有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1001WLM
株式会社エスクロー・エージェント・ジャパン 事業等のリスク (2014年2月期)
当社の事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。なお当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容もあわせて慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
本項においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、別段の記載のない限り、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(1)事務過誤について
当社で取り扱う事務代行業務において、従業員が正確な事務を怠る、あるいは事故・不正等を起こすこと等の種々の事務リスクに晒されております。これらの事務リスクを防止するために業務フローやシステムの改善、社員教育の徹底などの事務過誤防止策を講じております。更に、事務過誤の発生状況を定期的に把握し、事務リスクの所在及び原因・性質を総合的に分析することにより、その結果を再発防止ならびに軽減策の策定に活かしております。
対策にもかかわらず過誤が発生した場合、当社が提供するサービスへの信頼低下などによって、事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)人材について
当社の事業特性から、人材はきわめて重要な経営資源であり、今後の事業発展を支える人材の安定的な確保は経営存続に不可欠な課題の一つであります。優秀な人材を確保するために、人事評価制度を実施することで、優秀な社員が働きやすい環境を整えるとともに、ストックオプションを含む柔軟な報酬プログラムを用意しております。さらに、人材紹介サービスを活用し、必要な人材の確保を進めてゆく方針であります。
今後も一層優秀な人材の確保及び育成に努める所存ではありますが、当社が求める人材を十分に確保、育成できない場合、または現在在職しているマネジメント層が多数流出した場合には、事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3)金利情勢等の影響について
金利情勢の変動により住宅ローンの金利も変動し、ローンの新規借入者及び借換ローン利用者が増減する可能性があり、その他、住宅ローンの申込件数は景気動向及び税制等に影響を受けやすくなっております。そのため、大幅な金利の上昇、景気見通しの悪化や住宅取得に係る優遇税制の廃止等が生じた場合には、住宅ローンの申込件数が減少し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)不動産市況等による影響
当社の事業全般は、国内不動産市況の動向に大きな影響を受けております。国内不動産市況の悪化に起因した住宅着工件数の減少により住宅ローンの取扱高が大幅に減少した場合には、事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)個人情報の取扱いについて
当社では事業の特性上、住宅ローン利用者に関する大量の個人情報を取り扱っております。
個人情報の保護については、「プライバシーマーク」の認証取得企業として、「個人情報の保護に関する法律」を遵守するとともに、「個人情報保護基本規程」、「個人情報保護方針」の策定、日本工業規格「個人情報保護マネジメントシステム-要求事項」(JIS Q15001)に準拠した「個人情報保護マネジメントシステム」の構築、実施、及び維持に努めております。
しかしながら、当社が保有する個人情報につき漏洩、改ざん、不正使用等が生じた場合、顧客の経済的・精神的損害に対する損害賠償等、直接的な損害が発生する他、当社の信用低下により、事業運営、経営成績、及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)法的規制及び免許、許認可等について
①法的規制
当社の事業及び取得している免許・許認可において関連する主な法的規制は下記のとおりになります。
・宅地建物取引業法
・貸金業法
・労働者派遣法
・犯罪収益移転防止法
・個人情報保護法
・信託法、信託業法
・銀行法
万が一、当社の役員及び従業員の故意又は過失により法令違反が発生した場合、または、法人として法令違反があった場合は、取引先との信頼関係を損なう可能性がある他、監督当局から業務の制限や停止等の命令並びに顧客からの当社に対する訴訟の提起及び損害賠償支払いの発生等により、事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社の販売先に関連する司法書士法及び銀行法等の改正により当社のサービスが提供できなくなった場合、事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②免許、許認可等について
