有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10058X4
株式会社三井E&S 研究開発活動 (2015年3月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループは、4事業分野に対応した研究開発セグメントを設定し、それぞれの事業分野の中核技術を基軸として、製品競争力強化と事業拡大につながる研究開発を積極的に推進しております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、48億58百万円であり、この中には受託研究等の費用13億50百万円が含まれております。なお、各事業部門における主な研究開発は以下のとおりであります。
(1)船舶海洋
・船舶に関しては、従来よりCO2排出量を削減した次世代環境対応型66,000重量トン型ばら積み貨物運搬船(neo Supramax 66BC)に続き、56,000重量トン型ばら積み貨物運搬船(neo56BC)、60,000重量トン型ばら積み貨物運搬船(neo60BC)を市場投入しています。2014年度はこれらに加え182,000重量トン型ばら積み貨物運搬船(neo182BC)、中規模汎用ガス運搬船(neo82GC)などの開発を終え、市場への提案を開始しました。引き続き他の船型への技術適用拡大を進め、neoシリーズのラインナップ拡充を図ってまいります。
・船舶に関する基礎的研究では、レーザを使って船体周りの流れを計測する最先端の非接触型流速計測装置を導入しました。計測で得られた詳細な情報を、コンピュータを用いた流れの予測計算(CFD)の精度向上並びに船型及び省エネ付加物の改善に役立てることにより、燃費性能の優れた船舶の開発に適用しています。
・海洋関連では、新造の大型FPSOの船体部を改造型のFPSOと同等の短納期で提供できるように構造設計の標準化等を完了しました。
・水中機器関連では、国立研究開発法人(旧 独立行政法人)科学技術振興機構の「先端計測分析技術・機器開発プログラム」に採択された放射性物質の調査を目的とした水中ロボットの開発を行い、計測装置のモジュール搭載が可能な小型水中テレビロボット(ROV)の試作機が完成しました。
・海洋開発工事に従事する船舶において必須の装置である自動船位保持装置(DPS)に関しては、さまざまな顧客ニーズに対応できる冗長性を備えたシステムの開発を行っております。
・福島県沖に設置した浮体式洋上風力発電設備は、2013年12月からトラブルの発生がなく安定した運転を継続しております。引き続き各種データを取得し、安全性、経済性の検討を進めます。本実証試験は2015年度で完了の予定です。
また、大型風車を搭載する浮体の実証事業に係る提案が、2014年度にNEDO(国立研究開発法人(旧 独立行政法人)新エネルギー・産業技術総合開発機構)に採択され、フィージビリティ・スタディを開始しました。
・橋梁関連では、各種工法及び橋梁保全関係の技術開発を実施しました。
・沿岸関連では、津波対応型の浮体構造物を開発し、地方自治体へ納入いたしました。
・船舶運航支援サービス事業関連では、実海域での性能を評価する就航船解析サービスの開発を進め、有効な成果を確認しました。本開発は、2015年度まで継続して行います。
当事業に係る研究開発費は、6億97百万円であります。
(2)機械
・基幹製品関連では、高効率発電を実現できるガスエンジンの性能及び信頼性向上のための技術開発を行っております。また、ガスエンジン技術をベースにした二元燃料(DF)機関の開発も進めております。舶用ディーゼルエンジンにおいては、IMO(国際海事機関)排ガス規制への対応として、テストエンジンに装備したEGR(排ガス再循環装置)で、NOx三次規制(TierⅢ)を満足する成果を得ております。EGRを利用することによりTierⅡ海域での燃料消費量削減も可能で、国土交通省の「次世代海洋環境関連技術開発支援事業」の補助対象に採択され、一般財団法人 日本海事協会との共同研究の一環として、日本郵船株式会社及び株式会社MTIと共同で実船試験を実施の予定です。
また、燃料消費量及びCO2排出量が最大4%削減可能な、油圧を活用した排熱回収システム(THS)を14隻分受注し、初号機の海上公試を終了しています。さらに、未利用低温排熱を回収し、燃料消費量及びCO2排出量が約2%削減可能なシステムを開発し、実証試験に向け準備中です。
