澤藤電機株式会社 業績等の概要 (2015年3月期)

(1)業績
当連結会計年度における当社グループを取り巻く経済環境は、海外では米国経済においては緩やかな回復基調が続き、欧州でも持ち直しの動きが続きましたが、新興国経済は総じて足踏み状態、中国では経済成長ペースの鈍化が続くなど、依然として先行き不透明な状況が続きました。一方国内経済は、円安による原材料価格の上昇や消費増税による影響はみられたものの、企業部門に改善が見られるなど、総じて緩やかな回復が続きました。
このような経済環境の下、当社グループは、各事業の収益性向上、業務の効率化、生産性向上、原価低減に取り組み、冷蔵庫事業において販売がやや低迷したものの、電装品・発電機・その他の事業においては堅調に販売を伸ばしました。
その結果、当連結会計年度の売上高は、297億46百万円(前年同期比14億66百万円増、5.2%増)、営業利益は3億29百万円(前年同期比1億9百万円増、49.8%増)、経常利益は4億32百万円(前年同期比1億4百万円増、31.7%増)、当期純利益は、1億52百万円(前年同期比68百万円減、31.0%減)となりました。
セグメントごとの売上高、セグメント損益は次のとおりであります。
電装品事業とは、ディーゼルトラック・バス及び建機向けのスタータ・オルタネータ・ECU等の開発、製造、販売を主とする事業で、タイ、インドネシア、中国など海外向けが低迷したものの、国内向けが堅調に推移し増収となりました。その結果、電装品事業の当連結会計年度売上高は、131億66百万円(前年同期比7億40百万円増、6.0%増)、セグメント利益は10億15百万円(前年同期比44百万円増、4.6%増)となりました。
発電機事業とは、可搬式発動発電機及び同製品用の発電体の開発、製造、販売を主とする事業で、受託生産している発電機の北米一般市場向けが在庫調整で販売低迷したものの自社ブランド発電機「ELEMAX」が円安の追い風もあり中東向けを中心に販売を伸ばしたことに加え、10月から市場投入を開始した自社ブランド新型発電機「ELEMAX」バリューシリーズの販売増があり増収となりました。その結果、発電機事業の当連結会計年度売上高は、98億63百万円(前年同期比7億38百万円増、8.1%増)、セグメント損失は4億72百万円(前年同期比61百万円損失増、15.0%損失増)となりました。
冷蔵庫事業とは、各種車両用・船舶用電気冷蔵庫の開発、製造、販売を主とする事業で、オーストラリア、南アフリカ向け販売が前年をやや下回り減収となりました。その結果、冷蔵庫事業の当連結会計年度売上高は、61億19百万円(前年同期比57百万円減、0.9%減)、セグメント利益は8億29百万円(前年同期比65百万円増、8.5%増)となりました。
情報処理関連事業、運送事業、他を含むその他では、情報処理関連事業が好調に推移したことにより、当連結会計年度売上高は、5億96百万円(前年同期比44百万円増、8.0%増)、セグメント利益は48百万円(前年同期比17百万円増、54.4%増)となりました。
なお、上記金額には消費税等は含まれておりません。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、主に税金等調整前当期純利益3億80百万円と、減価償却費の計上7億44百万円、設備の取得5億73百万円等により、8億26百万円(前年同期比2億80百万円減)となりました。
当連結会計年度中における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは7億4百万円(前年同期比10億79百万円増)となりました。
これは、主に税金等調整前当期純利益3億80百万円の計上と、減価償却費の計上7億44百万円があり、その一方で売上債権の増加1億59百万円、たな卸資産の増加1億59百万円及び法人税等の支払額1億40百万円が生じたことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは△7億36百万円(前年同期比1億22百万円減)となりました。
これは、主に設備の取得5億73百万円と子会社の清算による支出1億67百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは△2億11百万円(前年同期比3億94百万円減)となりました。
これは、主に短期借入金の減少4億72百万円と長期借入による収入3億28百万円及び配当金の支払64百万円によるものであります。