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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100297M

有価証券報告書抜粋 CYBERDYNE株式会社 沿革 (2014年3月期)


提出会社の経営指標等メニュー事業の内容


当社代表取締役社長である山海嘉之は1991年からロボットスーツの開発に着手し、同年、人間・ロボット・情報技術を複合融合させた新しい学術領域、サイバニクス(※1)を創出しました。その後、サイバニクスは様々な分野と融合し、その研究成果としてロボットスーツHAL(※2)が誕生しました。
この研究成果を広く社会に還元することを目的として、2004年6月にCYBERDYNE株式会社(※3)を設立しました。
年月概要
2004年6月茨城県つくば市において資本金1,000万円で医療・福祉・介護分野向けロボットスーツの開発、製造、販売を目的に、CYBERDYNE株式会社を設立
2005年11月The 2005 World Technology Summit & Awards(2005年世界技術大賞), IT Hardware部門において大賞を受賞(※4)
2007年6月CYBERDYNE株式会社、代表取締役社長山海嘉之及び筑波大学知的財産統括本部の三者が、「身体機能を拡張するロボットスーツHAL」の開発で経済産業大臣賞を受賞
2007年7月Cyberdyne EU B.V. (非連結子会社)をオランダに資本金EUR18,000で設立
2008年7月大和ハウス工業株式会社とロボットスーツHALの販売について、代理店契約を締結
2009年1月ロボットスーツHAL福祉用の初期モデルの製造販売を開始
2009年7月サイボーグ型ロボット技術の発明(特許4178186号)が、全国発明表彰(※5)21世紀発明賞を受賞
2010年3月CYBERDYNE DENMARK ApS (非連結子会社)をデンマークに資本金DKK125,000で設立
2010年6月ロボットスーツHAL福祉用の現行モデルの製造販売を開始
2010年12月Cyberdyne Sweden AB (非連結子会社)をスウェーデンに資本金SEK50,000で設立
2011年5月CYBERDYNE (Germany) GmbH (非連結子会社)をドイツに出資金EUR25,000で設立
2012年12月ISO13485(医療機器の品質マネジメントシステムの国際標準規格)を、世界初のロボット治療機器の設計開発・製造・販売業者として、認証取得(第三者認証機関:UL。認証番号:A18103)
2013年1月ロボットスーツHAL欧州モデル、脳卒中患者に対する臨床試験の開始(臨床試験実施機関:スウェーデンのカロリンスカ研究所/ダンドリード病院)
2013年2月ロボットスーツHAL福祉用が、世界で初めて生活支援ロボットの国際安全規格ISO/DIS 13482の認証を取得(第三者認証機関:一般財団法人日本品質保証機構。認証番号: JQA-KC12624)
2013年3月ロボットスーツHAL医療用の希少性難治性の神経・筋難病疾患患者に対する医師主導治験が開始(治験実施機関:独立行政法人国立病院機構新潟病院 副院長 中島孝医師)
2013年4月鈴鹿ロボケアセンター株式会社(連結子会社)を三重県鈴鹿市に設立
2013年6月ロボットスーツHAL欧州モデルが、世界初のロボット治療機器として、MDD(欧州医療機器指令)の適合性評価を受け、EU域内において医療機器として認証取得(第三者認証機関:TÜV Rheinland。認証番号DD 60085735 0001)
2013年7月富士重工業株式会社より、クリーンロボット事業を譲り受ける
CEマーキング(※6)が表示されたロボットスーツHAL欧州モデルを医療機器としてEU域内へ出荷開始
2013年8月湘南ロボケアセンター株式会社(非連結子会社)を神奈川県藤沢市に設立
ドイツにCyberdyne Care Robotics GmbH(連結子会社)を設立し、ロボットスーツHALを利用した脳神経筋疾患の患者に対する機能改善治療の事業を開始
DGUV(Deutsche Gesetzliche Unfallversicherung:ドイツ法的損害保険)が、ロボットスーツHALによる機能改善治療に、公的労災保険の適用を認可
2013年9月新潟ロボケアセンター株式会社(非連結子会社)を新潟県新潟市に設立
大分ロボケアセンター株式会社(非連結子会社)を大分県別府市に設立



