有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100QHO9 (EDINETへの外部リンク)
株式会社エージェント・インシュアランス・グループ 事業の内容 (2022年12月期)
当社グループは、当社及び連結子会社2社(株式会社保険ショップエージェント、Agent America, Inc.)の計3社より構成されており、個人及び法人のお客様に向けて損害保険・生命保険の販売を行う保険代理店事業を展開し、保険契約の取次からアフターフォロー(保全業務)にいたるまで一貫したサービスを提供しております。
販売地域を基礎とした「国内事業」及び「海外事業」の2つの事業に分類しており、事業の区分は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。
(1)グループコンセプト
当社グループは、「お客様の利益創出に最善を尽くす~Doing Our Best On Your Behalf~」を企業理念に掲げ、「企業が売りたい商品・サービス」ではなく、「お客様から求められる商品・サービス」を提供することを軸に事業を行っております。「保険業界における販売インフラの変革」を通じて、お客様が安心して保険に加入し続けられる社会の実現を目指しております。
当社グループは、常にお客様の声に耳をかたむけ、人々の生活に「あんしん」をもたらす商品、サービスを提供し続けることを使命とし、事業を創造してまいります。
(2)国内事業について
①事業概要
当社及び国内子会社の主な事業内容は、国内の個人及び法人に向けて損害保険・生命保険を販売する保険代理店事業です。保険会社はあらゆる保険商品を作るメーカーとしての役割を担う中、当社及び国内子会社は保険代理店として保険会社が作る数多くの商品から、お客様のニーズにあった商品を第三者の立場で選択し、販売する役割を担っております。子会社である株式会社保険ショップエージェントにおいても同様の役割を担っておりますが、九州エリアにおける当社グループのさらなる経営基盤の構築を目的に事業を行っております。
2022年12月31日現在において、当社は合計37社(損害保険会社10社・生命保険会社27社)、国内子会社である株式会社保険ショップエージェントは合計13社(損害保険会社4社・生命保険会社9社)の保険会社と保険代理店契約を締結しており、個人のお客様に対しては、ライフスタイルやライフプランに応じた保険コンサルティングサービスを、法人のお客様に対しては、財務状況や法人リスクに応じた保険コンサルティングサービスを提供しております。
当社の取扱保険会社一覧
損害保険(五十音順)
あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
AIG損害保険株式会社
スター・インデムニティ・アンド・ライアビリティ・カンパニー
セコム損害保険株式会社
損害保険ジャパン株式会社
Chubb損害保険株式会社
東京海上日動火災保険株式会社
日新火災海上保険株式会社
三井住友海上火災保険株式会社
楽天損害保険株式会社
(計10社)
生命保険(五十音順)
アクサ生命保険株式会社
アクサダイレクト生命保険株式会社
朝日生命保険相互会社
アフラック生命保険株式会社
SBI生命保険株式会社
エヌエヌ生命保険株式会社
FWD生命保険株式会社
オリックス生命保険株式会社
ジブラルタ生命保険株式会社
住友生命保険相互会社
ソニー生命保険株式会社
SOMPOひまわり生命保険株式会社
大樹生命保険株式会社
第一生命保険株式会社
第一フロンティア生命保険株式会社
大同生命保険株式会社
東京海上日動あんしん生命保険株式会社
なないろ生命保険株式会社
ニッセイ・ウェルス生命保険株式会社
日本生命保険相互会社
ネオファースト生命保険株式会社
はなさく生命保険株式会社
マニュライフ生命保険株式会社
三井住友海上あいおい生命保険株式会社
明治安田生命保険相互会社
メットライフ生命保険株式会社
メディケア生命保険株式会社
(計27社)
国内子会社の取扱保険会社一覧
損害保険(五十音順)
あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
損害保険ジャパン株式会社
東京海上日動火災保険株式会社
三井住友海上火災保険株式会社
(計4社)
生命保険(五十音順)
アクサ生命保険株式会社
エヌエヌ生命保険株式会社
FWD生命保険株式会社
ジブラルタ生命保険株式会社
SOMPOひまわり生命保険株式会社
東京海上日動あんしん生命保険株式会社
