ＫＩホールディングス株式会社 業績等の概要 (2015年9月期)

(1)業績

当連結会計年度における我が国の経済は、企業収益の改善や設備投資の増加基調等、緩やかな回復が見られました。しかしながら、円安による原材料価格の上昇、中国の成長鈍化による海外経済の下振れ懸念等、先行きに不透明さが残る状況で推移いたしました。
このような経済環境のもとで、当社グループのセグメント別売上高は以下の状況となりました。
輸送機器関連事業につきましては、航空機シート部門が増加したものの、鉄道車両機器部門が減少したため、前連結会計年度比(以下「前年同期比」)8.6%減の26,508百万円となりました。
電気機器関連事業につきましては、照明、情報システム、交通システムの各部門が減少したため、前年同期比3.1%減の24,218百万円となりました。
住設環境関連事業につきましては、住設機器部門が増加したものの、環境システム部門が減少したため、前年同期比2.6%減の1,947百万円となりました。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は、前年同期比5.9%減の52,674百万円となりました。
損益につきましては、原価低減及び経費削減に努めたものの、高付加価値である中国高速鉄道向け商品の売上減少等により営業利益は前年同期比22.6%減の5,434百万円と前年同期に比べ減少し、営業利益の減少を受け、経常利益も前年同期比29.1%減の4,901百万円となりました。当期純損失につきましては、航空機シート事業の損害賠償引当金繰入額を特別損失に計上したこと等により10,883百万円(前年同期は3,937百万円の当期純利益)となりました。

セグメントの業績は、次のとおりであります。
①輸送機器関連事業
鉄道車両機器部門は、主力の国内市場において、液晶式車内表示器やLED車内照明等の新商品拡販により電装品の販売が増加したものの、新幹線向けシートの販売が減少したことにより売上は前期並みとなりました。また海外市場においては、中国高速鉄道向けの販売が前期特需と比べ減少したことにより売上減となりました。
航空機シート部門は、補給部品の出荷が増加したことにより売上増となりました。
これらの結果、売上高は26,508百万円(前年同期比8.6%減)、営業利益は4,921百万円(同9.2%減)となりました。
②電気機器関連事業
照明部門は、国内初となるドーム球場LED投光器等の販売があったものの、道路灯、トンネル灯の販売が減少したことにより売上減となりました。
情報システム部門は、高速道路向けトンネル警報装置等の販売が堅調であったものの、地方自治体向け道路情報板の販売が減少したことにより売上減となりました。
交通システム部門は、フラット型交通信号機投光器等の新商品の販売、交通信号機器の保守事業が売上増となったものの、各都道府県警察向け交通管理システム機器の販売が減少したことにより売上減となりました。
これらの結果、売上高は24,218百万円(同3.1%減)、営業利益は1,447百万円(同40.3%減)となりました。
③住設環境関連事業
住設機器部門は、自動洗面器の生産が好調であったことにより売上増となりました。
環境システム部門は、大学向け環境調節装置の販売が減少したことにより売上減となりました。
これらの結果、売上高は1,947百万円(同2.6%減)、営業損失は117百万円(前年同期は営業利益116百万円)となりました。

(2)キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ338百万円減少し(前年同期は2,228百万円の増加)、6,341百万円となりました(前年同期比5.1%減)。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は8,022百万円となりました(前年同期は2,008百万円の増加)。これは主に、減価償却費401百万円などの増加に対し、損害賠償金の支払額8,820百万円などの減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、増加した資金は3,333百万円となりました(前年同期は229百万円の増加)。これは主に、有形固定資産の売却による収入1,771百万円、有価証券の償還による収入800百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入1,113百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、増加した資金は4,259百万円となりました(前年同期は127百万円の使用)。これは主に、短期借入金の純増額5,084百万円、少数株主への配当金の支払額746百万円によるものです。