有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100NQP7 (EDINETへの外部リンク)
株式会社ラキール 事業の内容 (2021年12月期)
当社グループは、当社及び連結子会社3社(Legend Applications China Holding, Inc.、北京利衆得応用技術有限公司、株式会社ZEST)で構成されております。当社グループは、LaKeel事業の単一セグメントであるためセグメントごとの記載を省略しておりますが、当社グループのサービスは、プロダクトサービス及びプロフェッショナルサービスの2つに区分されます。
(1)LaKeel事業
①シェアリングエコノミー時代の到来と企業システムが直面する2つの問題点
PC・スマホ上のさまざまなサービス(動画配信サービス、音楽配信サービス、ストレージサービスなど)の例でも明らかなように、あらゆる業種・業態において資産を所有せず、利用料(サブスクリプション(*2))だけを支払ってサービスを享受するシェアリングエコノミーが2010年頃を境に出現しました。
企業システムの運用において、従来は各企業がデータセンターを所有し、その自社センター内に多くのサーバーを所有することで企業経営を支えてきました。しかし、近年のアマゾン、マイクロソフト、グーグルなどの大手クラウド(*3)事業者の出現により、各企業はコンピュータの運用をこれら大手クラウド事業者のサービスに乗せ換える動き(所有から利用)が顕著になり、コンピュータを自社で所有する企業は大きく減少傾向にあります。
一方で、これら大手クラウド事業者サービスの利用を開始すると、新たな問題点が明らかになりました。1つは、その大手クラウドサービスの技術を熟知しないと、そのサービス上で思うようなシステムの開発・改変が出来ないという問題です。これは技術者の不足も相俟って大手企業といえども簡単には解決出来ない課題です。また、もう1つは、大手クラウドベンダー1社に絞ると効率的な運用を可能にするものの、1社のサービス内容の変更により経済合理性が崩れるなど、全てを依存するのは危険ではないか、との指摘もなされる様になりました。
②当社が提供する解決策
上記の問題点を解決するために、当社はLaKeel DXを開発しました。LaKeel DXはアプリケーション開発を効率的に行うための環境です。LaKeel DXを活用することで、ユーザー企業はサーバーやネットワーク機器を準備することなく、アマゾン、マイクロソフト、グーグル等の大手クラウド事業者が提供する、主にサーバー運用のためのクラウドプラットフォームの上で、アプリケーションの開発・運用を行うことができます。
LaKeel DXはさまざまなクラウド事業者のサービスに対応しているため、ユーザー企業は大手クラウド事業者のサービス(安価なコンピュータリソース、安全な環境など)を享受しつつも、他の大手クラウド事業者への乗り換えが困難になることなく、状況に応じて最適な選択肢を得ることが可能になります。
③シェアリングエコノミー時代に相応しい開発手法
デジタルトランスフォーメーション(*4)が叫ばれる時代において、各企業は新たなビジネスモデルの創出、それに伴うITシステムの構築が必須となっています。これまでの企業のシステム開発においては、『小さな機能ごとの部品を組み合わせる』という開発手法は存在しておらず、ひとつひとつのシステム全体を手作りで構築していました。また、企業のシステムは自社固有のシステムであるべき、という考え方の下で自社所有が一般的でした。
当社のLaKeel DXは、企業のシステム開発を可能とする細かな部品(ファイル管理、検索、マスタ連携といった機能)を数多く用意しており、これらを自在に組み合わせることで必要な業務機能の実現(システム開発)が可能となります。この開発技術で当社は特許を取得しました。※特許番号 第6850859号及び第7017660号
勿論、LaKeel DX上でユーザー企業の情報システム部が機能部品を開発することも可能です。ユーザー企業は、この組み合わせ自在な機能部品を利用することで、大手クラウド事業者固有の技術に精通することなく、デジタルトランスフォーメーションに対するアプローチを採ることが可能になります。そして、これらを組み合わせることで『使えば使うほど便利になる仕組み』を実現するのがLaKeel DXです。従って、より少ない技術者によるシステムの開発・改変が可能となります。
同時に、ユーザー企業は必要な機能部品などの利用料を払うだけで必要な機能の入手が可能となり、将来ビジネスモデルが変更になり、その時点で不要となるシステムの減価償却を継続する、という必要がなくなります。
LaKeel DXは、2019年5月リリースと比較的新しい製品ですが、以上のような背景から今後当社グループが最も注力していくサービスです。