日本生命保険相互会社
三井住友海上あいおい生命保険株式会社
メディケア生命保険株式会社
(計9社)
また、当社は日本全国に19ヶ所の拠点を設置、国内子会社の保険ショップエージェントは1ヶ所に拠点を設置しており、ストック型ビジネスである損害保険を中心とした訪問営業を主軸としておりますが、近年ではオンラインを活用した提案機会も多くなってきております。
日本国内における当社の展開図(2022年12月31日現在)
保険コンサルティングサービスの内容の例は以下のとおりです。
②事業環境
縮小傾向にある生命保険市場規模に対し、日本の損害保険市場規模は毎年増加しており8兆円台後半を推移、全国の保険募集従事者数は200万人台で一定数を保っている一方、損害保険代理店数は1996年以降大幅に減少しており、2022年3月末時点で160,463店であり(一般社団法人 日本損害保険協会 2021年度代理店統計より)、今後も減少し続ける傾向にあると考えております。この背景には保険代理店に求められる募集品質、管理体制等の高度化が影響していると考えております。
1996年に新保険業法が施行されて以降、金融自由化の流れの中で保険業界における自由競争が進み、保険商品の多様化等が起こりました。一方で、昔ながらの募集方法は変わらず、募集時の不十分な説明や不適切な募集が発生する状況が続いていました。また、2006年に保険金等不払い問題が発生し、複数の生命保険会社に業務改善命令が出されたことをきっかけに、金融審議会等を通じて本質を踏まえた保険募集のあり方が検討されるようになりました。そして、2016年には改正保険業法が施行されて、募集上の基本的なルール、募集管理等について、①情報提供義務、②意向把握義務、③保険募集人(生命保険及び損害保険に係る募集資格を有する者。それぞれ保険募集を行うための試験に合格し、保険会社の商品を募集することを認められた者をいいます。)に対する体制整備義務の3つの義務が導入されました。
結果として、保険募集人には厳格なルールに則った適切な募集行為が求められると同時に、保険代理店は所属する保険募集人に対する管理、指導、教育を徹底することができる体制を整備することが義務付けられました。この改正保険業法に対応するには、保険代理店として、経営管理、コンプライアンス、保険募集管理、顧客情報管理、顧客サポート管理、外部委託先管理、内部監査等の体制が整った組織としての機能が不可欠になります。これは全国の大小様々な保険代理店にとっては容易なことではなく、このレベルを満たすことができない代理店が急速に増えました。
また、保険代理店数減少を加速させる要因の一つに、損害保険業界における保険代理店事業主及び従業員の高齢化の現象があります。一般社団法人 日本損害保険代理業協会が2022年3月に発表した代協正会員実態調査によると、回答者全7,115社(人)のうち、代理店主の年齢が20代であるのは7社(人)しかおらず、60代以上の代理店は2,889社(人)と全体の約41%を占めています。保険代理店主の高齢化は、上述のとおり保険代理店として求められるレベルが高まる現在、深刻な課題であると認識しております。
このような業界背景のもと、当社グループでは「事業承継ビジネス」を方針としており、存続が困難である保険代理店及び保険募集人を「パートナー社員」もしくは「勤務型代理店」として受け入れ、支援する体制として、「保険代理店支援プラットフォーム」と呼ぶシステムを構築しております。
具体的には、営業・事務両面からのサポート体制、月1回の勉強会の開催、E-Learningを活用した研修支援、FP・AFP資格を持った営業社員同行支援等を通じて、保険業法や各保険会社の規則に則った保険契約更新や募集行為の継続をサポートし、合流した「パートナー社員」もしくは「勤務型代理店」が安心して働ける環境を創出しております。
③保険代理店支援プラットフォーム
当社が展開する保険代理店支援プラットフォームにおいては、以下の特色があります。
人事戦略
保険募集人が「パートナー社員」もしくは「勤務型代理店」として合流する方式と、当該中小保険代理店が管理する保険契約に係る保険代理店としての地位を当社が一括で承継する方式があります。
