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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100QV3V (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 ベースフード株式会社 事業等のリスク (2023年2月期)


従業員の状況メニュー研究開発活動

当社の事業活動に関するリスクにつきまして、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。また、以下の記載は当社の事業もしくは当社株式への投資判断に関連するリスクを完全に網羅するものではなく、記載された事項以外の予見できないリスクも存在します。このようなリスクが現実化した場合には、当社の事業、経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。

(特に重要なリスク)
① 商品を製造委託していることについて
当社の商品は、製造業務を外部に委託しております。当社といたしましては、製造委託開始時および年に一度の監査により製造委託先における製造に必要な許認可の有無、法令遵守状況等を確認するなど定期的に製造委託先への監査を実施しております。
しかしながら、製造委託先が製造した商品の品質に問題が生じた場合には当社も販売者責任を問われることになり、当社商品に対する顧客からの信頼やブランド価値の毀損に発展し、ひいては売上の低下につながる可能性があります。また、製造委託先が法令違反により操業の全部又は一部を停止せざるを得ない場合においては当社商品の供給に影響を及ぼす可能性がございます。さらに製造委託先の賃金の上昇などの雇用情勢の変化によって製造委託費の値上げ等があった場合にも、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 原材料等の調達・価格変動について
当社商品は、小麦全粒粉、大豆、油脂、卵等を主要な原材料として製造しております。当社は、原材料の調達や価格変動のリスクをヘッジするために、当該原材料の調達先の追加・多様化や、調達又は価格変動リスクの高い原材料を使用しない新商品の開発を進める等の対応を講じておりますが、世界情勢による燃料や原材料価格の高騰や急激な為替変動が生じ、原材料等を適正な価格で必要な量を確保することが困難になった場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

③ 食品に関係する法令について
当社商品は、一般の食品と同様に、食品表示法、食品衛生法、製造物責任法(PL法)、食品安全基本法、健康増進法などの関係法令の規制を受けております。万が一、当社がこれら法令に抵触する事象が発生した場合、行政処分の対象となり、また、商品の回収による費用負担や当社商品に対する否定的な風評が発生する可能性があり、これにより当社の事業及び業績に影響が生じる可能性があります。

(1) 当社事業の特徴に係るリスク
① 特定の商品への依存等について
当社の2023年2月期の自社ECにおけるBASE FOODシリーズの販売比率(ソースの販売を除く)は「BASE BREAD」は90.3%、「BASE Cookies」は6.6%、「BASE PASTA」は3.0%と、現時点では「BASE BREAD」の占める割合が高い状態にあります。売上高構成のポートフォリオ拡充に向けて、新商品の開発を進めており、主力商品である「BASE BREAD」以外の取扱商品を含めた商品ラインナップを拡充、「BASE BREAD」カテゴリ内で複数商品を出すことで特定商品への依存の低減を図っておりますが、引き続き新商品の開発を進め商品ポートフォリオの拡充を進めてまいります。
また、健康増進を企図する食品市場は新規参入が多く、かかる新規参入者や競合他社により競争優位性の高い商品が提供されることや、消費者の嗜好の変化によっては、消費者の当社商品離れ等が生じる可能性を否定できません。そのため、新商品開発をより一層推進し、商品ラインナップの拡充、味や品質の向上を図ることが、事業基盤の安定のためには重要であると認識しております。
当社では、顧客のニーズを取り込めるような新商品の開発に注力してまいりますが、商品化までに長期間を要したり、顧客に受け入れられるような商品を提供することが出来なかった場合には、既存商品の売上に依存する状態が継続することとなり、既存商品の売上が減少した場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。


