有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1008AKU
株式会社グリーンエナジー&カンパニー 事業等のリスク (2016年3月期)
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
1.業績の季節変動について
当社では、戸建住宅の建築販売が主な事業の一つであることから、新年度を控えた引越しシーズンである3月から5月までの間に引渡しが集中する傾向にあります。そのため当社の住宅事業は、第4四半期に収益が偏重する傾向にあります。
したがって、景気動向、自然災害等の要因により第4四半期の引渡しに支障が生じた場合には、当該期間の売上高が減少し、当社の業績に影響を与える可能性があります。
なお、2016年3月期における住宅事業の四半期別売上高、セグメント利益の推移は次のとおりであります。
(注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.上記の金額は有限責任監査法人トーマツの監査を受けておりません。
2.コンパクトソーラー発電所工事の遅延について
当社がエナジー事業において販売しているコンパクトソーラー発電所は、工事が完了し、顧客への引渡しをもって売上計上しております。したがって、自然災害等の要因により工事が遅延し、期中の引渡しに支障が生じた場合には、当該期間の売上高が減少し、当社の業績に影響を与える可能性があります。
3.個人消費動向等の影響について
住宅事業及びエナジー事業は、当社の主たるお客様は個人のお客様であることから、個人消費者の需要動向の影響を受ける傾向があります。また、景気動向、金利水準、地価水準等のマクロ経済要因の変動や消費者所得の減少、住宅税制の改正や再生エネルギー固定価格買取制度の改正、消費税等の税率変更等により個人消費者の需要が減少した場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。
4.政府の施策について
当社がエナジー事業において販売しているコンパクトソーラー発電所については「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」に基づく「再生エネルギー固定価格買取制度」の設備認定を取得しており、発電所を購入した顧客は同制度により政府が定めた一定期間、一定の価格で発電した電気を電力会社に売却することができます。固定買取価格制度では、電力会社が買取る費用を電気利用者から賦課金という形で集め、今はまだコストの高い再生可能エネルギーの導入を支えています。そのため、今後も太陽光発電は普及していくことが見込まれますが、同制度における買取価格は、毎年度、政府により定められることとなっており、今後は電力会社の電力料金を通じて徴収する賦課金により国民負担が増加することを避けるため、当該価格は低下していくことが見込まれております。さらに、太陽光発電設備を運営する事業者のコスト低減への努力を促すような買取価格設定の仕組みを構築するために、固定価格買取制度において買取価格の入札制度の導入が検討されており、数年後には運用開始が見込まれております。また、最近においては、太陽光発電設備の増加等の状況を受け、電力会社ごとの接続可能容量の事項等に起因する出力抑制等の新たな出力制御システムが導入されておりますが、当該システムの今後の運用によっては、太陽光発電設備を運営する事業者の収益に影響を与えることも想定されます。一方で、エネルギー需給構造の改革のため、エネルギー環境負荷低減推進税制(グリーン投資減税)が2011年度税制改正により創設され、これ以降、節税を目的とした法人需要が発生してまいりましたが、今後は当該制度の変更や廃止が見込まれております。当社としましては、コンパクトソーラー発電所の開発にかかるコスト削減の取り組みやより発電効率の高いソーラーパネルの採用などにより、今後も顧客に対して有利な利回りが期待できる価格で当該発電所の販売を行っていく方針ですが、コスト削減の取組等の結果が計画通りに進まなかった場合や税制の変更や廃止によって、お客様の購入意欲が減退した場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。
また、住宅事業において販売している太陽光発電設備を搭載した規格戸建住宅及び規格戸建賃貸住宅についても、国又は地方自治体が支援する「住宅用太陽光発電導入支援対策補助金」制度の変更、廃止又は電力会社の余剰電力買取価格の減額等によりお客様の導入意欲が減退した場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。
5.コンパクトソーラー発電所の周辺環境等の変化について
当社がエナジー事業において販売しているコンパクトソーラー発電所は、主に遊休農地や宅地を賃借または取得し設置しております。そのため周辺環境の変化により顧客が購入したコンパクトソーラー発電所の収益性が低下した場合や賃借している土地の権利関係等に変動等があった場合には、当社は顧客からクレームを受ける可能性があります。これによりクレーム対応費用が発生し、当社の業績に影響を与える可能性があります。
6.消費税増税について