「パートナー社員」は当社との間で雇用関係にあり、当社のコア社員(正社員、嘱託社員、パートタイマー社員)と同様に当社が取扱う生命保険商品及び損害保険商品を取扱うことができます。一方、「勤務型代理店」は保険募集人1名の個人代理店としての登録であるため、生命保険については複数保険会社の取扱いはできず1社のみ、損害保険については保険会社と委託契約書を結ぶことで複数社の商品を取り扱うことができます(保険業法第282条により、原則生命保険募集人は他の生命保険会社から保険募集の委託を受けられないという制限があります。一方、保険契約者等の保護に欠けるおそれがないものとして政令で定める場合には例外として複数社取扱うことを保険業法第282条第3項にて認めており、当社はそれに準じています)。「勤務型代理店」は当社との間で雇用関係はないものの、当社が「統括代理店」として、従来は保険会社が担っていた「勤務型代理店」の教育・指導・管理を行います。
「パートナー社員」に対しては、個別の雇用契約に基づいた固定給と、実績に応じた報酬割合に基づく変動給の2種類の報酬を支払います。一方、「勤務型代理店」に対しては、活動実績に応じて保険会社より当社がいただいた代理店手数料をもとに、委託契約書に基づいた報酬割合を支払います。
なお、事業承継で受け入れた保険募集人の人数(パートナー社員・勤務型代理店の合計)は、2017年末で107名、2018年末で133名、2019年末で186名、2020年末で240名、2021年末で288名、2022年末で311名と増加しております。コア社員の約2倍の人数が事業承継を通じて当社に合流しています。
各年度末時点の合流代理店(パートナー社員・勤務型代理店)とコア社員の人数推移
サポート内容
保険代理店支援プラットフォームを通じた主なサポート内容は以下のとおりです。
・保険料試算、見積書作成、申込書類作成等の事務全般
・FP・AFP資格取得社員の営業同行等を通じた営業支援
・お客様に対するリスクマネジメントの推進を通じたマーケット開拓サポート
・業務品質向上、法令遵守体制整備を目的としたサポート面談、報告会の実施
・PC・タブレット、保険代理店システム(当社開発)等のシステム提供
・Web面談の推進・実施を通じたDX推進サポート
・部支店勉強会の開催(月1回)、E-Learning研修等を通じた育成支援
④収益構造
当社及び国内子会社は、損害保険中心のストック型ビジネスを基盤に、生命保険のクロスセルを行うことで事業規模を拡大しております。損害保険の多くは年間契約の1年更新型であることから、契約を獲得した後に更新率を維持することで、継続的で安定した保険料収入が見込めるストック型ビジネスに分類できます。加えて、当社は事業承継によりマーケットを拡大していくことで、継続的にお客様も増加しております。
お客様の数の推移
一般的に、生命保険は契約初年度手数料が最も大きく、新規の個人・法人向け販売の状況により保険料収入が上下するフロー型ビジネスであることから、新規契約を開拓することが営業の主軸となります。しかし、当社及び国内子会社は損害保険中心のストック型ビジネスの強みを活かし、既存のお客様の契約更新の機会や保全活動の際にお客様が抱えている潜在リスクを見つけ出し、お客様が必要とされるその他損害保険や生命保険のクロスセルも行うことで、安定して収益が伸びております。また、事業承継により合流した損害保険を主軸とした「パートナー社員」「勤務型代理店」のお客様や、既存のお客様からのご紹介により、これまで取扱保険料(年間にお客様から受け取る保険料)のみならず、お客様の数も右肩上がりに伸びております。
また、保険に加入したら終了ではなく、その後もお客様のライフステージに応じた有益な情報の提供や保険金請求時のサポートまで、継続的なアフターフォローも行っております。
取扱保険料の推移
当社の保険代理店支援プラットフォームの好循環成長モデル
⑤事業の特徴
a.保険会社からの高い評価
当社は、各保険会社との取引関係も良好であり、東京海上日動火災保険株式会社及び同グループ会社である東京海上日動あんしん生命株式会社からは「優績代理店」として認定を受けております。また、「優績代理店」という評価ではないものの、前年の実績、品質等を踏まえて、複数の保険会社(損害保険会社 6社・生命保険会社 4社)より最上位の手数料ランクに認定いただいております。とりわけ、保険契約者に対するきめ細かなアフターフォローが求められる損害保険においては、保険会社各社が事業承継案件を紹介する際に、受入先となる代理店のクオリティ(保険募集人に対する教育などの業務サポート力、契約継続率、事故対応力等)を重要視する傾向があり、損害保険会社各社から高評価を受けている点で他社よりも優位にあるものと考えております。特に、東京海上日動火災保険株式会社においては、2021年に「TOP QUALITY代理店」最上位ランクに位置する「ロイヤルエクセレント」の認定を受けております。「TOP QUALITY代理店」とは営業成績のみならず、経営理念、組織体制、コンサルティング力、経営の健全性、損害サービス対応力、体制整備、成長性など様々な選考基準をクリアした代理店のみが認定される制度であります。また、同社の「専業代理店年間優績表彰制度」には25年連続入賞を果たし、生命保険・長期第三分野の部(クロスセル部門)では「最優績」の認定を受けております。以上のとおり、当社グループが保険代理店として各保険会社から高い評価を受けていることにより、経営の存続が難しい中小保険代理店の事業承継案件や、事業会社や金融機関との提携案件を保険会社等より多数紹介いただいております。
