有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100QYOR (EDINETへの外部リンク)
株式会社ちゅうぎんフィナンシャルグループ 事業等のリスク (2023年3月期)
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 信用リスク
信用リスクとは、信用供与先の財務状況の悪化等により、資産(オフ・バランス資産を含む)の価値が減少ないし消失し、損失を被るリスクです。リスク事象 | 影響 | 対応策 |
地域経済の低迷 | 岡山県を中心とした東瀬戸内圏の地域経済の低迷により域内の与信先の信用が悪化し、与信コストが増加 | ・地域の企業や団体、自治体との連携強化、課題の把握と解決方法の提供、及びサステナブルファイナンスや脱炭素の取組み支援強化 ・事業性評価に基づく与信先の企業実態の把握や個別案件の厳正な審査、業績改善支援等、中長期的な企業価値向上に向けた取組みの実施 ・与信先や地域経済等のモニタリングによる予兆把握 |
特定の与信先や業種、国等への与信集中 | 特定の与信先や業種、国等への与信が集中することにより、与信先や業種、国に影響を及ぼす環境の悪化が発生した場合、多額の与信コストが発生 | ・特定の与信先や業種、国等に対する与信限度額の設定・管理 ・「大口与信先」「業種別」「国別」等の信用状況や与信の集中状況等の定期的な把握 |
与信形態の多様化、複雑化 | ストラクチャードファイナンス等、多様化・複雑化する与信のリスクを適切に把握・管理できず、与信コストが発生 | ・多様化・複雑化する与信の多面的かつ深度ある厳正な審査 ・与信先や市況等の適切なモニタリングによる予兆把握等管理態勢の強化 ・審査・管理ノウハウを持つ人財の育成・確保 |
なお、世界的なインフレ・金融引締めの長期化懸念、地政学リスクの高まりによる経済の脱グローバル化懸念、海外の金融システム不安などにより、世界経済の見通しは不透明な状況となっています。また、新型コロナウイルスの政府支援等の終了に伴う影響についても注視していく必要があります。これらの懸念に関連し、当社グループ与信先の経営状態が想定以上に悪化し、不良債権や与信コストの増加を余儀なくされるリスクがあります。
(2) 市場リスク
市場リスクとは、金利や為替、株式等の市場のリスク・ファクターの変動により、資産・負債(オフ・バランスを含む)の価値が変動し損失を被るリスク、または資産・負債から生み出される収益が変動し損失を被るリスクです。リスク事象 | 影響 | 対応策 |
国内・海外の金利上昇 | 金利上昇により債券の評価損益や売買損益が悪化し、自己資本や収益が減少 | ・債券・株式等の運用残高や統計的な手法等により定量化したリスク量に対する限度額の設定・管理 ・有価証券全体ならびにリスク・カテゴリー別の損失額に対する限度額等の設定・管理 ・市場急変を想定したストレステストの実施 ・リスクヘッジ方針の策定・実施 |
株価下落 | ・株価下落により株式の評価損益や売買損益が悪化し、自己資本や収益が減少 ・株価が大幅に下落した場合には、株式償却による損失が発生 | |
金利低下、または低金利環境の長期化 | ・金利低下により、短期資産または変動金利資産の金利更改後の資金利益が減少 ・低金利環境が長期化した場合には、資産の資金利益の減少傾向が継続 |
なお、市場リスクについても、(1)信用リスクで記載したように、様々な懸念から世界経済の見通しが不透明な状況となっていることに留意が必要です。こうした状況を背景とする、国内・海外の金利上昇や株価下落等の市場混乱により、想定どおりの資金利益が獲得できないリスク、または想定を上回る有価証券評価損益や売買損益の悪化が発生するリスクがあります。
(3) 流動性リスク
流動性リスクとは、運用と調達の期間のミスマッチや予期せぬ資金の流出により、必要な資金確保が困難になる、または通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされることにより損失を被るリスク(資金繰りリスク)、ならびに市場の混乱等により、市場において取引ができない又は通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされることにより損失を被るリスク(市場流動性リスク)です。リスク事象 | 影響 | 対応策 |
国内・海外の調達環境の悪化 | 必要な資金確保が困難になり資金繰りが悪化した場合や、通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされた場合、資金利益が減少 | ・運用と調達の資金ギャップに対する限度額の設定・管理 ・流動性資産の保有残高下限に対する限度額の設定・管理 ・調達手段の多様化 ・調達環境の変化の予兆を察知するための早期警戒指標のモニタリング |
当社グループの信用状態の悪化、または風評の悪化 |
なお、外貨については市場からの資金調達が多いため、特に重点的に管理を行っております。外貨調達環境が悪化し市場での再調達が困難となる事態を想定したストレステストにおいて資金繰りが可能であることを検証しているほか、外貨運用・調達の安定度合を表す外貨安定比率を計測・管理し外貨バランスシートの中長期的な安定性維持を図っております。
(4) オペレーショナル・リスク
オペレーショナル・リスクとは、業務の過程、役職員の活動もしくはシステムが不適切であることまたは外生的な事象により、損失を被るリスクです。主なオペレーショナル・リスクを、①事務リスク、②システムリスク、③人的リスク、④有形資産リスク、⑤情報資産リスク及び⑥コンプライアンス・法務リスクの6つに分類し、管理しております。
項目 | リスク事象 | 影響 | 対応策 |
①事務リスク | 事務事故の発生 | 事務事故による資金流出や手数料徴求漏れ等による損失、及び原状回復にかかる対応費用が発生 | ・事務管理部門による業務内容の点検及び改善策の実施 ・事務指導等事務品質向上に向けた取組みの推進 |
