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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100587H

有価証券報告書抜粋 日本アビオニクス株式会社 研究開発活動 (2015年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社企業グループは、独自のエレクトロニクス技術とシステム技術をもとに、新しい価値を創造することを目指し、先端技術分野での基礎研究、応用研究をはじめとして、事業運営に直結した新技術、新製品の開発を行っております。
現在の研究開発活動は主に情報システム、電子機器及びプリント配線板の技術部門により進めております。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、3億72百万円であり、主な研究内容は以下のとおりであります。

(1)飛しょう体統制アーキテクチャの研究
当社企業グループが携わる指揮統制事業の飛しょう体の統制領域については、更なるポテンシャル向上を図る必要があります。従来の飛しょう体の統制では、一般弾道計算プログラムを利用してオフラインで作成された射表データに基づいて静的な弾道計算をしていましたが、実際には環境ファクターが刻々と変わるため飛しょう体統制の精度が確保できないという問題があります。
本研究では、環境ファクターにリアルタイムに追従した動的な弾道計算を実施することで、高精度な飛しょう体統制を目指すものであります。この目的達成の初期段階として、一般弾道計算プログラム・アルゴリズムの解析及び飛しょう体の統制機能の抽出を行うことにより、基本アーキテクチャ及び基礎データ等を習得できました。

(2)超音波金属溶接機「SW-3500-20/SH-H3K7」の開発
自動車の電動化、高機能化に伴い、蓄電部品(電池、キャパシタ)及び配電部品(ハーネス、バスバー)の主要材料であるアルミ、銅の溶接技術が重要となっております。さらに、車体の軽量化による燃費向上と材料費低減の目的で、ハーネス材料が従来の銅からアルミへの置換えが進み、アルミ線と銅端子の溶接要求が増加しております。
このような市場環境の中、アルミ、銅材の接合に最適な超音波金属溶接機「SW-3500-20/SH-H3K7」を開発いたしました。
本製品は、当社独自のスプリング加圧追従機構(特許技術)及び周波数自動追尾方式(ATHMOS)を採用することで、超音波振動印加中に大きな変形を伴う太径アルミ線の溶接において、超音波エネルギーの損失低減、高加圧での超音波振動の安定化を実現し、高品質・高信頼性溶接を可能としました。また、固相拡散接合により、当社企業グループの従来接合工法では難しい領域であったアルミと銅の異種材金属溶接に対応できるようになり、幅広い接合ソリューションの提案が可能となりました。

(3)サーモグラフィにおける共通プラットフォームの研究
サーモグラフィ市場においては、視覚的・直感的なユーザー・インターフェースやネットワーク等の現在主流となっている技術へ迅速に対応する要求が高まっております。既存のプラットフォームは、最新技術との親和性が低いため、製品改良の際などに時間を要しておりました。また、自社製品に使用する多種のセンサを搭載する際の共通化に課題も残されておりました。これらを解決するため、拡張性と共通性に優れた共通プラットフォームの研究を行いました。
汎用かつ拡張性があり、携帯情報端末をターゲットにして開発されたAndroid™(注1)を採用し、機能の追加がしやすく、さまざまなGUI(グラフィック・ユーザー・インタフェース)を容易に実現できるプラットフォームを開発いたしました。さらにドライバ層、抽象化層、アプリ層のソフトウェアを開発し、VGAサイズ熱画像をリアルタイム表示することで、プラットフォームとしての実現性を検証いたしました。また、熱画像処理を行うコア部の設計を見直し、画素数、フレームレートが異なる多種の赤外線センサでも再設計なしで対応可能な共通化設計(マルチセンサ対応)を行いました。
本研究により、新製品開発・製品改良の期間の短縮及び共通化によるコスト低減をさらに推進いたします。
(注1)Androidは、Google Inc.の商標又は登録商標です。

(4)挟ピッチ、高アスペクト・レシオ配線板の開発(スルーホールを形成する技術)
モバイル端末向け半導体をテストするための治具としてプリント配線板が使われております。近年、モバイル端末向け半導体が小型かつ高機能となったことで、治具用プリント配線板は、狭ピッチ・多ピン化が進んでいます。また、テストコスト削減のため複数個を同時に検査測定する必要性が増していることから、治具用プリント配線板は配線数増加に伴い層数アップと高板厚化が進み、その結果、アスペクト・レシオ(板厚に対する穴径比)が高まる傾向にあります。
本開発でテストの対象とした半導体は、ピン・ピッチが0.4mmと狭ピッチであるため、それをテストする治具用のプリント配線板に対しても極小径ドリル(Φ0.15mm)を用いて高板厚(5mm程度)への穴あけ加工が必要となり、この極小径なスルーホールの形成技術が大きな課題となりました。当社企業グループでは、ドリル加工を両側から行うフリップドリリングの採用とスルーホール銅めっき工程の改良により、穴壁への均等なめっき厚を確保することで、この高アスペクト・レシオ配線板を実現いたしました。
板厚の薄い多層プリント配線板を貼り合せるブラインド・ビア・ホール構造や小径ビア・ホールを多段に積み上げるビルド・アップ構造と異なり、貫通スルーホール構造であるため、製造工期は大幅に短縮され、高難易度の極小径スルーホール形成が可能になることで品質向上にもつながると考えております。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01968] S100587H)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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