有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1001JA6
ライオン株式会社 研究開発活動 (2013年12月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループは、「健康」「快適」「環境」をキーワードに、お客様に新しい価値を提供し、顧客満足を最優先した研究開発に取り組んでおります。技術革新こそが社会にとっての新しい価値創造につながるという考えのもと、人々の健康の維持・増進や清潔で快適な生活を支え、確かなエビデンスに基づき効果を実感いただける製品と技術の開発に注力しております。また、環境保全、省資源、安全志向など人と地球にやさしい技術の開発にも努めております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、96億1千8百万円であります。
各セグメントの研究開発活動は下記のとおりです。
一般用消費財事業では、オーラルケア、ビューティケア、ファブリックケア、リビングケア、薬品、その他の6つの事業分野に分け、研究開発を行っています。
① オーラルケア事業分野では、口腔科学を中心とする研究成果を生かして、歯磨、歯刷子、口中剤などの開発を行っています。
当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。
う蝕予防ブランドの「クリニカ」から、「奥歯の奥」まで歯ブラシがスムーズに届き、奥歯の汚れ(歯垢)をより効果的に落とす「クリニカ アドバンテージハブラシ」を開発、導入いたしました。高強度樹脂(ポリアセタール)の選定と樹脂強度を最大限に引き出せる成型条件の設定により、一般向け歯ブラシ市場で最高レベルの「薄型ヘッド(厚さ2.6mm)・極細ネック(3.5mm)」を実現しております。
歯科医院向け製品では、完治が難しく再発することの多い歯周病に着目、リスクの高い患者様向けの「Systema(システマ) SP-Tシリーズ」(ハブラシ・無研磨ジェル・うがい薬)と、お口の乾燥を緩和し、うるおい実感が持続する「アクアバランス薬用マウススプレー」を開発、導入しました。
② ビューティケア事業分野では、皮膚科学、毛髪科学、界面科学を中心とする研究成果を活かして、ハンドソープ、ボディソープ、制汗剤などのスキンケア製品及びシャンプー、リンス、育毛剤などのヘアケア製品の開発を行っています。
当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。
制汗剤ブランドの「Ban(バン)」から、全身にシャワー感覚で使えるウォータータイプの制汗剤「Ban(バン) シャワーデオドラント」を開発、導入いたしました。ナノイオン殺菌成分を配合し、独自のマイクロパウダーが高いサラサラ感を持続するとともに、逆さにしても使えるトリガー式容器を採用いたしました。
また、エイジングヘアケアシリーズとして、発毛促進・脱毛予防の効果がある「6‐ベンジルアミノプリン」を配合した育毛剤「Fleuria(フルリア) 薬用育毛エッセンス」、ふんわり髪に仕上げるために、洗髪時、はじめにコンディショナー、 次にシャンプーの順に使うことを提案する「Fleuria(フルリア) ファーストコンディショナー」「Fleuria(フルリア) セカンドシャンプー」を開発、導入いたしました。
③ ファブリックケア事業分野では、界面科学を中心とする研究成果を活かして、衣料用洗剤、柔軟仕上げ剤などの製品開発を行っています。
当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。
「トップ」ブランドから、菌やウイルス除去の研究成果を活かし、スプレーするだけで衣類上の菌やウイルスを除去する衣類・布製品用消臭剤「トップHYGIA(ハイジア) 除菌消臭スプレー」を開発、導入いたしました。また、天然アロマオイル配合のナチュラルな香りが楽しめる衣料用柔軟仕上げ剤「香りとデオドラントのソフラン アロマナチュラル」シリーズからは、独自のナノ消臭成分を配合し、消臭効果に優れる「香りとデオドラントのソフラン アロマナチュラル プレミアム消臭」を開発、追加導入いたしました。
