有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10054RB
テルモ株式会社 業績等の概要 (2015年3月期)
(1)業績
≪連結業績≫
医療市場を概観すれば、米国では統合的な予防・ケアを目指す制度が拡がり、医療の質を担保しながら、病気の予防や不必要な入院を減らすなどの効率的運営が求められています。また、欧州ほか、各国での医療費抑制や価格圧力が継続し、新興国では自国為替レート低下や経済成長の鈍化など、先行きの不透明感が増しています。また、買収額1兆円を超す大型M&Aなどグローバルに業界再編の動きがみられました。
一方、日本では、国民医療費が過去最高を更新する中、医療提供体制の見直しによる医療機関の機能分化が続くなど、支出抑制や医療経済性といったニーズが高まっています。また、2014年11月に医薬品医療機器等法、再生医療等安全性確保法が施行され、革新的な医薬品・医療機器の創出や再生医療の実用化に向けた整備が進んでいます。医療分野の研究開発および環境整備の中核的な役割を担う機関として「日本医療研究開発機構(AMED)」の2015年4月設立に向けた準備が進められました。
このような環境の下、当社グループでは現在、「世界で存在感のある企業になる」という目標を掲げ、カンパニー経営を軸に持続的かつ収益性のある成長を目指して経営を推進しております。
この結果、当連結会計年度の売上高は、前期比4.7%増の4,895億円となり、営業利益は前期比3.3%増の675億円となりました。
第1四半期連結会計期間より、カンパニー経営の進化に伴い、従来の報告セグメントである「心臓血管事業」「ホスピタル事業」「血液システム事業」をそれぞれ「心臓血管カンパニー」「ホスピタルカンパニー」「血液システムカンパニー」に名称変更しております。なお、当該セグメントの名称変更によるセグメント情報に与える影響はありません。
また、当社グループは、海外子会社の業績管理区分を一部見直したため、2014年10月1日より、連結子会社であるハーベストテクノロジーズCorp.およびハーベストテクノロジーズGmbHに係る収支を、従来の「心臓血管カンパニー」から「血液システムカンパニー」の報告セグメントに含めて記載する方法に変更しております。前連結会計年度のセグメント情報は、変更後の報告セグメント区分に基づき作成したものを開示しております。(以下、「2 生産、受注及び販売の状況」、「6 研究開発活動」および「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」においても同じ。)
セグメントの業績は次の通りです。
(注) 当該セグメントの業績における営業利益は全社費用の配賦後であります。
国内では、ニューロバスキュラー事業が売上を拡大しましたが、主にIS事業での公定価改定の影響もあり、前期比で2.4%の減収となりました。海外ではIS事業で注力しているTRI(手首の血管から冠動脈にアプローチするカテーテル手技)関連製品が欧米やアジアで引き続き好調で、欧州・アジアで販売を開始した薬剤溶出型冠動脈ステント「Ultimaster」も順調に拡大しました。ニューロバスキュラー事業は各地域で引き続き堅調でした。
その結果、心臓血管カンパニーの売上高は前期比9.9%増の2,292億円となりました。
国内では、消費税率の引き上げ、薬価・公定価改定や一部高齢者の自己負担増加による影響があり、前期比2.8%の減収となりました。海外では製薬企業向けB2Bビジネスの拡大等により前期比で2.2%増となりました。
その結果、ホスピタルカンパニーの売上高は前期比1.6%減の1,615億円となりました。
国内では献血数の減少による需要変動の影響もあり減収となりました。一方、海外ではアフェレシス治療分野の増収に加え、新興国で全血採血関連、成分採血システムが好調でした。
その結果、血液システムカンパニーの売上高は前期比4.2%増の989億円となりました。
(2)キャッシュ・フロー
≪キャッシュ・フロー計算書概要≫
営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得られた資金は731億円(前連結会計年度は963億円の取得)となりました。税金等調整前当期純利益は640億円、減価償却費は304億円、のれん償却額は103億円となりました。また、法人税等の支払額は310億円となりました。
投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は404億円(前連結会計年度は527億円の使用)となりました。有形固定資産の取得による支出373億円が主な要因です。
財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果得られた資金は441億円(前連結会計年度は318億円の使用)となりました。転換社債型新株予約権付社債の発行による収入1,003億円が主な要因です。
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末より842億円増加して1,767億円となりました。
≪連結業績≫
前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 増減額 (百万円) | 増減率 (%) | |
売上高 | 467,359 | 489,506 | 22,146 | 4.7 |
(国内) | 189,041 | 183,146 | △5,895 | △3.1 |
(海外) | 278,317 | 306,359 | 28,041 | 10.1 |
営業利益 | 65,288 | 67,456 | 2,167 | 3.3 |
経常利益 | 63,802 | 70,730 | 6,927 | 10.9 |
当期純利益 | 34,096 | 38,470 | 4,374 | 12.8 |
医療市場を概観すれば、米国では統合的な予防・ケアを目指す制度が拡がり、医療の質を担保しながら、病気の予防や不必要な入院を減らすなどの効率的運営が求められています。また、欧州ほか、各国での医療費抑制や価格圧力が継続し、新興国では自国為替レート低下や経済成長の鈍化など、先行きの不透明感が増しています。また、買収額1兆円を超す大型M&Aなどグローバルに業界再編の動きがみられました。
