古野電気株式会社 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2015年2月期)

(1)財政状態の分析

①資産
流動資産は前連結会計年度末と比較して17億3千2百万円増加し、636億1千万円となりました。これは主に現金及び預金が減少したものの受取手形及び売掛金および原材料及び貯蔵品が増加したことによるものであります。
固定資産は前連結会計年度末と比較して19億8千8百万円増加し、201億8千5百万円となりました。これは主に投資有価証券が増加したことによるものであります。
この結果、当連結会計年度末の資産合計は前連結会計年度末と比較して37億2千1百万円増加して、837億9千5百万円となりました。

②負債
流動負債は前連結会計年度末と比較して37億8千8百万円増加し、346億7千8百万円となりました。これは主に防衛装備品関連損失引当金を計上したことによるものであります。
固定負債は前連結会計年度末と比較して6億3千7百万円増加し、118億1千1百万円となりました。これは主に長期借入金が増加したものの、長期未払金が減少したことによるものであります。
この結果、当連結会計年度末の負債合計は前連結会計年度末と比較して44億2千6百万円増加して、464億9千万円となりました。

③純資産
純資産は前連結会計年度末と比較して7億5百万円減少し、373億5百万円となりました。これは主に利益剰余金が減少したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度の45.8%から1.8ポイント低下し、当連結会計年度は44.0%となりました。

(2)経営成績の分析

① 売上高

当社グループの主力事業である舶用事業の分野では、商船市場向けの売上がアジアや欧州を中心に増加した他、漁業市場向けの売上もアジアを中心に増加しました。プレジャーボート市場向けの売上は、欧州で増加したものの北米では減少しました。また、産業用事業の分野では、GPS機器は売上が減少したものの、生化学自動分析装置を中心とする医療機器やETC車載器の売上が増加しました。
この結果、当連結会計年度の売上高は前連結会計年度と比較して102億9千9百万円増加し、859億6千6百万円となりました。

② 売上原価、販売費及び一般管理費

売上原価は主に売上高が増加したことから、前連結会計年度と比較して88億9千6百万円増加し、583億3千2百万円となりました。販売費及び一般管理費は、研究開発費が減少したものの、給料及び賃金およびその他販売費及び一般管理費が増加したことにより前連結会計年度と比較して10億9千7百万円増加し、258億3千4百万円となりました。

③ 営業外収益及び営業外費用

営業外収益は為替差益が減少した一方で、訴訟関連収益が増加したことなどにより前連結会計年度と比較して1億6千4百万円増加し、13億1千6百万円となりました。営業外費用は前連結会計年度と比較して2千6百万円増加し、2億7千5百万円となりました。

④ 税金等調整前当期純損益

税金等調整前当期純利益は、防衛省に対する費用の過大請求案件の関連費用として28億5千7百万円を特別損失に計上したことなどにより、前連結会計年度と比較して22億8千4百万円減少し、5千万円となりました。

⑤ 当期純損益

当期純損益は9億9百万円の当期純損失となりました。

(3)キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「1.業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。