④ リビングケア事業分野では、界面科学を中心とする研究成果を活かして、台所用洗剤、住居用洗剤及び調理用品などの製品開発を行っています。
当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。
トイレットペーパーがボロボロにならず、サッとひと拭き掃除ができる「ルックまめピカ トイレのふき取りクリーナー」のラインナップとして、新たに抗菌成分配合によりトイレのニオイ菌の増殖を抑え、イヤなニオイの発生を防ぐ「ルックまめピカ 抗菌プラス トイレのふき取りクリーナー」を開発、導入いたしました。
また、「CHARMY(チャーミー)」ブランドからは、油汚れはもちろん、グラスのくもりの原因「汚れの膜」まではがしとり、食器も庫内もクリアな洗い上がりを実現するジェルタイプの食器洗い機用洗剤「CHARMY(チャーミー)クリスタ クリアジェル」と「ニオイ汚れの膜」まではがしとる「CHARMY(チャーミー)クリスタ 消臭ジェル」を開発、導入いたしました。
⑤ 薬品事業分野では、製剤技術や薬効・薬理技術を中心とする研究成果を活かして、人々のセルフメディケーション意識を支える一般用医薬品、ヘルスケア製品、殺虫剤などの開発を行なっています。
当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。
点眼薬ブランドの「スマイル」から、当社独自技術によりスマイル史上最大量(35,000単位)を配合した吸着性ビタミンAを含め、10種類の有効成分配合により、年齢や目の酷使によるつらい「眼疲労」、目やにの多いときなどの「目のかすみ」に効く眼科用薬「スマイル40プレミアム」を開発、導入いたしました。
⑥ ペット事業では、オールライオンの技術の強みを生かした新製品の開発・導入に努めております。当連結会計年度の主要な成果としては、13品目21アイテムの新製品・改良製品を発売、事業の強化に寄与しました。
オーラルケア分野では、2013年を「ペットオーラルケア1年」と宣言し、獣医が推奨するオーラルケアプログラムに則り確かな技術に裏付けされた新製品「ペットキッス 歯みがきシート」「同 歯みがきジェル」「同 すき間もみがける波型フィンガー歯ブラシ」「同 ブレススプレー」を新発売、ペットオーナー様のオーラルケアへの意識を高めペット用オーラルケア市場の拡大に貢献いたしました。また、愛犬が噛むだけで歯の汚れや歯垢を落とす「ペットキッス噛むオーラルケアガム つぶつぶチップ入りササミスティック」のパッケージやフレーバーを一新し、用品とガムの両方で毎日行う健やかな歯と歯ぐきのための歯周ケアを提案しました。同時に、「歯みがきの重要性の告知」と「オーラルケアの効能の伝播」を目的とした「ライオン ペットオーラルケア相談室」を全国で開催し、ペットオーナー様にオーラルケアの基礎知識や用品の使い方・慣れさせ方などをお伝えすることで、オーラルケア意識の向上に寄与いたしました。
ボディケア分野では、ワンランク上の仕上がり感を求めるお客様のためのブランド「Quick&Rich(クイック&リッチ)」のシャンプーとトリートメントに、上質感のある香りとして人気のある「ラベンダーの香り」を新発売し、香りを選ぶ楽しさを提供しました。
また、低刺激シリーズからは、「ペットキレイ 毎日でも洗えるリンスインシャンプー」の洗浄成分をより低刺激へと進化させ、肌へのやさしさを高めました。そして、モデル皮フ刺激性試験により「刺激性なし」の判定を受け、ペットオーナー様の安全・安心志向に対応しました。さらに、抜け毛がしっかり取れるブラッシング剤「ケトリーナ」スプレーは、植物生まれの消臭成分を新配合すると共に、香りのラインナップや商品特長などを、よりわかりやすく記載したパッケージデザインへと改良し、店頭での視認性・選択性を高めました。
猫サニタリー分野では、「お茶でニオイをとる砂」に、これまでの天然茶葉に加え銅イオンを新配合し、猫がオシッコをした瞬間だけでなく長時間の消臭力を実現いたしました。これにより、ペットオーナー様が外出から帰った際に気になっていたお部屋の不快なニオイの消臭を実現いたしました。また、「紙でニオイをとる砂」は、最大の特長である「ギュッと固まる」を大きく強調したパッケージデザインに改良して市場導入いたしました。