(2)当社グループの事業モデル
①プロダクトサービス
1)製品サービス
LaKeel DX上で稼働する多くの製品を順次リリースしています。ユーザー企業は、これら製品を自社資産として所有することなく、必要な期間・必要な機能分の利用料を支払うことで、よりスピーディに新たな機能を活用し、自社の業務を支えるITサービスにおけるシェアリングエコノミーのメリットを受けることが可能となります。
これらの製品には、業務アプリケーションだけでなく、それを構成している機能部品群(LaKeel Components)、LaKeel DX上で自在に部品を組み合わせて開発を行う基盤(LaKeel Engine)、製品や開発された機能部品群を最適に運用する基盤(LaKeel Platform)が含まれています。
また、LaKeel DXは、デジタルトランスフォーメーションを加速する仕組みとして、LaKeel DX上で運用されているシステムで生成されたデータに加え、ユーザー企業が開発・運用しているシステムで生成されたデータ、インターネット上に存在するオープンデータ等を収集しこれらを管理・分析する基盤、ワークフローを実行する基盤、及びID管理の基盤を備えています。
なお、本サービスの一部において、仕入先より購入した製品を販売しております。
プロダクトサービスで提供している製品・サービス
その他、当社以外の製品・サービスを提供する取引があります。
プロダクトサービスで提供しているソリューション構成図
2)コンサルティングサービス
a. LaKeel DXコンサル
LaKeel DXを最大限に活用する為のコンサルティングサービスを提供することで、ユーザー企業の推進するデジタルトランスフォーメーションの実現とITを通じた経営戦略への貢献の最大化を図ります。
b. LaKeel DX Dataコンサル
LaKeel DXに上に収集された膨大なデータを分析し、これを経営判断に活かすためのサービスです。
②プロフェッショナルサービス
プロフェッショナルサービスは、主に大手建設会社、大手不動産会社、大手金融機関等(銀行、生損保、リース)向けの基幹システムを対象に、システム開発サービス、システム保守サービスを展開しております。なお、本サービスの一部をビジネスパートナーに委託しております。
1)システム開発サービス
・レガシーマイグレーション(古い設計や仕様、製品に基づいて構築された基幹業務システムや周辺システムを新しい技術や製品をベースとしたものに置き換えるサービス)
・クラウドマイグレーション(自社内に機器を設置して運用してきたシステムをクラウド環境に移行するサービス)
・スクラッチの開発(顧客要望に基づき、一からシステムを開発するサービス)
2)システム保守サービス
・前述のシステム開発サービスにより開発されたシステムの運用や機能拡張を図るサービス
・特定アプリケーションの導入に伴うユーザーサポートサービス
上記、システム開発サービスに加え、システム保守サービスを併せて提供することにより、売切りの収益モデルであるフロービジネスを、持続的な安定収益モデルであるストックビジネスに転換を図り、より安定した収益を実現しております。
また、LaKeel DXを導入するにあたり、専門技術を有するリソースを持たない、もしくはリソースが不足しているユーザー企業向けに開発人材を投入し、LaKeel DXを活用し、ユーザー企業の既存のIT資産の迅速なクラウド化(リフト&シフト)を実現するサービスを提供します。これによりユーザー企業はデジタルトランスフォーメーションを推進するためのIT環境を手に入れることができ、ビジネスの俊敏性とIT投資効率向上、競争力向上が可能となります。
また、連結子会社にて以下の事業を行っております。
・北京利衆得応用技術有限公司
主にLaKeel製品の開発拠点としての位置づけを担っており、開発人材の確保と技術面でプロダクトサービスに貢献しています。
・株式会社ZEST
コンサルティングサービス向けに開発人材供給を行っている他、金融機関向けの専門エンジニア派遣等といった一部独自のシステムエンジニアリングサービス業務を実施しております。
(3)当社グループの事業の収益モデル
①プロダクトサービス
1)製品サービス
製品サービスは、ライセンス型(*8)及びサブスクリプション型(*9)レベニューモデルがありますが、当社グループは、継続的に収益が積み上がるサブスクリプション型レベニューモデルを重視しています。サブスクリプション売上高は、市場のニーズに応じた製品ラインナップの拡充により顧客数が増加し、以下の通り順調に成長しております。
LaKeel製品(※1)サブスクリプション売上高/ユーザー数(※2)四半期推移