b.ストック型の収益構造
当社グループの国内事業においては、損害保険による販売手数料が国内事業全体収入のうち74.6%を占めております(2022年12月期実績)。損害保険は、生命保険と比較した場合、年間契約及び1年更新の契約が多いため、契約更新率を高く維持することにより継続的な手数料収入を見込むことができます。
c.支社展開によるローコストオペレーション
当社では、全国に拠点を展開する上で支店の他に支社も展開しております。支店に付属する形式で支社を展開することで、母体である支店のサテライトオフィスとして、支店よりも少ない人員によるローコストでのオペレーションが可能となりました。2022年12月31日現在、国内20拠点のうち6拠点が支社であります。今後もマーケット規模や人員体制に応じて支社形式での拠点展開を行い、効率的、合理的なオペレーション体制を目指してまいります。
d.人財育成への取組み
当社では、お客様に最適な保険サービスを提供できる人財の採用・育成にも取り組んでおります。中途採用のみならず、毎年定期的な新卒採用も行い次世代の保険代理店事業を担う人財の確保に努めております。新入社員研修など、入社後の研修も充実しております。2022年度新入社員研修では、約2ヶ月にわたる研修期間にて、企業理念や保険商品、マナーなど幅広い知識の習得に加えて、実際の営業現場にオンライン上で同行するなどの実践研修も実施しました。
事業承継で合流した「パートナー社員」「勤務型代理店」の育成も行っております。「パートナー社員」並びに「勤務型代理店」の方々に向けて、月1回の勉強会の開催のほか、E-Learningを活用した研修支援等で継続的にサポートしております。また、社内横断型プロジェクト「Project of Partner(PJP)」では、「パートナー社員」「勤務型代理店」の方を「業務品質」と「営業推進」の2軸で支援しており、当社の収益の多くを占める「パートナー社員」「勤務型代理店」のマーケットの深耕にも寄与しております。損害保険を中心に取り扱う「パートナー社員」「勤務型代理店」に生命保険のクロスセルを推進・サポートしてきたことで、当社の生命保険の売上全体に対する「パートナー社員」並びに「勤務型代理店」の売上合計の割合は、2018年には41.4%、2022年には47.5%まで成長しました。
(3)海外事業について
当社連結子会社であるAgent America, Inc.は世界最大の保険マーケットである米国に3つの拠点(カリフォルニア州に2拠点、テキサス州に1拠点)を構え、日系企業、米国駐在員のお客様を中心に保険代理店及び保険ブローカー事業を行っております(海外事業営業収益:172百万円、取扱保険料1,512百万円、社員数8名(2022年12月期))。
米国では、各州で固有の法律において、保険事業を行う上でもそれぞれライセンスを取得しなければならない中、Agent America, Inc.は50州中37州(他1特別区)で保険商品を取り扱える強みがあります。そのため、州をまたぐビジネスを行うお客様のニーズにも対応することが可能です。
米国における当社グループのライセンス取得州(2022年12月31日現在)
なお、海外事業においても、損害保険による手数料収入が海外事業全体の収入のうち87.8%を占めております(2022年12月期実績)。国内事業と同様、海外事業においてもストック型ビジネスの収益構造であり、契約更新率を高く維持することによる継続的な手数料収入を見込むことができます。
また、米国における日系保険代理店においても保険ブローカーの高齢化及び後継人不足が課題となっており、事業承継ビジネスモデルの展開を開始しております。具体的には、対象とする保険ブローカーと完全歩合制の独立請負人契約を結ぶことで(当社グループでは「External Producer」と称しています。2022年12月31日現在、該当者1名)、個人及び法人のお客様へ様々な保険コンサルティングサービスを提供・支援しております。