犬サニタリー分野では、高い消臭力でご好評をいただいている「ニオイOFFシート」を、これまでのヨコ型からタテ型へとサイズを変更し、ペットオーナー様の持ち運びやすさ向上に対応いたしました。
動物病院向け分野では、「ベッツドクタースペック」ブランドを核に全国の動物病院様へのアプローチを続け、大幅な配荷増を実現いたしました。
当事業に関わる研究開発費は、83億7千4百万円であります。
(2) 産業用品事業
[日本国内]
① 化学品事業では、化学品研究所を中心として界面科学と合成技術を基盤とする研究成果を活かし、導電性材料、建築用薬剤、紙薬剤、水系洗浄剤などの研究開発を行っております。
当連結会計年度の主な研究成果は次のとおりです。
主力商品であるケッチェンブラックに加えて新たな導電性カーボンを開発するとともに、これらのカーボンを配合した導電性コンパウンドを「レオパウンド」シリーズとして開発しております。また、震災復興工事への貢献を目指した地盤改良工法用薬剤や、古紙リサイクル用脱墨剤など幅広い分野に対する材料開発を進めております。
一方社油脂工業㈱の研究所では、界面化学、高分子化学をベースに、ゴム薬剤分野、ポリマー分野、繊維薬剤分野、化成品分野の研究開発を行っております。
当連結会計年度では、ゴム薬剤分野、ポリマー分野に注力し、工業用機能化学品の開発を推進致しました。
ゴム薬剤分野では「タイヤ用防着剤」「ゴムホース用離型剤」を海外ユーザーへ広めることができました。また、ポリマー分野では高い目標品質をクリアできる「タッチパネル部材用粘着剤」の開発を進めることができました。繊維薬剤分野では「ポリエステル繊維用耐久帯電防止剤」に代表される繊維加工薬剤の高機能化を果たし、化成品分野では「紙用撥水剤」の加工性向上などの研究開発を進めてまいりました。ポリマー分野、ゴム薬剤分野、繊維薬剤分野を重点分野として工業用機能化学品の開発を推進いたしました。
② レストラン・居酒屋・集団給食などの外食・中食産業、食品工場、病院・介護施設、クリーニング向けの業務用洗浄剤などの製品開発と製造、販売、並びにこれらのお客様の食の安心・安全をサポートする衛生診断や衛生講演をはじめとする総合衛生管理ビジネスをライオンハイジーン(株)が行っております。
当連結会計年度の主な成果といたしましては、衣料用洗剤の分野では、液体タイプのニーズ拡大に伴い、洗うたび衣類の抗菌力が高まり、衣類の「菌の増殖」や「ニオイの発生」を防ぐ衣料用超コンパクト液体洗剤「トップHYGIA(ハイジア)」4kgを新発売いたしました。また、スプレーするだけで、衣類の除菌・抗菌・除ウイルス・消臭ができる除菌・消臭剤「トップHYGIA(ハイジア) 除菌・消臭スプレー」2Lを新発売し、好評を博しております。
サニテーション分野では、衛生管理の基本となる手洗い関連の新商品として「キレイキレイ薬用泡ハンドソープオレンジミックスの香り」550mlと4Lサイズのラインナップを追加し、お客様の幅広いニーズにお応えしております。
インバスの分野では、「レオナイスシャンプー」と「レオナイスコンディショナー」それぞれ4.5Lと18Lを新発売し、業務用の大容量ニーズにお応えしております。
当事業に関わる研究開発費は、9億7千4百万円であります。
事業分野別の新製品・改良品は以下の通りです。
オーラルケア事業分野では、日本の主力ブランドである「システマシリーズ」のオーラルケア商品をインドネシアとフィリピンにて新発売しました。既に日本やタイ、中国で好評の「超極細毛」歯ブラシをはじめ、ハミガキ、洗口剤などの優れた品質の商品を、アジア市場で拡大する中間所得層に向けてお届けしております。
ビューティケア分野では、「植物物語」ブランド、「キレイキレイ」ブランドで新製品を投入しました。「植物物語」では、フィリピンにて、シャンプー、コンディショナー、ボディソープを新発売しました。「キレイキレイ」ではタイ、韓国にて、「しっとりタイプ」や「キッチン用」の泡ハンドソープを追加発売しました。
ハウスホールド分野では、マレーシアで香りが14日間持続する粉末衣料用洗剤「トップ・ブルーミングフレッシュ」を追加発売しました。インドネシアでは急速に市場が成長している台所用洗剤分野で「ママレモン」シリーズを洗浄力とデザインを大幅に改良し、好調に推移しております。
