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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1006GZR

有価証券報告書抜粋 株式会社マルマエ 事業等のリスク (2015年8月期)


対処すべき課題メニュー経営上の重要な契約等

当社の業績は多岐にわたる変動要因の影響を受ける可能性があります。有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)主要市場での需要の急激な変動について
当社は、主に半導体業界及びFPD業界を対象として、その生産ラインで用いられる各種生産設備部品の製造・販売を行っていますが、半導体業界におきましてシリコンサイクル、FPD業界におきましてクリスタルサイクルと呼ばれる業界特有の好不況の波が存在します。
当社におきましては、メーカーの設備投資動向に左右されない消耗品などの安定的な販売が見込める分野の受注に注力するなどの対策を行い、業績への影響を最小限にすべく努力しております。
しかしながら、これらの景気変動によって、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
最近5年間の売上高及び製品分野別売上高の推移は下表のとおりであります。
回次第24期第25期第26期第27期第28期
決算年月2011年8月2012年8月2013年8月2014年8月2015年8月
売上高(千円)1,266,9231,103,2881,162,6161,585,3552,124,341
精密切削加工事業小計1,261,9791,103,2881,162,6161,585,3552,124,341
半導体製造装置関連部品(千円)521,213490,552485,105728,5101,172,328
FPD製造装置関連部品(千円)669,721528,494628,906398,741575,958
その他(千円)71,04484,24048,604458,103376,054
装置組立事業 小計4,944----
FPD製造装置
(千円)
250----
その他(千円)4,694----
(注)1.売上高には消費税等が含まれていません。
2.財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、三優監査法人の監査を受けておりますが、製品分野別売上高については、当該監査を受けておりません。
3.第25期、第26期、第27期及び第28期は、精密切削加工事業のみの単一セグメントであるため装置組立事業については表示しておりません。
(2)価格競争について
当社の属する精密機械加工部品の分野は、多数の同業他社がひしめく、非常に参入業者の多い分野です。それらの加工部品群のなかでも当社は、高付加価値部品を得意分野としております。
しかしながら、今後は他社との競争が激しくなり、価格の下落を加速させる可能性があります。あるいは、為替相場の変動によって海外の同業他社との競争力が落ちる可能性があります。
これら競争の激化により、価格競争力を維持できなくなった場合、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(3)特定の取引先への依存について
当事業年度の販売実績上位3社の構成比率は日本発条株式会社が25.3%(前期構成比率21.8%)、東京エレクトロン宮城株式会社が16.0%(前期構成比率9.6%)、株式会社シンクロンが14.0%(前期構成比率26.0%)となっており、上位3社の構成比率が55.3%(前期上位3社構成比率57.9%)と2.6ポイント減少しております。
これらの主要販売先との間では、今後も継続的な取引が見込まれることと、1社当たりの依存度を減らす方針に基づき新規の取引先拡大に向けた営業を展開しておりますが、何らかの要因でこれらの主要な販売先との取引が縮小した場合、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(4)有利子負債依存度について
当社は、金融機関からの借入を中心に資金調達を行っております。事業再生ADR手続等において借入金の圧縮を図りましたが、有利子負債依存度は依然として高水準にあります。したがいまして、金融環境の変化等により借入金利が上昇した場合、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
最近3年間の有利子負債残高及び同残高の総資産に占める割合は下記の通りであります。
回次第26期第27期第28期
決算年月2013年8月2014年8月2015年8月
残高金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
有利子負債残高合計1,482,19989.31,242,68370.41,276,50358.3
期末借入金残高1,480,26089.21,242,47270.41,276,50358.3
その他の有利子負債の残高1,9390.12110.0--
総資産額1,660,2731001,765,7531002,188,788100
(5)特定の人物への依存について
当社代表取締役社長である前田俊一は、経営方針の策定、技術の革新、発想、人的ネットワーク等において中心的な役割を果たしております。当社では、同氏に過度に依存しない経営体質の構築を進めておりますが、何らかの理由により同氏が経営から退いた場合、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(6)人材について
当社は、高度な切削加工技術が要求される製品に対する顧客のニーズに着目し、OJTなど独自の現場主義教育で、切削加工技術に関し高い能力を持った人材の育成に注力しております。各々の切削加工技術者がCAD/CAMでのプログラミングを含む、全工程を担当できる多能工として短期間で育成されていくことが、当社の特徴であるといえます。
しかしながら、優秀な人材の確保及びその育成が予定通りに進まなかった場合、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(7)小規模な会社組織であることについて
当社は2015年8月31日現在、取締役4名、監査役3名、従業員74名、臨時雇用者37名と小規模組織であり、内部管理体制もこのような組織の規模に応じたものとなっています。小規模であるが故の人材流出によるリスク、事業拡大に伴う組織効率の低下等のリスクがあります。今後当社では、中期事業計画に沿って事業の安定化及び社内システムの拡充等の観点から内部管理体制の強化を図る予定です。