当社が事業遂行上取得している免許、許認可及び公的資格等は以下のとおりです。当社はこれらの許認可等を受けるための諸条件及び関係法令の遵守に努めており、現時点において当該許認可等が取消となる事由は発生しておりません。また、当社ではこれら法令及び免許・許認可等を遵守すべく、役員及び従業員に対する法令等遵守の徹底や、コンプライアンス規程及びリスク管理規程等の社内規程の整備等を行い全社的なコンプライアンス意識の向上に努めております。
しかし、法令違反等によりこれらの許認可等が取り消された場合や、これらの関連法規が改廃された場合には、当社の事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。
③司法書士法等について
当社は金融機関等の顧客から「金融機関の担保設定、抹消登記を行う司法書士選定に関する助言及び事務代行業務」を受託しております。当該業務遂行のため当社は、司法書士等の司法書士賠償責任保険への加入状況、プライバシーマークの取得状況、司法書士事務所の体制、資格者の人数、補助者の人数及び懲戒事例等の有無等を調査した上でシステム登録し、金融機関等の求めに応じ一定の基準を満たす司法書士をリスト化し提示しております。また、当社は一部の司法書士法人と業務委託契約を締結し、金融機関等からの登記業務の依頼の受付及び進捗管理等を行うことができるシステムの提供及び運用サポート等を行っております。
司法書士は、業務を行うに当たり「不当な手段によって依頼を誘致するような行為をしてはならない。」(司法書士法施行規則第26条)、「依頼者の紹介を受けたことについて、その対価を支払ってはならない。」(司法書士倫理第13条第2項)等の規制を受けておりますが、当社が金融機関等に対し提供する助言及び事務代行業務は依頼者を司法書士に紹介する行為ではなく金融機関等の求める基準を満たす司法書士をリスト化し提示する行為であり、司法書士から受領する業務委託料は司法書士等の紹介をする業務の対価ではなく当社が提供するサービスの対価であることから、当社の事業は上記規定に抵触しておりません。その他、司法書士に対するサービスを提供する上で、当社は司法書士法、同法施行規則、司法書士会会則基準、司法書士倫理の影響を受けております。
当社は、これら法令等の遵守のため適宜、管轄省庁である法務省や弁護士に事業スキームの適法性を確認した上で司法書士にサービスを提供しておりますが、今後、法令等の改正等により何らかの対応を講じる必要が生じた場合、事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④人材派遣及び業務受託について
当社はBPO事業において、金融機関の業務効率化ニーズを的確に把握するために当社社員を金融機関に派遣するほか、金融機関の業務の一部を受託しております。
人材派遣にあたっては、労働者派遣法、職業安定法その他の規制に反することが無いよう事前に弁護士への確認を行っております。また、当社から派遣された社員は、当社が行う業務受託とは別の指揮命令系統により業務を行っております。なお、業務受託においては、受託する業務の範囲を明確にし、当社内での指揮命令が行われることを徹底するほか、業務受託を行う社員を含め研修を行い、関連法令の遵守に努めております。
しかしながら、今後、人材派遣及び業務受託に関連する諸法令の改正等により何らかの対応を講じる必要が生じた場合、事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7)代表取締役社長への依存について
当社の代表取締役社長である本間英明は、当社の経営方針の決定を始め、営業、企画等において重要な役割を果たしかつ、本書提出日現在、当社株式を174,000株(議決権比率22.67%)所有しております。また、本間英明の近親者が議決権の100%を所有する株式会社中央グループホールディングスは当社株式を242,000株(議決権比率31.53%)所有しております。
そのため、代表取締役社長への過度な依存を回避すべく、経営管理体制の強化、経営幹部職員の育成を図っておりますが、何らかの理由により本間英明の業務遂行が困難になった場合、今後の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8)特定取引先への依存について
