シェア: facebook でシェア twitter でシェア google+ でシェア

有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1001GXK

有価証券報告書抜粋 株式会社ブリヂストン 研究開発活動 (2013年12月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループは、企業理念の使命として掲げる「最高の品質で社会に貢献」を全うし、多様化する社会的要請や市場のニーズに積極的にこたえ、新商品開発や生産過程において環境に配慮し、グローバルで強力な競争力を持つビジネスモデルを確立することを目指して研究開発活動に取り組んでおります。中期経営計画に沿って、それぞれの事業領域において技術の面からも「断トツ」を目指して、材料開発、新商品及びサービス技術の開発、将来を見据えた基盤技術や生産技術の開発など、あらゆる分野での研究開発を行っております。また、当社グループはサプライ・チェーン上流の原材料内製拠点から下流の小売チャネル・サービス拠点網までを保有し(縦の広がり)、グローバルに研究開発拠点、生産拠点、販売拠点を展開しております(横の広がり)。この「縦と横の広がり」の強みを深化させ、技術を基点として原材料、商品、サービスを統合した「技術イノベーション」や、従来異なる事業領域で行っていたビジネスの枠を超え、お客様目線に立ったソリューション・ビジネスを行う「ビジネスモデルイノベーション」をより確実なものとしていくために研究開発施策の強化を進めております。
タイヤ部門の新商品開発においては、すべてに対する「安心」を開発理念として、常に環境に配慮し、安全性、快適性を追求することで新しい付加価値の創造を目指し、環境対応商品・事業及び戦略商品・事業と位置付ける領域の強化に取り組んでおります。
環境への配慮に関しては、当社グループ環境宣言に掲げる「自然と共生する」「資源を大切に使う」「CO2を減らす」の3つの活動につながる環境対応商品の開発に取り組んでおります。これら3つの活動について2050年を見据えた環境長期目標を策定し、真に「安心・快適な移動」を将来にも約束し、持続可能な社会の実現に貢献するという考えのもと、その取り組みを強化しております。
「自然と共生する」活動については、ゴム農園における病害の拡大を抑制する新しい科学的な診断方法の開発を進めております。従来の目視による罹病木の検出に比べ簡便・迅速な診断を可能とすべく、技術の高度化と実用化に向けた取り組みを産学共同で進めております。
「資源を大切に使う」活動については、将来に向けた技術として2050年を目指して製品の「100%サステナブルマテリアル化」を進めております。これは原材料である資源を持続的に活用していくことを目指したものであり、①原材料使用量を削減する、②資源を循環させる、効率良く使う、③再生可能な資源の拡充・多様化、の活動を通じて具現化してまいります。このうち、③再生可能な資源の拡充・多様化に関しては、パラゴムノキ由来の天然ゴム資源に代わるグアユールやロシアタンポポなどの原材料の研究活動を加速し進めております。2013年は米国アリゾナ州にグアユールの加工研究所を起工しました。2014年竣工、2015年に天然ゴムの試験生産開始を予定しております。
「CO2を減らす」活動については、転がり抵抗をより低減したタイヤを開発することで、車両の燃費向上による走行時のCO2排出量削減に大きく貢献しております。当社グループの「ECOPIA(エコピア)」商品群は、独自の材料技術「NanoPro-Tech(ナノプロ・テック)」の採用などにより、その他の性能との両立を図りながら転がり抵抗低減を実現することに特化した環境対応商品です。この「NanoPro-Tech」は「変性ポリマーを用いた材料ナノ構造制御技術とタイヤの開発」として、科学技術分野の文部科学大臣表彰において科学技術賞を受賞しました。「ECOPIA」商品群の乗用車用タイヤの新車装着においては、トヨタ「カローラ」ハイブリッド車、ホンダ「FIT」「FIT HYBRID」、ゼネラルモーターズの電気自動車「シボレー スパークEV」をはじめ、軽自動車へも拡大しております。また、当社グループ初の2輪用低燃費タイヤ「BATTLAX SC ECOPIA(バトラックス エスシー エコピア)」を発売しました。さらに、転がり抵抗を大幅に低減した新技術「ologic(オロジック)」の開発に成功しました。今回開発に成功した技術は、タイヤ幅を狭幅化、タイヤ外径を大径化すると共に、使用空気圧を高内圧化へと変更、また、新たに開発した専用パタン技術や専用コンパウンドを適用することで、従来とは別次元の技術イノベーションによる転がり抵抗の低減とウェットグリップ性能の向上を実現しております。「ologic」は、車両の燃費向上を通じたCO2排出量の削減に貢献できる技術として、当社グループが開発を進めているもので、「ECOPIA EP500 ologic(エコピア イーピーゴヒャク オロジック)」をBMWの電気自動車「BMW i3」に納入しております。今後も低燃費タイヤ「ECOPIA」商品群の更なるラインアップ充実やグローバル展開、新車装着の拡大を積極的に進めてまいります。
