シナネンホールディングス株式会社 対処すべき課題 (2014年3月期)

国内では、環境意識の高まりや少子高齢化等により化石燃料の消費が減退し、エネルギーの節約志向と多様化が急速に進んでいます。また、2016年予定の電力・ガスの全面自由化により、石油・ガス・電力の垣根を越えたエネルギーの大競争時代になることが予想されます。これらの変化に対応するための事業基盤の強化と新事業の創造が当社及びグループ企業の課題と考え、2014年度より新中期経営計画「第三の創業2016」(2014年度～2016年度)をスタートさせます。
新中期経営計画「第三の創業2016」では、エネルギーと住まいと暮らしのサービスで、地域すべてのお客様の快適な生活に貢献するために、以下の基本方針により強固な経営基盤を構築します。
(1)エネルギー卸売及び周辺事業
2014年度より、これまでの「支店・営業所」制から、「支店・チーム」制に組織を改編し、より専門性の高い体制の下、機動的な販売店支援体制の構築と事業領域の拡大を行います。同時に、コスト競争力の強化に向けて、同業他社との提携を含めた物流の効率化並びに新基幹システム活用による間接業務の合理化等を早急に進めます。
(2)エネルギー小売及び周辺事業
エネルギーと住まいと暮らしのサービスを創造するミライフブランドを中心に、グループ各社・各店が地域ナンバーワンになることを目指します。そのために、LPガス顧客基盤の拡大と顧客接点強化を推進し、省エネ・発電機器等を含むエネルギーベストミックスの提案、さらにはライフスタイルの変化に対応したリフォーム事業と暮らしのサポートを展開します。
(3)グローバル事業
国内非エネルギー分野では、リサイクル事業において、産業廃棄物の集荷ネットワークを拡大して、事業のさらなる多角化を図ります。また、住宅設備関連事業において、シナネンファシリティーズ株式会社(2014年4月1日、協和熱学工業株式会社を商号変更)を中心に、事業領域拡大に向けた活動を積極的に推進します。自転車事業においては、自転車小売チェーン「ダイシャリン」の改装と店舗数拡大により販売基盤を強化するとともに、株式会社ミヤタサイクルとの資本業務提携を活かした事業の拡大を図ります。
海外事業分野では、抗菌事業を中心に一層の拡大を図るとともに、ブラジルにおける固形燃料事業を開始する予定です。

その他、2014年度よりソリューション事業本部を新設し、次世代エネルギー事業への取り組みを強化します。具体的には、電力小売販売の拡大に加え、法人向け省エネ・節電・環境・防災視点での総合エネルギーサービス事業を、将来の中核事業の一つと位置付け、同事業の推進体制を拡充します。
さらに、全事業共通の課題として、安全管理、コンプライアンスの重視、地球環境への配慮など、企業の社会的責任をグループ全体に浸透させてまいります。