[事業系統図]
当社グループの事業系統図は次のとおりであります。
販売地域を基礎とした「国内事業」及び「海外事業」の2つの事業に分類しており、事業の区分は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。
(1)グループコンセプト
当社グループは、「お客様の利益創出に最善を尽くす~Doing Our Best On Your Behalf~」を企業理念に掲げ、「企業が売りたい商品・サービス」ではなく、「お客様から求められる商品・サービス」を提供することを軸に事業を行っております。「保険業界における販売インフラの変革」を通じて、お客様が安心して保険に加入し続けられる社会の実現を目指しております。
当社グループは、常にお客様の声に耳をかたむけ、人々の生活に「あんしん」をもたらす商品、サービスを提供し続けることを使命とし、事業を創造してまいります。
(2)国内事業について
①事業概要
当社及び国内子会社の主な事業内容は、国内の個人及び法人に向けて損害保険・生命保険を販売する保険代理店事業です。保険会社はあらゆる保険商品を作るメーカーとしての役割を担う中、当社及び国内子会社は保険代理店として保険会社が作る数多くの商品から、お客様のニーズにあった商品を第三者の立場で選択し、販売する役割を担っております。子会社である株式会社保険ショップエージェントにおいても同様の役割を担っておりますが、九州エリアにおける当社グループのさらなる経営基盤の構築を目的に事業を行っております。
2022年12月31日現在において、当社は合計37社(損害保険会社10社・生命保険会社27社)、国内子会社である株式会社保険ショップエージェントは合計13社(損害保険会社4社・生命保険会社9社)の保険会社と保険代理店契約を締結しており、個人のお客様に対しては、ライフスタイルやライフプランに応じた保険コンサルティングサービスを、法人のお客様に対しては、財務状況や法人リスクに応じた保険コンサルティングサービスを提供しております。
当社の取扱保険会社一覧
損害保険(五十音順)
あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
AIG損害保険株式会社
スター・インデムニティ・アンド・ライアビリティ・カンパニー
セコム損害保険株式会社
損害保険ジャパン株式会社
Chubb損害保険株式会社
東京海上日動火災保険株式会社
日新火災海上保険株式会社
三井住友海上火災保険株式会社
楽天損害保険株式会社
(計10社)
生命保険(五十音順)
アクサ生命保険株式会社
アクサダイレクト生命保険株式会社
朝日生命保険相互会社
アフラック生命保険株式会社
SBI生命保険株式会社
エヌエヌ生命保険株式会社
FWD生命保険株式会社
オリックス生命保険株式会社
ジブラルタ生命保険株式会社
住友生命保険相互会社
ソニー生命保険株式会社
SOMPOひまわり生命保険株式会社
大樹生命保険株式会社
第一生命保険株式会社
第一フロンティア生命保険株式会社
大同生命保険株式会社
東京海上日動あんしん生命保険株式会社
なないろ生命保険株式会社
ニッセイ・ウェルス生命保険株式会社
日本生命保険相互会社
ネオファースト生命保険株式会社
はなさく生命保険株式会社
マニュライフ生命保険株式会社
三井住友海上あいおい生命保険株式会社
明治安田生命保険相互会社
メットライフ生命保険株式会社
メディケア生命保険株式会社
(計27社)
国内子会社の取扱保険会社一覧
損害保険(五十音順)
あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
損害保険ジャパン株式会社
東京海上日動火災保険株式会社
三井住友海上火災保険株式会社
(計4社)
生命保険(五十音順)
アクサ生命保険株式会社
エヌエヌ生命保険株式会社
FWD生命保険株式会社
ジブラルタ生命保険株式会社
SOMPOひまわり生命保険株式会社
東京海上日動あんしん生命保険株式会社
日本生命保険相互会社
三井住友海上あいおい生命保険株式会社
メディケア生命保険株式会社
(計9社)
また、当社は日本全国に19ヶ所の拠点を設置、国内子会社の保険ショップエージェントは1ヶ所に拠点を設置しており、ストック型ビジネスである損害保険を中心とした訪問営業を主軸としておりますが、近年ではオンラインを活用した提案機会も多くなってきております。
日本国内における当社の展開図(2022年12月31日現在)
保険コンサルティングサービスの内容の例は以下のとおりです。