※1 LaKeel製品には、LaKeel DX、LaKeel BI、LaKeel Commerce、LaKeel Online Media Service、LaKeel Messenger、LaKeel Data Insight、LaKeel My Number、LaKeel Stress Check、LaKeel Process Manager、LaKeel HRが含まれます。
※2 ユーザー数は、取引社数(顧客数)ではなくエンドユーザー数です。
顧客企業の満足度向上に取り組んだ結果、LaKeel製品ユーザーが解約に至るケースは少なく、カスタマーチャーンレート(グロス(※3)及びネット(※4))は以下のとおりであります。
四半期カスタマーチャーンレート(ネット)は、3ヶ年を通じて継続してマイナスとなっており、ユーザーの獲得が安定して解約を上回っていることを示しております。
LaKeel製品のユーザー数解約率(カスタマーチャーンレート(グロス及びネット))四半期推移
なお、上記資料記載の解約率は、他社との比較可能性を考慮して、以下の算出方法に変更いたしました。
※3 カスタマーチャーンレート(グロス):
変更前:対象期間中に解約により減少したLaKeel製品サブスクリプションユーザー数÷対象前期末時点でのLaKeel製品サブスクリプションユーザー数
変更後:「月中に解約したLaKeel製品サブスクリプションユーザー数÷前月末時点でのLaKeel製品サブスクリプションユーザー数」の対象期間の平均
※4 カスタマーチャーンレート(ネット):
変更前:(対象期間中に解約により減少したLaKeel製品サブスクリプションユーザー数-同期間中に新規契約により増加したLaKeel製品サブスクリプションユーザー数)÷対象前期末時点でのLaKeel製品サブスクリプションユーザー数
変更後:「(月中に解約したLaKeel製品サブスクリプションユーザー数-月中に新規契約したLaKeel製品サブスクリプションユーザー数)÷前月末時点でのLaKeel製品ユーザー数」の対象期間の平均
また、LaKeel製品、及びこれを構成するLaKeel DXとLaKeel Appsの年間売上、ユーザー数、MRR(※5)、ARPU(※6)はそれぞれ以下のとおりであります。これによると、前述した4つの指標全てにおいて増加しており、サブスクリプションビジネスが順調に成長していることを示しております。
LaKeel DX及びLaKeel Appsの販売データ年度推移
※5 MRR:月間経常収益のことです。各年度第4四半期のサブスクリプション売上高を3で割ることで算出しています。
※6 ARPU:ユーザー平均単価のことです。MRRを各年度末のユーザー数で割ることで算出しています。
2)コンサルティングサービス
コンサルティングサービスは、LaKeel DXの販売先である顧客に対して行う「DXコンサルティング」と、LaKeel BIまたはLaKeel Data Insightの販売先である顧客に対して行う「データ分析コンサルティング」があり、サービスの提供によりその対価を受領するフロービジネスです。
特に、LaKeel DXの拡大に伴いDXコンサルティングが大きく伸長しており、この結果、コンサルティングサービスの売上は大きく拡大しております。
②プロフェッショナルサービス
プロフェッショナルサービスは、システム開発及びシステム保守を提供するモデルです。新規顧客向けのシステム開発案件はフロービジネスです。また、既存顧客向けのシステム開発案件、及び保守案件は持続的な安定収益をもたらすリカーリング型レベニューモデル(*10)です。それらの売上の比率は以下の通りとなっており、リカーリング型レベニューモデルがサービス全体の大半を占め、安定した収益確保に貢献しております。
[事業系統図]
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
(1)LaKeel事業
①シェアリングエコノミー時代の到来と企業システムが直面する2つの問題点
PC・スマホ上のさまざまなサービス(動画配信サービス、音楽配信サービス、ストレージサービスなど)の例でも明らかなように、あらゆる業種・業態において資産を所有せず、利用料(サブスクリプション(*2))だけを支払ってサービスを享受するシェアリングエコノミーが2010年頃を境に出現しました。
企業システムの運用において、従来は各企業がデータセンターを所有し、その自社センター内に多くのサーバーを所有することで企業経営を支えてきました。しかし、近年のアマゾン、マイクロソフト、グーグルなどの大手クラウド(*3)事業者の出現により、各企業はコンピュータの運用をこれら大手クラウド事業者のサービスに乗せ換える動き(所有から利用)が顕著になり、コンピュータを自社で所有する企業は大きく減少傾向にあります。