(8)財産権等について
当社は他社の特許権等の知的財産権を侵さないよう細心の注意を払い、受注と技術開発にあたっていますが、切削加工分野においても積極的に特許申請が行われており、場合によっては第三者の特許権等の知的財産権を侵害するとして損害賠償等の請求を受ける可能性があります。
(9)切削加工技術等のノウハウについて
当社が有する使用工具及び切削条件等の切削加工ノウハウの一部は、CAD/CAM等のデータとして保管され、パスワードによるデータへのアクセス制限やデータ消失に備えたネットワークストレージへのバックアップなどを行っております。
また、複雑形状加工技術、工作機械制御技術及び新素材加工技術など業界の動向に対応した技術の開発及び獲得のため研修を行い技術力の維持・向上に努めております。
しかしながら、当社が有する切削加工ノウハウの流出又は消失が起こった場合や業界の動向に対応した技術の開発及び獲得が遅れた場合には、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(10)当社製品に不具合が生じた場合について
当社製品については、社内において品質管理体制を確立しておりますが、種々の要因により不良品の発生の可能性があります。
当社製品に何らかの不具合が発生した場合には、当社及び当社の切削加工技術に対する信頼が著しく損なわれる可能性があり、また、設計上の欠陥、製造時の欠陥により、エンドユーザーより製造物責任を追及される可能性があり、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(11)大規模災害等に係るリスクについて
当社の生産拠点は、鹿児島県出水市及び埼玉県朝霞市に所在しており、当該地区において地震等の自然災害が発生した場合、及び原子力発電所事故による災害が発生した場合には被害を受ける可能性があります。
災害発生により生産活動ができない場合、顧客への製品納入の遅延、売上の低下、修復費用等により、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(12)労働災害に係るリスクについて
当社の事業は、フォークリフト及び大型機械の操作、製品溶接等の危険を伴う作業が含まれております。当社は、当該状況を踏まえて安全管理の徹底を図り、労働災害及び事故を未然に防ぐため業務遂行に際して細心の注意を払うように努めております。しかしながら、何らかの不測の事由から労働災害や重大な事故が発生した場合、労働災害及び事故に伴う補償問題が生じる可能性があるほか、社会的な信用及び販売先からの信用を失うことに繋がり、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(13)為替相場の変動について
当社の前事業年度の輸出比率は5.5%、当事業年度の輸出比率は5.5%となっております。
為替相場の変動状況によっては、販売時と入金時の為替相場の変動による損失の計上や、外貨建資産負債の為替換算差損の計上が起こるなど、今後の当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(14)減損会計について
当社は、キャッシュ・フローを生み出す最小単位として事業所単位を基本とした資産のグルーピングを行っております。
今後の市場環境の悪化等の要因により、当社の事業用資産が減損会計適用の検討対象となり、当社の事業所において営業活動から生ずる損益またはキャッシュ・フローが継続してマイナスになった場合や、保有する固定資産の市場価格が著しく下落した場合など、固定資産の減損会計の適用により追加の特別損失の計上が必要となる可能性があります。
(15)今後の設備投資計画、及び資金調達について
当社は、事業活動の拡大を図るための設備投資等の資金需要に対し、主に金融機関から資金調達をしております。設備投資については、金融機関との間で信頼関係を築いており、今後も運転資金及び設備投資資金につきましては、調達可能と考えておりますが、適切な時期に金融機関からの運転資金及び設備投資資金を調達できない場合、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(16)業績予想及び配当予想の修正について
当社が上場する金融商品取引所の規則に基づいて公表する業績予想及び配当予想は、公表時点における入手可能な情報に基づき判断したものであります。したがいまして、国内外の経済環境が変化した場合や予想の前提となった条件等に変化があった場合は、同規則に基づいて、業績予想及び配当予想を修正する可能性があります。
(17)配当政策について
当社は、株主に対する利益還元につきましては、重要な経営課題と認識しており、適切な時期において、経営成績及び財務状況を勘案しつつ、配当による株主への利益還元に努める方針としております。しかしながら、財務基盤の強化を目的として内部留保の充実、また事業再生計画による債務弁済及び財務体質の改善を図るため、配当を実施しておりませんでしたが、2015年1月末日をもって事業再生計画を終結したことと当事業年度の利益状況等を鑑みて、上場以来初めてとなる1株当たり36円の期末配当を実施することといたしました。
今後につきましては、会社業績の動向に応じて株主への利益還元に取り組む方針でありますが、当社の事業が計画通りに進展しない場合など、当社の業績が悪化した場合には配当の実施をしない、あるいは予定していた配当額を減ずる可能性があります。
(18)繰延税金資産について
当社は、将来の課税所得に関する予測に基づき繰延税金資産の回収可能性の判断を行っていますが、将来の課税所得の予測が変更され、繰延税金資産の一部ないしは全部が回収できないと判断された場合、繰延税金資産を減額する事で当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(19)企業買収・資本提携・事業譲受(M&A)について
当社は新たな戦略としてM&A戦略を持っていますが、この戦略により取得した企業及び事業が期待通りの成果を上げられなかった場合は、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(20)研究開発(R&D)について
当社は自社事業の生産性向上と新技術開発及び新たな事業の創出などを目標としてR&D活動を実施しておりますが、活動が停滞した場合は、利益率の低下や投下資金の回収ができず、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

対処すべき課題経営上の重要な契約等


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