当事業に関わる研究開発費は、2億6千9百万円であります。
なお、当事業に関連する日本国内での研究開発費は、一般用消費財事業に含まれております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、96億1千8百万円であります。
各セグメントの研究開発活動は下記のとおりです。
(1) 一般用消費財事業
[日本国内]一般用消費財事業では、オーラルケア、ビューティケア、ファブリックケア、リビングケア、薬品、その他の6つの事業分野に分け、研究開発を行っています。
① オーラルケア事業分野では、口腔科学を中心とする研究成果を生かして、歯磨、歯刷子、口中剤などの開発を行っています。
当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。
う蝕予防ブランドの「クリニカ」から、「奥歯の奥」まで歯ブラシがスムーズに届き、奥歯の汚れ(歯垢)をより効果的に落とす「クリニカ アドバンテージハブラシ」を開発、導入いたしました。高強度樹脂(ポリアセタール)の選定と樹脂強度を最大限に引き出せる成型条件の設定により、一般向け歯ブラシ市場で最高レベルの「薄型ヘッド(厚さ2.6mm)・極細ネック(3.5mm)」を実現しております。
歯科医院向け製品では、完治が難しく再発することの多い歯周病に着目、リスクの高い患者様向けの「Systema(システマ) SP-Tシリーズ」(ハブラシ・無研磨ジェル・うがい薬)と、お口の乾燥を緩和し、うるおい実感が持続する「アクアバランス薬用マウススプレー」を開発、導入しました。
② ビューティケア事業分野では、皮膚科学、毛髪科学、界面科学を中心とする研究成果を活かして、ハンドソープ、ボディソープ、制汗剤などのスキンケア製品及びシャンプー、リンス、育毛剤などのヘアケア製品の開発を行っています。
当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。
制汗剤ブランドの「Ban(バン)」から、全身にシャワー感覚で使えるウォータータイプの制汗剤「Ban(バン) シャワーデオドラント」を開発、導入いたしました。ナノイオン殺菌成分を配合し、独自のマイクロパウダーが高いサラサラ感を持続するとともに、逆さにしても使えるトリガー式容器を採用いたしました。
また、エイジングヘアケアシリーズとして、発毛促進・脱毛予防の効果がある「6‐ベンジルアミノプリン」を配合した育毛剤「Fleuria(フルリア) 薬用育毛エッセンス」、ふんわり髪に仕上げるために、洗髪時、はじめにコンディショナー、 次にシャンプーの順に使うことを提案する「Fleuria(フルリア) ファーストコンディショナー」「Fleuria(フルリア) セカンドシャンプー」を開発、導入いたしました。
③ ファブリックケア事業分野では、界面科学を中心とする研究成果を活かして、衣料用洗剤、柔軟仕上げ剤などの製品開発を行っています。
当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。
「トップ」ブランドから、菌やウイルス除去の研究成果を活かし、スプレーするだけで衣類上の菌やウイルスを除去する衣類・布製品用消臭剤「トップHYGIA(ハイジア) 除菌消臭スプレー」を開発、導入いたしました。また、天然アロマオイル配合のナチュラルな香りが楽しめる衣料用柔軟仕上げ剤「香りとデオドラントのソフラン アロマナチュラル」シリーズからは、独自のナノ消臭成分を配合し、消臭効果に優れる「香りとデオドラントのソフラン アロマナチュラル プレミアム消臭」を開発、追加導入いたしました。
④ リビングケア事業分野では、界面科学を中心とする研究成果を活かして、台所用洗剤、住居用洗剤及び調理用品などの製品開発を行っています。
当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。
トイレットペーパーがボロボロにならず、サッとひと拭き掃除ができる「ルックまめピカ トイレのふき取りクリーナー」のラインナップとして、新たに抗菌成分配合によりトイレのニオイ菌の増殖を抑え、イヤなニオイの発生を防ぐ「ルックまめピカ 抗菌プラス トイレのふき取りクリーナー」を開発、導入いたしました。