②事業環境
縮小傾向にある生命保険市場規模に対し、日本の損害保険市場規模は毎年増加しており8兆円台後半を推移、全国の保険募集従事者数は200万人台で一定数を保っている一方、損害保険代理店数は1996年以降大幅に減少しており、2022年3月末時点で160,463店であり(一般社団法人 日本損害保険協会 2021年度代理店統計より)、今後も減少し続ける傾向にあると考えております。この背景には保険代理店に求められる募集品質、管理体制等の高度化が影響していると考えております。
1996年に新保険業法が施行されて以降、金融自由化の流れの中で保険業界における自由競争が進み、保険商品の多様化等が起こりました。一方で、昔ながらの募集方法は変わらず、募集時の不十分な説明や不適切な募集が発生する状況が続いていました。また、2006年に保険金等不払い問題が発生し、複数の生命保険会社に業務改善命令が出されたことをきっかけに、金融審議会等を通じて本質を踏まえた保険募集のあり方が検討されるようになりました。そして、2016年には改正保険業法が施行されて、募集上の基本的なルール、募集管理等について、①情報提供義務、②意向把握義務、③保険募集人(生命保険及び損害保険に係る募集資格を有する者。それぞれ保険募集を行うための試験に合格し、保険会社の商品を募集することを認められた者をいいます。)に対する体制整備義務の3つの義務が導入されました。
結果として、保険募集人には厳格なルールに則った適切な募集行為が求められると同時に、保険代理店は所属する保険募集人に対する管理、指導、教育を徹底することができる体制を整備することが義務付けられました。この改正保険業法に対応するには、保険代理店として、経営管理、コンプライアンス、保険募集管理、顧客情報管理、顧客サポート管理、外部委託先管理、内部監査等の体制が整った組織としての機能が不可欠になります。これは全国の大小様々な保険代理店にとっては容易なことではなく、このレベルを満たすことができない代理店が急速に増えました。
また、保険代理店数減少を加速させる要因の一つに、損害保険業界における保険代理店事業主及び従業員の高齢化の現象があります。一般社団法人 日本損害保険代理業協会が2022年3月に発表した代協正会員実態調査によると、回答者全7,115社(人)のうち、代理店主の年齢が20代であるのは7社(人)しかおらず、60代以上の代理店は2,889社(人)と全体の約41%を占めています。保険代理店主の高齢化は、上述のとおり保険代理店として求められるレベルが高まる現在、深刻な課題であると認識しております。
このような業界背景のもと、当社グループでは「事業承継ビジネス」を方針としており、存続が困難である保険代理店及び保険募集人を「パートナー社員」もしくは「勤務型代理店」として受け入れ、支援する体制として、「保険代理店支援プラットフォーム」と呼ぶシステムを構築しております。
具体的には、営業・事務両面からのサポート体制、月1回の勉強会の開催、E-Learningを活用した研修支援、FP・AFP資格を持った営業社員同行支援等を通じて、保険業法や各保険会社の規則に則った保険契約更新や募集行為の継続をサポートし、合流した「パートナー社員」もしくは「勤務型代理店」が安心して働ける環境を創出しております。
③保険代理店支援プラットフォーム
当社が展開する保険代理店支援プラットフォームにおいては、以下の特色があります。
人事戦略
保険募集人が「パートナー社員」もしくは「勤務型代理店」として合流する方式と、当該中小保険代理店が管理する保険契約に係る保険代理店としての地位を当社が一括で承継する方式があります。
「パートナー社員」は当社との間で雇用関係にあり、当社のコア社員(正社員、嘱託社員、パートタイマー社員)と同様に当社が取扱う生命保険商品及び損害保険商品を取扱うことができます。一方、「勤務型代理店」は保険募集人1名の個人代理店としての登録であるため、生命保険については複数保険会社の取扱いはできず1社のみ、損害保険については保険会社と委託契約書を結ぶことで複数社の商品を取り扱うことができます(保険業法第282条により、原則生命保険募集人は他の生命保険会社から保険募集の委託を受けられないという制限があります。一方、保険契約者等の保護に欠けるおそれがないものとして政令で定める場合には例外として複数社取扱うことを保険業法第282条第3項にて認めており、当社はそれに準じています)。「勤務型代理店」は当社との間で雇用関係はないものの、当社が「統括代理店」として、従来は保険会社が担っていた「勤務型代理店」の教育・指導・管理を行います。