② 特定の製造委託先への依存について
当社の仕入高上位3社が総仕入高に占める割合は、2023年2月期で88.7%と高く、特定の会社に製造委託をしております。当社は製造委託先との良好な関係を保つことにより、商品を安定的に供給できるよう努めております。また、製造拠点の分散化及び他の製造委託先起用の拡充など、特定の製造委託先への依存による不測のリスク軽減に努めております。
しかしながら、天災、火災、事故、製造委託先の経営状態の急変などの事情により、製造委託先における当社商品の製造能力に支障が発生した場合、当社商品の生産・供給に影響することとなり、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、本書提出日時点において、当社と製造委託先との関係は良好でありますが、今後製造委託先が他社商品の生産を優先するなど、何らかの事情での契約解除の申し出や製造量の制限など、契約内容に変更が生じた場合には、製造委託先との安定的な取引の継続が困難になり、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、商品の製造委託先との急な契約の解消や天災等による生産設備への被害など不測の事態が生じた場合には、当社商品の円滑な供給に支障を来すことが考えられ、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 商品の配送の外部委託について
当社は卸売業者を経由する小売店への卸販売も一部行っておりますが、2023年2月期における当社売上高の77.0%はECチャネル(自社EC及び他社EC)を経由した販売によるものであり、かかるECチャネルを経由して購入された商品の配送業務については、外部に委託しております。商品の配送業務については、定期的に実地調査を実施しておりますが、委託先である外部業者において、業務の遅延や天災、人災、交通事故等の事態が発生した場合や契約内容の変更等により、当該外部業者からのサービスの提供の中断・停止が生じた場合には、当社商品の遅配等が発生する可能性があり、これによる当社及び当社商品に対する社会的信用の失墜等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、配送料金の値上げ等があった場合にも当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 広告宣伝費について
当社は、主として自社ECを経由した当社商品の通信販売事業を行っており、TVCMやオンライン広告等の顧客開拓を目的とした広告宣伝に係る支出が多額となっております。広告出稿先の選別や広告効果測定の結果を踏まえた広告媒体および広告表現の見直し等により、広告宣伝による顧客開拓の効率化を図っておりますが、今後、広告料金の値上げや広告宣伝効率の悪化等により、売上高の成長が鈍化した場合または広告宣伝費が増加した場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 風評被害について
当社及び当社商品に対して、インターネット上の掲示板への書き込みや、それを起因とするマスコミ報道等によって、何らかの否定的な風評が広まった場合、その内容の正確性にかかわらず、企業イメージの毀損や信用の失墜等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 「完全栄養」について
当社は、栄養に関する課題を解決するため、完全栄養の主食を中心としたBASE FOODシリーズの開発と販売を行なっており、「完全栄養」が当社商品のイメージを確立しております。
当社においては、食品表示基準に定められる栄養素等表示基準値に基づき、他の食事で過剰摂取が懸念される脂質・飽和脂肪酸・炭水化物・ナトリウム・n-6系脂肪酸を除く、すべての栄養素について、1食で1日分の基準値の1/3以上を含むことを、「完全栄養」と定義し、かかる基準を満たす商品についてのみ「完全栄養」食品として販売しておりますが、競合他社においても同様の基準を満たす商品の開発・商品化が進み、市場に「完全栄養」またはそれに類する食品が多数流通するようになった場合、あるいは、他社が同様の基準に満たない商品についても「完全栄養」またはそれに類する言葉を使用して販売を展開することなどにより、「完全栄養」であることによる他社商品との差別化が困難となり、顧客への訴求力が低下し、当社商品の競争優位性が失われる可能性があります。
また、当社の商品に直接関係がない場合であっても、「完全栄養」またはそれに類する言葉を使用した他社商品等によるトラブルの発生や否定的な風評の拡散が生じることにより、「完全栄養」がいわゆるネガティブワードとして顧客等に認識されるようになることにより、当社の商品イメージが悪化する可能性があります。そのような事態が発生した場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

⑦ サプライチェーンについて
当社は、商品を安全な状態で、迅速かつ安定的に消費者に届けるために、サプライチェーンに必要な物流体制の構築に取り組んでおります。しかしながら、小売業の店舗拡大やEC化、通信販売業態の普及による宅配物流の増加、高齢化や労働環境の悪化によるドライバー不足、不正行為の隠蔽等のガバナンス違反等によって適正なサプライチェーンが構築できなくなった場合、商品を適時適切に供給できず、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