当社の販売先は主に司法書士や金融機関であります。その中でも、司法書士法人中央グループとは2007年6月から、司法書士法人コスモ(現 株式会社コスモホールディングス)とは2008年1月から取引を開始しており、各司法書士法人の事業拡大及び当社の取引金融機関からの案件依頼の増加等に伴い、各司法書士法人の当社が提供するシステム利用が増加し、当事業年度における司法書士法人中央グループ及び株式会社コスモホールディングスに対する売上高の総売上高に占める割合はそれぞれ21.7%、16.6%と高くなっております。また、当事業年度における住信SBIネット銀行株式会社に対する売上高の総売上高に占める割合は、受託業務の拡大と共に17.4%なっております。
当社は引き続き、これらの特定取引先と安定的な取引の継続を進めると共に、新たな取引先の開拓に努める方針でありますが、司法書士法人各社に対する金融機関等からの案件依頼の減少、特定取引先の取引方針の変更等による受託業務の減少又は業務受託契約の解消等が生じた場合、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9)提供サービスの開始、終了について
当社では、より一層の成長を目指すべく、不動産取引に携わる関係者のニーズを発掘し、各種の新規サービスを提供しております。新規サービスの提供に際しては、必要に応じて人材の採用、設備投資等の新たな費用の支出を必要とする可能性があるため、経済状況や顧客動向の変化等により、新規サービスの展開が計画通りの収益獲得に至らない場合は経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、新規サービスの提供については、当該サービスに係る法令、必要となるリソースその他を十分に検討して提供を開始しておりますが、提供するサービスに係る法令の趣旨と当社解釈の相違の判明、法令の改正、当該サービスの陳腐化及び当社の経営リソースの再配分等によりサービスの提供を終了することがあります。新規サービスの提供の開始もしくは終了により、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、2009年4月より開始したエスクロー保証サービスは、司法書士が行う登記業務において事務過誤等によって発生しうる金銭的負担を当社が各司法書士に対し500,000千円を上限に負担するサービスであり、その仕組みにおいて、取引先の司法書士は当社と保険会社が連携し開発した事業保険に追加被保険者として加入し、事務過誤等による金銭的負担が生じた場合は保険会社から各司法書士に保険金が支払われることとなっておりました(2013年2月期末の当社の保証総額4,000,000千円に対し保険金の支払限度額は500,000千円)。しかしながら、関連する保険業法の今後の改正の見通し等を踏まえ、保険を用いたサービスについては、保険募集人登録の要否、エスクロー保証のサービス規約の内容、追加被保険者に対するサービスの説明方法やサービスの提供形態等においてより慎重な対応が必要であるものと判断し、2013年6月30日にサービスの提供を終了しております。
(10)システムダウンのリスクについて
当社の事業は、企業・法人向けASPサービスの提供を行っていることから、自然災害、事故等により、通信ネットワークが切断された場合は、サービス提供に支障が生じることとなります。また、外部からの不正な手段によるコンピュータへの侵入等の犯罪や当社担当者の過誤等によりシステムに支障が生じる可能性もあります。
以上のようなリスクに対応するため、遠隔地においてバックアップサーバーを設置するなどの回避体制を整えておりますが、それにもかかわらず以上のような障害が発生した場合には、当社に直接損害が生じるほか、システムへの信頼を低下させる可能性があり、事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11)利益還元に関する方針について
当社は、株主への利益還元を重要な経営課題の一つと認識しており、積極的かつ継続的な配当を実施していくことを基本方針としております。
当社は創業以来、経営基盤強化のために必要な内部留保の充実を優先するため配当を実施しておりません。しかしながら、利益の状況、翌期以降の収益見通し、キャッシュ・フローの状況、並びに配当性向などを総合的に勘案の上、将来における安定的な企業成長と経営環境の変化に対応するために必要な内部留保資金を確保しつつ、配当性向30%以上を基本水準と定め、毎期継続的な配当を実施することを原則としております。
当期の配当金につきましては、1株につき75円を予定しております。次期の配当金につきましては、基本水準のもと配当性向30%を目安としておりますが、今後の経営環境及び経営成績を勘案した上で検討して参りたいと考えていることから、現時点では未定としております。
(12)災害について
