シェア: facebook でシェア twitter でシェア google+ でシェア

有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1002EMI

有価証券報告書抜粋 日本電気硝子株式会社 対処すべき課題 (2014年3月期)


生産、受注及び販売の状況メニュー事業等のリスク

(1) 対処すべき課題に対する基本方針
激しい国際企業間競争に加えて、求められる品質の厳格化や技術の高度化など当社グループ(当社及び連結子会社)を取り巻く環境は大きく変化しています。こうした変化に迅速・的確に対処しつつ強固な経営体質と経営基盤を構築し将来に亘る事業の存続・発展を期すると同時に、コンプライアンスをはじめ「環境保全」、「障害者雇用の促進」、「地元貢献」を重点テーマに据えて企業の社会的責任の履行を通じて企業価値の向上を図ることを経営の基本方針に置いています。

また、当社グループの中長期的な経営戦略として、以下のものを掲げています。

①コア事業の強化とバランスのとれた事業構造の構築、次代を担う製品の開発と事業の育成
(コア事業の強化)
ディスプレイ用ガラス分野の事業をコア事業と位置づけ、技術力と生産性の向上に努めるとともに、市場動向に応じたグローバルな生産供給体制の再構築を進めます。同時に、従来の事業領域に加え、タッチパネル関連市場など今後成長が期待される分野における新製品・新技術の開発、育成に注力し、市場の変化に柔軟に対応しながらディスプレイ用ガラス分野を強化していきます。

(バランスのとれた事業構造の構築)
一つの事業領域に過度に依存することを避け、安定した成長を実現するためにも、ノンディスプレイ用ガラス分野の事業拡大に力を注ぎ、バランスのとれた事業構造の構築を目指します。
当社グループが手掛ける「ガラスファイバ」、「光関連・電子デバイス用ガラス」、「太陽光発電用ガラス」、「医療用ガラス」、「耐熱・建築用ガラス」は、将来に亘って安定的な成長が見込める事業領域です。ガラスの優れた特性を活かした製品を市場に提供していくことによりそれぞれの事業を拡大し、同時に確実に収益が得られる事業として育成していきます。

・ガラスファイバ
自動車産業の成長、及び自動車の省エネ化やハイブリッド車等の市場拡大を背景とした自動車部品向け高機能樹脂用ガラスファイバの需要増加にグローバルな生産供給体制で積極的に対応するとともに、市場の様々な技術的要求に対応すべく開発を推進していきます。また、セメント強化用の耐アルカリ性ガラス(ARG)ファイバについては、建物外壁などの従来市場に加え、トンネル補修などの交通インフラ関連需要にも積極的に対応していきます。

・光関連・電子デバイス用
家電・IT・自動車等の関連市場の成長に伴い、電子デバイス用ガラスの需要は今後も伸びが期待できます。また、高度情報化社会の進展に伴う通信基地局などのインフラ需要の拡大を背景に、光関連部品も堅調に推移すると見込まれます。これらの需要に技術力と供給力でしっかりと対応し、事業を伸ばしていきます。

・太陽光発電用
化合物系太陽電池の市場成長に沿って売上を伸ばしていきます。将来の事業展開を見据え、色素増感太陽電池などの次世代太陽電池用ガラスや、宇宙太陽光発電を含め、太陽光利用に係る幅広い製品の開発を推進します。

・医療用
新興国の経済発展に伴う医療ニーズの増大に対応し、高品位の医薬用管ガラスの拡販に取り組みます。放射線遮へい用ガラスは、高度医療施設需要の拡大に積極的に対応していきます。加えて、検体検査用ガラス器具や高度医療に対応した管ガラスなどの新規開発にも注力し、医療用ガラス分野の拡大を目指します。

・耐熱・建築用
耐熱衝撃性、透視性を有する防火設備用ガラスにおいて、特殊成膜を施して遮熱性や低反射機能を付加した製品、貼り合わせ技術により強度を高めた製品など、幅広い製品ラインナップにより、拡販に取り組みます。

(次代を担う製品の開発と事業の育成)
ガラスは、そのユニークな特性や機能に加え、結晶化や精密加工、薄膜・樹脂・金属との複合化などにより新たな機能を付加することができる優れた素材です。当社グループは、広範な基盤技術(材料設計・製品設計・プロセス技術・評価技術)をベースに、ガラス本来の特性と複合化等による高機能化を徹底的に追求した研究開発で、これまでにないユニークな製品を生み出していきます。これにより、「次世代ディスプレイ」、「エネルギー」、「新照明」、「医療」、「モビリティ」など、社会の発展とともに大きく成長が期待される分野で積極的に事業の育成に取り組みます。