⑧ 自社ECでの定期購入について
当社は、当社ホームページを経由した自社ECにおいて当社商品の販売を行なっており、インターネットを通じて直接購入者へ商品を販売しております。自社ECにおける顧客の当社商品の購入の多くはサブスクリプションモデル(定期購入)となっております。このため、当社の継続的な成長には、新規顧客の獲得のみならず、既存顧客の維持が重要であると考えております。
既存顧客の維持については、その継続率が非常に重要な要素であり、商品開発による更なる味や品質の向上、商品ラインナップの拡充、ユーザーの利便性の向上等の施策を通じて、顧客継続率の向上を図っております。
当社の策定する予算及び経営計画においては、過去の実績を基に算出した解約率を踏まえた顧客継続率を前提としておりますが、当社の商品やサービスの魅力の低下、競合会社に対する競争力の低下、追加機能やサポートに対する満足度の低下等により、当社の想定を大幅に下回る継続率となる可能性があります。そのような事態が発生した場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

⑨ 卸販売について
当社商品は、卸業者を経由してコンビニエンスストアやドラッグストア等にて販売されております。当該小売店や卸業者とは良好な関係を構築しており、現時点において取引関係等に支障を来たす事象は生じておらず、当社としては今後も継続的な取引が維持されるものと見込んでおります。
また、特定の取引先への依存度を下げるべく既存取引先の拡販及び新規取引先の開拓により、リスクの低減に努める方針であります。
しかしながら、当該取引先からの解約通知等により継続的な取引が維持されなくなった場合や、取引条件の変更が生じる場合等には当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑩ 過剰在庫及び在庫不足について
当社は、製造委託先から商品を仕入れ、顧客からの注文の都度、当社から個々の顧客、卸業者へ商品を出荷することから、取扱商品の在庫リスクが常に存在しております。過去の販売実績等に基づく需要予測と商品在庫状況等に基づき商品を発注し、当社の在庫として保有しております。しかしながら、競合他社との競争激化、消費者の需要動向等の要因により販売計画と実績との乖離が顕著に発生し、結果として商品在庫の陳腐化等により商品評価損を計上する場合や、在庫不足に陥ることによって獲得できる収益機会を逸する場合は、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。


(2) 法的規制に係るリスク
① 特定商取引に関する法律(特定商取引法)について
当社は、主として自社ECを経由した当社商品の通信販売事業を行っており、当該事業においては、広告の表示に関する規制や誇大広告の禁止等を定めた特定商取引に関する法律の規制を受けております。そのため、当社では定期的なコンプライアンス研修を通じて、その周知徹底と遵守を図り、コンプライアンス体制の強化に取り組んでおりますが、万が一、かかる法令に違反する行為があった場合には、業務停止命令などの行政処分のほか、罰則の対象となる可能性があり、またこれにより当社の社会的信用が毀損し、当社の事業及び業績に影響が生じる可能性があります。

② 不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)について
当社は、当社商品のオンライン広告およびTVCM等を活用した広告宣伝活動を行っており、当該活動につき本法の規制を受けております。
自社の商品の内容や取引条件等に関して広告を行う場合に、商品の内容について、実際よりも著しく優良と誤認されるおそれのある表示をした場合(優良誤認表示)や、取引条件について、実際よりも著しく有利な取引条件だと誤認させるような表示(有利誤認表示)を行った場合には、所轄官庁である消費者庁による行政処分として、①不当表示により一般消費者に与えた誤認を排除すること、再発防止策を講ずること、その違反行為を将来繰り返さないことなどの措置を講じることなどを命ずること(措置命令)②違反行為による売上額に3%を乗じた金額を課徴金として納付すること(課徴金納付命令)が規定されております。
当社の商品は、ビタミンやミネラル、たんぱく質、食物繊維など、からだに必要な栄養素がバランスよくとれる主食を中心とした食品であり、それを表現する方法として、食品表示基準に定められる栄養素等表示基準値に基づき、他の食事で過剰摂取が懸念される脂質・飽和脂肪酸・炭水化物・ナトリウム・熱量を除いたすべての栄養素について、1食で1日分の基準値の1/3以上を含むことを、「完全栄養」と定義し、かかる基準を満たす商品についてのみ「完全栄養」という用語を使用しております。さらに、当社は当該用語を使用する際には適切な注釈を付記して使用しておりますが、日本において「完全栄養」という言葉の定義が明確に定まっておらず、優良誤認表示等の該当性の判断基準は、行政庁に一定の裁量があるため、行政庁から当該表現又は運用の改善を指摘される可能性があります。なお、当社といたしましては、行政庁への照会を行い、適切な注釈を用いることにより、リスクの低減を図っております。
また、当社による広告宣伝活動において景品表示法に反する広告の表示があった場合には、広告表示の使用停止などの措置命令や、課徴金制度の対象となる可能性があり、これにより当社の事業及び業績に影響が生じる可能性があります。

