有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1002KYM
株式会社スリー・ディー・マトリックス 研究開発活動 (2014年4月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
(1) 研究開発目的・体制
当社グループは、外科医療や再生分野の発展に寄与すべく、自己組織化ペプチド技術を吸収性局所止血材、歯槽骨再建材等のパイプラインへ応用し、製品化に向けた研究開発活動を行っています。
当社の研究開発活動は、製造販売承認申請・品質管理体制等を管掌する薬事開発部(全3名)、臨床試験における臨床施設・治験医師・治験モニタリング等を管掌する事業開発部(全11名)の2部門で行っており、全体の管理を代表取締役社長が統括・管掌する体制です。また、必要に応じて適宜外部機関に対する一部検査・試験等の委託やCROを活用する等、少人数であっても効率的に研究開発が進められる体制を整備しております。子会社においても、当社のサポートの下で、外部の薬事コンサルタントなどの外部支援を得て、研究開発活動を進めております。
(2) 研究開発活動
当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は598,714千円であり、主な研究開発活動として下記のとおり実施いたしました。
① 外科領域
A 吸収性局所止血材(TDM-621)
当社グループは、自己組織化ペプチド技術を基礎技術とした外科医療分野における吸収性局所止血材の世界展開に向けた開発を進めております。2014年1月に欧州子会社がCEマーキングの指令適合について第三者認証機関からの認証を取得しました。これにより、EU加盟国での製品販売が可能となりました。
当社グループは、CEマーキングを活用し、CEマーキングを適用しているアジア・オセアニア・南米地域での製品登録に向けた準備を進めております。
また、日本においては、2011年5月にPMDAに対して製造販売承認申請を行っております。米国においては、臨床試験の開始に向けたFDAとの協議を進めております。中国においては、臨床試験の開始に向け準備を進めております。さらに、南米においても、TDM-621の展開に向けた準備を進めております。
B 粘膜隆起材(TDM-641)・血管閉塞材(TDM-631)
当社グループでは、TDM-621に続く外科領域におけるパイプラインとして、TDM-641及びTDM-631の研究開発を進めております。TDM-641については、日本における臨床試験の開始に向けた前臨床試験を完了し、臨床試験開始に向けた準備を進めております。TDM-631については、動物モデルを用いた前臨床試験を実施し、必要なデータの収集を行っております。
② 再生医療領域
A 歯槽骨再建材(TDM-711)
当社グループでは、自己組織化ペプチド技術を基礎技術とした医療機器として、再生医療領域でTDM-711の研究開発を進めております。TDM-711は、米国子会社において米国内での製品化を目指しており、2011年7月に米国FDAからIDEの承認を取得したことに続き、2012年2月には、米国ハーバード大学の医学部・歯学部の付属研究所であるフォーサイス・インスティテュート(Forsyth Institute)において臨床試験を開始いたしました。その後、プロトコールに規定した15症例の施術が完了し、最終報告書を受領しております。当該結果をFDAに提出し、臨床試験の拡大に向けた協議を進めております。
B 創傷治癒材(TDM-511)
当社グループは、再生医療領域においてTDM-711に続くパイプラインとして、TDM-511の研究開発を進めております。TDM-511は、皮膚(表皮、表皮・真皮)からの出血を迅速に止血する局所止血材、皮膚の創傷部の再生環境を整え、創傷治癒を促す創傷治癒材としての活用を計画しております。TDM-511は、米国子会社により米国において前臨床試験を進め、申請に必要なデータを収集しております。当該結果をもとに、FDAに対して510(k)による申請のための準備を進めております。
C その他の開発
また、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と、生体内で自律的に成熟する臓器再生デバイスの実用化研究開発に係る共同研究を行っております。
③ DDS領域
当社は、界面活性ペプチドを用い国立がん研究センターと新規癌治療技術の開発に向けて共同研究を行っており、癌細胞への徐放技術の確立に向け前臨床試験を開始しております。臨床試験の開始に向けた準備を進めております。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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