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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10028NA

有価証券報告書抜粋 こころネット株式会社 事業等のリスク (2014年3月期)


対処すべき課題メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本資料、決算短信等の本項以外の記載事項を慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

(1)葬祭事業について
(競 合)
葬祭事業に関しては、特段の法的規制がないことから、参入障壁は低い業界であります。また、少子高齢化による死亡人口の増加予測から市場成長を見越し、業界各社における事業所拡大や異業種からの新規参入等により競争は激化しており、価格競争による葬儀施行単価低下の一因となっております。当社グループでは、葬祭会館の新規開設、葬送儀礼におけるサービスの品質向上と料金の透明化といった施策を講じることにより、競合との差別化を図るよう努力しておりますが、今後において、更なる新規参入及び競争激化が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(株式会社JAライフクリエイト福島との取引)
当社グループは、葬祭事業の一部において、株式会社JAライフクリエイト福島より葬儀施行業務を受託しております。同社はJA全農福島及び福島県内のJA16組合(県内の全組合数は17組合)が出資する企業であり、同社は各JA組合が組合員等より申込を受けた葬儀施行を受託しております。
JA全17組合は2016年3月1日に4JAに再編を行う予定ですが、現在のところ当社の受託業務への影響は生じておりません。
当社グループは、今後もこれら取引先との良好な関係を維持し、受託業務を継続していく方針でありますが、将来において同社及び各JA組合の事業戦略や方針等に変更が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(2)石材卸売事業について
(石材仕入)
石材卸売事業は、国内において販売する石材商品(墓石)を海外から輸入しております。地域別ではその大半は中国が占めており、その他はインド等の地域があります。これら各国において、政治・経済情勢の変化、法律や政策の変更、テロ活動や伝染病等の発生等が生じた場合には、当社グループにおける石材商品の安定調達に影響を及ぼす可能性があります。
特に、当社グループにおける石材商品の依存度の高い中国については、尖閣諸島をめぐる政治問題に加え、法制度が整備途上であること、政府が外資規制等の産業規則にかかる広範な裁量を有していること及び規制内容とその運用・解釈の重大な変更が頻繁に行われること等から、将来の石材にかかる安定調達に関して少なからず懸念があるものと認識しております。
また、石材商品について、原材料価格の変動や石材加工に係る人件費高騰による仕入価格の上昇や何らかの要因による仕入商品の品質低下等が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(為替変動)
石材卸売事業における商品仕入は米ドル建ての決済取引を基本としております。
為替変動による仕入価格変動については基本的に販売価格に反映することにより、その影響を低減していく方針でありますが、今後において大幅な為替変動が生じた場合には、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(3)石材小売事業について
(霊園開発)
石材小売事業においては、墓石販売のため宗教法人等が行う霊園開発においてその建墓工事の権利を取得しております。霊園の経営は宗教法人等非営利法人に限られており、当社グループは当該権利を確保するため、霊園の開発段階において保証金等(一部は寄付形態)を差し入れ、他社との共同または単独で霊園における建墓工事の指定業者となっております。
当該保証金については、霊園(永代使用権)の販売に伴い回収されることとなりますが、開発した霊園の販売完了には長期間を要する傾向があります。当社グループにおいては、霊園開発段階において計画内容及び各地域における需要等を考慮し権利取得検討の上で霊園投資の可否を判断しておりますが、霊園の販売不振その他の要因から保証金の回収が困難となった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、今後において、優良な霊園開発にかかる当社グループの建墓工事の権利確保に支障が生じた場合、墓石販売にかかる機会減少等により経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(4)婚礼事業について
(衛生管理)
婚礼事業においては、婚礼挙式及び宴会等において料理を提供しており、また、グループ内の葬祭会館等に対して仕出料理等の提供も行っております。これらは食品衛生法の規制を受けており、食品衛生管理者を配置するとともに、衛生管理にかかる自主検査の実施及び衛生コンサルタントによる外部検査を実施し、当該法令の遵守及び料理提供にかかる食中毒等の事故発生防止に努めております。
しかしながら、今後において、何らかの理由で衛生管理にかかる問題の発生や食品衛生法への抵触等の事態が生じた場合、行政処分または顧客等からの信頼低下等が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(5)生花事業について
生花事業において、生花商品は気候や天候等に影響を受けやすい特性があり、その商品価格は季節要因に加えて当該影響により変動しております。また、異常気象や台風等の自然災害による影響等により、その収穫・出荷量の著しい減少が生じ、市況価格の高騰が生じる場合があります。当社グループは、仕入数量の確保と仕入価格の安定化等を強化するため、複数の生花市場及び生産者との取引等により仕入ルートの多角化を図っておりますが、極端な出荷量の減少や価格高騰等が生じた場合には、生花事業の事業展開に影響が生じることに加えて、葬祭事業等への生花商品供給に影響が生じること等により、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(6)互助会事業について
(割賦販売法による規制)
当社グループの互助会事業は、冠婚葬祭互助会事業を営んでおります。当該事業は、前払式特定取引業として「割賦販売法」の適用を受けており、①経済産業大臣による営業許可、②営業保証金の供託、③前払式特定取引前受金の保全義務、④財産、収支の状況に関する報告義務等(割賦販売法施行規則においては改善命令の目安である経常収支比率、流動比率及び純資産比率を規定)の規制があります。
なお、割賦販売法上の法的規制の運用は所管官庁である経済産業省により行われており、当該運用は各種要因及びその状況により変更・撤廃される可能性があります。今後において、法規制及びその運用等が改正・強化・変更され、その対応のために新たな費用負担が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(冠婚葬祭互助会業界における訴訟)
冠婚葬祭互助会業界に属する他社において、契約約款のうち解約手数料の徴収基準に関する条項が消費者契約法に違反する旨の判決が、京都地裁に続き2013年1月に大阪高裁からも言い渡され、現在、原告被告の双方が上告受理申立中にあります。当該訴訟等の動向が今後の当社グループを含む業界全体に影響を及ぼすものと考えられることから、当社グループは、これらの推移を注視していく方針であります。