当社の主要な事業である住宅は、一般家庭において購入する最も高額な耐久消費財と言われており、消費税率の動向によって需要が大きく左右される傾向があります。2014年4月に消費税率は8%に引き上げられましたが、これに続き近い将来に消費税率が10%に引き上げられた場合、一時的な需要の先食いは見込まれるものの、中長期的には住宅着工数が低迷することが予想されます。これにより、受注・売上が減少し当社の業績に影響を与える可能性があります。
7.営業エリアが四国に集中していること並びに競合等の影響について
当社の住宅事業はこれまで四国エリアをマーケットとして新築一戸建住宅・戸建賃貸住宅の販売を行ってまいりました。そのため、2016年3月31日現在、いえとち本舗の直営店は四国エリアに7店舗、関東エリアに1店舗であります。また、エナジー事業も太陽光発電設備の設置用地は四国エリアを中心に開発してまいりました。
今後は全国展開の一環として、関東エリアや関西エリアに展開していく計画でありますが、そのためには、これらのエリアの競合企業の動向やエリア特性等に対応した展開が必要となります。今後、このような対応が適切に取れない場合、当社の営業エリアの計画的な拡大が進まず、当社の業績に影響を与える可能性があります。
8.材料価格の高騰について
当社の住宅の建材や太陽光発電設備のソーラーパネル等の材料は、為替相場の変動等により仕入価格が高騰することが考えられ、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
9.外注管理について
当社は住宅及び太陽光発電設備の建設について、施工管理業務(品質・安全・工程・コストの各監理)を除き、原則として大工や左官、電気業者、水道業者などの専門業者ごとに直接工事を発注する分離発注の上、外注をしております。これは適切に分離発注することにより適正な競争が行われることを期待し、また、専門工事業者と直接契約することで、工事の進捗等について直接交渉することができ、施工の信頼性と品質の確保が期待できるためであります。
このように施工業務の大部分を外注に依存しているため、販売件数の増加や営業エリアの拡大に伴い外注先を十分に確保できない場合、または外注先の経営不振や繁忙等により工期が遅延した場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。また、国内外の市場の動向等により、資材価格が上昇し、外注先の材料調達状況に影響が及んだ場合、その状況を販売価格へ転嫁することが難しい場合には、外注費の上昇により当社の業績に影響を与える可能性があります。
10.瑕疵担保責任について
当社は、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」により、新築住宅の構造上主要な部分及び雨水の浸水を防止する部分について住宅の引渡日から10年間の瑕疵担保責任を負っております。その他の部分については、「宅地建物取引業法」により住宅の引渡日から最低2年間について瑕疵担保責任を負っております。加えて「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」により、住宅の瑕疵担保責任履行のための資力の確保が義務付けられております。万が一、当社の販売した物件に重大な瑕疵があるとされた場合には、その直接的な原因が当社以外の責によるものであっても、当社は売主として瑕疵担保責任を負うことがあります。その結果、補償工事費の増加や当社の信用力低下により、当社の業績や事業の展開等に影響を与える可能性があります。
11.自然災害等について
地震や台風等の大規模な自然災害の発生時には、被災した自社保有設備や建築現場の修復に加え、建物の点検や応急措置などの初動活動や支援活動等により、多額の費用が発生する可能性があります。
また、社会インフラの大規模な損壊で建築現場の資材等の供給が一時的に途絶えた場合等には、完成引渡しの遅延等により当社の業績に影響を与える可能性があります。
12.法的規制について
① 住宅事業
住宅事業では、事業運営上、宅地建物取引業法、建築基準法、建設業法、建築士法、国土利用計画法、農地法、特定商品取引法等による法的規制を受けております。
当社では、主要な許認可として、「宅地建物取引業法」に基づき宅地建物取引業免許を、「建設業法」に基づき一般建設業許可を受けております。
宅地建物取引業免許は、5年毎の更新が義務付けられており、本書提出日現在の許可の有効期限は2017年7月であります。また、宅地建物取引業法第66条において免許の取消し、第65条において業務の停止等の処分の要件が定められており、当該要件に抵触した場合には免許の取消し、または期間を定めてのその業務の全部もしくは一部の停止等を命じられる可能性があります。
建設業許可は、5年毎の更新が義務付けられており、本書提出日現在の許可の有効期限は2019年12月であります。また、建設業法第29条に建設業許可の取消し、第28条において業務停止等の処分の要件が定められており、当該要件に抵触した場合には免許の取消し、または期間を定めてのその業務の全部もしくは一部の停止等を命じられる可能性があります。
