有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100F036
株式会社ギフトホールディングス 事業の内容 (2018年10月期)
当社グループは、当社及び子会社6社(GIFT USA INC.、GIFT LOS ANGELES LLC、GIFT NEW YORK LLC、GIFT NEW YORK NO.2, LLC、GIFT DENVER LLC、GIFT (SINGAPORE) PTE.LTD.)により構成されており、「横浜家系ラーメンを世界への贈り物に!」を事業コンセプトとして横浜家系ラーメンを主体とした直営店の運営(直営店事業部門)、ならびにプロデュース店への食材提供や運営ノウハウ供与等(プロデュース事業部門)を展開しております。
横浜家系ラーメンは、1974年(1974年)以降に登場した神奈川県横浜市発祥の豚骨醤油ベースの中太麺を特徴とするラーメンであります。生ガラ(豚骨、鶏骨等)から取ったダシに醤油のタレを混ぜた豚骨醤油ベースのスープ、中太麺と、ほうれん草・チャーシュー・海苔のトッピングを基本とし、味の濃さ、スープの脂の量、麺のゆで加減の調整、トッピングの追加などによるアレンジが可能であること等を特徴としております。当社グループは麺、タレ、スープを、すべて自社で開発し、自社または委託先で製造していることから、直営店、プロデュース店のどの店舗においても一定の味と安定した品質にて提供し続けることを可能としております。なお、タレ、スープともに供給力に優れた食品メーカーに製造委託をしており、安定供給体制が敷かれております。
当社グループは、横浜家系ラーメン以外にも九州釜焚きとんこつラーメン等、他のラーメン業態も展開しておりますが、現在は主力業態である横浜家系ラーメンの出店に軸足を置いております。出店余地を国内、海外の戦略出店地域の中から速やかに見出し、直営店またはプロデュース店を如何に効率的に出店し続けるかが当社グループの経営上の重要課題であると認識しております。それゆえ、出店戦略は、出店候補地の立地特性、出店投資額、当社グループの直営店、プロデュース店の出店状況等を総合勘案し、グループとして一元的な意思決定を行っております。出店候補地については、駅に近いエリア(駅近エリア)と郊外エリア(ロードサイドエリア)に大別し、競合店状況、乗降客数、商圏人口、交通量他、それぞれの立地特性を判断するパラメータの分析結果をもとにして慎重に検討しております。
主要なラーメン事業と出店状況
ラーメン事業 | 主な事業の内容 | 出店地域 | |||
横浜家系ラーメン | 豚骨醤油ベースのスープに、中太麺と、ほうれん草・チャーシュー・海苔のトッピングを基本とし、味の濃さ、スープの脂の量、麺のゆで加減の調整、トッピングの追加などによるアレンジが可能であることを特徴としております。 | 国内 | |||
九州釜焚きとんこつ (ばってんラーメン、 がっとん) | クリーミーな豚骨スープに細麺を特徴とするラーメンであります。麺の硬さはお好みで6段階から選ぶことができ、替え玉が可能であること等を特徴としております。 | 国内 | |||
四天王 | 主にインバウンドの顧客層をターゲットに運営しております。) | 国内 | |||
豚山 | 豚骨ベースの醤油スープに、にんにく、野菜、背脂などをお好みで調整し、チャーシューをダイナミックに載せることを特徴とする、がっつり系のラーメンであります。 | 国内 | |||
E.A.K.RAMEN | 「味」「雰囲気」だけでなく、サービスにおいても日本の「おもてなし教育」を徹底したうえで、各地のカルチャーに合わせたローカライズを施しております。V-Garden) | アメリカ |
また、当社グループは、グループ内製造の拠点として四之宮商店のブランドで展開する製麺工場を有しており、品質、味、コストのあらゆる面でラーメン提供にとって極めて重要な要素と考える麺を当該工場で製造することで、直営店、プロデュース店のいずれに対しても安定供給体制を敷くことが可能となっております。加えて、店舗ごとに個別で仕入を行うのではなく、全店舗で一括仕入を行うことで個別での仕入に比べ、低コスト化を実現しております。
更に、麺以外の重要構成要素であるタレ、スープに関しても自社開発したプライベートブランド商品(以下「PB商品」という。)の製造を委託し、麺同様に安定供給体制を維持しております。このようにラーメン分野において、マーケティング(出店)から製造までの重要な機能を戦略的にワンストップで兼ね揃えることで、現在のビジネスモデルを構築しております。
今まで培った家系ラーメン店舗運営ノウハウにより直営店事業部門とプロデュース事業部門が共に事業拡大していく好循環が形成されていると考えております。
なお、当社グループのセグメントは、「飲食事業」の単一セグメントであるためセグメント情報に代えて事業部門別の記載としております。