・メタノール及び重油を利用する電子制御式リキッドガスインジェクションディーゼル機関(ME-LGI)については、テストエンジンでの検証試験を開始しました。2015年度には実機によるメタノールでの陸上運転を計画しております。
・物流運搬機事業関連では、空港近隣の高さ制限に配慮したロープロファイル型免震機能付きコンテナクレーンについて構造の最適化を進めています。また、クレーン大型化を伴うリプレースの際に、既存岸壁の土木工事による補強を最小限とするクレーンの軽量化を実現し、東京港のリプレースクレーンを受注しました。さらに、他港への適用に向けた開発も進めています。
自動化レールマウントクレーン(ARMG)の開発では、自動及び遠隔運転の論理的な確認が完了し、2015年度に実機にて実証する予定です。
当事業に係る研究開発費は、18億27百万円であります。
(3)エンジニアリング
・バイオエタノール関連では、油やしの空果房(EFB)を原料として、2011年よりマレーシアで実施してきた第2世代バイオエタノール製造の実証運転を2013年9月に完了し、商業化に向けたフィージビリティ・スタディを継続しています。
・環境関連では、通常の排水処理では処理が難しい難分解性物質等の分解を目的に、促進酸化技術の開発を実施しています。
・風車関連では、洋上風力発電への進出を狙って5MWクラスの増速機の開発を検討中です。
当事業に係る研究開発費は、34百万円であります。
(4)その他
・2011年度に、波力発電技術の開発がNEDOの「海洋エネルギー発電システム実証研究」テーマの一つに採択され、実海域実証試験に向けた技術開発とフィージビリティ・スタディを行っています。
・その他、環境・エネルギー関連技術、バイオ関連技術等の新規技術開発並びに材料・制御・CAE解析技術等の基盤技術開発を実施しております。
・連結子会社の三井造船システム技研株式会社は、ビッグデータ活用等で必要な「データ収集/制御用システム基盤」の整備/検証に着手しています。医薬安全性試験システム「MiTOX」については、機能強化及びその周辺システムの開発を継続するとともに勤怠管理システム「TIME-3」についても同様に、機能強化を継続しています。また、電子ソリューション分野では、産業用機械向け蓄電池マネジメントシステムの開発を継続しています。
当事業に係る研究開発費は、22億98百万円であります。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、48億58百万円であり、この中には受託研究等の費用13億50百万円が含まれております。なお、各事業部門における主な研究開発は以下のとおりであります。
(1)船舶海洋
・船舶に関しては、従来よりCO2排出量を削減した次世代環境対応型66,000重量トン型ばら積み貨物運搬船(neo Supramax 66BC)に続き、56,000重量トン型ばら積み貨物運搬船(neo56BC)、60,000重量トン型ばら積み貨物運搬船(neo60BC)を市場投入しています。2014年度はこれらに加え182,000重量トン型ばら積み貨物運搬船(neo182BC)、中規模汎用ガス運搬船(neo82GC)などの開発を終え、市場への提案を開始しました。引き続き他の船型への技術適用拡大を進め、neoシリーズのラインナップ拡充を図ってまいります。
・船舶に関する基礎的研究では、レーザを使って船体周りの流れを計測する最先端の非接触型流速計測装置を導入しました。計測で得られた詳細な情報を、コンピュータを用いた流れの予測計算(CFD)の精度向上並びに船型及び省エネ付加物の改善に役立てることにより、燃費性能の優れた船舶の開発に適用しています。
・海洋関連では、新造の大型FPSOの船体部を改造型のFPSOと同等の短納期で提供できるように構造設計の標準化等を完了しました。
・水中機器関連では、国立研究開発法人(旧 独立行政法人)科学技術振興機構の「先端計測分析技術・機器開発プログラム」に採択された放射性物質の調査を目的とした水中ロボットの開発を行い、計測装置のモジュール搭載が可能な小型水中テレビロボット(ROV)の試作機が完成しました。
・海洋開発工事に従事する船舶において必須の装置である自動船位保持装置(DPS)に関しては、さまざまな顧客ニーズに対応できる冗長性を備えたシステムの開発を行っております。