当社グループは、パンクなどにより空気圧が失われても、所定のスピードで一定距離の走行を可能とするランフラットテクノロジー採用タイヤを戦略商品と位置付けており、積極的に市場への浸透と拡大を図っております。ランフラットテクノロジー採用タイヤは、安全性の向上に加え、スペアタイヤをなくすことが可能となり、省資源化、車両の軽量化による燃費向上などにも貢献しております。
冬道の「安心・安全」については、スタッドレスタイヤ「BLIZZAK VRX(ブリザック ヴイアールエックス)」を発売しました。路面の水膜を積極的に除去する「アクティブ発泡ゴム」、さまざまな冬道でのグリップ力や安定性を可能にした「新非対称パタン」「新非対称サイド形状」の採用により、当社グループ従来品対比、安全性能、低燃費性能の向上を実現しております。
市場で技術力とサービスを含めた総合力を高く評価いただいている建設・鉱山車両用ラジアルタイヤについては、米国サウスカロライナ州エイケン郡に建設中の新工場にて2014年より生産開始を予定しております。また、タイヤの空気圧や温度情報を計測し、リアルタイムで運転手や運行管理者へ送信する新システム「B-TAG(ビー タグ)」については、実際の運行管理への活用が開始されており、鉱山でオペレーションを行うお客様のより円滑な運行に貢献しております。
リトレッドタイヤを活用したソリューション・ビジネスでは、新品タイヤ、リトレッドタイヤ、メンテナンスを組み合わせることでタイヤのトータルライフや燃費向上に貢献しております。お客様の近くでリトレッドタイヤの製造・販売・サービスを一体として提供する「バンダグ・リトレッドファクトリー」をグローバルに展開しており、日本国内においては環境保護、経費削減、安全運行に貢献する「エコバリューパック」を展開しております。
研究開発体制の強化に関しては、今後も成長の見込まれる重要市場の一つであるアジア・大洋州地域において、タイのバンコク市に新たな技術センターを設立しました。従来、日本の技術センターが担っていたアジア・大洋州地域での研究開発機能を新技術センターへ移管することで、市場の情報をタイムリーに反映させた研究開発体制を構築してまいります。当社グループの技術的支援体制を強化することで、お客様のニーズにあった高品質なタイヤをより迅速に提供することが可能になるものと捉えております。
将来に向けた新技術では、2011年11月に発表した環境と安全を高次元で達成させることを追求したタイヤ環境技術「エアフリーコンセプト(非空気入りタイヤ)」の耐荷重性、走行性能及び低転がり抵抗性能の向上、進化に成功し、「第43回東京モーターショー2013」に出展しました。さらに、材料開発においても継続的な技術開発を推進していくことで、資源の循環利用や再生可能資源の利用拡大を進めてまいります。
多角化部門では、集中事業と位置付ける商品群の強化を図ると共に、絶えず変化するニーズに的確にこたえ、お客様に満足いただける商品を提供すべく、研究開発活動に取り組んでおります。
地震から建物の倒壊や損傷を防ぐ建築免震用積層ゴムでは、中低層の建物にも適用できる低弾性タイプを開発し、高減衰ゴム系積層ゴムシリーズ「HDR-X0.4R(エイチディーアール エックスレイテンヨンアール)」を発売しました。また、鉛を使わない減衰材の開発・採用により環境負荷の低減を目指した「鉄粉・ゴム混合材プラグ挿入型積層ゴム」についても、サイズバリエーションを増やしました。これにより、細かいサイズ選定など設計の自由度が高まり、お客様の多様なニーズへの対応が可能となっております。
住宅用給水給湯用の配管システムに使用する樹脂管では、当社グループ従来品対比で管の巻き癖を大幅に弱めることに成功し、さらに、さや管挿入時の抵抗を低減させたことで、水道工事の施工時間の短縮や施工者の作業負荷の軽減に貢献しております。この技術を採用した「らく楽パイプ(ストレートコイルドポリブテンパイプ)」は住宅の配管施工の現場で高く評価されており、「2013年度グッドデザイン賞」を受賞しました。
なお、当期におけるグループ全体の研究開発費は890億円であります。部門別には、タイヤ部門では751億円、多角化部門では139億円であります。

経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01086] S1001GXK)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。