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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1004Z7P

有価証券報告書抜粋 古河電池株式会社 研究開発活動 (2015年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社及び当社の関係会社は自動車及び各種産業用二次電池、電源及び応用機器メーカーとして、電気エネルギーの貯蔵・変換と高効率化に関する研究開発を推進し、鉛蓄電池、アルカリ蓄電池、リチウムイオン蓄電池、マグネシウム空気電池などの新種電池、その周辺機器及び電源装置の製品開発と環境対応技術の開発を行っております。また各種製品の品質・信頼性の改善並びに生産性向上とコストダウンを図るための基盤技術、生産技術、設備技術開発も積極的に実施しております。
当連結会計年度における研究開発費総額は1,548百万円であります。この中にはグループ外部からの受託研究等の費用146百万円が含まれております。各事業分野別の研究の目的、主要課題及び研究成果は次のとおりであります。
自動車用鉛蓄電池の分野では、顧客要求に応える現用電池の性能改善に加え、国内・海外の環境規制に対応して普及・拡大しているISS(アイドリングストップ)車、マイクロハイブリッド車に適応したISS車用鉛蓄電池の新車メーカー採用と市販展開を鋭意進めています。また、新車メーカーにハイブリッド車補機用制御弁式電池が採用され、その市販展開と海外規格品対応も鋭意進めています。そして、更に一段レベルアップした環境重視の次世代車の要求に応えたキャパシタハイブリッド型鉛蓄電池「UltraBattery」(CSIRO:オーストラリア連邦科学産業研究機構と共同開発)の市販展開(ECHNO[エクノ] IS UltraBattery)とラインナップ化を進めており、新車メーカーへも続々と採用されています。
一方、厳しさを増す価格競争に対応するため、電池設計の見直しや活物質の利用率向上による材料のセービングなど様々なコストダウンに精力的に取組んでおります。更に、生産技術、設備技術開発の取組みとして、新設備・新生産技術の導入や新材料の適用による工程品質改善、材料ロスの低減、工程屑鉛のリサイクル、工程の見える化などを継続して推進しております。
グローバル展開として、海外子会社であるタイのSIAM FURUKAWA CO.,LTD.の能力増強に加えて、インドネシアに新合弁会社PT.FURUKAWA INDOMOBIL BATTERY MANUFACTURINGを設立し第2の主要海外工場を確立します。
産業用電池の分野では、現用電池の性能改善とコストダウンを進めるとともに、2011年度に製品化したサイクルユース用制御弁式鉛蓄電池「FCP」シリーズと、キャパシタハイブリッド型鉛蓄電池「UltraBattery」を産業用途へ適用し2013年度に製品化した次世代産業用「UltraBattery」を、ピークシフト、ピークカット、再生可能エネルギー平準化によるエネルギー需給調整やグリッド電力品質維持などのサイクル用途向けに適用できる長寿命鉛蓄電池として市場展開を進めております。「FCP」シリーズは、NEDO(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の委託による「米国スマートグリッド実証事業」において、本格的な実証試験が進められ良好な結果が得られております。
また、次世代産業用「UltraBattery」は、数々の民間実証試験や、経済産業省が進める国内最大規模のスマートコミュニテイ実証事業である「次世代エネルギー・社会システム実証事業」において、スマートコミュニテイ・スマートグリッド用としてより優れた性能を有する電池であることを実証しました。さらに、当社の福島県いわき事業所内に次世代産業用「UltraBattery」を用いたマイクログリッド蓄電システムを構築し、次世代産業用「UltraBattery」の実証、BMU(バッテリーマネージメントユニット)の開発と実証、及び運用ノウハウの蓄積や最適な運用技術の開発を進めております。
小形制御弁式鉛蓄電池の分野では、ミニUPS 搭載を目的とした新機種FPX1288 形蓄電池(8.8Ah/20HR)を開発しFPXシリーズに追加しました。
ニッケル・カドミウム蓄電池では、列車用電池の新幹線向け拡販のため実車試験とベンチ試験を進め、北陸新幹線E7系・W7系に採用されました。また、基盤技術・生産技術の向上とコストダウンに向けた取組みを引き続き進めております。
電源機器の分野では、新型タッチパネル、蓄電池計測機能、部品交換アナウンス機能を備えたMD1500形電源監視装置を製品化しました。当社独自の蓄電池診断装置の拡販と海外展開も進めております。さらに、風力、太陽光等の自然エネルギーの有効活用を目的としたBMUの開発にも取組んでおります。
リチウムイオン電池では、JAXA(独立行政法人宇宙航空研究開発機構)と次期衛星用電池の開発を継続的に進めております。また、安全性が高く、環境負荷の低い水性ペースト式リン酸鉄リチウムイオン電池の開発を進め、「次世代エネルギー・社会システム実証事業」において、「北九州市東田地区」と「けいはんな学研都市」の実証サイトでスマートコミュニテイ・スマートグリッド用途に向けた実証試験を進めております。
新規事業核、新規事業領域の取組みとして、難燃性マグネシウム空気電池の研究開発を進め、2014年12月に世界初となる紙製容器でできた非常用マグネシウム空気電池「MgBOX(マグボックス)」を製品化しました。非常用マグネシウム空気電池「MgBOX(マグボックス)」は、マグネシウムを負極物質、空気中の酸素を正極物質とし、水や海水を投入して発電させる電池です。大容量かつ長期間保存可能で、非常時に水を入れるだけで、多くの携帯機器に電力を供給することができます。
そのほか、コンピュータシミュレーション技術の活用では、シミュレーションによる鋳造技術向上、成形技術向上を支援すると共に、詳細な電池設計、熱分析、強度解析などの技術構築と熱流体解析ソフトの導入などを行い、新製造技術導入や製品製作前の設計段階における事前解析・品質確認、蓄電池特性の改善、鉛のセービング、工場での生産効率向上等に適用し、開発のスピードアップを図っております。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01917] S1004Z7P)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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