一方で、これら大手クラウド事業者サービスの利用を開始すると、新たな問題点が明らかになりました。1つは、その大手クラウドサービスの技術を熟知しないと、そのサービス上で思うようなシステムの開発・改変が出来ないという問題です。これは技術者の不足も相俟って大手企業といえども簡単には解決出来ない課題です。また、もう1つは、大手クラウドベンダー1社に絞ると効率的な運用を可能にするものの、1社のサービス内容の変更により経済合理性が崩れるなど、全てを依存するのは危険ではないか、との指摘もなされる様になりました。
②当社が提供する解決策
上記の問題点を解決するために、当社はLaKeel DXを開発しました。LaKeel DXはアプリケーション開発を効率的に行うための環境です。LaKeel DXを活用することで、ユーザー企業はサーバーやネットワーク機器を準備することなく、アマゾン、マイクロソフト、グーグル等の大手クラウド事業者が提供する、主にサーバー運用のためのクラウドプラットフォームの上で、アプリケーションの開発・運用を行うことができます。
LaKeel DXはさまざまなクラウド事業者のサービスに対応しているため、ユーザー企業は大手クラウド事業者のサービス(安価なコンピュータリソース、安全な環境など)を享受しつつも、他の大手クラウド事業者への乗り換えが困難になることなく、状況に応じて最適な選択肢を得ることが可能になります。
③シェアリングエコノミー時代に相応しい開発手法
デジタルトランスフォーメーション(*4)が叫ばれる時代において、各企業は新たなビジネスモデルの創出、それに伴うITシステムの構築が必須となっています。これまでの企業のシステム開発においては、『小さな機能ごとの部品を組み合わせる』という開発手法は存在しておらず、ひとつひとつのシステム全体を手作りで構築していました。また、企業のシステムは自社固有のシステムであるべき、という考え方の下で自社所有が一般的でした。
当社のLaKeel DXは、企業のシステム開発を可能とする細かな部品(ファイル管理、検索、マスタ連携といった機能)を数多く用意しており、これらを自在に組み合わせることで必要な業務機能の実現(システム開発)が可能となります。この開発技術で当社は特許を取得しました。※特許番号 第6850859号及び第7017660号
勿論、LaKeel DX上でユーザー企業の情報システム部が機能部品を開発することも可能です。ユーザー企業は、この組み合わせ自在な機能部品を利用することで、大手クラウド事業者固有の技術に精通することなく、デジタルトランスフォーメーションに対するアプローチを採ることが可能になります。そして、これらを組み合わせることで『使えば使うほど便利になる仕組み』を実現するのがLaKeel DXです。従って、より少ない技術者によるシステムの開発・改変が可能となります。
同時に、ユーザー企業は必要な機能部品などの利用料を払うだけで必要な機能の入手が可能となり、将来ビジネスモデルが変更になり、その時点で不要となるシステムの減価償却を継続する、という必要がなくなります。
LaKeel DXは、2019年5月リリースと比較的新しい製品ですが、以上のような背景から今後当社グループが最も注力していくサービスです。
(2)当社グループの事業モデル
①プロダクトサービス
1)製品サービス
LaKeel DX上で稼働する多くの製品を順次リリースしています。ユーザー企業は、これら製品を自社資産として所有することなく、必要な期間・必要な機能分の利用料を支払うことで、よりスピーディに新たな機能を活用し、自社の業務を支えるITサービスにおけるシェアリングエコノミーのメリットを受けることが可能となります。
これらの製品には、業務アプリケーションだけでなく、それを構成している機能部品群(LaKeel Components)、LaKeel DX上で自在に部品を組み合わせて開発を行う基盤(LaKeel Engine)、製品や開発された機能部品群を最適に運用する基盤(LaKeel Platform)が含まれています。
また、LaKeel DXは、デジタルトランスフォーメーションを加速する仕組みとして、LaKeel DX上で運用されているシステムで生成されたデータに加え、ユーザー企業が開発・運用しているシステムで生成されたデータ、インターネット上に存在するオープンデータ等を収集しこれらを管理・分析する基盤、ワークフローを実行する基盤、及びID管理の基盤を備えています。
なお、本サービスの一部において、仕入先より購入した製品を販売しております。
プロダクトサービスで提供している製品・サービス
製品サービス | 製品サービスの特徴 |
