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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1004VKO

有価証券報告書抜粋 株式会社大気社 研究開発活動 (2015年3月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度における研究開発費は822百万円であります。
当社は、技術開発センター(神奈川県)、座間技術センター(神奈川県)、塗装システム事業部開発部門(大阪府)の3研究開発組織において、空調設備及び塗装設備の各分野における技術開発を前期に引き続き活発に実施し、多くの成果を得ました。また、Geico S.p.A.(イタリア・ミラノ市)は、パルディスイノベーションセンターにおいて、塗装設備の分野における技術開発と展示会を実施し、多くの成果を得ました。

セグメントごとの研究開発は以下のとおりであります。

(1)環境システム事業


当連結会計年度における研究開発費の金額は500百万円であります。

① 直膨空調システムのサブシステム拡充
当社は冷凍機の冷媒で空気を直接冷却する直膨空調システムの開発を進め、主に環境試験室に導入してまいりました。
当連結会計年度は大規模システムへの対応の強化、イニシャルコストやランニングコストの低減を目的に、複数の冷凍機で冷媒配管を共有する統合システム、冷媒のポンプ搬送による外気冷房システムを開発しました。これらのサブシステムの充実により、環境試験室以外への導入も期待できることから、今後は用途の拡大を図ってまいります。

② 大気グリーンファーム
当社では完全人工光型水耕植物工場における結球レタスの安定量産化に成功し、この栽培プラントを「大気グリーンファーム」として販売しております。
当連結会計年度は栽培実験の効率化を目的に、技術開発センターに複数条件の同時比較実験が可能な栽培プラントを新設し、照明、温度、湿度、風速など複数条件下における栽培実験を行い、結球レタスの栽培コストの削減を図りました。
今後は、栽培装置の開発、栽培品種の拡充などを進め、他社との差別化を実現してまいります。

③ 空力風洞の脈動防止技術と横風模擬技術の開発
当社は自動車の空力試験用の風洞設備を販売しており、これまでに小型模型用から大型実車用までの様々なタイプの風洞設備を提供してまいりました。
当連結会計年度はこれまで開発を進めていた脈動防止技術をお客様に納入の風洞に適用し、有効性を確認しました。一方、自動車の開発では車体軽量化に伴う横風に対する性能評価のニーズがあることから、横風を模擬する変動風発生装置の開発を進めました。
今後も引き続き、お客様のニーズに対応し、他社との差別化を実現してまいります。

④ RTO(蓄熱型直接燃焼装置)の熱性能評価シミュレータの開発
当社ではVOC(揮発性有機化合物)の排気処理装置の主力商品として、切替式及びロータリー式のRTOを販売しております。
当連結会計年度は熱性能評価シミュレータの開発を行いました。これは省エネ設計の推進とトラブル防止を目的としたRTOの熱シミュレーションソフトであり、RTO各部の温度分布とVOC濃度分布の経時変化を計算することができます。このツールにより、仕様や制御システムなどの設計の最適化が可能となり、一層の省エネ化と運転安定化を図ることができます。
今後も引き続き、設計ツールの開発、装置の改良などを進め、受注拡大を図っていく予定であります。


(2)塗装システム事業


当連結会計年度における研究開発費の金額は322百万円であります。

① 横型ロータリー式RTO MarkⅡの開発
当社では、1999年よりVOC排気処理装置の主力商品として切替式、縦型ロータリー式、横型ロータリー式のRTOを販売し、既に海外を含め300台を超える納入実績を達成しておりますが、更なるRTOの販売拡大を図るため、横型ロータリー式RTOのグレードアップタイプである「横型ロータリー式RTO MarkⅡ」の商品開発を進めてまいりました。
この横型ロータリー式RTO MarkⅡは、従来タイプの横型ロータリー式RTOの特長である省スペース性(縦型ロータリー式では困難であった工場内での設置が可能)をそのまま踏襲しつつ、今まで一般の横型ロータリー式RTOにはなかった空焼き機能(蓄熱材下部に付着するヤニ成分を除去する機能)を備えております。さらに装置本体構造の改良を行う事で、イニシャルコストの大幅な削減も実現しております。既に1号機の受注も決まり、来期早々には稼働を開始する予定となっております。
今後は実ラインでの基本性能の検証とフォローアップを行うと共に、当社の排気処理装置のラインナップに加えることで、塗装工場、フィルム関連工場等への受注拡大を推進していく予定であります。

② 新静電塗装システムの開発
当社は自動車メーカー等に静電塗装システムを数多く納入しています。静電塗装システムは、噴霧した塗料に静電気を与えることにより塗料を被塗物に効果的に付着させる塗装システムです。しかしながら、従来の静電塗装システムには、以下の様な課題がありました。
1.バンパー等の樹脂パーツに対しては、パーツ表面を導電化しなければ静電塗装を行う事ができない。
2.凹凸の多い被塗物に対しては、静電気による塗料付着効果が凸部に集中し、凹部への塗り込みが困難となる。
「新静電塗装システム」は、これらの課題を解決した画期的な静電塗装システムです。
当社は、国内自動車メーカーと共同で、この「新静電塗装システム」の実用化に取り組み、開発を完了いたしました。当連結会計年度に受注した国内自動車メーカーの車軸の新塗装ラインでは、この新システムの本格的な導入が決定しております。
今後はさらに「新静電塗装システム」の改善・ノウハウの蓄積に努めると共に、国内外で大きく進むと予想される自動車パーツの樹脂化を伴う塗装市場を視野に入れ、更なる受注拡大を推進してまいります。

③ 回転式コンベヤシステムの開発
近年、前処理・電着工程での塗装品質の向上、工程の短縮、ランニングコストの削減が可能な回転式コンベヤシステムの採用が増えています。Geico S.p.A.は、中国で実績のある回転式コンベヤシステム「J-Flex」の保守・メンテナンス性を向上させた「J-FlexⅢ」を新たに完成させました。
一方、新しい発想に基づく回転式コンベヤシステム「Lean Dip」の開発にも着手しました。「Lean Dip」は最大で80JPHの生産ラインにも対応出来るように設計されています。プロトタイプ機のテストが完了し、実用化が間近になりました。
今後は「J-FlexⅢ」と「Lean Dip」の2つの回転式コンベヤシステムを活用することで、お客様のニーズに最適な製品をご提案してまいります。

④ 少量生産用コンベヤシステム「J-Jump」シリーズの新製品開発
Geico S.p.A.では、ブラジルやインド等で多くの採用実績があるコンベヤシステム「J-Jump」を、4本支柱タイプ、2本支柱タイプ、1本支柱タイプの3つのタイプに分けて製品化しております。
この度、汎用鋼材を採用する事でコストを抑え、保守メンテナンス性向上の為に2本の支柱が並行した新しいタイプの「J-Jump」を開発し、製品ラインアップに追加いたしました。

⑤ 紙製フィルター式ドライブースの開発
Geico S.p.A.は紙製フィルターで塗料ミストを捕集するドライブース「Dry Car」を新たに開発し、このほど2案件での採用が決定致しました。
この「Dry Car」は、従来のドライブースでは塗料ミストの捕集に必要であった炭酸カルシウム粉末を使用しません。従って、炭酸カルシウム粉末の運搬やタンクへの充填、塗料ミストを捕集した後の粉末の処理などの作業も不要となります。また、塗料ミストを捕集した紙製フィルターは容易に交換でき、交換後のフィルターの処分も簡単になりました。

経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00183] S1004VKO)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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