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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10028NQ

有価証券報告書抜粋 SWCC株式会社 研究開発活動 (2014年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループは、蓄積された経験と技術をもとに常に創意と工夫をもって、電線線材事業、電力システム事業、巻線事業、コミュニケーションシステム事業、デバイス事業、その他新素材分野における新技術・新製品の開発を、積極的に推進している。
現在、研究開発は当社の各事業子会社の技術開発部門で推進されている。
当連結会計年度における、当社グループの研究開発費は総額10億97百万円であり、その成果は次のとおりである。

(電線線材事業)
当事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱を中心に進められている。
医療分野では、顧客のニーズに対応し世界最細径レベルの次世代レントゲン機器用ケーブルを販売しているが、さらなる高電圧化や多様化に向けた開発を進めている。道路交通分野では、従来から高速道路等のトンネル照明用として電源線と照明器具を簡単に接続できるコネクタを納入しているが、近年の照明のLED化に対応すべく、多極コネクタを新規開発し納入した。また、鉄道車両用として高速化、高機能化、軽量化に対応する高圧ケーブルを開発し、製品化に向け各種試験を重ねている。さらに、鉄道用電線として、600V、1,500V用の電線を拡充した。その他、医療、交通分野向けの極細同軸ケーブルや耐屈曲ケーブル等の用途に適した線材として、高強度・高導電率のバランスに優れ、かつ、高い屈曲性を備えた銅銀合金線を開発している。
海外では、中国の富通集団有限公司との業務・資本提携を受け、合弁会社の富通昭和線纜(杭州)有限公司への技術指導を進め、無酸素銅および産業用電線の量産を開始した。
当事業に係る研究開発費は15百万円である。

(電力システム事業)
当事業における研究開発活動は、㈱エクシムおよび昭和電線ケーブルシステム㈱を中心に進められている。
当社グループでは、環境に配慮したコンパクトな電力用機器製品群を“SICONEX(サイコネックス)”ブランドとして統一展開している。サイコネックス製品は、小型・軽量・環境対応を特色とする技術を投入し、各種ケーブル終端、機器用ブッシング、ジョイント等を開発している。海外市場をターゲットとした低価格、スキルレス化製品の開発では、110kVおよび220kVクラスの終端を実用化し、中国の電力規格の認定を取得した。また、500kVクラスの終端、ジョイントの開発も終了し、2014年度半ばには認定取得予定であり市場投入を図る。国内市場向けには、耐震性に優れたダイレクトモールド気中終端、機器用ブッシングや154kVクラスの機器用ブッシングを開発し、154kVダイレクトモールド機器用ブッシングについては市場投入に向け準備を進めている。
鉄道車両向け製品としては、変圧器と高電圧ケーブルをつなぐ接続部品であるブッシング、大幅な小型化を実現したケーブル接続部品、終端部品を開発し納入した。
国内電力送電向けには、特高ケーブル用接続部へのSICONEX技術を応用した製品開発を進めており、154kV級接続部の製品ラインアップと適用拡大に向け、154kVスマート終端接続部の拡販および154kVダイレクトモールド気中終端接続部の開発を進めている。
当事業に係る研究開発費は2億59百万円である。

(巻線事業)
当事業における研究開発活動は、㈱ユニマックを中心に進められている。
マグネットワイヤ(巻線)に関しては、自動車関連分野において、機器の効率化に伴い占積率を向上させるため、丸線から当社の強みとする平角線へと移行しつつある。機能面においては従来にない機能(高電圧仕様)を付与したり、厳しい加工においてもその絶縁特性を低下させず維持できる皮膜材料の開発を進めてきた。その結果、2013年秋にはエコカー用途に採用され量産化を開始した。また、車種拡大による設計変更にも対応しながら、さらなる用途拡大に向け新機能を付与したマグネットワイヤの開発を同時並行して進めている。
当事業に係る研究開発費は14百万円である。