(1) 事業内容について
① 直営店事業部門について
直営店事業部門は国内直営店事業部門と海外直営店事業部門で構成されております。
国内直営店事業部門では、自社開発した麺、タレ、スープを自社または委託先にて製造し、横浜家系ラーメン店として展開しております。駅近エリアでは原則、店名を「地域名+商店」として地域密着型の店舗展開をしており、一方、ロードサイドエリアでは「町田商店」ブランドで一定品質のチェーン展開をしております。
横浜家系ラーメンは生ガラ(豚骨、鶏骨等)を入れてスープを焚き続けること、そのスープをお客様に提供し続けること、そして、スープの量と味を保ち続けることの全てを並立する技術を要しますが、当社グループでは品質管理の行き届いたOEM先に生産を委託することにより、スープづくりのための人的、時間的制約を受けることなくラーメン専門店の安定した味を展開できております。
当社グループでは、OEM供給を受ける当該スープをPB商品とし、直営店のみならず、プロデュース店への供給を行っており、ロットでの生産委託によりコスト軽減を図るとともに、実際に各店舗で生ガラ(豚骨、鶏骨等)から焚きだす方法と比して以下のようなメリットを享受しております。
・生ガラスープに比して廃棄ロスが少ない。
・生ガラを焚きだすスープ職人の養成を必要としない(出店のための人的制約を受けない)。
・生ガラの焚きだしと比べると水道光熱費が安い。
・出店立地の制約を受け難い(生ガラを焚きだす場合、出店地周辺への匂いの問題から出店上の制約を受ける)。
なお、国内直営店の坪当たり月商は概ね350千円を超えております。
また、直営店のほかに経営リスクを委託先が負う業務委託店形式による店舗も有しております。
一方、海外直営店事業部門では、「横浜家系ラーメンを世界への贈り物に!」という事業コンセプトに則り、国内直営店事業部門で培ったノウハウを活かし、出店国の飲食事情、味覚を考慮して横浜家系ラーメンを海外で提供しております。
現在、ニューヨーク、ロサンゼルスへの出店を果たしております。今後も当面はアメリカでの店舗数の拡大を図ってまいります。
国内直営店事業部門と同様、ラーメン店運営にとって重要な麺、タレ、スープの提供において、麺は、国内自社製麺と同等の品質が保持されている製麺メーカーより供給を受け、タレは、日本と同じものを国内直営店事業部門においてOEM供給を受けている国内委託メーカーより仕入れております。スープに関しては、全店舗、店舗内でスープを焚いてラーメンを提供しております。
(注) GIFT (SINGAPORE) PTE.LTD. は2018年7月17日開催の取締役会において、解散を決議しており、現在清算手続き中であります。
② プロデュース事業部門について
プロデュース事業部門は、新規にラーメン店の開業を予定している店舗オーナーとの間で「取引基本契約」を締結し、店舗開発、運営にかかる保証金、加盟料、経営指導料(ロイヤリティ)等を原則収受せず、それに代わって当社グループのプライベートブランドである麺、タレ、スープ、食材などを店舗オーナーが経営するプロデュース店に継続的に購入してもらうビジネスモデルを展開しております。
店舗プロデュースの内容は、店舗立上時のプロデュース(原則無償)と、店舗立上後一定期間経過後のプロデュース(原則有償)に分かれます。
店舗立上時のプロデュースは、当社グループが有するラーメン店の店舗運営ノウハウ(店舗設計、店舗内サービス、メニュー、仕入ルート他)をプロデュース店立上げ支援のために無償提供するものです。
店舗立上後一定期間経過後のプロデュースは、プロデュース店オーナーからの各種要請に基づき、店舗運営ノウハウに基づくコンサルティングサービスを提供するものです。
店舗数の推移 (単位:店舗)
地域 | 直営店 | 業務委託店 | プロデュース店 | 合計 | ||||||||
2016年 | 2017年 | 2018年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | |
10月末 | 10月末 | 10月末 | 10月末 | 10月末 | 10月末 | 10月末 | 10月末 | 10月末 | 10月末 | 10月末 | 10月末 | |
国内 | ||||||||||||
東日本 | ||||||||||||
関東 | ||||||||||||
東京都 | 21 | 21 | 23 | 3 | 3 | 2 | 126 | 124 | 117 | 150 | 148 | 142 |
神奈川県 | 8 | 10 | 13 | 2 | 2 | 2 | 55 | 58 | 56 | 65 | 70 | 71 |
千葉県 | - | - | - | - | - | - | 34 | 38 | 43 | 34 | 38 | 43 |
