有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100261U
ピーエス・コンストラクション株式会社 研究開発活動 (2014年3月期)
経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの研究開発活動は、当社において、社会のニーズを的確に把握するように技術開発部門を本社に配備し、プレストレストコンクリート技術及び在来技術の改良、新規分野への適用を目指して、効率的に成果をあげる施策を講じながら研究開発活動を積極的に推進しております。また、新しいニーズに応えるため、海外における先進技術の調査、情報の収集をはじめ、産・官・学との共同研究を積極的に推進しております。
当連結会計年度における研究開発活動の主な成果並びに主要案件は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は4億95百万円であります。
1.土木建設事業
(1)高強度繊維補強モルタルを使用した低桁高PC橋 ダックスビーム工法
近年、河川改修や都市再開発事業に伴い、建築限界の制限が厳しい場所に橋梁を計画しなければならない事例があり、低桁高橋梁のニーズが増加しています。当社では、このようなニーズに応える新しい工法として、「ダックスビーム工法」を開発しました。
本工法は、設計基準強度120N/mm2の高強度繊維補強モルタルを使用して、橋桁に大容量のプレストレスを導入することで、橋桁の高さを低減することができる低桁高PC橋です。本工法を使用した橋梁は、2006年に1橋目の施工実績となる豆飼(まめかい)橋が完成し、この度、10橋目の施工実績となる大手(おおて)橋(新潟県長岡市)下り線が完成しました。大手橋は、2径間PC桁橋であった旧橋の架替え工事として計画されました。新橋では本工法の採用により、旧橋の中間橋脚を省略しながらも、旧橋からの極端な桁高の増加をすることなく、事業全体の建設コストの削減を実現しました。今後は、本工法の優れた特徴を活かして、多径間橋梁などの大規模物件にも採用されるよう営業展開が期待されます。
(2)「PSMの橋守プロジェクト」報告(既設PC橋梁の桁端変状傾向)
2011年度より本格始動いたしました「橋守プロジェクト」では、これまでに約6,800橋分の橋梁点検結果をデータベース化しており、今後も増やしていく予定です。橋守プロジェクト本格始動後に調査を実施した当社施工の既設PC橋梁408橋分を対象に、桁端変状傾向を分析しました。主桁端部における0.2mm以上のひび割れの発生は、長期性能低下に影響を及ぼす可能性が高く、近年導入が開始された長期保証制度における指標として着目されている変状の1つであり、今後は主桁端部への0.2mm以上のひび割れ発生を長期間防止できることが、新設PC橋梁受注の必須条件となるものと予想されます。
桁端変状パターンを伸縮装置の異常と桁端劣化に分け、供用年数経過による発生割合の推移を確認したところ、桁端劣化の発生確率は概ね10%程度であること、及び供用30年までは徐々に増加するものの、その後の顕著な増加は見られないことが分かりました。つまり、供用30年の間に桁端劣化が発生しなかった橋梁は、その後長期に亘って高い品質を保持できる可能性が示唆されました。
(3)銅スラグ入りコンクリートによる放射線遮へい容器
銅スラグは密度が大きく、細骨材として用いた場合、コンクリートの単位容積質量が大きくなり、遮へい構造物への利用に適しております。また、本製品で用いる銅スラグは、三菱マテリアル株式会社の関係会社である小名浜製錬株式会社で生産される副産物であり、被災地の未利用資源を新しい用途でリサイクル資源として活用することを目ざすものです。銅スラグコンクリート遮へい容器は、高濃度に汚染された放射性廃棄物を仮保管するための容器として活用できます。
土木建設事業に係る研究開発費は4億40百万円であります。
2.建築建設事業
(1)梁中央で圧着接合する接合面の摩擦係数の改善
PCaPC工法による大型物流倉庫などの長大建築物の建設において、梁の中央部分で部材同士をPC鋼棒で圧着接合する「梁中央部圧着方式」を採用することにより、施工効率の良い合理的な工区分割が可能となり、建設工期の短縮による総コストの縮減が可能になります。これまで圧着接合面の設計では、特別な調査研究を行わない場合には接合面の摩擦係数としてμ=0.5が用いられていますが、摩擦係数を大きくすることが可能となれば、PC鋼材量の削減、部材断面のスリム化に伴う更なるコストダウンを図ることができます。本調査研究では、摩擦係数の改善(設計に用いる数値の増大)を目的として、接合面に工夫を加えた試験体を用いた接合面のせん断実験を行いました。
(2)「ピーエス三菱PCaPC外付けフレーム耐震補強」技術評価の改定