当社の事業用サーバーシステム及び通信機器は、耐障害対策を有する施設に設置されており、さらに、複数のサーバーシステムを分散配置するなど災害発生時にも、障害の発生を最小限に抑えるための方策を講じておりますが、将来発生が懸念されている東京直下型地震をはじめ、台風、暴風雨等の自然災害、または戦争、テロ、火災等の人災が関東圏、特に当社が在籍する東京都において発生した場合、正常な営業活動を行うことができなくなる可能性があり、一時的に事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(13)金融機関からの委託について
当社はBPO事業において、従来は金融機関等が主に自社又は自社の関連会社で行っていた不動産調査業務、不動産売買に付随する担保設定、抹消登記に関係する書類の発送、内容確認等の業務を受託しております。これら業務のアウトソーシングについては、今後も金融機関等における業務効率化のニーズを背景に新規の取引先及び件数が共に拡大していくものと当社は考えております。
しかしながら、金融機関等の方針の変更や法規制の強化等により当社の想定どおりに金融機関等の業務のアウトソーシングが拡大しない場合、事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(14)競合について
当社が提供するBPO事業については、金融機関等より十分な情報管理体制が求められております。また、エスクローサービス事業においても、住宅ローン、不動産登記及び信託等に関連する業務の効率化を目的としたシステムを提供しておりその専門性は高く、これら事業はいずれも参入障壁は比較的高いものであると考えております。
しかしながら、新規事業者の参入、技術革新、業界規制の変更等によりこれらの事業における当社の優位性が保てなくなった場合には、事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
本項においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、別段の記載のない限り、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(1)事務過誤について
当社で取り扱う事務代行業務において、従業員が正確な事務を怠る、あるいは事故・不正等を起こすこと等の種々の事務リスクに晒されております。これらの事務リスクを防止するために業務フローやシステムの改善、社員教育の徹底などの事務過誤防止策を講じております。更に、事務過誤の発生状況を定期的に把握し、事務リスクの所在及び原因・性質を総合的に分析することにより、その結果を再発防止ならびに軽減策の策定に活かしております。
対策にもかかわらず過誤が発生した場合、当社が提供するサービスへの信頼低下などによって、事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)人材について
当社の事業特性から、人材はきわめて重要な経営資源であり、今後の事業発展を支える人材の安定的な確保は経営存続に不可欠な課題の一つであります。優秀な人材を確保するために、人事評価制度を実施することで、優秀な社員が働きやすい環境を整えるとともに、ストックオプションを含む柔軟な報酬プログラムを用意しております。さらに、人材紹介サービスを活用し、必要な人材の確保を進めてゆく方針であります。
今後も一層優秀な人材の確保及び育成に努める所存ではありますが、当社が求める人材を十分に確保、育成できない場合、または現在在職しているマネジメント層が多数流出した場合には、事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3)金利情勢等の影響について
金利情勢の変動により住宅ローンの金利も変動し、ローンの新規借入者及び借換ローン利用者が増減する可能性があり、その他、住宅ローンの申込件数は景気動向及び税制等に影響を受けやすくなっております。そのため、大幅な金利の上昇、景気見通しの悪化や住宅取得に係る優遇税制の廃止等が生じた場合には、住宅ローンの申込件数が減少し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)不動産市況等による影響
当社の事業全般は、国内不動産市況の動向に大きな影響を受けております。国内不動産市況の悪化に起因した住宅着工件数の減少により住宅ローンの取扱高が大幅に減少した場合には、事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)個人情報の取扱いについて
当社では事業の特性上、住宅ローン利用者に関する大量の個人情報を取り扱っております。