・福島県沖に設置した浮体式洋上風力発電設備は、2013年12月からトラブルの発生がなく安定した運転を継続しております。引き続き各種データを取得し、安全性、経済性の検討を進めます。本実証試験は2015年度で完了の予定です。
また、大型風車を搭載する浮体の実証事業に係る提案が、2014年度にNEDO(国立研究開発法人(旧 独立行政法人)新エネルギー・産業技術総合開発機構)に採択され、フィージビリティ・スタディを開始しました。
・橋梁関連では、各種工法及び橋梁保全関係の技術開発を実施しました。
・沿岸関連では、津波対応型の浮体構造物を開発し、地方自治体へ納入いたしました。
・船舶運航支援サービス事業関連では、実海域での性能を評価する就航船解析サービスの開発を進め、有効な成果を確認しました。本開発は、2015年度まで継続して行います。
当事業に係る研究開発費は、6億97百万円であります。
(2)機械
・基幹製品関連では、高効率発電を実現できるガスエンジンの性能及び信頼性向上のための技術開発を行っております。また、ガスエンジン技術をベースにした二元燃料(DF)機関の開発も進めております。舶用ディーゼルエンジンにおいては、IMO(国際海事機関)排ガス規制への対応として、テストエンジンに装備したEGR(排ガス再循環装置)で、NOx三次規制(TierⅢ)を満足する成果を得ております。EGRを利用することによりTierⅡ海域での燃料消費量削減も可能で、国土交通省の「次世代海洋環境関連技術開発支援事業」の補助対象に採択され、一般財団法人 日本海事協会との共同研究の一環として、日本郵船株式会社及び株式会社MTIと共同で実船試験を実施の予定です。
また、燃料消費量及びCO2排出量が最大4%削減可能な、油圧を活用した排熱回収システム(THS)を14隻分受注し、初号機の海上公試を終了しています。さらに、未利用低温排熱を回収し、燃料消費量及びCO2排出量が約2%削減可能なシステムを開発し、実証試験に向け準備中です。
・メタノール及び重油を利用する電子制御式リキッドガスインジェクションディーゼル機関(ME-LGI)については、テストエンジンでの検証試験を開始しました。2015年度には実機によるメタノールでの陸上運転を計画しております。
・物流運搬機事業関連では、空港近隣の高さ制限に配慮したロープロファイル型免震機能付きコンテナクレーンについて構造の最適化を進めています。また、クレーン大型化を伴うリプレースの際に、既存岸壁の土木工事による補強を最小限とするクレーンの軽量化を実現し、東京港のリプレースクレーンを受注しました。さらに、他港への適用に向けた開発も進めています。
自動化レールマウントクレーン(ARMG)の開発では、自動及び遠隔運転の論理的な確認が完了し、2015年度に実機にて実証する予定です。
当事業に係る研究開発費は、18億27百万円であります。
(3)エンジニアリング
・バイオエタノール関連では、油やしの空果房(EFB)を原料として、2011年よりマレーシアで実施してきた第2世代バイオエタノール製造の実証運転を2013年9月に完了し、商業化に向けたフィージビリティ・スタディを継続しています。
・環境関連では、通常の排水処理では処理が難しい難分解性物質等の分解を目的に、促進酸化技術の開発を実施しています。
・風車関連では、洋上風力発電への進出を狙って5MWクラスの増速機の開発を検討中です。
当事業に係る研究開発費は、34百万円であります。
(4)その他
・2011年度に、波力発電技術の開発がNEDOの「海洋エネルギー発電システム実証研究」テーマの一つに採択され、実海域実証試験に向けた技術開発とフィージビリティ・スタディを行っています。
・その他、環境・エネルギー関連技術、バイオ関連技術等の新規技術開発並びに材料・制御・CAE解析技術等の基盤技術開発を実施しております。
・連結子会社の三井造船システム技研株式会社は、ビッグデータ活用等で必要な「データ収集/制御用システム基盤」の整備/検証に着手しています。医薬安全性試験システム「MiTOX」については、機能強化及びその周辺システムの開発を継続するとともに勤怠管理システム「TIME-3」についても同様に、機能強化を継続しています。また、電子ソリューション分野では、産業用機械向け蓄電池マネジメントシステムの開発を継続しています。
当事業に係る研究開発費は、22億98百万円であります。
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