一方、日本では、国民医療費が過去最高を更新する中、医療提供体制の見直しによる医療機関の機能分化が続くなど、支出抑制や医療経済性といったニーズが高まっています。また、2014年11月に医薬品医療機器等法、再生医療等安全性確保法が施行され、革新的な医薬品・医療機器の創出や再生医療の実用化に向けた整備が進んでいます。医療分野の研究開発および環境整備の中核的な役割を担う機関として「日本医療研究開発機構(AMED)」の2015年4月設立に向けた準備が進められました。
このような環境の下、当社グループでは現在、「世界で存在感のある企業になる」という目標を掲げ、カンパニー経営を軸に持続的かつ収益性のある成長を目指して経営を推進しております。
この結果、当連結会計年度の売上高は、前期比4.7%増の4,895億円となり、営業利益は前期比3.3%増の675億円となりました。
第1四半期連結会計期間より、カンパニー経営の進化に伴い、従来の報告セグメントである「心臓血管事業」「ホスピタル事業」「血液システム事業」をそれぞれ「心臓血管カンパニー」「ホスピタルカンパニー」「血液システムカンパニー」に名称変更しております。なお、当該セグメントの名称変更によるセグメント情報に与える影響はありません。
また、当社グループは、海外子会社の業績管理区分を一部見直したため、2014年10月1日より、連結子会社であるハーベストテクノロジーズCorp.およびハーベストテクノロジーズGmbHに係る収支を、従来の「心臓血管カンパニー」から「血液システムカンパニー」の報告セグメントに含めて記載する方法に変更しております。前連結会計年度のセグメント情報は、変更後の報告セグメント区分に基づき作成したものを開示しております。(以下、「2 生産、受注及び販売の状況」、「6 研究開発活動」および「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」においても同じ。)
セグメントの業績は次の通りです。
セグメントの名称 | 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 増減額 (百万円) | |
心臓血管カンパニー | 売上高 | 208,430 | 229,155 | 20,725 |
営業利益 | 42,095 | 45,625 | 3,529 | |
ホスピタルカンパニー | 売上高 | 164,089 | 161,462 | △2,627 |
営業利益 | 20,797 | 20,833 | 35 | |
血液システムカンパニー | 売上高 | 94,871 | 98,887 | 4,016 |
営業利益 | 4,135 | 2,673 | △1,462 | |
調整額 | 売上高 | △32 | - | 32 |
営業利益 | △1,740 | △1,676 | 63 |
国内では、ニューロバスキュラー事業が売上を拡大しましたが、主にIS事業での公定価改定の影響もあり、前期比で2.4%の減収となりました。海外ではIS事業で注力しているTRI(手首の血管から冠動脈にアプローチするカテーテル手技)関連製品が欧米やアジアで引き続き好調で、欧州・アジアで販売を開始した薬剤溶出型冠動脈ステント「Ultimaster」も順調に拡大しました。ニューロバスキュラー事業は各地域で引き続き堅調でした。
その結果、心臓血管カンパニーの売上高は前期比9.9%増の2,292億円となりました。
国内では、消費税率の引き上げ、薬価・公定価改定や一部高齢者の自己負担増加による影響があり、前期比2.8%の減収となりました。海外では製薬企業向けB2Bビジネスの拡大等により前期比で2.2%増となりました。
その結果、ホスピタルカンパニーの売上高は前期比1.6%減の1,615億円となりました。
国内では献血数の減少による需要変動の影響もあり減収となりました。一方、海外ではアフェレシス治療分野の増収に加え、新興国で全血採血関連、成分採血システムが好調でした。
その結果、血液システムカンパニーの売上高は前期比4.2%増の989億円となりました。
(2)キャッシュ・フロー
≪キャッシュ・フロー計算書概要≫
前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 増減額 (百万円) | |
営業活動によるキャッシュ・フロー | 96,259 | 73,110 | △23,149 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | △52,744 | △40,421 | 12,323 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | △31,785 | 44,121 | 75,907 |
現金及び現金同等物の期末残高 | 92,498 | 176,662 | 84,164 |
営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得られた資金は731億円(前連結会計年度は963億円の取得)となりました。税金等調整前当期純利益は640億円、減価償却費は304億円、のれん償却額は103億円となりました。また、法人税等の支払額は310億円となりました。
投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は404億円(前連結会計年度は527億円の使用)となりました。有形固定資産の取得による支出373億円が主な要因です。
財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果得られた資金は441億円(前連結会計年度は318億円の使用)となりました。転換社債型新株予約権付社債の発行による収入1,003億円が主な要因です。
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末より842億円増加して1,767億円となりました。
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