個人情報の保護については、「プライバシーマーク」の認証取得企業として、「個人情報の保護に関する法律」を遵守するとともに、「個人情報保護基本規程」、「個人情報保護方針」の策定、日本工業規格「個人情報保護マネジメントシステム-要求事項」(JIS Q15001)に準拠した「個人情報保護マネジメントシステム」の構築、実施、及び維持に努めております。
しかしながら、当社が保有する個人情報につき漏洩、改ざん、不正使用等が生じた場合、顧客の経済的・精神的損害に対する損害賠償等、直接的な損害が発生する他、当社の信用低下により、事業運営、経営成績、及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)法的規制及び免許、許認可等について
①法的規制
当社の事業及び取得している免許・許認可において関連する主な法的規制は下記のとおりになります。
・宅地建物取引業法
・貸金業法
・労働者派遣法
・犯罪収益移転防止法
・個人情報保護法
・信託法、信託業法
・銀行法
万が一、当社の役員及び従業員の故意又は過失により法令違反が発生した場合、または、法人として法令違反があった場合は、取引先との信頼関係を損なう可能性がある他、監督当局から業務の制限や停止等の命令並びに顧客からの当社に対する訴訟の提起及び損害賠償支払いの発生等により、事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社の販売先に関連する司法書士法及び銀行法等の改正により当社のサービスが提供できなくなった場合、事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②免許、許認可等について
当社が事業遂行上取得している免許、許認可及び公的資格等は以下のとおりです。当社はこれらの許認可等を受けるための諸条件及び関係法令の遵守に努めており、現時点において当該許認可等が取消となる事由は発生しておりません。また、当社ではこれら法令及び免許・許認可等を遵守すべく、役員及び従業員に対する法令等遵守の徹底や、コンプライアンス規程及びリスク管理規程等の社内規程の整備等を行い全社的なコンプライアンス意識の向上に努めております。
しかし、法令違反等によりこれらの許認可等が取り消された場合や、これらの関連法規が改廃された場合には、当社の事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。
許認可等の名称 | 所管 | 許認可等の内容 | 取消、解約その他の事由 | 有効期限 |
宅地建物取引業者免許 | 東京都 知事 | 東京都知事 (2)第88371号 | 宅地建物取引業法 第66条 | 2012年10月27日~ 2017年10月26日 |
貸金業者登録 | 東京都 知事 | 東京都知事 (2)第31359号 | 貸金業法 第24条の6の5 | 2013年12月1日~ 2016年11月30日 |
一般労働者派遣業許可 | 厚生労働省 | 般13-303359 号 | 労働者派遣法 第6条第1項 第1号~6号 | 2011年1月1日~ 2015年12月31日 |
プライバシーマーク認証 | 財団法人 日本情報処理開発協会 | 第108470376(03)号 | プライバシーマークに関する規約第15条1項 | 2012年11月7日~ 2014年11月6日 |
ASP・SaaS情報開示認定 | 財団法人 マルチメディア振興センター | 第0124‐1103号 | ASP・SaaS安全・信頼性に係る情報開示認定制度運用規程」第17条 | 2014年3月28日~ 2016年3月27日 |
③司法書士法等について
当社は金融機関等の顧客から「金融機関の担保設定、抹消登記を行う司法書士選定に関する助言及び事務代行業務」を受託しております。当該業務遂行のため当社は、司法書士等の司法書士賠償責任保険への加入状況、プライバシーマークの取得状況、司法書士事務所の体制、資格者の人数、補助者の人数及び懲戒事例等の有無等を調査した上でシステム登録し、金融機関等の求めに応じ一定の基準を満たす司法書士をリスト化し提示しております。また、当社は一部の司法書士法人と業務委託契約を締結し、金融機関等からの登記業務の依頼の受付及び進捗管理等を行うことができるシステムの提供及び運用サポート等を行っております。
司法書士は、業務を行うに当たり「不当な手段によって依頼を誘致するような行為をしてはならない。」(司法書士法施行規則第26条)、「依頼者の紹介を受けたことについて、その対価を支払ってはならない。」(司法書士倫理第13条第2項)等の規制を受けておりますが、当社が金融機関等に対し提供する助言及び事務代行業務は依頼者を司法書士に紹介する行為ではなく金融機関等の求める基準を満たす司法書士をリスト化し提示する行為であり、司法書士から受領する業務委託料は司法書士等の紹介をする業務の対価ではなく当社が提供するサービスの対価であることから、当社の事業は上記規定に抵触しておりません。その他、司法書士に対するサービスを提供する上で、当社は司法書士法、同法施行規則、司法書士会会則基準、司法書士倫理の影響を受けております。