当社は、これらの許認可等を受けるための諸条件及び関係法令の遵守に努めており、現状において当該許認可等が取消となる事由は発生していないと認識しておりますが、今後、これらの関連法規が改廃された場合や新たな法的規制が設けられる場合、またはこれらの法令等の規制について遵守できなかった場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。
② エナジー事業
エナジー事業は、電気事業法の影響を強く受けるため、現行法の改正によっては方針変更を余儀なくされる可能性があります。2012年7月1日から開始されました再生可能エネルギーの固定価格買取制度に関しましては、再生可能エネルギー源(太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス)を用いて発電された電気を、国が定める価格で一定期間一般電気事業者やPPS(特定規模電気事業者)等が買い取ることを義務付けるものですが、本法律の変更により買取価格の下落や、万が一、制度の廃止等により本制度が継続しなくなった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、太陽光発電設備の設置工事を行っていることから、建設業法に基づく一般建設業許可を受けております。建設業許可は、5年毎の更新が義務付けられており、本書提出日現在の許可の有効期限は2019年12月であります。また、建設業法第29条に建設業許可の取消し、第28条において業務停止等の処分の要件が定められており、当該要件に抵触した場合には免許の取消し、または期間を定めてのその業務の全部もしくは一部の停止等を命じられる可能性があります。
この許認可を受けるための諸条件及び関係法令の遵守に努めており、現状において当該許認可が取消となる事由は発生しておりませんが、今後、これらの関連法規が改廃された場合や新たな法的規制が設けられる場合、またはこれらの法令等の規制について遵守できなかった場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。
13.顧客情報等の管理について
当社は、当社物件のご購入の検討をいただくお客様やご購入いただいたお客様等、事業を行う上で多数の個人情報を保有しているほか、様々な経営情報等の内部情報を有しております。これらの情報管理については、その管理に万全を期するため、管理体制の構築、社内規程の整備、システム上のセキュリティ対策をはかるとともに、研修等により社員の情報管理意識の向上に努めております。しかしながら、万が一、これらの情報が外部流出した場合は、当社に対する信用の失墜や損害賠償等により、当社の業績に影響を与える可能性があります。
14.代表者への依存について
当社は会社の規模が小さく、事業活動における主要な部分を代表取締役社長である鈴江崇文に依存しております。同氏は、当社設立以来の最高責任者であり、当社の大株主であります。同氏は、住宅業界に特化した経験と実績から、当社の経営方針や経営戦略及び製品戦略においても重要な役割を果たしており、当社事業の発展に大きく貢献しております。このため、当社では同氏への過度の依存を改善すべく組織的な経営体制を構築中ですが、現時点においては同氏が離職するような事態となった場合、当社の業績に重大な影響を与える可能性があります。
15.訴訟等について
当社では、現時点において業績に重大な影響を及ぼす訴訟を提起されている事実はありません。
しかしながら、当社が事業を継続していくうえでは、知的財産権他多種多様な訴訟リスクが継続的に存在します。
当社では、施工にあたっては近隣対策や周辺環境への配慮を含め品質管理に努め、またその他業務においては各種専門家を利用してリスク管理を行っておりますが、訴訟本来の性質を考慮すると係争中又は将来の訴訟の結果は予測不可能であり、係争中又は将来の訴訟のいずれかひとつでも不利な結果に終わった場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。
16.その他
当社は、2016年6月25日付「第三者調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」にて公表いたしましたとおり、当社における売上の計上時期に関する事実関係等の調査及び会計処理の適正性についての検討を行うことを目的として第三者調査委員会を設置し、第三者調査委員会から同年6月24日付で調査の結果判明した事実関係及びその問題点の報告並びに再発防止のための提言を目的とする調査報告書(以下「本報告書」といいます。)を受領いたしました。
その後、本報告書における指摘事項及び提言を勘案し、再発防止策の検討を重ね、今般、当社が実施する再発防止策の内容について決定いたしました。再発防止策を着実に推進し、全社一丸となり、信頼の回復に努めてまいりますが、第三者調査委員会の設置等を原因として、当社に対して株主及び株主グループが損害賠償を求め訴訟提起し、当社への損害賠償請求が認められた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
1.業績の季節変動について
当社では、戸建住宅の建築販売が主な事業の一つであることから、新年度を控えた引越しシーズンである3月から5月までの間に引渡しが集中する傾向にあります。そのため当社の住宅事業は、第4四半期に収益が偏重する傾向にあります。