今後において互助会契約に係る解約手数料が不適切なものとの明確な判断がなされた場合には、当社グループにおいても過年度における解約手数料について返還請求等が生じる可能性があり、これにより当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(7)介護事業について
当社グループは、2011年に制度化された「サービス付き高齢者向け住宅」(以下、「サ高住」という。)事業を2013年度に開始いたしました。
サ高住事業については、介護保険法、高齢者住まい法等の関係法令に従い展開することとなりますが、今後の社会保障制度や法令の改正によっては、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、高齢者福祉に関する事業は、利用者の安全、健康管理という側面において、利用者が高齢者であることもあり、生命に関わる重大な問題(事故、食中毒、集団感染等)が生じる可能性があります。これらの問題により、訴訟が提起された場合や風評被害が生じた場合は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
更に、当社グループの事業活動のためには、優秀な介護職員の採用が必須条件となりますが、競争の激化による採用の遅れや人件費の上昇、教育や研修の遅延その他の要因から、職員の配置等に困難が生じた場合にも、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(8)当社グループの営業地域について
当社グループは、葬祭事業及び婚礼事業においては福島県内に施設展開が集中しており、石材小売事業及び互助会事業等においても同県内を中心とした事業展開を行っております。これらのことから、福島県地域における、景気及び消費動向、人口構成及び婚姻数・死亡者数の推移並びに冠婚葬祭に関する地域慣習とその変化等により影響を受けております。
なお、同県においては東日本大震災の被災地域が含まれており、福島第一原子力発電所事故の発生に起因する強制避難区域指定や農林水産業等における経済活動の制限、放射能汚染に伴う県内人口の流出及び風評被害等による消費者心理及び消費活動への影響等が続いております。今後もこれら各要因による複合的な影響が直接及び間接的に生じる可能性があり、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(9)M&Aについて
当社グループは、業容拡大の手段として、M&Aを採用することを重要な経営課題の一つと考えており、M&Aを採用する場合は、その対象企業の財務内容や契約内容について綿密なデューデリジェンスを行うことにより、リスクを極力回避するよう努めております。
しかし、偶発債務の発生や未確認債務が判明する可能性も否定できません。また、当社グループの経営方針や経営戦略が対象企業に十分に浸透しない等の可能性もあります。
これらの理由により、当初、期待した業容拡大や収益性改善が得られない場合には、当社グループの業績や成長見通し及び事業展開等に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(10)事業体制等について
(人材の確保及び育成)
当社グループの事業展開において、人材の確保及び育成は重要な課題の一つと考えております。人材の確保及び育成を図るため、積極的な採用活動の展開に加えて、社内外の研修及び人材教育の強化等を推進しております。特に、業界における「葬祭ディレクター」、「お墓ディレクター」、「ブライダルプロデューサー」等の各種資格取得を推奨し、各事業におけるサービス品質の向上に努めております。
しかしながら、今後において、事業展開に必要な優秀な人材の確保及び育成が困難となった場合または人材流出が生じた場合には、当社グループの事業運営に影響が生じること等により、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(個人情報にかかる管理体制)
当社グループの各事業においては、その業務特性上、多くの顧客の個人情報を取り扱っております。これらの個人情報の管理についてはその重要性を鑑み、社内管理規程等を策定し書面及びデータアクセス等にかかる制限及び管理徹底等を図り、関連諸法令遵守に努め、情報漏洩防止に取り組んでおります。また、連結子会社である株式会社ハートラインにおいてはプライバシーマークの認証取得を行っております。
しかしながら、今後において予期せぬ事態により個人情報が流出した場合、当社グループの情報管理に対する批判や責任追及を受ける恐れがあること、また、当社グループに対する社会的信用が損なわれる可能性があり、これらの対応のため、多額の費用負担の発生により当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(11)経営成績及び財政状態について
(業績の季節変動)
当社グループの事業については、葬祭事業においては、12月から3月頃死亡者数が増加することから葬儀需要が増加する傾向があり、石材卸売事業及び石材小売事業においては、3月から7月頃まで墓石販売の需要が増加する傾向にあります。また、婚礼事業においては、4月から6月頃及び9月から11月頃に婚礼シーズンがピークとなり、挙式披露宴の需要が増加する傾向があります。
これらの要因により、過年度における連結業績については、売上、利益ともに第1四半期及び第3四半期に偏重が生じ、第2四半期及び第4四半期は低調に推移する傾向が生じており、今後においても同様の季節変動が生じる可能性があります。

(有利子負債)
当社グループでは、新規出店に伴う土地建物の購入資金及び霊園開発に伴う保証金等の資金を主に金融機関からの借入により調達しております。従って、今後金利水準が上昇した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、今後、事業拡大に向けたM&Aを行った場合、新たに資金調達が必要になる可能性があり、市場金利の動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社は2008年3月27日に金融機関4社を貸付人として、総額16億円のシンジケーション方式によるタームローン契約を締結しており、当該契約には財務制限条項が付されております。当該契約に付された財務制限条項の内容は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結貸借対照表関係)」に記載のとおりでありますが、これらに抵触した場合は当該借入金の返済を求められ、当社グループの経営成績、財政状態及び資金繰り等に影響を及ぼす可能性があります。

(減損損失の可能性)
当社グループの各事業においては、事業環境の変化や経済的要因等により、事業所・施設ごとの採算性が低下し損失計上が継続した場合には減損損失を認識する必要があり、当該状況により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

対処すべき課題財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


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