カネソウ株式会社 研究開発活動 (2015年3月期)

当社の研究開発活動は、顧客第一の開発志向と技術・生産・販売の総合連携力をもつ独自性の高い開発体制のもと、建築・福祉・緑化・都市景観整備分野以外の新市場開拓を目指したものであります。
当社の研究開発活動を示すと次のとおりであります。

(1) 新製品開発

主に新技術及び新素材の分析、ノウハウの構築、保有技術の実用化に向けた研究開発を行っております。研究開発費の金額は、25,816千円であります。

(2) 既存製品改良

最新の技術、設備を導入し、生産技術の改善を図り、既存製品に比して施工がしやすく、施工期間の短縮に寄与しております。研究開発費の金額は、16,420千円であります。

主な研究開発の成果については、次のとおり製品を開発し、販売しました。

(1) ルーフドレン外断熱用 防水層張掛け幅100mm

屋上の防水性能を向上させる、防水層張掛け幅100mm対応型ルーフドレンの、外断熱工法用です。断熱材をルーフドレンの間際まで張ることができ、断熱材押えにより確実に断熱材を固定する構造で、熱損失が少なく施行がスムーズに行えます。
外断熱工法とは、鉄筋コンクリート構造等、蓄熱層となる躯体の外側を断熱材で覆う工法で、建物内部(部屋間)の温度差が少なくなり、冬の寒さや、夏の暑さの影響を少なくする、省エネルギー効果のある工法です。

(2) 鋼製溝付スリットみぞ蓋 ステンレス製 自由勾配タイプスマートスリット/トラフタイプスマートトラフ

建物出入口部や建物内、地下駐車場、歩道橋などで、多くの排水量を必要としない場所に設置するための鋼製溝付補助側溝です。使用材料に、錆や耐食性に強いステンレスを採用し、見た目の高級感も向上させたみぞ蓋です。

(3) 免震構造建築用EXジョイント

地震から建物を守る構造として、その採用が増えている免震構造建築です。免震構造の建築物は構造上、水平方向に大きく変位するため、その変位を吸収するためのクリアランス(免震クリアランス)が必要となります。この免震クリアランスをカバーして、通常時の安全性を確保し、地震時の変位を吸収するのがカネソウ免震構造建築用EXジョイントです。

(4) U字溝用スリットみぞ蓋

カネソウのU字溝用スリットみぞ蓋「ボーダースリット・センタースリット・バーチカルスリット」が、都市環境デザイン会議(JUDI)主催の、第2回JUDIパブリックデザイン賞の「大賞」を受賞しました。
製品自らが主張せず、必要な機能を充たしながら都市環境デザイン向上に寄与するというコンセプトが評価され、「大賞」を受賞することができました。