したがって、景気動向、自然災害等の要因により第4四半期の引渡しに支障が生じた場合には、当該期間の売上高が減少し、当社の業績に影響を与える可能性があります。
なお、2016年3月期における住宅事業の四半期別売上高、セグメント利益の推移は次のとおりであります。
(単位:千円) | ||||||||||
第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 通期 | ||||||
金額 | 構成比 | 金額 | 構成比 | 金額 | 構成比 | 金額 | 構成比 | 金額 | 構成比 | |
外部顧客への売上高 | 449,997 | 19.4 | 540,706 | 23.3 | 637,970 | 27.5 | 693,183 | 29.8 | 2,321,857 | 100.0 |
セグメント 利益 | 41,161 | 21.2 | 51,169 | 26.3 | 83,018 | 42.8 | 18,779 | 9.7 | 194,129 | 100.0 |
2.上記の金額は有限責任監査法人トーマツの監査を受けておりません。
2.コンパクトソーラー発電所工事の遅延について
当社がエナジー事業において販売しているコンパクトソーラー発電所は、工事が完了し、顧客への引渡しをもって売上計上しております。したがって、自然災害等の要因により工事が遅延し、期中の引渡しに支障が生じた場合には、当該期間の売上高が減少し、当社の業績に影響を与える可能性があります。
3.個人消費動向等の影響について
住宅事業及びエナジー事業は、当社の主たるお客様は個人のお客様であることから、個人消費者の需要動向の影響を受ける傾向があります。また、景気動向、金利水準、地価水準等のマクロ経済要因の変動や消費者所得の減少、住宅税制の改正や再生エネルギー固定価格買取制度の改正、消費税等の税率変更等により個人消費者の需要が減少した場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。
4.政府の施策について
当社がエナジー事業において販売しているコンパクトソーラー発電所については「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」に基づく「再生エネルギー固定価格買取制度」の設備認定を取得しており、発電所を購入した顧客は同制度により政府が定めた一定期間、一定の価格で発電した電気を電力会社に売却することができます。固定買取価格制度では、電力会社が買取る費用を電気利用者から賦課金という形で集め、今はまだコストの高い再生可能エネルギーの導入を支えています。そのため、今後も太陽光発電は普及していくことが見込まれますが、同制度における買取価格は、毎年度、政府により定められることとなっており、今後は電力会社の電力料金を通じて徴収する賦課金により国民負担が増加することを避けるため、当該価格は低下していくことが見込まれております。さらに、太陽光発電設備を運営する事業者のコスト低減への努力を促すような買取価格設定の仕組みを構築するために、固定価格買取制度において買取価格の入札制度の導入が検討されており、数年後には運用開始が見込まれております。また、最近においては、太陽光発電設備の増加等の状況を受け、電力会社ごとの接続可能容量の事項等に起因する出力抑制等の新たな出力制御システムが導入されておりますが、当該システムの今後の運用によっては、太陽光発電設備を運営する事業者の収益に影響を与えることも想定されます。一方で、エネルギー需給構造の改革のため、エネルギー環境負荷低減推進税制(グリーン投資減税)が2011年度税制改正により創設され、これ以降、節税を目的とした法人需要が発生してまいりましたが、今後は当該制度の変更や廃止が見込まれております。当社としましては、コンパクトソーラー発電所の開発にかかるコスト削減の取り組みやより発電効率の高いソーラーパネルの採用などにより、今後も顧客に対して有利な利回りが期待できる価格で当該発電所の販売を行っていく方針ですが、コスト削減の取組等の結果が計画通りに進まなかった場合や税制の変更や廃止によって、お客様の購入意欲が減退した場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。
また、住宅事業において販売している太陽光発電設備を搭載した規格戸建住宅及び規格戸建賃貸住宅についても、国又は地方自治体が支援する「住宅用太陽光発電導入支援対策補助金」制度の変更、廃止又は電力会社の余剰電力買取価格の減額等によりお客様の導入意欲が減退した場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。
5.コンパクトソーラー発電所の周辺環境等の変化について
当社がエナジー事業において販売しているコンパクトソーラー発電所は、主に遊休農地や宅地を賃借または取得し設置しております。そのため周辺環境の変化により顧客が購入したコンパクトソーラー発電所の収益性が低下した場合や賃借している土地の権利関係等に変動等があった場合には、当社は顧客からクレームを受ける可能性があります。これによりクレーム対応費用が発生し、当社の業績に影響を与える可能性があります。