LaKeel DX | 業務アプリケーションとそれを構成している機能部品群(LaKeel Components)、自在に部品を組み合わせて開発を行う基盤(LaKeel Engine)、製品や開発された機能部品群を最適に運用する基盤(LaKeel Platform)が含まれる。 デジタルトランスフォーメーションを加速する仕組みとして、LaKeel DX上で運用されているシステムで生成されたデータに加え、ユーザー企業が開発・運用しているシステムで生成されたデータ、インターネット上に存在するオープンデータ等を収集し、これらを管理・分析する基盤を備える。 |
LaKeel BI | BI(Business Intelligence)ツール。 経営・会計・人事などの多くのデータを集約・加工し、これを判り易く可視化し、経営戦略のための意思決定を行う製品。 |
LaKeel Data Insight | データ分析・統合管理プラットフォーム。 クラウド技術を利用し超大規模のビッグデータアナリティクスに対応する他、マイクロサービス(*5)技術により可視化や分析の先にある行動に繋げる事が可能。 |
LaKeel HR | 人事戦略実行支援プラットフォーム。 人事戦略の実行支援がコンセプトの人事基幹業務システムです。タレントデータやピープルデータなどの幅広いデータ管理、業務の属人化を防止する業務プロセス管理、分析に加え次のアクションの自動化などの特徴的な機能を提供。 |
LaKeel Messenger | 企業向けのSNS(*6)ツール。 大企業でのコミュニケーションをリアルタイムかつ安全に行えるように、お客様の運用方針に沿った設定に変更することが可能。 |
LaKeel Commerce | eコマースツール。 新しい決済手段が登場した場合も即座に部品を開発し、既存システムと組み合わせることが可能。 |
LaKeel Online Media Service | マイクロ・ラーニング(*7)プラットフォーム。 提供するコンテンツの分野は、労働・安全・食品・ハラスメント等。また、多言語(英語・中国語(簡体字)・ベトナム語・ネパール語・ミャンマー語・ポルトガル語(ブラジル))にも対応。 |
LaKeel WorkFlow | 電子申請プラットフォーム。 全ての企業のあらゆる業務で必要となる「申請と承認」について、電子申請とこれの承認システムを極めて簡単に作成し、速やかに運用を開始することができる機能を提供。 |
LaKeel Process Manager | 業務フロー管理プラットフォーム。 LaKeel Process Managerは、単一システム内だけでなく複数のシステムが提供する機能を、業務の流れにあわせて1つの業務フローとして作成し利用する事のできるエンドユーザ・コンピューティング機能を提供します。 |
LaKeel Passport | ID管理・認証/認可統合管理プラットフォーム。 外部システムとの連携、既存システムとのシングルサインオン、多要素・多段階認証機能を提供し、ユーザーIDの一元管理・セキュリティレベルの強化と統一を実現。 |
LaKeel Survey | アンケート収集管理プラットフォーム。 一般的なアンケートを作成し収集するだけでなく、収集した結果はグラフで可視化されると共に、アンケート毎に設定された閾値や、繰り返し実施されるアンケート結果の傾向から、異常値を管理者に通知する機能を提供。 |
LaKeel My Number | マイナンバー管理プラットフォーム。 個人番号登録から法定帳票の出力まで、従業員、およびその家族のマイナンバーを一括でセキュアに管理する事が可能。 |
LaKeel Stress Check | 企業向けストレスチェックツール。 厚生労働省「職業性ストレスチェック簡易調査票」に準拠し、ストレスチェックの回答、結果確認、企業への情報提供同意、面接指導の申出、各種分析帳票をWeb上で実施できる。 |
MONEY/HUMAN | 中堅企業を中心に1,200社以上の導入実績を持つ、IBMiシリーズ(AS400)で稼働する会計・人事給与パッケージ。 |
プロダクトサービスで提供しているソリューション構成図
2)コンサルティングサービス
a. LaKeel DXコンサル
LaKeel DXを最大限に活用する為のコンサルティングサービスを提供することで、ユーザー企業の推進するデジタルトランスフォーメーションの実現とITを通じた経営戦略への貢献の最大化を図ります。
b. LaKeel DX Dataコンサル
LaKeel DXに上に収集された膨大なデータを分析し、これを経営判断に活かすためのサービスです。
②プロフェッショナルサービス
プロフェッショナルサービスは、主に大手建設会社、大手不動産会社、大手金融機関等(銀行、生損保、リース)向けの基幹システムを対象に、システム開発サービス、システム保守サービスを展開しております。なお、本サービスの一部をビジネスパートナーに委託しております。
1)システム開発サービス