②経営・財務体質の強化
経営全般の一層の効率化を追求するとともにキャッシュ・フロー重視の経営により、事業環境の変化に耐え得る強固な経営・財務体質を目指します。

(2) 対処すべき課題の内容
①業績反転に向けた取り組み
売上と利益の低下傾向を反転させ、再び成長軌道を取り戻すため、以下の取り組みを実行します。

(ディスプレイ用ガラス)
・海外生産の強化と収益性の改善
液晶ディスプレイ(LCD)用基板ガラスについては、電気硝子(Korea)株式会社の第二期投資による製造設備を2014年半ばに稼働させる予定です。これにより、最大市場である韓国において得意先との更なる関係強化に努めます。生産面では、設備あたりの生産量を増やし、海外においては現地生産のメリットも活かしつつコストを低減し、収益性の改善を図ります。また、需要が拡大している中国においては、電気硝子(上海)有限公司と今春に稼働を開始した電気硝子(広州)有限公司の二つの加工拠点を軸に拡販を進め、並行して、LCD用では中国で初の溶融・成形拠点となる電気硝子(厦門)有限公司の稼働に向けた準備を急ぎます。来る2015年の年末には溶融・成形から加工に至る一貫生産供給体制を確立し、中国の市場成長を確実に取り込んでいく所存です。

・化学強化専用ガラスの拡販
スマートフォン・タブレット用カバーガラス(化学強化専用ガラス)については、昨年後半より新製品の出荷が増加する中、認知度向上を目的とした新ブランド「Dinorex」を立ち上げました。当該ブランドをエンドユーザーやタッチパネル市場に浸透させ、更なる拡販に努めます。

・高精細化への対応
ディスプレイ市場における高精細化の動きに対応するため、超平滑・低たわみ・低熱収縮の特性を持つ新たな製品の開発を推進します。

(ノンディスプレイ用ガラス)
ディスプレイ用ガラス分野への過度の依存を避け、バランスの取れた事業構造を構築するためにも、ノン
ディスプレイ用ガラスの拡大は重要です。
ガラスファイバ事業は、LCD用基板ガラスに次いで規模が大きく、今後も安定的かつ持続的な成長が期待できます。自動車部品向け高機能樹脂用や建築・土木用の需要拡大に対し、生産性を上げ供給面で積極的に対応していくとともに、将来に亘る市場の拡大と当該事業の成長を見据え、製造設備の増強などを計画していく予定です。光関連・電子デバイス用、太陽光発電用、医療用、耐熱・建築用などについても、需要の拡大を販売増につなげていきます。また、蛍光体ガラス「ルミファス」や超低反射膜付ガラス「見えないガラス」、ガラス‐樹脂積層体「Lamion」、ゼロ膨張ガラス「ZERO」など、新製品・新規事業の育成にも力を入れ、ノン
ディスプレイ用ガラス全体で事業領域の裾野を広げていきます。

②研究開発の強化
持続的成長を期するためにも、既存の事業領域はもとより、中長期的な観点から新たな成長事業を見出し、研究開発を進めていくことが重要です。開発拠点である「P&P技術センター大津」と「P&P技術センター高月」を十分に活用し、超高精細ディスプレイ、タッチパネル、IT関連機器、太陽電池、新照明、先端医療部材など、今日成長軌道にある製品分野において高機能なガラス製品を開発し、市場に提供していきます。

③有利子負債削減とキャッシュ・フロー重視の事業運営
当社グループは、財務体質強化のための施策として、有利子負債(長短借入金、社債及びコマーシャルペーパー)について、対連結売上高比率20%を目標に掲げ継続的にその削減に取り組んできました。当連結会計年度末においては、有利子負債金額は前連結会計年度末と比べ31億11百万円減少したものの、連結売上高も減少したため、連結有利子負債の対連結売上高比率は39.4%となり、前連結会計年度末と比べ3.7ポイント上昇しました。当社グループとしては、今後も有利子負債の管理・削減に努めると同時に、資金の効率的運用を徹底し、キャッシュ・フロー重視の事業運営を推進していきます。

生産、受注及び販売の状況事業等のリスク


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01190] S1002EMI)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。