6.消費税増税について
当社の主要な事業である住宅は、一般家庭において購入する最も高額な耐久消費財と言われており、消費税率の動向によって需要が大きく左右される傾向があります。2014年4月に消費税率は8%に引き上げられましたが、これに続き近い将来に消費税率が10%に引き上げられた場合、一時的な需要の先食いは見込まれるものの、中長期的には住宅着工数が低迷することが予想されます。これにより、受注・売上が減少し当社の業績に影響を与える可能性があります。
7.営業エリアが四国に集中していること並びに競合等の影響について
当社の住宅事業はこれまで四国エリアをマーケットとして新築一戸建住宅・戸建賃貸住宅の販売を行ってまいりました。そのため、2016年3月31日現在、いえとち本舗の直営店は四国エリアに7店舗、関東エリアに1店舗であります。また、エナジー事業も太陽光発電設備の設置用地は四国エリアを中心に開発してまいりました。
今後は全国展開の一環として、関東エリアや関西エリアに展開していく計画でありますが、そのためには、これらのエリアの競合企業の動向やエリア特性等に対応した展開が必要となります。今後、このような対応が適切に取れない場合、当社の営業エリアの計画的な拡大が進まず、当社の業績に影響を与える可能性があります。
8.材料価格の高騰について
当社の住宅の建材や太陽光発電設備のソーラーパネル等の材料は、為替相場の変動等により仕入価格が高騰することが考えられ、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
9.外注管理について
当社は住宅及び太陽光発電設備の建設について、施工管理業務(品質・安全・工程・コストの各監理)を除き、原則として大工や左官、電気業者、水道業者などの専門業者ごとに直接工事を発注する分離発注の上、外注をしております。これは適切に分離発注することにより適正な競争が行われることを期待し、また、専門工事業者と直接契約することで、工事の進捗等について直接交渉することができ、施工の信頼性と品質の確保が期待できるためであります。
このように施工業務の大部分を外注に依存しているため、販売件数の増加や営業エリアの拡大に伴い外注先を十分に確保できない場合、または外注先の経営不振や繁忙等により工期が遅延した場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。また、国内外の市場の動向等により、資材価格が上昇し、外注先の材料調達状況に影響が及んだ場合、その状況を販売価格へ転嫁することが難しい場合には、外注費の上昇により当社の業績に影響を与える可能性があります。
10.瑕疵担保責任について
当社は、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」により、新築住宅の構造上主要な部分及び雨水の浸水を防止する部分について住宅の引渡日から10年間の瑕疵担保責任を負っております。その他の部分については、「宅地建物取引業法」により住宅の引渡日から最低2年間について瑕疵担保責任を負っております。加えて「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」により、住宅の瑕疵担保責任履行のための資力の確保が義務付けられております。万が一、当社の販売した物件に重大な瑕疵があるとされた場合には、その直接的な原因が当社以外の責によるものであっても、当社は売主として瑕疵担保責任を負うことがあります。その結果、補償工事費の増加や当社の信用力低下により、当社の業績や事業の展開等に影響を与える可能性があります。
11.自然災害等について
地震や台風等の大規模な自然災害の発生時には、被災した自社保有設備や建築現場の修復に加え、建物の点検や応急措置などの初動活動や支援活動等により、多額の費用が発生する可能性があります。
また、社会インフラの大規模な損壊で建築現場の資材等の供給が一時的に途絶えた場合等には、完成引渡しの遅延等により当社の業績に影響を与える可能性があります。
12.法的規制について
① 住宅事業
住宅事業では、事業運営上、宅地建物取引業法、建築基準法、建設業法、建築士法、国土利用計画法、農地法、特定商品取引法等による法的規制を受けております。
当社では、主要な許認可として、「宅地建物取引業法」に基づき宅地建物取引業免許を、「建設業法」に基づき一般建設業許可を受けております。
宅地建物取引業免許は、5年毎の更新が義務付けられており、本書提出日現在の許可の有効期限は2017年7月であります。また、宅地建物取引業法第66条において免許の取消し、第65条において業務の停止等の処分の要件が定められており、当該要件に抵触した場合には免許の取消し、または期間を定めてのその業務の全部もしくは一部の停止等を命じられる可能性があります。
建設業許可は、5年毎の更新が義務付けられており、本書提出日現在の許可の有効期限は2019年12月であります。また、建設業法第29条に建設業許可の取消し、第28条において業務停止等の処分の要件が定められており、当該要件に抵触した場合には免許の取消し、または期間を定めてのその業務の全部もしくは一部の停止等を命じられる可能性があります。