また、「CHARMY(チャーミー)」ブランドからは、油汚れはもちろん、グラスのくもりの原因「汚れの膜」まではがしとり、食器も庫内もクリアな洗い上がりを実現するジェルタイプの食器洗い機用洗剤「CHARMY(チャーミー)クリスタ クリアジェル」と「ニオイ汚れの膜」まではがしとる「CHARMY(チャーミー)クリスタ 消臭ジェル」を開発、導入いたしました。
⑤ 薬品事業分野では、製剤技術や薬効・薬理技術を中心とする研究成果を活かして、人々のセルフメディケーション意識を支える一般用医薬品、ヘルスケア製品、殺虫剤などの開発を行なっています。
当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。
点眼薬ブランドの「スマイル」から、当社独自技術によりスマイル史上最大量(35,000単位)を配合した吸着性ビタミンAを含め、10種類の有効成分配合により、年齢や目の酷使によるつらい「眼疲労」、目やにの多いときなどの「目のかすみ」に効く眼科用薬「スマイル40プレミアム」を開発、導入いたしました。
⑥ ペット事業では、オールライオンの技術の強みを生かした新製品の開発・導入に努めております。当連結会計年度の主要な成果としては、13品目21アイテムの新製品・改良製品を発売、事業の強化に寄与しました。
オーラルケア分野では、2013年を「ペットオーラルケア1年」と宣言し、獣医が推奨するオーラルケアプログラムに則り確かな技術に裏付けされた新製品「ペットキッス 歯みがきシート」「同 歯みがきジェル」「同 すき間もみがける波型フィンガー歯ブラシ」「同 ブレススプレー」を新発売、ペットオーナー様のオーラルケアへの意識を高めペット用オーラルケア市場の拡大に貢献いたしました。また、愛犬が噛むだけで歯の汚れや歯垢を落とす「ペットキッス噛むオーラルケアガム つぶつぶチップ入りササミスティック」のパッケージやフレーバーを一新し、用品とガムの両方で毎日行う健やかな歯と歯ぐきのための歯周ケアを提案しました。同時に、「歯みがきの重要性の告知」と「オーラルケアの効能の伝播」を目的とした「ライオン ペットオーラルケア相談室」を全国で開催し、ペットオーナー様にオーラルケアの基礎知識や用品の使い方・慣れさせ方などをお伝えすることで、オーラルケア意識の向上に寄与いたしました。
ボディケア分野では、ワンランク上の仕上がり感を求めるお客様のためのブランド「Quick&Rich(クイック&リッチ)」のシャンプーとトリートメントに、上質感のある香りとして人気のある「ラベンダーの香り」を新発売し、香りを選ぶ楽しさを提供しました。
また、低刺激シリーズからは、「ペットキレイ 毎日でも洗えるリンスインシャンプー」の洗浄成分をより低刺激へと進化させ、肌へのやさしさを高めました。そして、モデル皮フ刺激性試験により「刺激性なし」の判定を受け、ペットオーナー様の安全・安心志向に対応しました。さらに、抜け毛がしっかり取れるブラッシング剤「ケトリーナ」スプレーは、植物生まれの消臭成分を新配合すると共に、香りのラインナップや商品特長などを、よりわかりやすく記載したパッケージデザインへと改良し、店頭での視認性・選択性を高めました。
猫サニタリー分野では、「お茶でニオイをとる砂」に、これまでの天然茶葉に加え銅イオンを新配合し、猫がオシッコをした瞬間だけでなく長時間の消臭力を実現いたしました。これにより、ペットオーナー様が外出から帰った際に気になっていたお部屋の不快なニオイの消臭を実現いたしました。また、「紙でニオイをとる砂」は、最大の特長である「ギュッと固まる」を大きく強調したパッケージデザインに改良して市場導入いたしました。
犬サニタリー分野では、高い消臭力でご好評をいただいている「ニオイOFFシート」を、これまでのヨコ型からタテ型へとサイズを変更し、ペットオーナー様の持ち運びやすさ向上に対応いたしました。
動物病院向け分野では、「ベッツドクタースペック」ブランドを核に全国の動物病院様へのアプローチを続け、大幅な配荷増を実現いたしました。
当事業に関わる研究開発費は、83億7千4百万円であります。
(2) 産業用品事業
[日本国内]① 化学品事業では、化学品研究所を中心として界面科学と合成技術を基盤とする研究成果を活かし、導電性材料、建築用薬剤、紙薬剤、水系洗浄剤などの研究開発を行っております。
