシステム連携により、新たなサービス・ソリューションを創出し、開発分野の更なる拡大を図ってまいります。
当事業に係る研究開発費は、前連結会計年度比11億円(39.8%)増加の40億円となりました。

(注)1.Google Apps TMはGoogle Inc. の商標または登録商標です。
2.Microsoft® SharePoint®はMicrosoft Corporation の商標または登録商標です。
3.Evernote®はEvernote Corporationの商標または登録商標です。


経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00989] S10022EM)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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