埼玉県 | 1 | 1 | 3 | - | - | - | 28 | 28 | 32 | 29 | 29 | 35 |
茨城県 | - | - | - | - | - | - | 10 | 15 | 18 | 10 | 15 | 18 |
群馬県 | - | 1 | - | - | - | 1 | 10 | 7 | 9 | 10 | 8 | 10 |
栃木県 | - | - | - | - | - | - | 6 | 4 | 3 | 6 | 4 | 3 |
関東小計 | 30 | 33 | 39 | 5 | 5 | 5 | 269 | 274 | 278 | 304 | 312 | 322 |
北海道 | - | - | - | - | - | - | 2 | 3 | 3 | 2 | 3 | 3 |
宮城県 | - | - | 2 | - | - | - | 1 | - | - | 1 | - | 2 |
福島県 | - | - | - | - | - | - | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 |
富山県 | - | - | - | - | - | - | - | 1 | 2 | - | 1 | 2 |
石川県 | - | - | - | - | - | - | 4 | 4 | 3 | 4 | 4 | 3 |
福井県 | - | - | - | - | - | - | - | - | 1 | - | - | 1 |
山梨県 | - | - | - | - | - | - | 3 | 4 | 4 | 3 | 4 | 4 |
長野県 | - | - | - | - | - | - | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
岐阜県 | - | - | - | - | - | - | 1 | 3 | 3 | 1 | 3 | 3 |
静岡県 | - | - | 1 | - | - | - | 5 | 9 | 10 | 5 | 9 | 11 |
愛知県 | - | 1 | 2 | - | - | - | 6 | 10 | 16 | 6 | 11 | 18 |
東日本小計 | 30 | 34 | 44 | 5 | 5 | 5 | 296 | 313 | 325 | 331 | 352 | 374 |
西日本 | ||||||||||||
三重県 | - | - | - | - | - | - | - | - | 1 | - | - | 1 |
滋賀県 | - | - | - | - | - | - | 1 | 1 | 2 | 1 | 1 | 2 |
京都府 | - | - | 2 | - | - | - | - | - | - | - | - | 2 |
大阪府 | 4 | 6 | 7 | - | 1 | 1 | 5 | 9 | 11 | 9 | 16 | 19 |
兵庫県 | 2 | 1 | 3 | - | - | - | 2 | 3 | 2 | 4 | 4 | 5 |
和歌山県 | - | - | - | - | - | - | 2 | 1 | 2 | 2 | 1 | 2 |
愛媛県 | - | - | - | - | - | - | - | - | 1 | - | - | 1 |
福岡県 | - | - | - | - | - | - | 1 | 2 | - | 1 | 2 | - |
沖縄県 | - | - | - | - | - | - | 2 | 2 | 1 | 2 | 2 | 1 |
西日本小計 | 6 | 7 | 12 | - | 1 | 1 | 13 | 18 | 20 | 19 | 26 | 33 |
国内合計 | 36 | 41 | 56 | 5 | 6 | 6 | 309 | 331 | 345 | 350 | 378 | 407 |
海外 | ||||||||||||
海外 | 1 | 3 | 2 | - | - | - | 4 | 6 | 6 | 5 | 9 | 8 |
海外合計 | 1 | 3 | 2 | - | - | - | 4 | 6 | 6 | 5 | 9 | 8 |
総合計 | 37 | 44 | 58 | 5 | 6 | 6 | 313 | 337 | 351 | 355 | 387 | 415 |
(2) 事業系統図
- 有価証券報告書 抜粋メニュー
- 連結経営指標等
- 提出会社の経営指標等
- 沿革
- 事業の内容
- 関係会社の状況
- 従業員の状況
- 事業等のリスク
- 経営上の重要な契約等
- 株式の総数等
- 発行済株式総数、資本金等の推移
- 株価の推移
- 最近6月間の月別最高・最低株価
- 株式所有者別状況
- 役員の状況
- コーポレートガバナンス状況
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