当連結会計年度の主な研究成果は次のとおりです。
主力商品であるケッチェンブラックに加えて新たな導電性カーボンを開発するとともに、これらのカーボンを配合した導電性コンパウンドを「レオパウンド」シリーズとして開発しております。また、震災復興工事への貢献を目指した地盤改良工法用薬剤や、古紙リサイクル用脱墨剤など幅広い分野に対する材料開発を進めております。
一方社油脂工業㈱の研究所では、界面化学、高分子化学をベースに、ゴム薬剤分野、ポリマー分野、繊維薬剤分野、化成品分野の研究開発を行っております。
当連結会計年度では、ゴム薬剤分野、ポリマー分野に注力し、工業用機能化学品の開発を推進致しました。
ゴム薬剤分野では「タイヤ用防着剤」「ゴムホース用離型剤」を海外ユーザーへ広めることができました。また、ポリマー分野では高い目標品質をクリアできる「タッチパネル部材用粘着剤」の開発を進めることができました。繊維薬剤分野では「ポリエステル繊維用耐久帯電防止剤」に代表される繊維加工薬剤の高機能化を果たし、化成品分野では「紙用撥水剤」の加工性向上などの研究開発を進めてまいりました。ポリマー分野、ゴム薬剤分野、繊維薬剤分野を重点分野として工業用機能化学品の開発を推進いたしました。
② レストラン・居酒屋・集団給食などの外食・中食産業、食品工場、病院・介護施設、クリーニング向けの業務用洗浄剤などの製品開発と製造、販売、並びにこれらのお客様の食の安心・安全をサポートする衛生診断や衛生講演をはじめとする総合衛生管理ビジネスをライオンハイジーン(株)が行っております。
当連結会計年度の主な成果といたしましては、衣料用洗剤の分野では、液体タイプのニーズ拡大に伴い、洗うたび衣類の抗菌力が高まり、衣類の「菌の増殖」や「ニオイの発生」を防ぐ衣料用超コンパクト液体洗剤「トップHYGIA(ハイジア)」4kgを新発売いたしました。また、スプレーするだけで、衣類の除菌・抗菌・除ウイルス・消臭ができる除菌・消臭剤「トップHYGIA(ハイジア) 除菌・消臭スプレー」2Lを新発売し、好評を博しております。
サニテーション分野では、衛生管理の基本となる手洗い関連の新商品として「キレイキレイ薬用泡ハンドソープオレンジミックスの香り」550mlと4Lサイズのラインナップを追加し、お客様の幅広いニーズにお応えしております。
インバスの分野では、「レオナイスシャンプー」と「レオナイスコンディショナー」それぞれ4.5Lと18Lを新発売し、業務用の大容量ニーズにお応えしております。
当事業に関わる研究開発費は、9億7千4百万円であります。
(3) 海外事業
海外事業では、成長するアジア市場の需要拡大を背景に、各地域に根ざした製品開発を行い、関連会社で積極的な新製品投入とブランドの育成を進めてまいりました。事業分野別の新製品・改良品は以下の通りです。
オーラルケア事業分野では、日本の主力ブランドである「システマシリーズ」のオーラルケア商品をインドネシアとフィリピンにて新発売しました。既に日本やタイ、中国で好評の「超極細毛」歯ブラシをはじめ、ハミガキ、洗口剤などの優れた品質の商品を、アジア市場で拡大する中間所得層に向けてお届けしております。
ビューティケア分野では、「植物物語」ブランド、「キレイキレイ」ブランドで新製品を投入しました。「植物物語」では、フィリピンにて、シャンプー、コンディショナー、ボディソープを新発売しました。「キレイキレイ」ではタイ、韓国にて、「しっとりタイプ」や「キッチン用」の泡ハンドソープを追加発売しました。
ハウスホールド分野では、マレーシアで香りが14日間持続する粉末衣料用洗剤「トップ・ブルーミングフレッシュ」を追加発売しました。インドネシアでは急速に市場が成長している台所用洗剤分野で「ママレモン」シリーズを洗浄力とデザインを大幅に改良し、好調に推移しております。
当事業に関わる研究開発費は、2億6千9百万円であります。
なお、当事業に関連する日本国内での研究開発費は、一般用消費財事業に含まれております。
事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
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