③ 事業運営に関係する法令について
いわゆる健康食品については、法令上の定義はなく、また、かかる健康食品一般を規制する法律もありません。しかしながら、販売者が、食品を特定疾病や身体機能への効果などを標ぼうし販売する場合には、当該食品が、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」における「医薬品」に該当する可能性があり、かかる場合には当該販売について承認及び許可を取得する必要があるなど、同法の適用を受けることとなります。そのほか、「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律」、「個人情報保護法」、「下請代金支払遅延等防止法」、「資金決済に関する法律」などの関係法令の規制を受けております。
当社としては、これらの法令を遵守するよう最善の注意と努力を行うとともに、監督諸官庁に対する報告及び照会・指導の要請並びに立会いの受け入れを行い、指導内容に対しては迅速に改善をすることで対応しております。また、上記を含む様々な法律、規制、政策、実務慣行、会計制度及び税制等の法令諸規則を遵守して業務を行っていますが、これらの法令諸規則は将来において新設、変更、廃止される可能性があり、その内容によっては、当社の商品やサービスの提供が制限される、法令遵守するための人的及び経済的コストが増加する、新たなリスク管理手法の導入その他の体制整備が必要になる等、当社の事業運営の変更を余儀なくされる又は困難になる可能性があり、これにより当社の事業及び業績に影響が生じる可能性があります。