2013年4月19日付けで、(一財)日本建築防災協会より取得している「ピーエス三菱PCaPC外付けフレーム耐震補強」の技術評価内容を改定しました。
今回の改定により、これまで適用が難しかった低強度コンクリートの建物(13.5≦σB
当連結会計年度における研究開発活動の主な成果並びに主要案件は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は4億95百万円であります。
1.土木建設事業
(1)高強度繊維補強モルタルを使用した低桁高PC橋 ダックスビーム工法
近年、河川改修や都市再開発事業に伴い、建築限界の制限が厳しい場所に橋梁を計画しなければならない事例があり、低桁高橋梁のニーズが増加しています。当社では、このようなニーズに応える新しい工法として、「ダックスビーム工法」を開発しました。
本工法は、設計基準強度120N/mm2の高強度繊維補強モルタルを使用して、橋桁に大容量のプレストレスを導入することで、橋桁の高さを低減することができる低桁高PC橋です。本工法を使用した橋梁は、2006年に1橋目の施工実績となる豆飼(まめかい)橋が完成し、この度、10橋目の施工実績となる大手(おおて)橋(新潟県長岡市)下り線が完成しました。大手橋は、2径間PC桁橋であった旧橋の架替え工事として計画されました。新橋では本工法の採用により、旧橋の中間橋脚を省略しながらも、旧橋からの極端な桁高の増加をすることなく、事業全体の建設コストの削減を実現しました。今後は、本工法の優れた特徴を活かして、多径間橋梁などの大規模物件にも採用されるよう営業展開が期待されます。
(2)「PSMの橋守プロジェクト」報告(既設PC橋梁の桁端変状傾向)
2011年度より本格始動いたしました「橋守プロジェクト」では、これまでに約6,800橋分の橋梁点検結果をデータベース化しており、今後も増やしていく予定です。橋守プロジェクト本格始動後に調査を実施した当社施工の既設PC橋梁408橋分を対象に、桁端変状傾向を分析しました。主桁端部における0.2mm以上のひび割れの発生は、長期性能低下に影響を及ぼす可能性が高く、近年導入が開始された長期保証制度における指標として着目されている変状の1つであり、今後は主桁端部への0.2mm以上のひび割れ発生を長期間防止できることが、新設PC橋梁受注の必須条件となるものと予想されます。
桁端変状パターンを伸縮装置の異常と桁端劣化に分け、供用年数経過による発生割合の推移を確認したところ、桁端劣化の発生確率は概ね10%程度であること、及び供用30年までは徐々に増加するものの、その後の顕著な増加は見られないことが分かりました。つまり、供用30年の間に桁端劣化が発生しなかった橋梁は、その後長期に亘って高い品質を保持できる可能性が示唆されました。
(3)銅スラグ入りコンクリートによる放射線遮へい容器
銅スラグは密度が大きく、細骨材として用いた場合、コンクリートの単位容積質量が大きくなり、遮へい構造物への利用に適しております。また、本製品で用いる銅スラグは、三菱マテリアル株式会社の関係会社である小名浜製錬株式会社で生産される副産物であり、被災地の未利用資源を新しい用途でリサイクル資源として活用することを目ざすものです。銅スラグコンクリート遮へい容器は、高濃度に汚染された放射性廃棄物を仮保管するための容器として活用できます。
土木建設事業に係る研究開発費は4億40百万円であります。
2.建築建設事業
(1)梁中央で圧着接合する接合面の摩擦係数の改善
PCaPC工法による大型物流倉庫などの長大建築物の建設において、梁の中央部分で部材同士をPC鋼棒で圧着接合する「梁中央部圧着方式」を採用することにより、施工効率の良い合理的な工区分割が可能となり、建設工期の短縮による総コストの縮減が可能になります。これまで圧着接合面の設計では、特別な調査研究を行わない場合には接合面の摩擦係数としてμ=0.5が用いられていますが、摩擦係数を大きくすることが可能となれば、PC鋼材量の削減、部材断面のスリム化に伴う更なるコストダウンを図ることができます。本調査研究では、摩擦係数の改善(設計に用いる数値の増大)を目的として、接合面に工夫を加えた試験体を用いた接合面のせん断実験を行いました。
(2)「ピーエス三菱PCaPC外付けフレーム耐震補強」技術評価の改定
2013年4月19日付けで、(一財)日本建築防災協会より取得している「ピーエス三菱PCaPC外付けフレーム耐震補強」の技術評価内容を改定しました。
今回の改定により、これまで適用が難しかった低強度コンクリートの建物(13.5≦σB
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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