事業展開に至る背景
1970-80年代は、日本が産業用ロボットを国内外に展開し始めた時期ですが、現場の専門家の積極的なロボット導入への挑戦が原動力となり、ロボット技術は産業界を大きく変革する革新技術へと発展することとなりました。改良が続けられた「ロボット技術」と「現場での活用技術の開拓」によって、国産の産業用ロボットは1990年代半ばまで世界シェアの6割以上(一般社団法人日本ロボット工業会「世界の産業用ロボット稼働台数」より)を占めるまでに至りました。
現在、先進各国は超高齢社会に直面しておりますが、そこには未開拓領域である医療・介護福祉・生活支援分野における新産業創出の機会として、産業用ロボットが成し遂げた生産現場における革命と同様のパラダイムシフト(※7)が、医療・介護福祉・生活支援及び重作業支援の分野でおこる可能性があります。当社グループは、このような背景のもと、ロボットスーツHALを中心に、医療・介護福祉・生活支援及び重作業支援分野での新産業創出を実現し、「人支援産業分野での事業展開を通して新しい世界産業を創出すること」を目標としております。当社グループの事業においては、我々の社会が直面する超高齢社会の課題を解決しながら、その解決手法を産業化してゆくというスキームを展開してまいります。

用語解説
※1.サイバニクス(Cybernics)
サイバニクスとは、Cybernetics(人と機械の共通の情報処理理論、人工頭脳学), Mechatronics(機械電子工学), Informatics(情報学/IT) を中心に、脳神経科学、行動科学、ロボット工学、IT、システム統合技術、運動生理学、心理学、社会科学、倫理、法律など、人・機械・情報系の融合複合分野を扱うことを目的として構築された新しい学術領域のことです。医療・介護福祉分野から、災害レスキュー、エンターテイメントまでを広く包括できる人支援技術として展開され、人を扱う技術開発に求められる研究開発基盤を備え、従来「死の谷」と呼ばれ社会実装を困難にしてきた領域間や社会制度の谷を補完することで、人と機械と情報系が混在したトータルシステムを基礎研究レベルから社会実装に至るまで円滑に取り扱うことを可能とします。1987年から1989年にかけて、国立大学法人筑波大学教授の山海嘉之がサイバニクスの基本構想をまとめ、1991年から人とテクノロジーの一体化技術の基盤となるiBF仮説(※8)を実現するための原理開発を行い、1995年以降に原理の証明のために実験機器の試作を通して基本原理の検証が始まりました。基本原理の提案・開発・基礎検証を行った後、1997年以降に検証用ロボットスーツHAL下肢バージョンの試作機の開発を進め、1999年に完全独立駆動型の実験機HALを開発しました。これを用いて、健常者や一部の障碍者に対する基礎試験を行い、サイバニクスを駆使した当該基本技術の画期的な先進性の確かな手応えを得ることができはじめ、世界に先駆けて、医療機関や公的機関との連携しながら有効性の総合的検証と実用化・社会実装に向けた本格的な挑戦が始まりました。


※2.ロボットスーツHAL(ハル)
人間の身体機能を改善・補助・拡張するために研究開発された世界初のサイボーグ型ロボットです。 HALは、Hybrid Assistive Limb の略です。Hybridは「混在」を意味し、人とロボットの混在、随意制御系と自律制御系の混在などの意味が重ねられています。Assistiveは「補助」を意味し、Limbは「腕、脚などの四肢」を意味します。HALは、このような語源として構成されましたが、HALの原理を活用する関連機器に対してもHALという呼び方が使われることもあります。

※3.CYBERDYNE(サイバーダイン)株式会社
人・機械・情報系の融合複合技術であるCybernics(サイバニクス)と力を意味するDyne(ギリシア語に由来)を組み合わせて、サイバニクスにより生み出されるパワーという意味を込めて、CYBERDYNEという会社を設立しました。

※4.TheWorldTechnologySummit&Awards
タイム誌、フォーチュン、CNNによって2000年から開催されており、各分野において「長期にわたって最も優れた価値をもたらし得る」革新的な取組みを行った個人や企業を称えるものであります。

※5.全国発明表彰
1919年、日本の科学技術の向上と産業の発展に寄与することを目的に始まり、以来、日本を代表する幾多の研究者、科学者の功績を顕彰している。

※6.CEマーキング
欧州連合(EU)地域に販売される指定の製品に貼付を義務づけられる基準適合マークのことです。CEマーキング表示のある製品は、EU域内の自由な販売・流通が保証されます。ロボットスーツHAL医療版は、MDD(欧州医療機器指令)の適合性評価を受け、EUにおいて医療機器としてCEマーキングを表示しております。

※7.パラダイムシフト
その時代や分野において当然のことと考えられていた認識や思想、社会全体の価値観などが革命的にもしくは劇的に変化することであります。

※8.iBF仮説
動作意思を反映した生体電位信号によって動作補助を行うロボットスーツHALを用いると、ロボットスーツHALの介在により、人の脳・神経系と筋骨格系の間で人体内外を経てインタラクティブなバイオフィードバックが促され、高齢化に伴い増加してくる脳・神経・筋系の疾患患者の機能改善が促進されるという仮説です。山海嘉之がサイバニクスを構想した際の基本概念の一つであります。

提出会社の経営指標等事業の内容


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E30118] S100297M)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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