②システムリスク(サイバー攻撃リスクを含む) | ・障害の発生によるシステム停止の発生 ・サイバー攻撃等によるコンピュータシステム等への不正侵入等の発生 | お客さまへのサービス提供の停止、サイバー攻撃などにより情報や金融資産の窃取、改ざん、破壊等が発生し、損害賠償請求等による損失が発生、ないしは信用が失墜 | ・オンライン障害等により重要な業務の中断が生じた場合の損失を最小限とするための事業継続計画(Business Continuity Plan)の策定等危機管理態勢を整備 ・サイバー攻撃の動向や脆弱性情報の収集・把握、システムのセキュリティ対策強化、及びサイバー攻撃発生時に適切かつ迅速に対応できるよう業界横断的な演習への参加やマニュアルの整備など、グループ内CSIRT(Computer Security Incident Response Team)を中心とした対応態勢の整備 |
③人的リスク | 不適切な労務管理や処遇・対応、その他労働環境の不備など人事労務上の問題の発生 | 従業員の士気低下・流出や人事労務関連の訴訟発生、当社グループの信用を貶める行為等による悪評が発生 | ・人事制度の拡充等働き方改革の実施 ・ダイバーシティ・アンド・インクルージョンの推進 ・内部通報制度の整備・周知 |
④有形資産リスク | 自然災害、資産管理の瑕疵等による建物等有形資産の損壊 | 保有する固定資産の損壊ないし評価額の低下による損失が発生 | 各種災害への対策 |
⑤情報資産リスク | 顧客情報や当社グループのインサイダー情報等の漏洩 | 顧客情報等が大量に流出し、損害賠償請求等による損失が発生、ないしは信用が失墜 | ・情報資産管理態勢の整備 ・従業員教育の徹底 |
⑥コンプライアンス・法務リスク(コンダクトリスクを含む) | 業法その他法令等違反行為、取引先との不適切な契約・取引、社会通念に反する行為等の発生 | 行政処分や損害賠償請求による損失が発生、ないしは信用が失墜 | リーガルチェック体制の整備、健全な企業文化及び風通しのよい職場風土の醸成、従業員教育の徹底、内部通報制度の整備・周知 |
オペレーショナル・リスク管理方法として、業務運営上の不備事例を収集・分析し、再発防止策を策定・実施しているほか、新たな商品・サービスの導入時も含め、各種業務のRCSA(リスクとコントロールの自己評価)を実施し、リスクの評価を行うとともに、対応策を策定・実施しております。
なお、日々高度化・巧妙化するサイバー攻撃の脅威等を踏まえ、サイバーセキュリティ事案の未然防止やインシデント発生時の迅速な復旧に向けた対応を目的に、サイバーセキュリティ管理態勢強化に取り組んでおります。
(5) その他経営に重大な影響を及ぼすリスク
上記リスクのほか、当社グループの財政状態、経営成績、キャッシュ・フローの状況などに重要な影響を与える可能性があると考えているリスクは次のとおりです。リスク事象 | 影響 | 対応策 |
規制変更のリスク | 法律、規則、政策、実務慣行、解釈等の変更により、事業活動や業績に悪影響を及ぼす | ・規制変更に関する多面的な事前検証の実施 ・規制遵守を目的とした内部管理指標の設定・管理 |
風評リスク | 法令等違反、不祥事件の発生や風説の流布等による風評の悪化により、事業活動や業績に悪影響を及ぼす | ・危機管理に関する規程・マニュアル等を定め、 迅速な対応が可能な態勢の整備 ・不祥事件未然防止の徹底 |
事業戦略が奏功しないリスク | 戦略・施策が遂行できない場合や、事業戦略が環境変化に伴い陳腐化し、期待する効果を発揮できない場合、事業活動や業績に悪影響を及ぼす | ・経営環境の変化に対応した中期経営計画・事業計画の見直し ・外部環境や市場機会、商品性等について事前調査、各種施策が内包するリスクの洗出し・リスク低減策の実施 |
大規模な災害や強い感染症のまん延のリスク | 営業活動の自粛・停止、取引先の経済活動の縮小により、事業活動や業績に悪影響を及ぼす | ・事業継続計画として危機管理に関する規程・マニュアル等を定め、迅速な対応が可能な態勢の整備 ・計画的な訓練ならびに研修の実施 |
気候変動リスク | ・気候変動に対応した規制等の変更、市場動向等の変化が取引先の事業環境や業績に悪影響を及ぼし、その結果当社グループの事業活動や業績が悪化する(移行リスク) ・自然災害の増加・激甚化に伴う取引先の信用悪化や担保資産の棄損、当社グループの保有する固定資産の損壊等が、事業活動や業績に悪影響を及ぼす(物理的リスク) | ・ガバナンス体制の整備や気候変動に関する取組みの一層の推進 ・シナリオ分析でのリスクと機会の評価による、取引先ならびに当社グループへの影響把握 ・取引先との対話を強化し、リスクの低減やビジネス機会の創出・拡大につながる投融資やソリューションの提供による取引先支援の実施 |
マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策にかかるリスク | マネー・ローンダリング等に関する法令等遵守状況が不十分であった場合、国内外の当局による行政処分や社会的信用の失墜などにより、事業活動や業績に悪影響を及ぼす | ・リスクの適時適切な特定・評価、リスクに見合った低減策の実施 ・従業員教育の徹底 |
また、銀行持株会社は、その収入の大部分を傘下の銀行子会社から受領する配当金等に依存しております。一定の状況下では、様々な規制上または契約上の制限により、その金額が制限される場合があります。また、銀行子会社が十分な利益を計上することができず、当社に対して配当を支払えない状況が生じた場合には、当社株主に対する配当の支払が不可能となる可能性があります。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E37785] S100QYOR)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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