有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10052KN
CKD株式会社 研究開発活動 (2015年3月期)
経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループは、創造的な知恵と技術で多種多様な流体制御と自動化の技術を活かし、豊かな社会づくりに貢献できる商品の開発をしております。また、市場のタイミングを逃がさないスピードでお客様に満足いただける商品とサービスが提供できるように、開発・生産・販売の各部門が組織的な活動を進めております。
商品開発の基本指針としましては、「グローバル化を推進するための海外商品開発活動」「環境対応ビジネスを促進するエコ商品の開発活動」「5年後10年後を見据えた先端技術開発活動」に取り組んでまいりました。
当連結会計年度における各事業部門の研究開発項目は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費は、2,927百万円であり、各セグメントに配分できない基礎的研究費用153百万円が含まれております。
(1) 自動機械部門
薬品包装機部門では、厚生労働省による後発医薬品 (ジェネリック医薬品) の使用促進の後押しもあり好調に推移しております。しかしながら薬価引き下げの影響もあり機械メーカに対しても厳しいコスト要求に加え、生産性向上の要求がございます。そのような状況下、安定稼働とコストを強く意識した新機種のリニューアルに開発の方向性をシフトしております。また基幹商品のモデルチェンジと共に生産性向上に寄与する高速機のラインナップを取り揃え、商品力の強化に取り組んでまいりました。電池部門では、国内外市場のPHV、EV自動車の普及拡大が見込まれますが、今後は市場のニーズに合わせるため生産性を高めながらもコスト競争力のある機種の開発を加速させてまいります。
はんだ印刷検査部門では、市場としては成熟期を迎えておりますが、顧客ニーズに対応するため、主力製品のモデルチェンジを実施し、高生産性と新検査機能による高付加価値商品として開発しました。今後はスマートフォン、タブレット端末に加えウェアラブル機器市場の拡大が見込まれるため、更に微細化する基盤チップに対応した機種の開発を進めてまいります。
新市場に参入していく活動としては、拡大し続けるコンビニエンスストア市場のトレンドに追従するためにレトルト食品に対応できる食品用包装機の開発を進めております。また、コア技術である画像処理技術の要素開発を強化し、新たな検査装置を充実させてまいります。
研究開発費の金額は、663百万円であります。
(2) 機器部門
海外生産拠点における商品の拡大と海外市場でも戦える海外ニーズを視野に入れた「適正品質商品」の開発と、電気製品、自動車、医療機器から産業機器に至るまであらゆる分野で欠かすことのできない半導体産業や、省エネルギー、省スペースなど環境に配慮した環境商品の開発など、今後も利用分野が拡大し成長する市場に向けた「成長市場向け商品」の開発及び商品力の強化に向けた「基幹商品」の開発に継続的に取り組んでまいります。適正品質商品では、価格競争力のある商品として「デジタル圧力センサ:PPG-Cシリーズ」を中国、台湾、韓国及び国内で発売いたしました。また、昨年度発売したモータレスタイプで豊富なバリエーションと使い慣れたモータの搭載が可能な「電動アクチュエータ:ETSシリーズ」に加えて、ロングストロークが可能なベルト駆動タイプの「電動アクチュエータ:EVTシリーズ」及び液晶パネルや食品加工ラインに最適な低発塵仕様の「電動アクチュエータ:ECSシリーズ」を追加発売いたしました。日本及びアジア市場に展開してまいります。
成長市場向け商品では、半導体産業に向けて「高耐久ガスバルブ:AGD1※R-HDシリーズ」を発売いたしました。半導体プロセスの変化によりプロセスガス用バルブにも高耐久化のニーズが高まる中、独自構造により耐久寿命1000万回を保証したバルブとなっており、標準タイプで業界一の耐久性を実現いたしました。
なお、医療・医薬市場につきましては、「サニタリーバルブ手動弁:MWDシリーズ」に大口径の1S、1.5Sを追加で発売し、先行発売の8~15Aに加え洗浄性やメンテナンス性の高さを継承した、省スペースの医療制御用の大口径シリーズを拡充いたしました。また、医療分析装置向けの「メタルフリー電磁弁:MJB3」をモデルチェンジいたしました。電磁弁の通電時に発生する金属音の無い静音構造のため、患者の周辺で静音が要求される医療機器として使用出来るほか、人工透析装置、生化学分析装置、血球計数装置などで使用される薬液の制御用バルブとして市場ニーズに合わせた見直しを実施しております。同様に、医療分析装置向け「メタルフリー薬液用2ポート電磁弁MKB3シリーズ」も発売いたしました。薄型設計にて客先装置小型化を実現し、負圧状態でも使用可能なため様々な用途にて使用が可能であり、ワンタッチ脱着構造により製品配管工数を大幅に削減いたしました。
基幹商品といたしましては、精密な位置決めが可能なDDモータ「アブソデックス:AX7000Xシリーズ」を発売いたしました。業界最高クラスのエンコーダを搭載したことにより、419万パルスの高分解能で繰り返し位置決め精度±2秒を実現しております。なお、すぐに使える高性能タイプとして、調整機能をサポートするPCソフトも用意しております。今後もお客様に愛される商品開発を進めてまいります。
研究開発費の金額は、2,109百万円であります。
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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