「パートナー社員」に対しては、個別の雇用契約に基づいた固定給と、実績に応じた報酬割合に基づく変動給の2種類の報酬を支払います。一方、「勤務型代理店」に対しては、活動実績に応じて保険会社より当社がいただいた代理店手数料をもとに、委託契約書に基づいた報酬割合を支払います。
なお、事業承継で受け入れた保険募集人の人数(パートナー社員・勤務型代理店の合計)は、2017年末で107名、2018年末で133名、2019年末で186名、2020年末で240名、2021年末で288名、2022年末で311名と増加しております。コア社員の約2倍の人数が事業承継を通じて当社に合流しています。
各年度末時点の合流代理店(パートナー社員・勤務型代理店)とコア社員の人数推移
サポート内容
保険代理店支援プラットフォームを通じた主なサポート内容は以下のとおりです。
・保険料試算、見積書作成、申込書類作成等の事務全般
・FP・AFP資格取得社員の営業同行等を通じた営業支援
・お客様に対するリスクマネジメントの推進を通じたマーケット開拓サポート
・業務品質向上、法令遵守体制整備を目的としたサポート面談、報告会の実施
・PC・タブレット、保険代理店システム(当社開発)等のシステム提供
・Web面談の推進・実施を通じたDX推進サポート
・部支店勉強会の開催(月1回)、E-Learning研修等を通じた育成支援
④収益構造
当社及び国内子会社は、損害保険中心のストック型ビジネスを基盤に、生命保険のクロスセルを行うことで事業規模を拡大しております。損害保険の多くは年間契約の1年更新型であることから、契約を獲得した後に更新率を維持することで、継続的で安定した保険料収入が見込めるストック型ビジネスに分類できます。加えて、当社は事業承継によりマーケットを拡大していくことで、継続的にお客様も増加しております。
お客様の数の推移
一般的に、生命保険は契約初年度手数料が最も大きく、新規の個人・法人向け販売の状況により保険料収入が上下するフロー型ビジネスであることから、新規契約を開拓することが営業の主軸となります。しかし、当社及び国内子会社は損害保険中心のストック型ビジネスの強みを活かし、既存のお客様の契約更新の機会や保全活動の際にお客様が抱えている潜在リスクを見つけ出し、お客様が必要とされるその他損害保険や生命保険のクロスセルも行うことで、安定して収益が伸びております。また、事業承継により合流した損害保険を主軸とした「パートナー社員」「勤務型代理店」のお客様や、既存のお客様からのご紹介により、これまで取扱保険料(年間にお客様から受け取る保険料)のみならず、お客様の数も右肩上がりに伸びております。
また、保険に加入したら終了ではなく、その後もお客様のライフステージに応じた有益な情報の提供や保険金請求時のサポートまで、継続的なアフターフォローも行っております。
取扱保険料の推移
当社の保険代理店支援プラットフォームの好循環成長モデル
⑤事業の特徴
a.保険会社からの高い評価
当社は、各保険会社との取引関係も良好であり、東京海上日動火災保険株式会社及び同グループ会社である東京海上日動あんしん生命株式会社からは「優績代理店」として認定を受けております。また、「優績代理店」という評価ではないものの、前年の実績、品質等を踏まえて、複数の保険会社(損害保険会社 6社・生命保険会社 4社)より最上位の手数料ランクに認定いただいております。とりわけ、保険契約者に対するきめ細かなアフターフォローが求められる損害保険においては、保険会社各社が事業承継案件を紹介する際に、受入先となる代理店のクオリティ(保険募集人に対する教育などの業務サポート力、契約継続率、事故対応力等)を重要視する傾向があり、損害保険会社各社から高評価を受けている点で他社よりも優位にあるものと考えております。特に、東京海上日動火災保険株式会社においては、2021年に「TOP QUALITY代理店」最上位ランクに位置する「ロイヤルエクセレント」の認定を受けております。「TOP QUALITY代理店」とは営業成績のみならず、経営理念、組織体制、コンサルティング力、経営の健全性、損害サービス対応力、体制整備、成長性など様々な選考基準をクリアした代理店のみが認定される制度であります。また、同社の「専業代理店年間優績表彰制度」には25年連続入賞を果たし、生命保険・長期第三分野の部(クロスセル部門)では「最優績」の認定を受けております。以上のとおり、当社グループが保険代理店として各保険会社から高い評価を受けていることにより、経営の存続が難しい中小保険代理店の事業承継案件や、事業会社や金融機関との提携案件を保険会社等より多数紹介いただいております。
