有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10054XG
住友重機械工業株式会社 研究開発活動 (2015年3月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループ(当社及び連結子会社)は、「垂直統合型価値連鎖モデル」に基づいた技術開発、商品開発を推進しております。当社技術研究所が開発した基盤技術、要素技術を、コンポーネント、装置、システムへと順に連鎖させ、さらにそれらを当社グループの製品群と組み合わせることで、一流商品の開発に効果的に取り組んでおります。
「中期経営計画2016」(平成26~28年度)におきましては、『着実な成長』『高収益への反転』『たゆみなき業務品質改善』を計画の目的に掲げ、「一流商品を創出し続ける企業」を目指しております。具体的には、『着実な成長』『高収益への反転』に関しましては、主要課題として「一流商品の創出」「エネルギー、医療などの新成長分野への注力」を掲げ、「商品一流化プロジェクト」に着手しております。本プロジェクトにおきましては、顧客の収益性向上に繋がるような「知性に富んだ魅力的な商品」の創出に、当社グループ一丸で取り組んでおります。また、『たゆみなき業務品質改善』に関しましても、開発・設計品質向上を目的とするプロセス変革活動を、精力的に推し進めております。
当連結会計年度の研究開発投資総額は115億円であり、セグメント毎の主な研究成果は次のとおりであります。
(1) 機械コンポーネント
減・変速機につきましては、ギヤモータ、ギヤボックスの新商品開発、生産技術開発に着々と取り組んでおります。当該部門に係る研究開発費は18億円であります。
(2) 精密機械
プラスチック加工機械につきましては、最新の全電動射出成形機「SE-EV」シリーズにおいて、特に厚肉品の精密成形に適した「SE-EV-HD」をシリーズ追加し、市場投入しました。また、顧客のカスタマイズ要求に対応して、2種類の樹脂材料を同時に成形する電動2材射出成形機の駆動要素高速化を図り、成形サイクルを向上させる技術を開発しました。2色成形などの生産性向上に貢献します。更に、スマートフォン、タブレットでの薄肉化要求に対して、充填速度をさらに向上させた射出装置や高速圧縮を可能とした型締駆動制御技術を開発しました。精密機器につきましては、冷凍システムの効率を大幅に向上させることにより、従来モデルと比較して消費電力を40%削減した次世代クライオポンプを開発しました。
制御コンポーネントにつきましては、パワーコンポーネント市場向けに電圧変換段数を削減し高効率化を図った電池検査装置「BU200」を投入しました。また、グラビア印刷機向け制御装置では、適用モータの種類を増やし、製品ラインナップを拡充しました。
電子機械につきましては、パワーデバイスアニール用のレーザアニール装置、プリント基板穴あけ用のCO2レーザドリル装置の製品ラインナップを拡充しました。
クーラント装置につきましては、超高性能タイプFINEMAG(ドラ表面磁力:0.9T)を開発し、市場投入しました。超硬・放電加工等、超微細かつ難磁性のスラッジに対応しました。
当該部門に係る研究開発費は49億円であります。
(3) 建設機械
建設機械につきましては、経済性、環境保全性及び安全性を追求した市場・顧客ニーズに応える新商品開発、研究に取り組んでおります。油圧ショベルにつきましては、後方超小旋回型油圧ショベル「SH135X-6」および油圧ショベルの周辺確認支援システム「フィールドビューモニター(FVM)」が、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「2014年度グッドデザイン賞」を受賞しました。「SH135X-6」は更に「グッドデザイン・ベスト100」にも選定されております。また、2009年に発売した、世界初のハイブリッド式油圧ショベルのリフティングマグネット機「SH200HB-5LM」が、お客様の現場で10,000時間稼働を達成しました。アクティブハイブリッドショベル「SH200HB-6」にも採用している、キャパシタ、発電電動機など、ハイブリッドシステムの高い耐久性、信頼性を実証することができました。
道路機械につきましては、暫定第4次排出ガス規制対応エンジンを搭載する「HA50W-8」、「HA45W-8」を国内市場へ投入しました。
当該部門に係る研究開発費は33億円であります。
(4) 産業機械
医療機器につきましては、国内民間病院に納入した小型陽子線がん治療装置により2014年9月、患者への前立腺がん治療が開始され、12月には先進医療として承認を受けました。鍛造プレスにつきましては、自動車・エネルギー関連業界の活性化の中、5000t自動鍛造プレスラインおよび6300t・8000tクラスの大型プレスを市場投入しました。
蒸気タービンにつきましては、大型化開発が完了し、事業領域を100MWクラスまで拡大しました。海外自家発市場を中心に、展開を開始しております。
搬送システムにつきましては、1970年代に1100台以上の納入実績を持つマスコットクレーンの後継機として、より優れた品質・性能を追及したマスコットⅡを開発し市場投入しました。
当該部門に係る研究開発費は8億円であります。
(5) 船舶
船舶につきましては、将来の環境規制に対応し、かつ、シェール革命に代表される市場の変化にも対応した、顧客収益性の高い中型タンカーを開発、市場投入し、多くの顧客から好評を博しております。生産技術開発の面では、塗装技術や溶接技術のほか、生産管理の高度化にも取り組み、さらなる品質と生産性の向上を実現しました。当該部門に係る研究開発費は2億円であります。
(6) 環境・プラント
水環境プラントにつきましては、民間向けには、固液分離の基本技術である凝集沈殿装置に関して、新型高速シックナーで、製鉄所の循環水処理の高速化と処理水質の清澄化、および安定処理が可能なことを実証しました。また下水処理場の汚泥処理において自治体との共同研究を実施し、新型ベルトプレス脱水機により汚泥の含水率を低減し、汚泥処分費が削減できることを実証しました。化工機につきましては、化学プラント撹拌反応槽に使用される「マックスブレンド翼」などの大型撹拌翼に加え、反応槽の前後工程に用いられる小型撹拌翼(低粘度用:「LvBLEND」、気液用:「RfBLEND」)を開発、市場投入し、撹拌翼のラインナップを充実させました。
塑性加工機につきましては、拡大する新興国の自動車部品市場向けに、マフラー等の排気系部品の製造用パイプ加工機「SRS150-T4」を市場投入し、スピニングマシンの品揃えを増やしました。ワーク固定方式を採用することで高い生産性を維持しながら、新機構の採用により低価格を実現しました。さらに、顧客要望の高い省スペース性を実現しました。
当該部門に係る研究開発費は5億円であります。
(FINEMAGは、住友重機械ファインテック㈱の登録商標です。)
(FVMは、住友重機械工業㈱の登録商標です。)
(アクティブ ハイブリッド ショベルは、住友建機㈱の登録商標です。)
(マスコットは、住友重機械工業㈱の登録商標です。)
(マックスブレンドは、住友重機械プロセス機器㈱の登録商標です。)
事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
- 有価証券報告書 抜粋メニュー
- 連結経営指標等
- 提出会社の経営指標等
- 沿革
- 事業の内容
- 関係会社の状況
- 従業員の状況
- 業績等の概要
- 生産、受注及び販売の状況
- 対処すべき課題
- 事業等のリスク
- 研究開発活動
- 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
- 株式の総数等
- 発行済株式総数、資本金等の推移
- 株価の推移
- 最近6月間の月別最高・最低株価
- 株式所有者別状況
- 役員の状況
- コーポレートガバナンス状況
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01533] S10054XG)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。