有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100IUIR (EDINETへの外部リンク)
日本インシュレーション株式会社 事業等のリスク (2020年3月期)
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。
(1)景気変動、経済情勢のリスク
当社グループの主要製品であるけい酸カルシウム製保温材の主な需要先は石油・石化、電力・ガス、鉄鋼等の幅広い業種に渡っており、これらの業種における設備投資動向に依存し、また、けい酸カルシウム製耐火被覆材についてはオフィスビルや物流施設等の建設需要の動向に依存し、いずれも最終的には内外の景気動向や経済情勢の影響を受けます。
(2) 為替変動に伴うリスク
当社グループでは、海外事業展開をしており、今後も注力していく方針です。そのため、輸出入取引において為替の変動によって影響が生じます。為替変動リスクの軽減に努めておりますが、完全に回避できるものではありません。また、当社グループの連結財務諸表作成にあたっては、在外連結子会社の財務諸表を円貨換算しており、為替変動による期間損益の円貨換算額が増減するリスクが存在します。これらの為替変動リスクは、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(3) 建設アスベスト(石綿)損害賠償請求訴訟のリスクについて
過去に建設現場等において石綿に被曝し、これが原因で肺癌等の疾病に罹患した作業員及びその遺族等が、集団で国及び建材メーカー多数を相手に損害賠償請求の裁判を提起しております。当社もその建材メーカー多数の中の1社として現在係争中であります。当社はこれまで当社製品と原告の発病との明確な因果関係が認められなかったこと、及びロックウール等を含めた保温材、防耐火建材全体の市場に占める当社製品のシェアが低いこと等から集団訴訟において敗訴となったことはありません。但し、当社製品と原告の発病との明確な因果関係が認められた場合等は敗訴となる可能性があります。今後の判決において損害賠償支払いが言い渡された場合、損害賠償支払に備えて、合理的な方法で訴訟損失引当金の計上の要否を検討して参ります。また、判決内容によっては今後同様の訴訟を提起され、さらなる訴訟損失引当金の計上や損害賠償支払いにより当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、アスベスト健康被害に関し、個別訴訟として損害賠償請求の提訴を受けた場合においても、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) アスベストによる健康障害者への補償のリスク
当社グループは、当社起因のアスベスト疾病により死亡または療養されている従業員及び元従業員に対して、社内規定に基づき補償金を支払っており、今後もアスベストによる健康障害者への補償費用等の負担が継続していく可能性があります。なお、補償金支払の対象者が発生した都度、検討し、健康被害補償引当金を計上しています。(5) 人材の確保・育成に係るリスク
建設事業においては、優秀な有資格者の確保が、事業を継続していくための基盤となっております。また、現場では主任技術者の配置が必須であり、今後の業容拡大のためには、優秀な人材の採用及び教育研修実施・内容の充実により、当社グループの成長を支える社員、特に専門的な知識を持った人材の確保・育成が重要な経営課題であると認識しております。現在、有資格者の採用及び社員の資格取得の促進に注力しておりますが、急激に業容が拡大し、必要な人材の確保が追いつかない場合や、採用した人材の教育が計画通りに実施できなかった場合もしくは採用に係るコストが上昇した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、有資格者に限らず従業員一般での人材確保ができない場合には、適正な労働環境の確保が困難となるリスクがあります。
(6) 労働災害に関わるリスク
当社グループが関与する工事現場においては、労働災害の防止や労働者の安全と健康管理のため、労働安全衛生法等に則り安全衛生体制の整備、強化を行っております。当社では、社内に安全衛生委員会を設置し、日常的な安全衛生教育を実施している他、経営幹部等による安全パトロールを実施する等、事故の未然防止を図るための安全管理を徹底しております。しかしながら、万が一重大な労働災害が発生した場合には、当社に対する社会的信用が毀損し、ひいては受注活動に影響が及ぶ等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(7) 原材料・エネルギー価格の変動リスク
当社グループの製品の主な原材料は石灰石、珪石等であり、また、製造工程において天然ガス等を使用しています。原材料及びエネルギー価格の上昇があった場合や、これらの安定的調達が困難となった場合、当社グループの製造コストを上昇させ、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの調達する多くの原材料において高い精度を求めていること等により仕入先は限定されることが多く、これに伴い調達先の確保が困難となるリスクがあります。(8) 経営成績の季節変動性に関するリスク