(3) 事業環境に係るリスク
① 競争激化によるリスクについて
当社は、完全栄養の主食を中心とするBASE FOODシリーズの開発と販売を行っており、食品開発分野の専門家、シェフおよび管理栄養士などのアドバイザーの助言、また、商品を購入した顧客からのフィードバックや購入情報を基に商品の改良、研究開発及び開発体制の強化を続けることで今後も商品の改善に努める方針です。
しかしながら、新規参入者を含めた競争激化、競合会社の優位的な新商品の投入や競合会社同士の戦略的提携といったことが発生した場合、当社商品の競争力が低下する可能性があり、当社が市場優位性を確保できない場合や、価格競争や供給過剰により商品価格が下落し、または利用者獲得のための広告宣伝費等の費用の増加を余儀なくされる場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 消費者の嗜好に対応できないリスクについて
当社が属する完全栄養食事業の市場環境においては、消費者の嗜好が多様で、目まぐるしく変化し、そのスピードは日々増しております。そのため、消費者の嗜好にあわせた魅力的な商品を適時に提供するための商品開発が求められます。当社は、消費者の嗜好の変化を敏感に予測して、嗜好にあった魅力的な商品の研究開発に努めております。
しかしながら、当社の予測の範囲を超える種々の市場環境や技術環境の変化等により消費者の嗜好に重大な変化が生じた結果、当社が消費者の嗜好を的確に把握し、対応することができない場合があり、その場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 国内景気の動向及び人口減少等によるリスクについて
当社は、海外に向けて市場の拡大を検討しておりますが、現時点では国内での商品販売が中心となっております。
そのため、今後の国内景気の動向、消費意欲の減退、日本国内での人口減少、少子高齢化によって想定以上に国内での販売量が減少した場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 知的財産権に係るリスクについて
当社は、自社商品に関して保有する商標権等の知的財産権について、知的財産管理規程を制定し、適切な保護及び管理を行っております。また、当社が販売する商品及びその広告内容が、第三者の知的財産権を侵害することがないよう留意し、監視・管理を行っております。
今後不測の事態によって、第三者から知的財産権の侵害を理由とするクレームや訴訟が提起される可能性、または、当社が保有する知的財産権について、第三者により侵害される可能性や、当社が申請した知的財産権が認可されない可能性もあります。そのような事態が発生した場合は、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 情報流出によるリスクについて
当社は、事業遂行に関連して多数の顧客の個人情報を有しており、個人情報保護規程等の社内規程を制定し、セキュリティ研修を実施することで個人情報保護及び情報セキュリティの重要性について社内に周知徹底を図り、機密保持に努めております。しかしながら、サイバー攻撃、不正アクセス、コンピューターウイルスの侵入、事故等により、万一情報漏洩や情報流出が生じた場合や、不適切な利用が発生した場合には、社会的信用の失墜、損害賠償請求やその対応に係るコストの発生等により当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、営業上・技術上の機密情報や事業活動を通して得た取引先、製造委託先の情報等に対して、サイバー攻撃、不正アクセス、コンピューターウイルスの侵入、事故等による情報流出、重要データの破壊、改ざん、システム停止等が生じた場合には、社会的信用の失墜、損害賠償請求の発生やその対応に係るコストの発生等だけでなく、新たな商品開発の中止や営業上・技術上の競争優位性の喪失等を招くおそれもあり、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑥ システムトラブルについて
当社は、当社が運営する自社ECで商品の販売を行なっており、事業の安定的な運営のためのシステム強化及びセキュリティ対策を行なっております。しかしながら、地震、台風、津波、豪雨、洪水等の自然災害、火災、事故、停電等予期せぬ事象の発生等によって、当社設備または通信ネットワークに障害が発生した場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
また当社は、国内外の他社ECに商品を出品して販売を行なっております。一つのECプラットフォームに依存しない運営体制を構築しておりますが、ECプラットフォーム運営会社の運営方針変更や当該事業会社との関係悪化、規約違反による出店契約解消、ECモールシステム不良等のトラブル、ECプラットフォーム閉鎖等が発生した場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4) その他のリスク
① 今後の人材採用及び人材確保について
当社は小規模組織であり、現在の組織、研究開発体制および社内管理体制はかかる規模に応じたものであるところ、今後は更なる事業拡大に応じた組織整備や管理体制の充実を図る予定であり、引き続き人材採用を積極的に進めてまいります。
しかしながら、人材採用が当初の想定通りに進まなかった場合には、事業の拡大に応じた組織整備や、研究開発体制・管理体制の拡充を図ることができず、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、マネジメントや技術者を含む重要な人材が競合他社等に流出した場合や、当社が想定するよりも多くの離職が生じ、新たな人材を確保できない場合には、当社の競争力や社会的信用が悪化し、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

② 配当政策について
当社では、株主に対する利益還元と同時に、財務体質の強化及び競争力の確保を経営の重要課題として位置付けております。現時点では、当社は成長過程にあると考えており、内部留保の充実を図り、事業拡大と事業の効率化のための投資に充当していくことが株主に対する最大の利益還元につながると考えております。このことから、創業以来配当は実施しておらず、今後においても当面の間は内部留保の充実を図る方針であります。将来的には、各事業年度の経営成績を勘案しながら株主への利益還元を検討していく方針ですが、現時点において配当実施の可能性及び実施時期等については未定であります。