b.ストック型の収益構造
当社グループの国内事業においては、損害保険による販売手数料が国内事業全体収入のうち74.6%を占めております(2022年12月期実績)。損害保険は、生命保険と比較した場合、年間契約及び1年更新の契約が多いため、契約更新率を高く維持することにより継続的な手数料収入を見込むことができます。
c.支社展開によるローコストオペレーション
当社では、全国に拠点を展開する上で支店の他に支社も展開しております。支店に付属する形式で支社を展開することで、母体である支店のサテライトオフィスとして、支店よりも少ない人員によるローコストでのオペレーションが可能となりました。2022年12月31日現在、国内20拠点のうち6拠点が支社であります。今後もマーケット規模や人員体制に応じて支社形式での拠点展開を行い、効率的、合理的なオペレーション体制を目指してまいります。
d.人財育成への取組み
当社では、お客様に最適な保険サービスを提供できる人財の採用・育成にも取り組んでおります。中途採用のみならず、毎年定期的な新卒採用も行い次世代の保険代理店事業を担う人財の確保に努めております。新入社員研修など、入社後の研修も充実しております。2022年度新入社員研修では、約2ヶ月にわたる研修期間にて、企業理念や保険商品、マナーなど幅広い知識の習得に加えて、実際の営業現場にオンライン上で同行するなどの実践研修も実施しました。
事業承継で合流した「パートナー社員」「勤務型代理店」の育成も行っております。「パートナー社員」並びに「勤務型代理店」の方々に向けて、月1回の勉強会の開催のほか、E-Learningを活用した研修支援等で継続的にサポートしております。また、社内横断型プロジェクト「Project of Partner(PJP)」では、「パートナー社員」「勤務型代理店」の方を「業務品質」と「営業推進」の2軸で支援しており、当社の収益の多くを占める「パートナー社員」「勤務型代理店」のマーケットの深耕にも寄与しております。損害保険を中心に取り扱う「パートナー社員」「勤務型代理店」に生命保険のクロスセルを推進・サポートしてきたことで、当社の生命保険の売上全体に対する「パートナー社員」並びに「勤務型代理店」の売上合計の割合は、2018年には41.4%、2022年には47.5%まで成長しました。
(3)海外事業について
当社連結子会社であるAgent America, Inc.は世界最大の保険マーケットである米国に3つの拠点(カリフォルニア州に2拠点、テキサス州に1拠点)を構え、日系企業、米国駐在員のお客様を中心に保険代理店及び保険ブローカー事業を行っております(海外事業営業収益:172百万円、取扱保険料1,512百万円、社員数8名(2022年12月期))。
米国では、各州で固有の法律において、保険事業を行う上でもそれぞれライセンスを取得しなければならない中、Agent America, Inc.は50州中37州(他1特別区)で保険商品を取り扱える強みがあります。そのため、州をまたぐビジネスを行うお客様のニーズにも対応することが可能です。
米国における当社グループのライセンス取得州(2022年12月31日現在)
なお、海外事業においても、損害保険による手数料収入が海外事業全体の収入のうち87.8%を占めております(2022年12月期実績)。国内事業と同様、海外事業においてもストック型ビジネスの収益構造であり、契約更新率を高く維持することによる継続的な手数料収入を見込むことができます。
また、米国における日系保険代理店においても保険ブローカーの高齢化及び後継人不足が課題となっており、事業承継ビジネスモデルの展開を開始しております。具体的には、対象とする保険ブローカーと完全歩合制の独立請負人契約を結ぶことで(当社グループでは「External Producer」と称しています。2022年12月31日現在、該当者1名)、個人及び法人のお客様へ様々な保険コンサルティングサービスを提供・支援しております。
[事業系統図]
当社グループの事業系統図は次のとおりであります。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E38164] S100QHO9)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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