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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10028J6

有価証券報告書抜粋 ダイトーケミックス株式会社 研究開発活動 (2014年3月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度の研究開発活動は、スペシャリティ・ファインケミカルメーカーを指向し、感光性材料分野、写真・記録材料分野、医薬分野および高度技術を必要とするその他化成品分野を中心として、市場ニーズに焦点をあてて新製品の開発から生産技術および新技術の開発に至るまで、積極的な研究開発活動を行っております。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費は7億35百万円であり、各セグメント別の研究開発活動は、次のとおりであります。
(1) 化成品事業
当社が研究開発を行っております。
〔感光性材料及び印刷材料〕
当社は、主として半導体の製造に使用されるフォトレジスト材料について、この分野での国内のトップクラスのメーカーと緊密な関係を保ち、新しいテーマ、技術課題等の共同研究を進め、製品化に貢献しております。一方、TFT液晶パネルの製造に使用されるフォトレジスト材料につきましても、この分野でトップクラスのメーカーへの供給を行うとともに、主力パネルメーカーの拠点がある韓国におきましては、現地メーカーとの合弁会社により、シェアの拡大に努めております。一方、液晶パネルの低価格化に伴う価格低下に対しましても、積極的にコスト低減を行い、需要の拡大に努めております。
感光性材料は、半導体集積回路の微細化、スマートフォンやタブレット端末の需要により、今後も成長が見込める分野です。半導体の高集積化にむけては、光源が従来のi線からエキシマレーザー(KrF、ArF)へと、より短波長にシフトしており、使用される感光性材料も光源とともに変わり、現在では、ArF液浸用レジストが量産レベルにあります。当社は、技術開発センターの試作ラインの充実化を図り、顧客の開発スピード・品質要望にタイムリーに応え、製品を育ててまいりました。さらに福井工場でもエキシマレーザー用材料の量産化専用ラインを充実させるなど、少量試作から、量産までの需要に対応しております。また、さらなる微細化に向けた最先端のArF液浸材料開発にも取り組んでおります。
TFT液晶パネル材料において、従来の製品に加え、当社は、新たにカラーフィルター用材料、永久膜用材料、ブラックマトリックス用材料などの、高性能・高品質の材料開発を進めております。
〔写真材料及び記録材料〕
当社は、主としてカラーフイルムおよびカラー印画紙、インスタント写真等に使用される色材等の写真材料について開発を実施してまいりましたが、写真のデジタル方式への移行に伴い、アナログ写真関連の当社既存製品の需要は激減しており、今後この分野での新製品開発は望めない状況にあります。しかし、デジタル情報のアウトプットとしては、写真調のものが求められており、出力方法もインクジェットをはじめとし、フルカラーコピー、昇華型転写等多様化してきております。さらに、環境負荷軽減にむけ現像液を用いない方式の開発も進められております。このように当社の写真材料開発は、従来のアナログ写真システムからデジタル方式を中心とするシステムへ完全に比重を移しております。そして、このデジタル情報の出力の多様化に伴い、さまざまな化合物の研究開発に取り組んでおります。
写真材料以外の、この分野の成果は、既存分野での当社の技術の蓄積、顧客要望にすばやく対応する取り組み等がユーザーに評価され、既存製品用途と異なる画像表示材料を製品化することができました。用途は多岐にわたり、今後の成長が期待されるスマートフォン等の材料としても使用される可能性があり、新しい分野への展開を目指しています。さらに電子写真用の記録材料の開発も手掛けており、技術開発センターへの試作設備導入に引き続き、静岡工場と技術開発センターに量産化設備を導入し、新製品の試験生産および商用品の量産化を行っております。
今後も、新製品の開発にむけて、従来技術を発展させ、製品の水平展開や川下化を積極的に進めてまいります。
〔医薬中間体〕
当社は、ファインケミカル製品の開発で培ってきた技術力の活用と新規技術の積極的な導入により、国内外の大手製薬メーカーからの受託製造や共同研究を進めております。新規医薬品は長い年月をかけて開発されますが、開発段階で多くの化合物(原薬、中間体)を必要とするため、これに対応すべく医薬品専用の試作工場を稼動させております。
開発活動といたしましては、プロセス開発、納期、コスト、品質などの顧客要請に対する迅速なリアクション、確実な試作品製造実績、適確なGMP管理などが評価され、試作工場での少量の試作以外に、ここ数年で上市が予想されるテーマを保有しているほか、いくつかの製品の商用化が具体化しました。
品質保証体制といたしましては、国内外大手製薬メーカーの監査を経験し、GMP管理体制のさらなる充実に向け、福井工場では、日々管理のレベルアップに取り組んでおります。
〔生産技術〕
技術開発センターで開発された製品のコスト競争力をより強固なものとするために、合成技術と設備技術を融合させた生産技術を駆使し、製造方法の改良研究を行っております。製品のコスト競争力は、生産過程のトータルとして、その結果を集約しております。生産活動に伴って発生する法的、社会的要請もコスト要因となっておりますが、ISO、GMPの基準を遵守したコストダウンを推進しております。
生産技術の機能は、工場に密着して行うことが合理的と判断して、現在は静岡、福井工場の技術課および技術開発センターの技術グループが担っております。
また、韓国合弁会社のDAITO-KISCO Corporationへの技術フォローは静岡工場の技術課員を技術担当として、関連部署と課題を共有しながら、さらなる製造技術確立の向上を図っております。
なお、化成品事業にかかる研究開発費の金額は、7億8百万円であります。
(2) 環境関連事業
産業廃棄物分野では、難処理廃液の処理および廃液のリサイクル化、溶剤回収分野では、製造コストの低減を中心とした研究開発を行っております。
「リサイクルケミカル」(略称「RC」)と名付けた、受託中の廃酸・廃アルカリを原料として、新たな化学薬品を製造しようとする分野は、化学品のレスポンシブルケアに通じると同時に、資源枯渇に対応する研究開発の主要なテーマと位置づけております。
溶剤回収分野では、工程改善を積み上げ、さらなる生産能力アップと品質の維持向上のための研究開発を行っております。
なお、環境関連事業にかかる研究開発費の金額は26百万円であります。

経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01014] S10028J6)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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