当社は、これら法令等の遵守のため適宜、管轄省庁である法務省や弁護士に事業スキームの適法性を確認した上で司法書士にサービスを提供しておりますが、今後、法令等の改正等により何らかの対応を講じる必要が生じた場合、事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④人材派遣及び業務受託について
当社はBPO事業において、金融機関の業務効率化ニーズを的確に把握するために当社社員を金融機関に派遣するほか、金融機関の業務の一部を受託しております。
人材派遣にあたっては、労働者派遣法、職業安定法その他の規制に反することが無いよう事前に弁護士への確認を行っております。また、当社から派遣された社員は、当社が行う業務受託とは別の指揮命令系統により業務を行っております。なお、業務受託においては、受託する業務の範囲を明確にし、当社内での指揮命令が行われることを徹底するほか、業務受託を行う社員を含め研修を行い、関連法令の遵守に努めております。
しかしながら、今後、人材派遣及び業務受託に関連する諸法令の改正等により何らかの対応を講じる必要が生じた場合、事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7)代表取締役社長への依存について
当社の代表取締役社長である本間英明は、当社の経営方針の決定を始め、営業、企画等において重要な役割を果たしかつ、本書提出日現在、当社株式を174,000株(議決権比率22.67%)所有しております。また、本間英明の近親者が議決権の100%を所有する株式会社中央グループホールディングスは当社株式を242,000株(議決権比率31.53%)所有しております。
そのため、代表取締役社長への過度な依存を回避すべく、経営管理体制の強化、経営幹部職員の育成を図っておりますが、何らかの理由により本間英明の業務遂行が困難になった場合、今後の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8)特定取引先への依存について
当社の販売先は主に司法書士や金融機関であります。その中でも、司法書士法人中央グループとは2007年6月から、司法書士法人コスモ(現 株式会社コスモホールディングス)とは2008年1月から取引を開始しており、各司法書士法人の事業拡大及び当社の取引金融機関からの案件依頼の増加等に伴い、各司法書士法人の当社が提供するシステム利用が増加し、当事業年度における司法書士法人中央グループ及び株式会社コスモホールディングスに対する売上高の総売上高に占める割合はそれぞれ21.7%、16.6%と高くなっております。また、当事業年度における住信SBIネット銀行株式会社に対する売上高の総売上高に占める割合は、受託業務の拡大と共に17.4%なっております。
当社は引き続き、これらの特定取引先と安定的な取引の継続を進めると共に、新たな取引先の開拓に努める方針でありますが、司法書士法人各社に対する金融機関等からの案件依頼の減少、特定取引先の取引方針の変更等による受託業務の減少又は業務受託契約の解消等が生じた場合、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9)提供サービスの開始、終了について
当社では、より一層の成長を目指すべく、不動産取引に携わる関係者のニーズを発掘し、各種の新規サービスを提供しております。新規サービスの提供に際しては、必要に応じて人材の採用、設備投資等の新たな費用の支出を必要とする可能性があるため、経済状況や顧客動向の変化等により、新規サービスの展開が計画通りの収益獲得に至らない場合は経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、新規サービスの提供については、当該サービスに係る法令、必要となるリソースその他を十分に検討して提供を開始しておりますが、提供するサービスに係る法令の趣旨と当社解釈の相違の判明、法令の改正、当該サービスの陳腐化及び当社の経営リソースの再配分等によりサービスの提供を終了することがあります。新規サービスの提供の開始もしくは終了により、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、2009年4月より開始したエスクロー保証サービスは、司法書士が行う登記業務において事務過誤等によって発生しうる金銭的負担を当社が各司法書士に対し500,000千円を上限に負担するサービスであり、その仕組みにおいて、取引先の司法書士は当社と保険会社が連携し開発した事業保険に追加被保険者として加入し、事務過誤等による金銭的負担が生じた場合は保険会社から各司法書士に保険金が支払われることとなっておりました(2013年2月期末の当社の保証総額4,000,000千円に対し保険金の支払限度額は500,000千円)。しかしながら、関連する保険業法の今後の改正の見通し等を踏まえ、保険を用いたサービスについては、保険募集人登録の要否、エスクロー保証のサービス規約の内容、追加被保険者に対するサービスの説明方法やサービスの提供形態等においてより慎重な対応が必要であるものと判断し、2013年6月30日にサービスの提供を終了しております。