当社グループの製品の販売については、大きな季節変動はありませんが、工事については、工事完了時期が年度末付近に集中することから、下期に偏重する傾向があります。万一、比較的大きな案件で何らかの事情で工事の完了が遅れることになる場合には、予定の売上が上がらずに翌期にずれるなど、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(9) 海外事業に伴うリスク
当社グループは、連結子会社の存在するベトナムを始め、東南アジア地域においても事業展開を行っております。中には政治的、地政学的に不安定な地域があります。これらの地域におけるテロ、戦争、疫病等社会的混乱の発生、社会インフラの未整備による停電や物流の停滞等予期せぬ事象、商慣習の違いから生じる取引先との予期せぬリスクの顕在化等によって、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが拠点を持つ各国において、税法をはじめとした法令改正、経済の減速、貿易障壁の発生、反日デモや不買運動等が発生した場合、あるいは、移転価格税制等に基づく課税等が生じた場合にも当社グループの事業活動に悪影響を及ぼす可能性があります。
これらの事象については、当社グループの取引先において発生した場合も、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(10)協力会社の確保に関するリスク
当社グループは、工事の施工監理を行っており、優秀な協力会社の確保が必要不可欠であります。現状は、長年取引を行っている協力会社を中心として受注工事に対応できる十分な施工能力を有しておりますが、万が一主要な協力会社との協力関係に不測の事態が発生し、施工能力に問題が生じた場合もしくは外注コストが上昇した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(11)固定資産の減損に関わるリスク
当社グループは、固定資産の減損に関わる会計基準を適用しております。経営環境の著しい悪化による収益性の低下等により、保有する固定資産に減損損失が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(12)自然災害等に関わるリスク
当社グループは、国内外に複数の生産拠点などを有しております。万一、当該拠点のいずれかにおいて大規模な地震、風水害等の自然災害が発生した場合には、保有設備の復旧活動に関する安全確認、施工中物件の工事の遅延、一時的な生産の停止による出荷の遅延等により多額の費用が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(13)不採算工事の発生に対するリスク
当社グループは、工事にあたり適切な積算を行っておりますが、想定外の追加原価等により、万一不採算工事が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。(14)瑕疵のリスク
当社グループが関与する工事の施工には、施工ミス等により瑕疵が生じるリスクがあります。建設事業には、高度な技術による施工が求められております。万一、施工ミスによる瑕疵が発覚し、損害賠償責任を問われるなど、当社グループの社会的信用が毀損するリスクが発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(15)情報セキュリティに関わるリスク
当社グループは、事業活動を通じて、お客様や取引先の個人情報及び機密情報を入手することがあり、また、営業上・技術上の機密情報を保有しています。当社グループでは、これらの情報についての厳格な管理体制を構築し、情報の取扱い等に関する諸規定等の整備・充実や従業員等への周知・徹底を図るなど、情報セキュリティを強化しておりますが、サイバー攻撃、不正アクセス、コンピュータウイルスの侵入等により、万一これらの情報が流出した場合や重要データの破壊、改ざん、システム停止等が生じた場合には、当社グループの信用低下や財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(16)債権管理のリスク
当社グループでは、取引先に対して、売掛金や受取手形などの債権を有しております。取引先の与信管理については細心の注意を払っておりますが、取引先の業績悪化や倒産等により、売上債権の回収に支障が出た場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(17)知的財産権についてのリスク
当社グループは、事業活動に有用な知的財産権の取得に努めると共に、他社の知的財産権の調査を行うことにより、問題発生を回避する様に努めておりますが、万一、他社から訴訟等を提起された場合、その結果によっては当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(18)法的規制、コンプライアンス等についてのリスク
