株式会社ファインシンター 研究開発活動 (2015年3月期)

当社グループは粉末冶金工法を活用した自動車部品、鉄道車両部品、その他産業用機械部品の開発、製造販売、ならびに粉末冶金部品を組み込んだ油圧機器製品の製造販売を行っております。
当連結会計年度における当社グループの研究開発活動の金額は2億4百万円であります。

セグメントごとの研究開発活動状況は以下のとおりであります。

① 粉末冶金製品事業
自動車部品に関しては、開発のスピードアップを狙い、技術開発と生産技術を大部屋化した組織で、材料開発と工法・設備開発を効率的に進めております。
材料に関しては、トヨタ自動車のTNGAに対応すべく、新しい高熱伝導材料・高剛性材料・高強度材料を開発中であります。開発を完了した安価材(レアメタルレス)については量産展開を進めております。
また、MIM部品に関しては、短時間焼結工法の開発を完了し量産展開中であります。加えて、Ti、SUS材の用途開発にも取り組んでおります。
設備については、革新ライン(スリムな一貫生産ライン)でのショックアブソーバー部品、バルブシートの量産化を国内、海外とも進めております。また、新工法を展開した、トランスミッションハブの革新ラインを計画中であります。
鉄道車両部品については、新開発の新幹線系パンタグラフ集電材とブレーキライニングの現車試験をJR各社と共同で進めております。また、従来より取り組んでいる新開発カーボン系パンタグラフ集電材については、耐欠損性・耐摩耗性・トロリ線摩耗低減効果が高い評価を受け、日本粉末冶金工業会賞の表彰を受けました。更に、鉄道車両分野への新規展開として、当社の集電・摩擦材料技術を応用した製品開発に取り組んでいます。
② 油圧機器製品事業
油圧製品は、歯科・医療・介護福祉業界、車両・搬送設備業界等からの多様なニーズに対応した製品開発を行っております。昨年度、主力製品の小型油圧モータポンプではソフトスタート・ストップ制御によりショックレス性能を追求したシリーズを量産化、油圧パッケージでは高効率・省エネタイプのシリーズを量産化しました。また、油圧制御機器では小型・高性能製品の開発を進めております。