当社は、これらの許認可等を受けるための諸条件及び関係法令の遵守に努めており、現状において当該許認可等が取消となる事由は発生していないと認識しておりますが、今後、これらの関連法規が改廃された場合や新たな法的規制が設けられる場合、またはこれらの法令等の規制について遵守できなかった場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。
② エナジー事業
エナジー事業は、電気事業法の影響を強く受けるため、現行法の改正によっては方針変更を余儀なくされる可能性があります。2012年7月1日から開始されました再生可能エネルギーの固定価格買取制度に関しましては、再生可能エネルギー源(太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス)を用いて発電された電気を、国が定める価格で一定期間一般電気事業者やPPS(特定規模電気事業者)等が買い取ることを義務付けるものですが、本法律の変更により買取価格の下落や、万が一、制度の廃止等により本制度が継続しなくなった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、太陽光発電設備の設置工事を行っていることから、建設業法に基づく一般建設業許可を受けております。建設業許可は、5年毎の更新が義務付けられており、本書提出日現在の許可の有効期限は2019年12月であります。また、建設業法第29条に建設業許可の取消し、第28条において業務停止等の処分の要件が定められており、当該要件に抵触した場合には免許の取消し、または期間を定めてのその業務の全部もしくは一部の停止等を命じられる可能性があります。
この許認可を受けるための諸条件及び関係法令の遵守に努めており、現状において当該許認可が取消となる事由は発生しておりませんが、今後、これらの関連法規が改廃された場合や新たな法的規制が設けられる場合、またはこれらの法令等の規制について遵守できなかった場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。
13.顧客情報等の管理について
当社は、当社物件のご購入の検討をいただくお客様やご購入いただいたお客様等、事業を行う上で多数の個人情報を保有しているほか、様々な経営情報等の内部情報を有しております。これらの情報管理については、その管理に万全を期するため、管理体制の構築、社内規程の整備、システム上のセキュリティ対策をはかるとともに、研修等により社員の情報管理意識の向上に努めております。しかしながら、万が一、これらの情報が外部流出した場合は、当社に対する信用の失墜や損害賠償等により、当社の業績に影響を与える可能性があります。
14.代表者への依存について
当社は会社の規模が小さく、事業活動における主要な部分を代表取締役社長である鈴江崇文に依存しております。同氏は、当社設立以来の最高責任者であり、当社の大株主であります。同氏は、住宅業界に特化した経験と実績から、当社の経営方針や経営戦略及び製品戦略においても重要な役割を果たしており、当社事業の発展に大きく貢献しております。このため、当社では同氏への過度の依存を改善すべく組織的な経営体制を構築中ですが、現時点においては同氏が離職するような事態となった場合、当社の業績に重大な影響を与える可能性があります。
15.訴訟等について
当社では、現時点において業績に重大な影響を及ぼす訴訟を提起されている事実はありません。
しかしながら、当社が事業を継続していくうえでは、知的財産権他多種多様な訴訟リスクが継続的に存在します。
当社では、施工にあたっては近隣対策や周辺環境への配慮を含め品質管理に努め、またその他業務においては各種専門家を利用してリスク管理を行っておりますが、訴訟本来の性質を考慮すると係争中又は将来の訴訟の結果は予測不可能であり、係争中又は将来の訴訟のいずれかひとつでも不利な結果に終わった場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。
16.その他
当社は、2016年6月25日付「第三者調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」にて公表いたしましたとおり、当社における売上の計上時期に関する事実関係等の調査及び会計処理の適正性についての検討を行うことを目的として第三者調査委員会を設置し、第三者調査委員会から同年6月24日付で調査の結果判明した事実関係及びその問題点の報告並びに再発防止のための提言を目的とする調査報告書(以下「本報告書」といいます。)を受領いたしました。
その後、本報告書における指摘事項及び提言を勘案し、再発防止策の検討を重ね、今般、当社が実施する再発防止策の内容について決定いたしました。再発防止策を着実に推進し、全社一丸となり、信頼の回復に努めてまいりますが、第三者調査委員会の設置等を原因として、当社に対して株主及び株主グループが損害賠償を求め訴訟提起し、当社への損害賠償請求が認められた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
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