当社グループは、建設業法に基づき国土交通省より特定建設業・一般建設業の許可を得ているほか、建築基準法、消防法、労働安全衛生法、環境基本法等、幅広い法規による規制を受けており、それらに従って事業を行う必要があります。また、当社グループの工場は、環境関連、労働安全衛生関係で、国内外の政府や自治体の監督を受けております。当社グループでは、事業継続のため、これらの法令等を含めたコンプライアンスが遵守されるよう、役職員に対して研修等を通じて周知徹底を図ることで、これらの適用法令等に対応できる体制を構築しております。現時点で事業継続に支障を来たす事項はありませんが、今後、何らかの理由により適用法令等の違反が発生した場合には、処罰、処分その他の制裁を受け、当社グループの社会的信用やイメージが毀損することにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、これらの法令等に将来改正が行われた場合、当社グループの事業の継続に影響を及ぼす可能性があります。
なお、適用法令等について、その有効期間やその他の期限等が法令等により定められているものは下表のとおりであります。下表のとおり2020年7月11日に許可の有効期限が到来する予定であり、所管官庁に対し、許可更新の手続き中であります。
取得・登録者名 | 当社 | |
取得年月 | 2015年7月 | 2015年7月 |
許認可等の名称 | 一般建設業(許可) | 特定建設業(許可) |
所管官庁等 | 国土交通省 | 国土交通省 |
許認可等の内容 | 管工事業、機械器具設置工事業 国土交通大臣 許可(般-27)第4567号 | 建築工事業、とび・土工工事業、内装仕上工事業、左官工事業、塗装工事業、熱絶縁工事業 国土交通大臣 許可(特-27)第4567号 解体工事業 国土交通大臣 許可(特-1)第4567号 |
有効期限 | 2015年7月12日から2020年7月11日 | 2015年7月12日から2020年7月11日 |
法令違反の要件及び主な許認可取消事由 | 不正な手段による許可の取得や役員等の欠格条項違反等に該当した場合は許可の取消(建設業法第29条) 不正入札等不誠実な行為があった場合は業務停止等の処分(建設業法第28条) | 不正な手段による許可の取得や役員等の欠格条項違反等に該当した場合は許可の取消(建設業法第29条) 不正入札等不誠実な行為があった場合は業務停止等の処分(建設業法第28条) |
当社グループは、2019年6月に公布された改正労働施策総合推進法の趣旨に則り、パワーハラスメント防止に向けた相談窓口の設置等の制度を構築し、運用しております。今後、パワーハラスメントを含むハラスメントに係る事案が発生した場合には、当社グループの社会的信用やイメージが毀損することにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(19)製品の品質維持のリスク
当社グループは、ISO9001の品質保証規格の認証を受けており、厳しい品質管理体制のもとに生産活動を行っておりますが、製品の開発・製造における不具合等の品質上の全てのリスクを完全に排除することは非常に困難であります。今後、当社グループの製品に予期しない重大な欠陥が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(20)売上高及び売上原価の計上基準について
当社グループは、一定の要件を満たす工事案件において工事進行基準を適用しております。工事進行基準は、工事の進捗率に応じて収益を計上する方法であり、具体的には見積総原価に対する発生原価の割合をもって工事売上高を計上しております。当社グループは、工事案件ごとに継続的に見積総原価や予定工事期間の見直しを実施するなど、適切な原価管理に取り組んでおりますが、何らかの事由によりそれらの見直しが必要になった場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(21)他社との競合に関わるリスク
当社グループは、けい酸カルシウムを基材とした製品を用いた、非常にニッチな領域で施工、販売を行っておりますが、この先競合他社が現れてくることも考えられます。万一、当社製品の性能を担保し、施工性も当社より容易になるようなメーカーが現れる場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(22)新型コロナウイルスの感染拡大によるリスク
建築事業・プラント事業の工事部門においては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う工事の中断、中止等が発生した場合や、企業の設備投資計画が今後見直される場合等において、当社グループの事業及び経営成績に影響を
及ぼす可能性があります。また、原材料の供給に支障を来した場合において、当社製品の生産、ひいては当社グ
ループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E35497] S100IUIR)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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