(コミュニケーションシステム事業)
当事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱を中心に進められている。
通信ケーブルに関しては、構成材料や構造設計の見直しを進めており、市場価格への対応を行っている。曲げに強いファイバや細径クラッドファイバなどは、産業分野や医療分野等の要求に対応したケーブルを開発、納入している。さらに、ケーブルに外的応力が印加される環境で使用可能な耐側圧高強度、耐摩耗性など有した光ケーブルの開発を進めている。
通信インフラ向け製品として、間欠接着型光ファイバテープ、スロットレス構造を採用した細径・軽量・施工性に優れた新型架空光ケーブルの量産を実施した。強風対策ドロップ光ケーブルは開発を終了し、量産化へ移行した。加えて、CATVなどへの展開も考慮した開発も行っている。さらに従来製品より小曲げ、軽量・小型化した細径ドロップ光ケーブルを開発している。
電子ワイヤ関係では、産業オープンネットワーク用製品対応を行っており、FAイーサネット対応ケーブルやCC-Linkネットワーク用ケーブルなど特長を持った製品開発を行っている。
また、車載分野では、合金線技術を応用した細径・高強度ワイヤ、アルミ技術を応用した軽量電線などの開発、製品化を進めている。
当事業に係る研究開発費は55百万円である。

(デバイス事業)
当事業における研究開発活動は、昭和電線デバイステクノロジー㈱を中心に進められている。
免震事業関連では、錫プラグ入り積層ゴムの繰返し微振動試験および低弾性のゴム材料を用いた積層ゴムの座屈特性について2013年度日本建築学会大会で報告し、これら製品の実用性を証明した。また、製造から20年程度経過した積層ゴムを用いて性能評価および積層ゴムの内部分析を行い、長期間の使用において劣化の少ない製品であることを世界免制震会議(13WCSI東北)で報告した。東日本大震災以降、免震部材への高まる品質要求に対して各種研究を継続し、その成果を設計、材料、製法、検証方法の改善につなげている。
制振・制音事業における振動制御製品関連では、2013年にリリースした廉価版吸音材の適用範囲を広げることを目的として建築基準法に基づく不燃認定を取得した。また、従来鉄道近隣の共同住宅等の振動対策として採用されていた防振セパレータを小型軽量化し、納入を開始した。
情報機器関連では、プリンタ・複写機・軽印刷機に使用されるカラーおよびモノクロ用定着・加圧ローラ、ベルト、パッド、コイル等の開発を継続し、省エネ・環境対応・超高画質化など年々高まる市場要求・顧客要求に応える製品を開発し、市場投入している。特に顧客との緊密な協力のもとに材料・製造技術をゼロベースで見直すことで高品質・低コストである製品を開発し、顧客・市場の要求に応えている。さらに自動車用ハンドルヒーターの開発・量産にも引き続き注力し、採用車種を拡大している。
ワイヤハーネス関係では、電子ワイヤ技術を応用した車載用ケーブルとして、新たに汎用自転車電子シフト用電線の基礎検討も行っており、低価格に注力し開発を行っている。
当事業に係る研究開発費は2億34百万円である。

(その他)
当事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱を中心に進められている。
超電導関連では、2013年3月に実施の独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)より受託した「イットリウム系超電導電力機器開発(5ヵ年)」が終了したことから、同年6月より本事業で開発した技術を使ってイットリウム系超電導線材の製造・販売を開始した。また、磁場中で世界一の性能を持つn-PAD線材®の完成とそれを使った低熱侵入量超電導機器用電流導入用端末(電流リード)の販売を開始した。本製品は既に研究機関、大学等に対して納入しており、2014年度からは民需向けに展開する予定である。
送配電用超電導ケーブルシステムの開発を進めており、富通集団有限公司と天津市濱海新区濱海科技園での実証試験の基本契約に合意した。また、日本では直流超電導ケーブル用終端部品を中部大学の委託を受けて開発・製造した。この製品は、北海道石狩市で経済産業省の国家プロジェクトとして進められている超電導直流ケーブル用リードとして使用される予定である。
排熱から電気エネルギーを取り出す熱電変換素子の開発では、昭和電線ケーブルシステム㈱三重事業所内に設置されているDIPフォーミング式荒引線製造設備における実証試験が進んでいる。本年度はDIPフォーミング設備の3箇所にデバイスを取り付け、400Wの電力を取り出すことに成功した。
当事業に係る研究開発費は5億17百万円である。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


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