(10)システムダウンのリスクについて
当社の事業は、企業・法人向けASPサービスの提供を行っていることから、自然災害、事故等により、通信ネットワークが切断された場合は、サービス提供に支障が生じることとなります。また、外部からの不正な手段によるコンピュータへの侵入等の犯罪や当社担当者の過誤等によりシステムに支障が生じる可能性もあります。
以上のようなリスクに対応するため、遠隔地においてバックアップサーバーを設置するなどの回避体制を整えておりますが、それにもかかわらず以上のような障害が発生した場合には、当社に直接損害が生じるほか、システムへの信頼を低下させる可能性があり、事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11)利益還元に関する方針について
当社は、株主への利益還元を重要な経営課題の一つと認識しており、積極的かつ継続的な配当を実施していくことを基本方針としております。
当社は創業以来、経営基盤強化のために必要な内部留保の充実を優先するため配当を実施しておりません。しかしながら、利益の状況、翌期以降の収益見通し、キャッシュ・フローの状況、並びに配当性向などを総合的に勘案の上、将来における安定的な企業成長と経営環境の変化に対応するために必要な内部留保資金を確保しつつ、配当性向30%以上を基本水準と定め、毎期継続的な配当を実施することを原則としております。
当期の配当金につきましては、1株につき75円を予定しております。次期の配当金につきましては、基本水準のもと配当性向30%を目安としておりますが、今後の経営環境及び経営成績を勘案した上で検討して参りたいと考えていることから、現時点では未定としております。
(12)災害について
当社の事業用サーバーシステム及び通信機器は、耐障害対策を有する施設に設置されており、さらに、複数のサーバーシステムを分散配置するなど災害発生時にも、障害の発生を最小限に抑えるための方策を講じておりますが、将来発生が懸念されている東京直下型地震をはじめ、台風、暴風雨等の自然災害、または戦争、テロ、火災等の人災が関東圏、特に当社が在籍する東京都において発生した場合、正常な営業活動を行うことができなくなる可能性があり、一時的に事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(13)金融機関からの委託について
当社はBPO事業において、従来は金融機関等が主に自社又は自社の関連会社で行っていた不動産調査業務、不動産売買に付随する担保設定、抹消登記に関係する書類の発送、内容確認等の業務を受託しております。これら業務のアウトソーシングについては、今後も金融機関等における業務効率化のニーズを背景に新規の取引先及び件数が共に拡大していくものと当社は考えております。
しかしながら、金融機関等の方針の変更や法規制の強化等により当社の想定どおりに金融機関等の業務のアウトソーシングが拡大しない場合、事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(14)競合について
当社が提供するBPO事業については、金融機関等より十分な情報管理体制が求められております。また、エスクローサービス事業においても、住宅ローン、不動産登記及び信託等に関連する業務の効率化を目的としたシステムを提供しておりその専門性は高く、これら事業はいずれも参入障壁は比較的高いものであると考えております。
しかしながら、新規事業者の参入、技術革新、業界規制の変更等によりこれらの事業における当社の優位性が保てなくなった場合には、事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
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- 役員の状況
- コーポレートガバナンス状況
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E30476] S1001WLM)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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