・レガシーマイグレーション(古い設計や仕様、製品に基づいて構築された基幹業務システムや周辺システムを新しい技術や製品をベースとしたものに置き換えるサービス)
・クラウドマイグレーション(自社内に機器を設置して運用してきたシステムをクラウド環境に移行するサービス)
・スクラッチの開発(顧客要望に基づき、一からシステムを開発するサービス)
2)システム保守サービス
・前述のシステム開発サービスにより開発されたシステムの運用や機能拡張を図るサービス
・特定アプリケーションの導入に伴うユーザーサポートサービス
上記、システム開発サービスに加え、システム保守サービスを併せて提供することにより、売切りの収益モデルであるフロービジネスを、持続的な安定収益モデルであるストックビジネスに転換を図り、より安定した収益を実現しております。
また、LaKeel DXを導入するにあたり、専門技術を有するリソースを持たない、もしくはリソースが不足しているユーザー企業向けに開発人材を投入し、LaKeel DXを活用し、ユーザー企業の既存のIT資産の迅速なクラウド化(リフト&シフト)を実現するサービスを提供します。これによりユーザー企業はデジタルトランスフォーメーションを推進するためのIT環境を手に入れることができ、ビジネスの俊敏性とIT投資効率向上、競争力向上が可能となります。
また、連結子会社にて以下の事業を行っております。
・北京利衆得応用技術有限公司
主にLaKeel製品の開発拠点としての位置づけを担っており、開発人材の確保と技術面でプロダクトサービスに貢献しています。
・株式会社ZEST
コンサルティングサービス向けに開発人材供給を行っている他、金融機関向けの専門エンジニア派遣等といった一部独自のシステムエンジニアリングサービス業務を実施しております。
(3)当社グループの事業の収益モデル
①プロダクトサービス
1)製品サービス
製品サービスは、ライセンス型(*8)及びサブスクリプション型(*9)レベニューモデルがありますが、当社グループは、継続的に収益が積み上がるサブスクリプション型レベニューモデルを重視しています。サブスクリプション売上高は、市場のニーズに応じた製品ラインナップの拡充により顧客数が増加し、以下の通り順調に成長しております。
LaKeel製品(※1)サブスクリプション売上高/ユーザー数(※2)四半期推移
前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |||||||
第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | |
売上高(千円) | 93,667 | 99,611 | 107,873 | 121,530 | 129,063 | 155,082 | 169,029 | 175,580 |
ユーザー数(社) | 163 | 180 | 194 | 202 | 215 | 225 | 230 | 246 |
※2 ユーザー数は、取引社数(顧客数)ではなくエンドユーザー数です。
顧客企業の満足度向上に取り組んだ結果、LaKeel製品ユーザーが解約に至るケースは少なく、カスタマーチャーンレート(グロス(※3)及びネット(※4))は以下のとおりであります。
四半期カスタマーチャーンレート(ネット)は、3ヶ年を通じて継続してマイナスとなっており、ユーザーの獲得が安定して解約を上回っていることを示しております。
LaKeel製品のユーザー数解約率(カスタマーチャーンレート(グロス及びネット))四半期推移
なお、上記資料記載の解約率は、他社との比較可能性を考慮して、以下の算出方法に変更いたしました。
※3 カスタマーチャーンレート(グロス):
変更前:対象期間中に解約により減少したLaKeel製品サブスクリプションユーザー数÷対象前期末時点でのLaKeel製品サブスクリプションユーザー数
変更後:「月中に解約したLaKeel製品サブスクリプションユーザー数÷前月末時点でのLaKeel製品サブスクリプションユーザー数」の対象期間の平均
※4 カスタマーチャーンレート(ネット):
変更前:(対象期間中に解約により減少したLaKeel製品サブスクリプションユーザー数-同期間中に新規契約により増加したLaKeel製品サブスクリプションユーザー数)÷対象前期末時点でのLaKeel製品サブスクリプションユーザー数
変更後:「(月中に解約したLaKeel製品サブスクリプションユーザー数-月中に新規契約したLaKeel製品サブスクリプションユーザー数)÷前月末時点でのLaKeel製品ユーザー数」の対象期間の平均
また、LaKeel製品、及びこれを構成するLaKeel DXとLaKeel Appsの年間売上、ユーザー数、MRR(※5)、ARPU(※6)はそれぞれ以下のとおりであります。これによると、前述した4つの指標全てにおいて増加しており、サブスクリプションビジネスが順調に成長していることを示しております。
