カシオ計算機株式会社 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2015年3月期)

(1) 財政状態

当グループ(当社及び当社の関係会社…以下同じ)は、ROE(自己資本利益率)、自己資本比率、D/Eレシオの改善を目指し、財務基盤の強化を推進しております。
当連結会計年度末の総資産は、前期比76億円増の3,746億円となりました。流動資産は、前期比4億円増の2,446億円、固定資産は、投資有価証券の増加、繰延税金資産の減少などにより、前期比72億円増の1,300億円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、有利子負債の減少などにより前期比112億円減の1,704億円となりました。流動負債は、借入金の返済、社債の償還などにより、前期比398億円減の823億円、固定負債は、社債の償還、新株予約権付社債の発行、長期借入金の増加などにより、前期比285億円増の881億円となりました。
当連結会計年度末の純資産は、利益剰余金の増加、その他の包括利益累計額の増加などにより、前期比189億円増の2,041億円となりました。この結果、ROEは、前期比4.4ポイント増の13.6%、自己資本比率は、前期比4.0ポイント増の54.5%となり、D/Eレシオは0.38倍となりました。

(2) キャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が増益となったものの、運転資金の増加などにより前期比93億円の減少となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入・払戻による純収入の増加、投資有価証券の取得及び売却・償還による純支出の増加などにより前期比187億円の支出増加となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長短借入の収入及び返済による純収入の増加、自己株式の取得による支出の増加などにより、前期比78億円の支出減少となりました。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前期比33億円減少の1,107億円となりました。

(3) 資金需要

当グループの資金需要の主なものは、製品製造のための材料の購入費、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用に係わる運転資金と設備投資資金です。なお、営業費用の主なものは、人件費、研究開発費、広告宣伝費、販売促進費等です。

(4) 資金調達

当連結会計年度における資金調達につきましては、ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債100億円の発行及び長期借入金として370億円の調達を実施いたしました。なお、当連結会計年度の返済、償還による有利子負債の減少が559億円であることから、当連結会計年度末有利子負債残高は前期比88億円減少し、772億円となりました。また、当グループでは、主要取引金融機関と特定融資枠契約を締結しており、当連結会計年度末現在、これらの契約の未実行残高は571億円であります。

(5) 経営成績

当連結会計年度における売上高は3,383億円(前期比5.2%増)、営業利益については367億円(前期比38.3%増)、売上高営業利益率は前期比2.6ポイント増の10.9%となりました。また経常利益は378億円(前期比47.1%増)となり、売上高経常利益率は前期比3.2ポイント増の11.2%となりました。なお、セグメント別の売上高及び営業利益の概況については、「1 業績等の概要 (1)業績」に記載しております。
税金等調整前当期純利益は342億円(前期比49.1%増)となりました。当期純利益は264億円(前期比65.1%増)、売上高当期純利益率は前期比2.8ポイント増の7.8%、1株当たり当期純利益は100円8銭となり、過去最高となりました。