③ 新型コロナウイルス感染症の影響について
新型コロナウイルス感染症については、感染症法上の位置付けが5類感染症となり、経済は回復に向かいつつありますが、収束時期については未だ見通しがたっていない状況にあります。当社においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による事業への影響は限定的であり、現時点で顕在化している重大なリスクは認識しておりませんが、今後、更なる感染拡大等、想定を超えるような事態が発生する場合は、当社及び製造委託先の事業運営やサプライチェーンの操業の縮小ないし中断等により、商品を提供できない状況等が想定され、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社では引き続きテレワークなどの感染症対策を継続して事業運営を進めてまいります。

④ 税務上の繰越欠損金について
2023年2月期末時点において、当社は税務上の繰越欠損金を有しております。当社の業績が順調に推移することにより、繰越欠損金が解消された場合には、所定の税率に基づく納税負担が発生するため、当期純利益及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 固定資産の減損について
当社は、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損の要否を検討しております。将来の事業計画や市場環境の変化により、減損の兆候が認められ、減損損失を計上する場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 特定の人物への依存について
当社代表取締役である橋本舜は創業者兼代表取締役として、創業以来、商品開発や事業推進に重要な役割を担ってまいりました。当社は取締役会やその他会議体にて役員および従業員への適切な情報共有や権限委譲を進めており、同氏への依存度を低減させる様努めてまいりました。しかしながら何らかの理由により同氏による経営執行の継続が困難になった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑦ 訴訟、係争について
当社は本書提出日現在において、重大な訴訟を提起されている事実はございません。しかしながら、当社が事業活動を行う中で、顧客及び取引先等から当社商品についての不備等により、訴訟を受けた場合には、当社の社会的信用が毀損され、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
また当社は、コンプライアンス研修の推進等、役員及び従業員の法令違反等の低減努力を実施しております。しかしながら、当社並びに役員及び従業員の法令違反等の有無にかかわらず、取引先、従業員その他第三者との予期せぬトラブル、訴訟等が発生する可能性があります。
個々の係争が発生する可能性を予測することはできず、また個々の係争にかかる発生時期も予測することは困難ですが、訴訟等の結果にかかわらず、多大な訴訟対応費用の発生や信用及びブランドイメージ低下等により事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、訴訟等の結果、当社の商品販売停止等の事態が生じた場合には当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑧ 資金使途について
株式上場時における公募による資金調達の使途については、主に認知度拡大・顧客獲得のための販売促進及び広告宣伝費、事業拡大に伴う人材関連費に充当する予定であります。しかしながら、急速に変化する経営環境へ柔軟に対応していくため、当初の計画に沿って調達資金を使用した場合でも、想定していた投資効果を上げられない可能性があります。また市場環境の変化により、当初の計画を変更し、調達資金を上記以外の目的で使用する可能性があり、その場合には速やかに資金使途の変更について開示を行う予定であります。

⑨ ベンチャーキャピタル等による株式の所有について
2023年2月期末時点において、当社の発行済株式総数は50,869,700株であり、このうち、ベンチャーキャピタル及びベンチャーキャピタルが組成した投資事業有限責任組合(以下、「VC等」という。)が所有している株式数は16,944,709株であり、その所有割合は約33.3%であります。
一般的にVC等による株式の所有目的は、株式上場後に株式を売却してキャピタルゲインを得ることにあるため、当社の株式上場後にVC等が所有する株式の全部又は一部を売却することが想定されます。その場合、短期的に株式の需給バランスの変動が生じる可能性があり、当社株式の株価形成に影響を及ぼす可能性があります。

⑩ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
当社では、当社の役員及び従業員等に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しており、今後も優秀な人材確保やその維持のために新株予約権その他のインセンティブプランを発行する可能性があります。2023年2月期末時点において発行済株式総数に対する潜在株式数の割合は8.7%となっております。これらの新株予約権が行使された場合には、当社の株式が発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。

⑪ 借入について
当社の事業資金の一部は金融機関からの借入により調達しています。景気の後退、金融収縮等の全般的な市況の悪化や業績悪化による信用力の低下等の要因により、当社が望む条件で適時に資金調達をできない可能性があります。また、今後、長期金利や短期金利が上昇した場合、借入コストの増加により当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

従業員の状況研究開発活動


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