LaKeel DX及びLaKeel Appsの販売データ年度推移
前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
LaKeel製品 | サブスクリプション売上高(百万円) | 422.6 | 628.7 |
サブスクリプションユーザー数 | 202 | 246 | |
MRR(百万円) | 40.5 | 58.5 | |
ARPU(万円) | 20.0 | 23.7 | |
LaKeel DX | サブスクリプション売上高(百万円) | 43.2 | 88.3 |
サブスクリプションユーザー数 | 3 | 6 | |
MRR(百万円) | 4.9 | 11.1 | |
ARPU(万円) | 164.4 | 185.2 | |
LaKeel Apps | サブスクリプション売上高(百万円) | 379.4 | 540.4 |
サブスクリプションユーザー数 | 199 | 240 | |
MRR(百万円) | 35.5 | 47.4 | |
ARPU(万円) | 17.8 | 19.7 |
※6 ARPU:ユーザー平均単価のことです。MRRを各年度末のユーザー数で割ることで算出しています。
2)コンサルティングサービス
コンサルティングサービスは、LaKeel DXの販売先である顧客に対して行う「DXコンサルティング」と、LaKeel BIまたはLaKeel Data Insightの販売先である顧客に対して行う「データ分析コンサルティング」があり、サービスの提供によりその対価を受領するフロービジネスです。
特に、LaKeel DXの拡大に伴いDXコンサルティングが大きく伸長しており、この結果、コンサルティングサービスの売上は大きく拡大しております。
②プロフェッショナルサービス
プロフェッショナルサービスは、システム開発及びシステム保守を提供するモデルです。新規顧客向けのシステム開発案件はフロービジネスです。また、既存顧客向けのシステム開発案件、及び保守案件は持続的な安定収益をもたらすリカーリング型レベニューモデル(*10)です。それらの売上の比率は以下の通りとなっており、リカーリング型レベニューモデルがサービス全体の大半を占め、安定した収益確保に貢献しております。
売上区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
フロービジネス | 202,821 | 6.1 | 68,606 | 2.4 |
リカーリングレベニュー | 3,103,742 | 93.9 | 2,807,695 | 97.6 |
合計 | 3,306,563 | 100.0 | 2,876,301 | 100.0 |
用語 | 説明 |
*1 eコマース | ネットショッピングに代表される、インターネット上での電子商取引のこと。 |
*2 サブスクリプション | 顧客に対し提供するサービスの対価を使用した期間に応じて受領する契約方式のこと。料金は定額。 |
*3 クラウド | インターネットなどを経由して、コンピュータ資源をサービスの形で提供する形態のこと。 |
*4 デジタルトランスフォーメーション(DX) | デジタルテクノロジーにより企業の収益構造の転換、新たな事業創造等を図ること。 |
*5 マイクロサービス | アプリケーションを単一の機能を行う小さな単位(サービス)に分割し、それぞれを独立して開発し利用できるようにする、というソフトウェア開発の考え方のこと。 |
*6 SNS | 社会的なネットワークや、人と人とのつながりを促進・サポートする仕組み。 元々は個人利用が中心だったが、近年では各国の企業だけでなく政府機関など多くの分野において利用が進んでいる。 |
*7 マイクロ・ラーニング | 1回5分程の動画や、Webコンテンツなどの教材を使って学ぶ方法。 すき間時間での学習が可能となり反復学習がしやすくなる為、学んだ内容が記憶に定着しやすく、高い学習効果が期待できるメリットがある。 |
*8 ライセンス型レベニューモデル | 顧客に対しサービスの提供を開始した時点で受領し、一時的に収益を上げるモデル。 |
*9 サブスクリプション型レベニューモデル | 顧客に対し提供するサービスの対価を使用した期間に応じて受領し、継続的に収益を上げるモデル。 |
*10 リカーリング型レベニューモデル | 単体の製品を売って終わりではなく、販売後も顧客から継続的に収益を上げるモデル。 |
[事業系統図]
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
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